FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ 作:ピリの唄
そしてそろそろ連日投稿は終わると思います
きつかった。
「こいつを大聖杯に突っ込むのに賛成の人~、手を上げろー」
「そんなのいるわけないでしょ!!!」
アンリの呑気な言葉を怒りながら否定する所長。
しかし、何人かは手を上げている。
記憶を持っている立香とかアーチャーとか、聖杯で色々と知っているイリヤとか桜とか。
「アーチャー、どうしてあんたも手を上げているのよ?」
「簡単なことだ、凛。アレは既に人間としては終わっている」
たとえ直前までは何も知らないレフという個人だったとしても、記憶が残っていても、現在はレフという人間の皮を被った魔神柱だ。
「だから、別に有効活用してもかまわんだろう?」
「ふーん、あんたが言うならやっぱり人じゃないってのは間違い無さそうね」
遠坂凛が賛成派に加わった!
反対派はもう残りが少ない!
「あー、どうするかはともかく、そこのアーチャーが言っていることに間違いはないよ」
混乱が収まってから、その場を観測したロマニがアーチャーの言葉に付け加えて説明する。
「そこにいるレフからあり得ない量の魔力が感知できた。見た目だけで中身は別物と考えた方が良い」
魔神柱とはわからなくても異常だということはわかるらしい。
流石、カルデアの技術力は高い。
そして反対派が再び減った。
「んじゃ、とりあえず放り込むか」
「死体も残らないようにお願いします」
「先輩!?レフ教授に怨みでもあったんですか!?」
人理のためです。
魔神柱って死体だけでも変な特異点を造り出すから。
・・・・・・とても大事なことを忘れていた。
「それじゃあ・・・・・・」
「ちょっと待って」
放り込もうとしたアンリを止める。
「そうよ、藤丸!貴女もカルデアの一員なら止めなさい!!」
「塵をあるだけ吐き出させないと」
「先輩!?姿がおかしくなっていませんか!!?」
マシュには一瞬、立香の姿が二頭身になったように見えた。
「一理あるな」
「そうですねアーチャー。私もマラソンはしたくない」
「セイバーやアーチャーは何を言ってるのさ!?」
どうやらセイバーの記憶にもおかしなものが混ざっているようだ。
***
ゆっくりと沈んでいく。
黒色の泥の中にゆっくりとレフの見た目をした何かが沈んでいく。
「レフ、レフぅ」
結論として言うなら多数決で聖杯の燃料にするということになり、大聖杯の中へと送り込むことになった。
それを涙を流しながら見送る所長。
だが、他の人たちは見送ることすらしない。
心の贅肉だ。
「あの、この特異点ってどうやったら直るの?」
立香にとってこの特異点はセイバーを倒せば修復できたものでしかない。
それに引き換え今回は、生存者多すぎにして、ステージボス仲間入りにレフ何も出来ずに退場という状態である。
全くわからないし、先も読めない。
「あら簡単なことじゃない」
「イリヤはこうなったのを戻せるのか!?」
特異点が修復されればこの時代はもとに戻る。だから間違いではないのだが。
「シロウ?何を言ってるの?別に戻らないわよ?」
既にこの特異点は普通の特異点とは違う。いないはずの人間が生きている。つまり、
「私たちがもとの世界に戻ることはないわ。ここが元の世界なんだもの」
一種の平行世界として変化している。
恐らく、カルデアの世界が本来の歴史で起こったことなのだろうが関係無い。
「なっ!?」
なんとなく理解していた凛は驚かない。
だが、士郎は別だった。
「だから私たちが生きていくには、揺らいでいて不安定ながら存在は確定しているカルデアに行くしかない訳なんだけど・・・・・・」
立香は不安になり所長をみる。
所長はグロッキー。役に立たない。
「この特異点を直したいわよね?」
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。
見た目は小学生の彼女はとても綺麗な笑顔で遠回しに"この特異点を直す方法を知りたかったらカルデアに連れていきなさい"とおっしゃった。
義弟のためとはいえ、この聖杯少女、強か過ぎである。
彼らがカルデアに脅しをかけてきた。
カルデアはどうする?
1.脅しに屈してカルデアに引き入れる←
2.脅しに屈せず自力で探す
さあ、どっち?
因みにこの特異点F一筋縄では終わらない。
気が付けばカルデアに行かせろというコールを書いていた。
これ、投稿するの冬木だけ(予定)なんだ
なぜこうなった