FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ 作:ピリの唄
「なあマスター、セイバーと戦うのやめとかない?オレが死ぬぜ?」
「何を言ってるんですか。貴方は大丈夫でしょう?私が守りますから」
「うわ、オレのマスター超イケメン」
柳洞寺に続く階段で一組のサーヴァントとマスターが話し合っていた。
「いや、待ってくれ。オレは死んでも戻らないんだって!!甦らないんだぞ?無茶せずに待ってようぜ?」
「問題ないでしょう。ライダーも倒せましたし」
「確かに・・・・・・わかったよ。バーサーカーじゃないだけましか」
そしてサーヴァントとマスターは大聖杯の眠る場所へと向けて偽装している結界を破り歩き出す。
「さあ、続けようぜマスター。この聖杯戦争をっ!?」
「ええ、そうですねアンリ。・・・・・・アンリ?」
隣を歩くアンリの言葉の最後がおかしくなった。
しかしサーヴァントの襲撃ではないだろうし、罠ならマスターもかかっている筈だ。
そう考えて横にいる筈のサーヴァントを確認するマスター。
ソコには沼に沈んでいく自分のサーヴァントの姿が見えた。
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「そういえば他にも生存者がいるんですよね?その方はどこにいるんですか?」
エミヤとマシュの訓練に参加できず、対セイバーの事を考えていた立香はイリヤに気になっていた事を訊ねた。
二階では一人、一般人?が寝ているらしいがイリヤはもう一人、生存者がいると言っていた筈だった。
「確かサーヴァントと一緒に行動してるんですよね?」
立香の知るこの特異点に存在するサーヴァントで遭遇していないのはアサシン、呪腕のハサン先生とライダー、ダレイオス君(推定)、バーサーカー、ヘラクレスそしてセイバー、アルトリアオルタである。
しかし、イレギュラーと言っていたから違うのだろう。
つまり知らないサーヴァントがいる可能性もあるのだ。
そもそも記憶のなかでは生存者すらいなかったのだから何があってもおかしくない。
「そうね。多分あなたの上司なら知っていると思うけど、魔術協会から派遣されてきた封印指定の執行者よ」
「封印指定の執行者・・・・・・」
全くわからない。どんな人なのか全く伝わってこない。
それでも凄い人という事だけは伝わってきた。
「正面からサーヴァントと戦って勝つような社会不適合者よ」
人物像が思い浮かばない!
所長にも絶対に伝わらない!
さっき立香の頭のなかで思い浮かべた凄い人というもののベクトルが180度変わった。
というかいわゆる脳筋なんですか!?
「何よりも人としての常識がない、人間の形をした兵器よ」
「なんつーか。どの世界でも変わらねーのな、アイツ」
「うわっ!?居たんだキャスター。・・・・・・もしかして知り合い?」
霊体化を解除しながら話に入ってきたキャスターの言葉に、驚きながら訊ねる立香。
「あん?知っているぜ。俺がランサーの時のマスターさ。つっても下らない理由で脱落しちまったがね」
そう言ったキャスターは、未だに残る麻婆を食べている神父を睨んでいた。
しかし、どの世界でも変わらないとは?
「仲の良いと思っている男に呼ばれて喜び、ホイホイとついていって腕を切られて脱落よ。友達いなかったんだろうな」
「聞いてて悲しいよ、それ」
立香はその人に会ったら優しくしてあげようと心に誓った。
というか女性だったのか。
立香の中でその人のイメージは亜種特異点新宿でであったチンピラから時代錯誤なスケバンに変わった。
一方その頃話題にされていた彼女たちは
「ヤバイ、オレの知っている冬木よりもヤバイ。地形に殺されかけたのは初めてだ」
「いえ、あなたが足元に注意を払わなかったからでしょう」
「待ってくれマスター!こんなところに底なし沼なんて無かったんだって!!しかも魔術を使えなかったんだ!!」
「・・・・・・アンリ、いくら私があなたを守ると言っても転けて死ぬことを防ぐことは出来ません」
「オレはス○ランカーかよ!?確かに最弱英霊だが、そこまで弱くはないぞ」
「なら向かいましょうか、大聖杯までもう少しです。足元に気を付けなさい」
「もうならねぇよ!!」
底なし沼から脱け出したところだった。
何とか連日投稿かな?
現状報告ー
携帯の通信速度の問題でFGO更新出来ていない
ヤバイ(泣)