FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ   作:ピリの唄

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・・・うーん?


場所を移せばどうなる?

Have withstood pain to create many weapons.

彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う

 

**

 

「お帰りなさい、先輩!!姉さんも」

「桜、ただいま」

「ねえ桜?私はついで?」

「そんなことはないですよ?遠坂先輩」

 

遠坂家に到着したカルデア一行プラスα。

すると二人の少女が笑顔で迎えてくれた。

 

「お帰りなさい、シロウ。リン。そして初めまして、人類最後のマスターさん。わたしはイリヤ。イリヤスフィール・フォン・アインツベルンって言えばわかる?」

「イリヤちゃん!?」

 

立香の知っているイリヤは魔法少女だった。だが、ここにいるイリヤは外国系の服を着て、よくわからない威厳と雰囲気、威圧感を纏っていた。

 

「イリヤ?人類最後のマスターってどういうことだ?」

「そういう疑問は後でよ、お兄ちゃん。一度食堂でご飯を食べてからにしましょう」

「ねえ、イリヤ。アーチャーが助けてた人は?見当たらないんだけど」

「その疑問についても後でよ、リン。食事の後よ」

 

色々な疑問をはね除け、イリヤは食堂へと向かう。食事を強調しながら。

そこで立香が見たのは、

 

「さあ、たっぷりあるぞ?よく味わって食べたまえ」

「お、ようやく帰ってきたか衛宮!僕を助けろ!!」

 

麻婆豆腐を大量に盛られた皿の前で涙目になってエミヤリリィに助けを求める小物臭の漂うゾォルケン(見た目はそのもの)と、その姿を見て笑みを浮かべながら麻婆豆腐を作る神父の姿だった。

 

「なんでさ!?」

「そうよ!なんで言峰がここで麻婆豆腐なんか作ってるのよ!!」

「なんだ、凛。衛宮士郎。戻って来たのか。・・・・・・ふむ、食うか――――?」

「「食うか――――!」」

 

遠坂とリリィが一緒に叫ぶ。

そこにある。麻婆の色はとても赤かった。

 

「何、遠慮することはない。量ならある」

「そういう問題じゃないってのよ、エセ神父!!」

「自家製の《辛そうで辛くない、むしろ辛かったことを脳が認識しようとしてくれないラー油》を湯水のように使ったスペシャル麻婆だ」

「聞いてない!そこを聞いてるんじゃないわよ!!つーか、余計なことしてんじゃないわよ!!!」

「真二、ブジだったんだな」

「何処が無事に見えるんだよ!何処からどう見ても今まさにトンデモ拷問の真っ最中だろ!!桜も僕を置いて逃げるしさあ!!!」

「その、ごめんなさい。兄さん」

 

いきなりにぎやかになる遠坂家食堂。

エミヤは霊体化したまま呆れていたようだった。

 

「どういう状況なのでしょうか?」

「わからないわ。ただ食事が麻婆豆腐ってのはわかるわ」

「激辛麻婆豆腐・・・・・・。あの概念礼装って実はこの人が作ってたの?」

「?どうしたんですか先輩」

「気にしないでマシュ。・・・・・・そのうちきっと来るから。呼符辺りで」

「??」

 

立香のごまかしに首を傾げるマシュ。

何故麻婆豆腐がFateシステムで召喚されるかは謎である。

可能性のある縁を引き寄せるにしても雑多過ぎである。

 

「それにしても麻婆豆腐かー、いいなー。カルデアには辛い物はほとんど無いからね。団子なら沢山、それこそ山のようにあるんだけど」

「今度、財政に関して調べさせてもらうわよロマニ?」

「あれー?おかしいなー!電波が悪いのかな!よく聞こえなかったぞぅ!!」

「大丈夫よ、私は覚えているから。関係無い振りをしているだろうレオナルドもよ」

 

ここでカルデアの食糧庫と財政に視察が確定された。

徹底抗議をしているロマニとダ・ヴィンチのことはスルーされていた。




食べられるかな?
というか、なんで概念礼装で麻婆豆腐とかムーンセルが来るだろう。謎である。

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