FGOってデータが引き継げないときっとこんな感じ 作:ピリの唄
つまり立香の前回の人理修復の旅で起こったことです。
エミヤいじりが多かったと思うので格好いいところを見せたくなりました。
幕前の物語 エミヤ
藤丸立香が初めて召喚し、共に戦い抜いたサーヴァント、エミヤ。
彼について少しだけ振り返ってみることにしよう。
最初の特異点、冬木で彼女が召喚したことが彼との縁の始まりであり、中々ないエミヤの無双の始まりでもあった。
冬木では敵性サーヴァントは泥による汚染が酷く、あのヘラクレスでさえ宝具の発動がない、つまりは一度で仕留めることが出来た(ただし、何故か存在しない筈のゴリラウーマンこと、ゴリウーは大量発生していた)。
「全力で方をつけよう」
そう言ったエミヤは遠距離からの狙撃のみで敵性サーヴァントを5人を淡々と座へと送り返した。
それでも敵アーチャー(宝具は使えない)に関しては別だった。
「すまないな、マスター。このアーチャーに関しては私一人で相手をさせて貰えないだろうか?」
思うところがあったのか、キャスニキは反対しなかった。そして立香も。
オルガマリーは反対していたが、マシュやDr. ロマン、ダヴィンチちゃんの説得でしぶしぶ納得した。
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「どうやら貴様の方は知らないらしいな。だが、私はとうに答えを得ている」
黒くなった自分自身が目の前で倒れている。ここにいるのもまた、かつての自分自身だ。
「未だに目的が変わっていないのなら、正義の味方という概念から消え去りたいのなら!!」
かつてと違い、生きている衛宮士郎を否定する戦いではない。英霊の座から呼ばれた自分自身との戦いだった。
凛と共に戦う前の自分を、最も否定したい自分との戦いだった。
宝具が使えないほど汚染されていたとはいえ、自分自身であり、答えを得ていなければこのような言葉も出ていなかっただろう。
絶望から理想を否定したあのときとは違う。答えを得て、理想を再確認したからこそ
「ーーその絶望を抱いたまま溺死しろ」
莫耶を振り下ろす。
以前とは違う。だから理想を諦めた自分自身に、答えを知らない自分自身には決して負けることは出来なかった。
あの未熟者が理想を貫き通し、エミヤに勝ったのだから、エミヤもまたかつてのエミヤには負けられない。
「だが、安心しろ。俺は、間違えてなどいなかった」
消えた自分自身に対する言葉は誰の耳に入ることもなく消えていった。
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しかしセイバー相手に慈悲はなかった。
マシュが宝具でセイバーオルタの宝具を防ぎ、不意討ちでキャスニキの宝具「灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)」に放り込まれ、バランスを崩したセイバーに投影した「虚・千山斬り拓く翠の地平(イガリマ)」を射出する。
それでも、「虚・千山斬り拓く翠の地平」による攻撃を受けた上に「灼き尽くす炎の檻」で焼かれても、セイバーは立っていた。
しかし、限界だったのだろう。立つことは出来ていたが消えかけていたのだから。
言葉を告げて、まだ始まったばかりだと告げて消えていったセイバーオルタ。その後に出てきたレフ。
所長に対する行動の後、彼に「偽・螺旋剣(カラドボルグII)」が叩き込まれた時には、立香は思わず「ヨシッ!!」と呟いていた。
炎上汚染都市冬木、修復完了
そして感想でガチャの話だけはお止めください。
ストーリーに少しでも触れるのなら文句は言わないよ?