問題児たちと一緒にただのオッサンも来るそうですよ? 作:ちゃるもん
書く時間がなかったのでやっつけ。
ここ原作設定違うぞーってのがあれば教えて貰えると助かります。
では、どうぞ。
「木島義仁。どうだろか、ちゃんと野菜を切れたぞ!」
「上手上手。うん。美味しいよ」
食堂にて、数人の子供たちと一緒に大人の姿が二つ。木島義仁と白雪姫だ。一週間ほど前に夜食漁りの仲間として仲良くなった二人。傍から見れば仲睦まじい夫婦……いや、ペットと飼い主だろうか。いつの間にか仲良くなっていた二人に驚く者は多かった。
「白雪姫。上手に出来たのは結構だが片付けもしっかりと出来ると私が怒る手間も省けるんだが?」
「わ、分かっている! だから髪を引っ張るなレティシア!」
「あ、あはは……頑張って」
レティシアに引き摺られ白雪姫はキッチンへと連れて行かれた。キッチンには白雪姫が散らかしたであろう野菜の残骸が……。これは怒られて当然だなと義仁は手を振り二人を見送った。
そんな様子を見守っていたリリが義仁の対面へと座った。
「あんまり甘やかさないでくださいね?」
「そんなつもりは無いんだけどなぁ」
もうっ、と、小さく頬をふくらまし腕を組むリリ。そんな姿にぷっと吹き出し同時に笑ってしまう。
「甘やかしてますよ。十分」
「そうかなぁ」
「別にそれが悪いとは言いませんよ。だから、代わりに自分にも甘くしてあげてください。本当に危ない時は逃げて下さい。何よりも先に、ご自身の身を守ってください」
リリは〝アンダーウッド〟の件依頼、本格的に過保護になった。ことある事に義仁を心配する言葉を投げ掛けている。
「分かってる。けど、約束は出来ないかな。ごめんね」
リリはその言葉を聞いて悲しげに笑顔を浮かべた。そう言う答えを聞きたいのではない。と。けど、その言葉をそっと胸に潜める。この人は良くも悪くも、こういう人なのだと。きっと、もう彼は変われないのだろう。
「今度開かれる〝階層支配者〟の召集会……に、ついて行くんですよね」
「うん。魔王が下層を襲撃。今は魔王連盟って呼ばれてる団体。それ等に対しての今後の方針を話し合うんだって。僕は白夜叉さんの後継人、蛟劉さんの付き添いって形になるのかな?」
〝アンダーウッド〟が襲われている時、各地域でも魔王との交戦があった。魔王連盟と呼ばれる謎の敵の動きは未だハッキリとしていない。その噂と影だけがチラついてる状態だ、
そこで各地域の支配者たちが今後の方針を話し合う為に開かれるのが、この召集会である。しかし、その顔触れは以前までのもとは違う。最強の支配者だった白夜叉が退き、〝階層支配者〟代行に蛟劉が座った。そして、東側の代表とし召集会へと向かうのだが……。
「……それ、義仁さんが行く意味はないのでは?」
「ヒッポカンプの子が……ね。完全に味方同士とは言えないから、舐められないために連れて行きたいけどそんな非常事態に義仁様を一人にはー……って言って聞かないみたいだから……」
義仁が召集会の会場〝煌焔の都〟に向かうのはジン達より遅く、あと一週間はある。蛟劉はその間に仕事を片付けとくわーと死にそうな顔で受付の人に連れて行かれたのは記憶に新しい。
白夜叉が退いて二ヶ月。下層では調子に乗った悪鬼羅刹が暴れているようだが、彼の活躍もありまた息を潜めているようだ。
「って感じで、仕事が忙しくて説得も出来ないから私を呼んでしまえって事になったみたい」
「話は分かりました。分かりたくはないですけど……。ただ、本当に気を付けて下さいね? いくら不死鳥の恩恵を貰ったからって、安心するのは駄目ですよ?」
「分かってるよ。大丈夫。ちゃんと帰ってくるから」
義仁はリリの頭を雑に撫で、その場を立ち上がり、食堂を去っていった。
「うん。大丈夫。私が信じないと。しっかりしなきゃ! ……プレゼントだって用意してるんだから、帰ってきて貰わないと」
リリも立ち上がり食堂を後にする。最後の言葉は、無意識に出た祈りなのだろうか。
ただ、一つ言えることとすれば……かの〝七大妖王〟は二度と狐耳の少女に逆らえなくなったと言う事実だろうか。
お読みいただきまありがとうございます。
魔王連盟の下りがまーじで覚えてねぇ……
かと言って読むほどの時間が最近ねぇ……
まあ、取り敢えず頑張りますん(´・ω・`)
では、また次回〜