問題児たちと一緒にただのオッサンも来るそうですよ? 作:ちゃるもん
この子はもドジっ娘だろうJK
では、どうぞ。
何やかんやありながらも〝アンダーウッド〟収穫祭が終わり〝ノーネーム〟本拠へと戻ってきた義仁一行。
そうして帰ってきてすぐ一部の体力おばけを除いた数人は床へ付いた。
そして、その体力おばけも寝静まった夜中。昼間から寝ていた一人、義仁が目を覚ました。帰ってきた時はまだ明るかった青空が満天の星空に移り変わっている事に気付き、感じていなかっただけで疲れは溜まっていたことを実感した。
口の中が渇き切り、微妙に腹も空いている。食堂で水を、食べられるものもあればと床から抜け出す。
部屋には明かりがあれど。一歩廊下へ足を踏み出せば明かりはなく、月の光が窓から射し込むばかり。そんな中を手持ちのランプで、足元を照らしながらゆっくり進んでいく。
義仁の部屋から食堂までは割と距離がある。口の中のパサつきが水分を欲し、喉まで痛くなってきた。あと一つ角を曲がれば食堂は目の前だ。
「ぁれ?」
口内が乾燥していたためか上手く声が出せなかったが、無事食堂へと辿り着いた。着いたのだが……。
「んっん……。なんで明かりが」
そう、食堂へと入る為への扉から義仁が持っているランプと同じものであろう灯りが漏れ出ていた。
「十六夜君かな?」
以前徹夜して本を読み漁っていたという話をジンから聞いたこともあり、当たりを付け、いざ中へと扉を開く。
「あれ?」
しかし、部屋の中の灯りは扉を開けると同時に無くなり人影もなかった。義仁は首を傾げるが、きっと片目に慣れていないからそう言う風に見えたのだろうと自己完結する。
「やっぱり、呪いみたいなのが残ってたりするのかな……。そう考えると少し怖い……か……」
左目を眼帯の上から軽く撫でる。かつては当然のごとくあったそれは、今ではない事が当然となっていた。人間慣れるものだと、過去を振り返り水を貯めている水瓶へと近付いた。近くの皿を手に取り、水を掬う。軽く口の中に貯め、口内を湿らせ呑み込む。そのままテーブルへ。
「パンの一つでもないかな」
食料が貯蓄されている戸棚を開き、大麦で作られたパンを一つ。元が大きい為切り分けねばならないのだが……。
「随分と雑な切り口……リリちゃんはこんな汚い切り口じゃないし。やっぱり誰か居たのかな?」
切り口は斜めにギザギザと。少なくとも、家事炊事を預かっているリリが残すような切り口ではなかった。まあ、いいかとその切り口を隠すようにして切り分ける。
割と大きくなってしまったパンに、暖かい飲み物の一つでも欲しかったと軽く後悔しながらテーブルへと戻った。
「食べきれるかな……」
寝起きだからと不安を胸に長椅子に腰掛ける。するとどうだろうか? 足に柔らかい何かがぶつかった。テーブルの下は勿論空洞になっており、日頃は何かにぶつかるようなことは無い。流石に不審に思いテーブルの下を覗き込んだ。
「こ、こんばんは……は、はは」
「あー、えっと……こんばんは?」
黒い髪を持った、まさしく美人と言う言葉を体現したような人物。が、何故か両足を抱え込みテーブルの下で縮こまっていた。
お読みいただきありがとうございます。
ま、あれですよ。ネタが……ね?(察しろ)
いや、次は確か北側なんスよ。そこで話が一気に進むんすけど。1回休憩入れないとジャン?(言い訳)
取り敢えず、次回これの続き、次ゝ回で北側に行こうかなとおもいますん。
では、また次回〜
追記
白い髪じゃなくて黒い髪でした(๑>•̀๑)テヘペロ