問題児たちと一緒にただのオッサンも来るそうですよ? 作:ちゃるもん
……タグに書いたやつは書かないとだから……許して……許して……
次回はキチンと原作入るんで……
では、どうぞ。
土を掘り、色を確認。ほんのり黒い。粘度は薄く、水分もあまり感じられない。口に含み軽く咀嚼。口の中の水分を土が吸い取り、本来あるべき姿を少しだけ取り戻す。
舌に絡み付き、泥のような食感は少ない。砂に近い物が少々。手の平に吐き出し、改めて色を確認。色は黒。触感は予想通り砂。唾は殆ど吸収されず、排水性が良く、吸水性が悪い事が分かる。
そして、口に含んでも人体に影響が無いことからこの土地に魔王の呪い等が判明した。
「と、このように恩恵に頼らずとも口に含んでみるだけでこれだけの事が分かります」
「いやまて、そもそもなぜ口に入れた」
「それが1番手っ取り早いですから。ただまあ、呪いが残ってるところでは人体に影響もあります。現に1度体が動かなくなったことがありますし」
ならやめろよ……。と言った視線が義仁を射抜く。ここは〝アンダーウッド〟の外れ。かつて魔王によって滅ぼされ、手の付ける暇も無かった土地。そこに呼び出されたのは木島義仁。簡単に言えば研究発表の場である。
取り敢えず事情を当事者こと愉快犯であるサラに話を聞くべく、集まってくれている人にはある程度話をし、邪魔になる雑多に散らばった木材等をひとまとめに回収してもらうよう指示を出した。
さてと、とサラの隣まで進んでいく。サラは呆れたような笑を浮かべ義仁へと近づいてきた。
「お前は堂々と危険な行動を取るのだな。どう反応すればよいのか分からんぞ」
「〝ノーネーム〟に戻って白夜叉さんに拉致られて〝フォレス・ガロ〟と言う、以前襲撃されたコミュニティに連れられたんですよ。そこはもうジャングルみたいになってまして、レティシアちゃんの鬼種の呪いが残ってたようで……体が拒絶反応を起こしまして……。あれより酷くはならないかな……と」
「それを聞いてより一層不安になったんだが? まあ、今回は悪戯……もとい講演してもらっている側として目を瞑るが……自分の体は大切にな?」
「気をつけます。それで? もうすぐ収穫祭なのに、どうしてこんな事を?」
「…………農地がな。開場中央は無事だったし、少し外れたところも恩恵を持った者を向かわせた。ただ軽く荒れてるだけの場所だからな。残った害虫駆除程度で終わるはずだ」
それなら尚のこと理由が分からない。祭り開場も無事で、残ったのは害虫駆除。講演をこんな急に行う必要は無いはずだ。
「それと、確立していない技術を流して良かったのですか? 自分で言うのもなんですが、試した土地は〝ノーネーム〟だけ。無償とはいえこんな簡単に流していいとは思えないのですが」
「あー、そのなー、それなー、白夜叉様がなー」
サラの目が泳ぐ。違和感を覚えない筈がない。あぁ、なるほど、そういう事ですか。義仁は納得した。
「……今度からはせめて一言下さいね」
「ハイ……」
お読み頂きありがとうございます。
農業書いてるのに、農業要素がないのだ。書かないとなのだ。その結果が今回と前回。次回はキチンと原作入るんで……
あと、これから6……7?巻まではおっさんに平和が訪れます。そんなの求めてねぇんだよ!って方はごメーンね。
では、また次回〜