問題児たちと一緒にただのオッサンも来るそうですよ?   作:ちゃるもん

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投稿です。

低クオリティ注意。
疲れの中で書けるのはこんなもんです
許して(´・ω・`)

では、どうぞ。


第50話 イタズラ

「ま……い…………」

 

 咄嗟に出た義仁の呟き。それは、彼が生と死を彷徨っていた時にサラに投げ掛けたものと同じであった。

 

 おそらく……いや、確実に人名である。

 

 まい。木島義仁の何に当たるのか。いや、考えるまでもないか……。

 

「伴侶の名前か?」

 

 しまったと言いたげな義仁に意地悪く笑うサラ。義仁は素直に謝罪したが、サラの追求はここでは止まらなかった。

 

「伴侶……妻は箱庭にいるのか? 確か義仁殿は外から来たと聞いたが……まさかまだ外に? それなら、私にどうこうする力はないが、伝手を使えば多少の可能性は見えるかもしれんぞ?」

 

 ちょっとした仕返しでもあった。そう、いつもの軽い冗談だった。

 

「数年前に娘と妻は亡くなりました」

 

 その言葉を聞いた瞬間頭が真っ白になって、悲しげな……今にも泣きそうなその顔を見て、漸く自分のした事の重大さに気が付いた。

 

「そ、れは……申し訳ないことを……言ってしまった」

「…………」

 

 サラはどうしたらいいか分からず喋らない。喋れない。義仁はサラに悲しげな笑顔を浮かべたままその口を開かない。

 二人の間に気まずい空気が流れる。1分か、10分か、はたまた数時間か。永遠にも感じられるその空気を壊したのは義仁だった。

 

「妻は木島舞。イタズラとかが好きな愉快な人でした。

 家に帰れば真っ暗な部屋。不審がって部屋の明かりを付ければすぐ後ろのクローゼットから飛び出してきたりされました。

 娘もそんな妻に影響されてか活発な女の子でしたよ。

 名前は木島空。顔にラクガキとかされてたなぁ。

 二人とも、度が過ぎたことをしたりもするんですよ。だから、怒ると……今のサラさんみたいにしょんぼりしたり、気まづそうに下を向くんです。その後、怒って謝られて……その後に外食して笑うのが私の日常。

 あの日も同じで、舞が何かに影響されてか死んだ振りをしてたんです。空は包丁の玩具を赤く塗ってました。後からそれがイタズラだと分かったから良かったですが、流石に看過できない事でしたので、叱って、二人ともしゅんと正座して泣きながら謝って来たんです。

 だから、許していつも通り外食しに車……馬車みたいなものでしょうか。に、乗ったんです。私が運転して助っ席に舞が、後部座席に空。

 いつもの通い慣れた道を何を食べようかと話してました。そして、交差点前で止まらな行けない状況になったとき、隣から無理やり車体を割り込ませてきた他の車がいて、明らかな飲酒運転。交差点を進める状況になり、前の車が前進。交差点真ん中辺りで急停止。

 妻は通報を始め、私は車間距離を開けその後ろで止まりました。後退されても対応出来るようにもしていたんです。

 けど、そこに大型のトラックが横っ腹からぶつかって、私達の車を中心に後輪を浮かせ回転を初め……娘の頭は私が後ろを振り向いたと同時に潰れました。妻は、トラックの前輪に巻き込まれ……病院に運ばれた後死にました。

 居眠り運転だったそうです。トラックはそのまま一回転、飲酒運転をしていた車を巻き込みながら壁にぶつかって停止したそうです」

 

 分からない単語だらけ。それでも、その悲惨さは脳にこびり付くほどに濃厚なものだった。

 




お読みいただきありがとうございます。

やっとこさオッサンの過去が語られました。

……これ通じてるかとても不安なんやけど(´・ω・`)

まあ、分からなかったメッセなり感想なりで聞いてください。なんとか説明は試みてみます。

お仕事少し慣れた気がする。

では、また次回〜

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