サヨが斬る!   作:ウィワクシア

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第三十六話

   うたた寝を斬る

 

 

 

今日もいい朝だ、クロメは朝日を浴びながら一日が始まることに喜んでいる。

 

 

クロメは朝食を食べるために食堂へ向かった。

 

 

食堂にはすでに数人が座っている、左端の席に座っているのはギンだ、今日も相変わらずキツそうだ、隣の席に座っているのはナタラだ、今日もギンに振り回されなければいいけど、その隣に座っているのはグリーンだ・・・私、こいつ嫌い、お姉ちゃんをいやらしい目でいつもじろじろ見ているから、お姉ちゃんに手をだしたらぶった斬ってやるんだから、そう思っているといつのまにかツクシとポニィが食堂に入ってきた、ツクシは皆のなかで一番優しくお菓子もくれるから私好き、ポニィは元気で明るいけどちょっとおバカなところが玉にきずかな、すると後ろから。

 

 

 

皆、朝食だ、いっぱい食え

 

 

 

お姉ちゃんだ、お姉ちゃんが朝食を持ってきてくれた。

 

 

 

お姉ちゃん!!

 

 

 

こら、いきなり抱き着くな、朝食落としてしまうところだったぞ。

 

 

ゴメン、でも、うれしかったからつい。

 

 

 

全くしょうがないな、早く席に座れ、朝食を食べるぞ。

 

 

うん、お姉ちゃん、大好き!!

 

 

 

クロメは本当に甘えん坊だな。

 

 

 

お姉ちゃん、私達、ずっと一緒だよ。

 

 

ああ、もちろんだ。

 

 

 

うん、お姉ちゃん。

 

 

 

 

どんな過酷な任務でも、お姉ちゃんと一緒なら絶対乗り越えることができる、大好きなお姉ちゃんと一緒なら・・・

 

 

 

 

 

 

 

「・・・!?」

 

クロメは一瞬ここがどこかわからなかった、クロメはキョロキョロしている。

 

「お目覚めになりましたか、クロメさん」

 

ランがクロメに声をかけた、クロメはここがイェーガーズの詰め所だと認識した。

 

 

そっか、私、居眠りしていたんだ・・・さっきのは夢、お姉ちゃんはもういないんだ・・・

 

 

クロメは楽しい夢から覚めて現実を認識してしょんぼりしている、それを見てセリューは。

 

 

クロメさん、しょんぼりしています、元気づけたいですけど・・・

 

 

 

セリューはクロメを元気づけたがったが、クロメの姉であるアカメを殺した張本人ということもあってなかなか乗り出せなかった。

 

 

「クロメちゃん、どうぞ」

 

ボルスが暖かいお茶を持ってきてくれた。

 

「・・・ありがとう」

 

クロメは笑顔でお礼を言った、少しぎこちなかった。

 

 

 

「・・・なあ、やっぱりクロメ、アカメのことふっ切れてないんだな」

 

ウェイブもクロメの様子を見て心配している。

 

「仕方ありません、愛しい人間を失った悲しみは簡単には消えませんから・・・」

 

 

ウェイブはランに何かを感じたような気がした、何かとは何かはこの時ウェイブはわからなかった。

 

 

「でも、このままじゃ・・・そうだ!!」

 

ウェイブは何かひらめいてウェイブの道具袋から何かを取り出しクロメの傍へ近寄った。

 

「おい、クロメ」

 

「何?」

 

「この突撃魚のくさや食べてみろよ、絶対元気でるぜ」

 

ウェイブはくさやを取り出した、猛烈にくさい臭いがたちこめた。

 

「く、くさい・・・」

 

クロメは即座に鼻を押さえた。

 

「まあ、ちょっとくさいがすっげえうまいんだぜ」

 

ウェイブは自信満々だがランは眉をひそめている。

 

 

「ウェイブ、これはちょっとどころでは・・・」

 

「そんなに臭うか?」

 

ウェイブは全く自覚していない。

 

「なんてことするんですか、ウェイブさん、神聖な職場を汚さないでください!!」

 

セリューは激怒して猛抗議した、これにウェイブはうろたえた。

 

「おいおい、おおげさな・・・」

 

「おおげさじゃありません、コロを見てください!!」

 

コロはあまりの臭さに食欲を失っていた。

 

「クゥゥ・・・」

 

 

「ま、マジかよ・・・」

 

ウェイブはさすがにへこんでいた。

 

「まあまあ、臭いものは美味いっていうじゃありませんか」

 

ボルスはさりげなくフォローを入れた、しかし、クロメは。

 

 

「くさいからいらない・・・」

 

ウェイブはその一言に絶句した、するとその瞬間ドアが開き、エスデスが現れた。

 

 

「皆いるか・・・なんだこの臭いは?」

 

エスデスも思わず鼻を手で覆った。

 

「あっ、隊長、ウェイブさんがくさい食べ物を出してしまって・・・」

 

 

セリューがエスデスに報告した。

 

 

「全くしょうがない奴だな・・・後で水責めだな」

 

 

「えっ!?」

 

 

ウェイブは目を点にしてあんぐりしている。

 

 

「ところで隊長、新たな任務ですか?」

 

ランがエスデスに確認をする。

 

 

「ああ、そうだった、北の街道に強盗団がたむろしていてな、その討伐だ」

 

「隊長、直ちに行きましょう、悪をのさばらさせてはなりません!!」

 

「もちろんだ、では、皆、行くぞ」

 

 

「「了解」」

 

 

イェーガーズは直ちに出動した、特にクロメは意気込んでいる。

 

 

今は任務に集中だ、その間はお姉ちゃんの事を忘れられる・・・クロメは真っすぐ前を見つめている。

 

 

「さて、その前に、水責めをしないとな」

 

ウェイブは真っ青になった、それを見てエスデスは。

 

 

「心配するな、遊びみたいなものだ」

 

 

その後ウェイブは水責めの仕置きを受けた、ウェイブは危うく溺れ死ぬところであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




久しぶりにイェーガーズの面々をだしました、どうでしたか、この作品のアカメの印象は皆さんはどう感じますか。

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