おやつを斬る
シェーレとチェルシーは食堂に足を運んだ、すると食堂にはマインがパフェを食べていた。
「・・・」
マインは上機嫌で食べていたが、すぐ不機嫌になった。
「どうしたんですか」
シェーレがマインに尋ねるとマインは何でもないと言う、するとチェルシーは。
「私が来たからでしょ」
チェルシーはすぐ察しがついた。
「・・・ええ、そうよ、パフェ食べて朝の落書きのことせっかく忘れてたのに、また思い出しちゃったじゃない」
マインのいらいらが目に見えそうであった。
「だいたい何でシェーレ、チェルシーと一緒にいるの」
マインは睨みつけるように尋ねた。
「それは・・・チェルシーが私に化粧をしてくれたんです、そして一緒におやつを食べることに・・・」
シェーレはマインに申し訳なさそうなそぶりをしている。
「私がシェーレを誘ったのよ、文句ある」
チェルシーはずいっと前へ出た。
「別に・・・」
マインの表情は明らかに不満があった。
「あなた表情でまるわかりよ、気に入らないのならそう言えば」
チェルシーに図星をつかれてマインはムカッとした。
「その通りよ、アンタとシェーレがつるんでいるのが面白くないのよ、仕事でもシェーレ、サヨと組んでばっかりだし・・・」
マインは不満を爆発させた、チェルシーはさらに。
「サヨとシェーレを組ませたのはボスよ、あなたのそれは完全に筋違いよ」
チェルシーの鋭い指摘にマインは反論できなかった。
「そもそもあなた、サヨといまだにギクシャクしてるでしょ、あなた、あの出来事今も引きずってるよね」
その瞬間マインの表情がこわばった、アカメの生存が絶望になり逆上してサヨに死んで詫びろといってしまったことを思い出したからである。
「気持ちはわからなくはないけどあれはダメよチームが崩壊してしまうわよ」
マインは無言のままであったチェルシーが正しいからである。
「アカメちゃんが死んで悲しかったのはあなただけじゃないわよ、その場にいた全員よ、でも、この稼業についた以上誰かが死ぬことはあなたも覚悟していたはずよ」
チェルシーは容赦がなかった。
「あの、そのへんで・・・」
二人を見かねたシェーレはなだめようとした。
「シェーレは黙ってて」
マインは再びシェーレを睨みつけた。
「それぐらいのことで頭に血が上るなんて、あなた本当にガキね」
チェルシーの辛辣な言葉にマインは爆発寸前であった。
「食堂で騒動をおこすな」
キッチンからスサノオが手厳しく注意した。
「騒動起こすつもりないから心配しないで」
チェルシーはスサノオに返答するとスサノオはキッチンの奥へ戻った。
「そういうことだからあなたもわきまえてよね」
「わかったわよ・・・」
マインは渋々了解した。
「さて、気を取り直しておやつ食べるとしますか」
チェルシーとシェーレは椅子に腰をかけた、スサノオはクッキーと紅茶を持ってきた。
「足りなければキッチンから持っていけ、俺はこれで失礼する」
スサノオはエプロンを棚にしまっていた。
「どこか行くの?」
「ああ、ブラートから組み手を頼まれていてな」
「そう、わかった」
スサノオはそのまま食堂を後にした。
「さて、召し上がるとしますか」
チェルシーはクッキーを頬張っている、至福の一時である。
「やっぱり、嫌なことがあった後はおやつに限るわね」
「それはアタシのセリフよ!!」
マインはチェルシーにツッコミを入れた、チェルシーは全然気にしていない。
「聞こえなーい」
マインはムカッとした、その腹いせにクッキーをむさぼり始めた。
「こうなったらやけ食いよ!!」
「いいの、チビでオデブは最悪よ」
チェルシーの毒舌にマインはさらにむさぼった。
「よかった、二人が仲直りして」
シェーレは安堵して紅茶を飲みはじめた。