ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿6話目になります


第83話

ベルメールさん、ノジコ、ゲンさんを伴いアーロンパークまで歩いてきた

 

「シュウ、早く倒しちゃいなさい!今日は浴びる程に飲むわよ!」

「ベルメール、安心するのはまだ早い…」

「もう、ゲンさんは心配しすぎよ。シュウなら大丈夫だから」

 

ベルメールさん、ゲンさん、ノジコがアーロンパークを見上げながら会話をしている

 

「シュウ、本当に大丈夫なのか?」

「その為に10年も皆に待っていただいたのですから…必ず倒しますよ」

 

ゲンさんの言葉に私は決意を込めて答える

 

「それでは、行ってきます」

 

私はアーロンパークの門に向かって歩いていきながらワームホールを開く

 

そして、ワームホールからアカリママの剣を取り出す

 

手にした剣に武装色の覇気を纏わせて一閃

 

鉄で出来た門を叩き斬った

 

ズンッ!

 

門が地面に落ちた音が拡がりアーロンパークの中から魚人達が出てくる

 

「にゅ~、誰だお前?」

 

タコの魚人、ハチが俺に問いかけてくる

 

ハチは首を傾げているが、キスの魚人のチュウとエイの魚人のクロオビはニヤニヤと笑っている

 

そして、奥からゆっくりとアーロンが歩いてきた

 

その姿を目にしてブルッと体が震える

 

武者震いと歓喜の感情が全身を駆け巡る

 

「私はシラカワ・シュウ…10年前にアーロンに海に投げ飛ばされた者ですよ」

 

私の言葉にハチ達の後ろにまで歩いて来ていたアーロンが鼻を鳴らす

 

「そうか、あの時の小僧か…俺の城の門を壊すとは…今度こそ命がいらないようだな」

 

私はアーロンの言葉を笑う

 

10年前には震えるほど怖かったアーロンからまったく圧力を感じないからだ

 

「なんだ?恐怖で気でも狂ったか?」

「ククク…いいえ、この時を待ちわびていたのですよ、アーロン」

 

私は右手に持っている剣を魚人達に向けて宣言する

 

「貴方達、魚人による支配を今日で終わりにして差し上げましょう」

 

私の宣言に魚人達は笑い出す

 

一頻り笑い終えた魚人の3人、ハチ、チュウ、クロオビが手や首の骨を

鳴らしながら私に向かって歩いてくる

 

私は3人の魚人達に向けて覇王色の覇気を叩きつける

 

覇王色を受けた3人の魚人達はその瞬間、足が止まる

 

顔から汗を流し、膝を震えさせる

 

私が覇王色による威圧をさらに強めると3人の魚人達は白目を剥き地面に倒れた

 

倒れた3人の魚人達を見てアーロンが驚愕している

 

私の後ろで見守っているベルメールさん、ノジコ、ゲンさんも見聞色で感じる限り

アーロン同様に驚いているようだ

 

「てめぇ…俺の同胞に何をしたぁ!」

 

アーロンが激昂して海王類のような目をしながら私を睨みつけてくる

 

「ククク、少々威圧をしただけですよ」

 

私が笑いながら答えるとアーロンが踏み込み、殴りかかってきた

 

…遅いですね

 

私は剣を使わず空いている左手でアーロンに顔にカウンターを入れる

 

歯が砕け散りながらアーロンは吹っ飛んでいった

 

アーロンは体を起こしながら自らの歯を手で抜き取り、新しい歯を生やす

 

「まだ続けますか?次は遠慮せずに叩き斬りますよ」

 

私の言葉を受けたアーロンはアーロンパークの建物内に走っていく

 

見聞色で感じる限りではアーロンの戦意は変わらないので逃げたわけではないようだ

 

ドガンッ!

 

建物の壁を壊しアーロンが外に出てくる

 

アーロンの手には巨大なノコギリの様な物が握られていた

 

「キリバチだ。てめぇの自慢の剣…叩き壊してやる」

「ククク、ご随意に…」

 

アーロンがキリバチを思いっきり振りかぶり叩きつけてくる

 

私は半歩横に動きアーロンの一撃を避ける

 

ドガッ!

 

キリバチは石畳を砕き突き刺さる

 

ガガガッ!

 

アーロンは突き刺さったキリバチを石畳を砕きながら強引に横殴りに振り回す

 

私は剣を上段から振り下ろしキリバチを叩き斬る

 

バキンッ!

 

私の一振りでキリバチは中程から折れた

 

「ククク、どうやら壊れたのは貴方の得物のようですね」

 

私の言葉にアーロンは歯ぎしりをする

 

アーロンは後ろに飛び退き距離をとる

 

そして、アーロンは建物内で調達したであろう酒瓶を腰から取りだし

中の液体を手の平に受ける

 

ブオンッ!

 

腕を振る音が聞こえる程の勢いで飛ばされた液体が私に迫る

 

私は液体を剣で斬り払う

 

だが、アーロンは液体を投げ飛ばすと同時に私に向かって駆け出していた

 

「シャーク・on・ダーツ!」

 

10年前、ベルメールさんとの戦いで止めとなった技でアーロンは私に突っ込んでくる

 

私は剣の柄でアーロンの顔を横殴りにする

 

バキッ!

 

二度、アーロンは歯が砕け散りながら吹き飛ぶ

 

アーロンは石畳の上で大の字に仰向けで倒れる

 

体を起こそうとするアーロンを見ながら私は左手に重力球を作り出す

 

「グラビトロンカノン、発射!」

 

私は作り出した重力球をアーロンに叩きつける

 

すると、アーロンが自重で石畳に沈む

 

「…ガハッ!」

 

アーロンが石畳に沈み込みながら口から血を吐く

 

私は動けなくなったアーロンにゆっくりと近づいていく

 

「貴方の首を獲れないのは残念ですが…これで決着としましょうか」

 

私は剣をワームホールに収納して右拳に武装色の覇気を纏わせる

 

「…小僧!」

 

動けぬ身ながらアーロンが声をあげる

 

「眠りなさい…アーロン!」

 

武装色の覇気を纏わせた右拳をアーロンの腹に叩き込む

 

衝撃で周囲の石畳を割るほどの一撃を受けたアーロンは意識を失う

 

そして、アーロンパークにベルメールさん達の歓喜の声が響き渡るのだった




これで本日の投稿は終わりです

また来週お会いしましょう^^

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