ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿3話目です


第156話

頂上決闘から3ヶ月程経った頃、ココヤシ村で盛大な結婚式が行われようとしていた

 

「よく似合ってるわよ、ナミ。流石、私の養娘ね♪」

 

結婚式の主役の1人、花嫁のナミの元にやって来たベルメールが、

花嫁衣装を着たナミを称賛する

 

「ありがとう、お養母さん」

「もう…こんな時にお養母さんなんて呼ぶんじゃないわよ」

 

そう言ってベルメールは横を向いて手で目を抑える

 

「ナミ、あんたにお客さんよ」

 

ノジコがそう言いながらナミの元にやって来た

 

「あら?ベルメールさん、泣くのはまだ早いんじゃない?」

「うるさいわよ、ノジコ。あんたも早く結婚しなさい」

「うちのミカン畑を一緒に守ってくれる、素敵な旦那様が現れたらね」

 

ノジコはそう言いながら肩を竦めた

 

「ノジコ、お客さんって誰?」

「そうだったわ。入ってきていいわよ」

 

ノジコの言葉で水色の髪の美少女が部屋に入ってきた

 

「お久しぶりですね、ナミさん」

「うん、久しぶりね、ビビ」

 

そう言いながらナミとビビは笑顔で握手をした

 

握手を終えたビビは花嫁衣装を着たナミを見ていく

 

「綺麗な衣装ですね…羨ましいです」

「ふふ、ありがとう」

 

ビビは苦笑いをナミに向けながら話し出す

 

「先を越されちゃいましたね」

「あら、自分の気持ちがなんだったのか気づいたのかしら?」

「そうですね、ここに来てみてやっとわかりました」

 

そう言うと、ビビは1つ息を吐いてから言葉を続けた

 

「ナミさん、私はシュウさんの事が好きです。1人の男性として」

 

ナミはその事を知っていた様に頷いた

 

「ですけど、今日の所はナミさんを祝福させていただきますね」

「今日の所は?」

「知っていますか、ナミさん?王族って伴侶が1人とは限らないんですよ?」

 

ビビの言葉にナミが目を見開く

 

すると、ビビは悪戯が成功した子供の様に笑った

 

「冗談ですよ、ナミさん」

「はぁ…本当に強かになったわねぇ、ビビ」

「王女として色々と勉強していますから」

 

ビビとナミのやり取りを見ていた、ベルメールとノジコが大笑いしていた

 

「では改めまして…おめでとうございます、ナミさん」

「うん、ありがとう、ビビ」

 

そう言ってナミとビビはお互いに笑顔を向ける

 

その後、たしぎが部屋にやって来ると、女性達はにこやかに話の花を咲かせるのだった

 

 

 

 

ココヤシ村の岬には1つの墓がある

 

シラカワ・シュウの母である、シラカワ・アカリの墓だ

 

そのアカリの墓の前に、礼服を着た1人の男がいる

 

四皇の1人、赤髪のシャンクスだ

 

「アカリ…墓参り、遅くなっちまって悪かったな」

 

そう言いながらシャンクスはアカリの墓に花束を献じる

 

そして、シャンクスは常以上の柔らかい笑みをアカリの墓に向ける

 

「アカリ、俺達の子が結婚するぞ」

 

海風が1つ吹いてシャンクスの顔を撫でていく

 

「アカリ、シュウを産んでくれて、ありがとう」

 

また1つ海風が吹くと、シャンクスの目に浮かんでいた雫を拭っていったのだった




次の投稿は13:00の予定です

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