ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

150 / 162
本日投稿4話目です


第147話

海軍本部にてガープと白ひげの決闘が始まった

 

「ふんっ!」

 

振動と武装色を纏わせた拳を白ひげが振るう

 

サカズキとセンゴクを沈めたその拳がガープに迫る

 

だが…

 

「ぬぅえい!」

 

ガープは武装色を纏わせた拳で白ひげの拳を迎撃した

 

その瞬間、空気が爆ぜた

 

その衝撃に決闘を見守っていた男達が目を瞑る

 

空気が爆ぜた衝撃が収まり男達が目を開けると、そこには拳を合わせた

ガープと白ひげの姿があった

 

男達は目を見開く

 

サカズキとセンゴクを沈めた白ひげの一撃を、拳1つで迎え撃ったガープの力に

 

「グララララ!」

「ぶわっはっはっは!」

 

白ひげとガープの攻撃が加速していく

 

何合も打ち合わされていく

 

その攻撃の中で白ひげは薙刀も使っていくが、ガープはそれをも拳1つで迎え撃つ

 

英雄の異名に不足無し

 

世界最強の海賊の名に不足無し

 

男達は生きる伝説の姿を目撃している幸運に身を震わせるのだった

 

 

 

 

「はっはっは!」

 

ガープと白ひげの決闘を見守る男達の1人である鷹の目のミホークは笑っていた

 

「世界最強の男達の強さとはこういうものか、はっはっは!」

 

ミホークは笑いながら1つの挙動すら見逃さぬとばかりに、ガープと白ひげの決闘を見据える

 

「遠い…だからこそ挑む価値がある、はっはっは!」

 

ミホークがワインで喉を潤していく

 

海軍本部から盗って…もとい、取ってきた物だ

 

「礼を言うぞシラカワ。これほどの決闘、そう見れるものでは無い…はっはっは!」

 

ミホークが上機嫌に笑いながら決闘を見守る

 

そして、ガープと白ひげの決闘に少しずつ変化が現れ始めたのだった

 

 

 

 

白ひげとガープの決闘に変化が現れたのはガープの拳がキッカケだった

 

なんと、ガープが拳で白ひげの薙刀を砕いたのだ

 

白ひげが砕けた薙刀をガープに投げつける

 

ガープが投げつけられた薙刀を避ける

 

避けた事で僅かに態勢が崩れたガープの隙を見逃さずに白ひげが拳を振るう

 

始めの一撃を当てたのは白ひげだった

 

だが、ガープは不敵に笑いながら白ひげに拳を返す

 

一発、二発と互いに拳を交わし合う

 

白ひげがガープを殴り飛ばす

 

殴り飛ばされたガープは間髪入れずに間合いを詰めて白ひげを殴る

 

ガープの一撃で上体が仰け反った白ひげは、その反動を活かしてガープに頭突きをする

 

やがて白ひげとガープは足を止めて殴り合う

 

男と男の意地の張り合いだ

 

白ひげとガープの身体に少しずつ痣が出来ていく

 

口を切ったり、鼻血を流したりと傷ついていく

 

だが、ガープと白ひげは一歩も引かない

 

「ぶわっはっはっは!」

「グララララ!」

 

ガープと白ひげが笑う

 

背負っている物の大きさを感じさせずに

 

まるで友との語らいを楽しむ様に

 

だが、そんな2人の戦いも少しずつ終わりへと近づいていく

 

「ふんっ!」

「ぬぅえい!」

 

殴り合いを始めた当初に比べて、確実に2人の攻撃の数は減ってきている

 

2人の決闘を見守る多くの男達の中に確信に近い思いが沸き上がる

 

終わりは近いと…

 

海賊達が、海兵達が拳を硬く握り絞めて見守る

 

白ひげとガープが互いの拳で弾き合った勢いで離れると不意に動きを止めた

 

「そろそろ終わりにしようかのう、ニューゲート!」

「あぁ、俺が勝って終わりだ、ガープ!」

「何を言っとる!儂が勝つわい!」

 

そう言い合うとガープと白ひげはニヤリと笑う

 

「ぶわっはっはっは!」

「グララララ!」

 

ガープと白ひげが笑い声を上げながら踏み込み、拳を振り上げる

 

ガープと白ひげの拳がすれ違う

 

空気が爆ぜる音と共に2人の拳が相手の顔を捉える

 

数瞬、その態勢のままガープと白ひげの動きが止まる

 

そして、海風が1つ吹くと白ひげがゆっくりと倒れていくのだった

 

「儂の勝ちじゃな、ニューゲート」




次の投稿は15:00の予定です

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。