ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿5話目です


第133話

「さて、ライトとルフィの応急処置をしたら地上に戻りましょう」

 

シュウの言葉にナミ達が頷く

 

「ですが、その前に…そろそろ出てきては如何ですか?」

 

シュウの言葉で地下の一角に隠れていた美女2人が姿を現す

 

ビビとコブラ国王はその2人が現れた事に驚いた

 

「自己紹介は必要ですか?《オハラのニコ姉妹》」

「必要ないわ、《シュウ・シラカワ博士》」

 

シュウの言葉にルビーが答える

 

ルビーの言葉にナミ達は首を傾げる

 

だが、シュウだけは無反応だった

 

「私の名は《シラカワ・シュウ》ですよ。ニコ・ルビー」

「そう?それは失礼したわね」

 

先制攻撃とばかりにかまをかけたルビーだが、反応を見せないシュウに内心で舌打ちをする

 

「それで、貴女方は何故そこに隠れていたのですか?」

「…船長さんが勝てるのか心配だったのよ」

 

ルビーがルフィを見ながらそう言う

 

「なるほど、サー・クロコダイルに一度やられた筈のルフィが、早々に復活

 出来たのは貴女のおかげですか」

「…そうよ」

 

ほんの一言から自身の動きを看破されたルビーは動揺を必死に隠す

 

「ではルフィの治療は貴女に任せましょう」

 

そう言ってシュウはナミとライトの治療をしていく

 

そして、敵対は避けられたと安堵するルビーはため息を堪えながらルフィを治療するのだった

 

 

 

 

地上に戻った一行は反乱軍を抑えている海軍の元に向かった

 

そこでコブラ国王とビビが反乱軍の説得を行った事で、アラバスタ王国で起こった

一連の騒動は一応の終わりを迎える

 

事の真実を知った反乱軍はコブラ国王に涙を流しながら謝罪をして、

アラバスタ王国の復興を誓う

 

その後は、コブラ国王の計らいで国庫を解放して和解の宴を開く事になったのだった

 

 

 

 

「楽しんでいるかね、シラカワ博士」

 

恋人のナミと共に食事を楽しむシュウの元に、コブラ国王がビビを伴いやってくる

 

「えぇ、楽しんでいますよ。コブラ国王」

 

シュウの返答にコブラ国王が頷く

 

王族として民族衣装の様なドレスに身を包んだビビにシュウは目礼をする

 

ビビは嬉しそうに笑顔を返す

 

シュウとコブラ国王の会話を邪魔しない為なのか、ナミがシュウとビビの間に入る

 

そして、ニッコリと笑顔を見せてからビビを連れてその場を離れていった

 

「さて、改めて礼を言わせて欲しい、シラカワ博士」

 

そう言ってコブラ国王が頭を下げる

 

「頭を上げてください、コブラ国王」

「今回の内乱でアラバスタ王国は疲弊している。復興の為に財を残さなければならない…」

 

コブラ国王は話をしている間も頭を下げ続ける

 

「国際的な面子を保つ為に相応の報酬を渡さなければならないが、それを博士が望むもので

 渡す事は難しいだろう…故にこうして頭を下げるしかないのだ」

 

国の復興として内政だけでなく、外交も考えると金は幾らあっても足らない

 

「コブラ国王、今は宴を楽しみましょう」

「シラカワ博士…」

「私は酒を飲んでいる内に報酬の事は忘れてしまうでしょうから」

 

シュウの言葉にコブラ国王は二度頭を下げる

 

コブラ国王が頭を上げると、シュウは空の杯を差し出す

 

コブラ国王は笑顔を浮かべて空の杯に酒を注ぐ

 

注がれた酒をシュウが一息に飲み干すと2人の目が合う

 

そして、2人は宴を楽しむ様に笑い合うのだった

 

 

 

 

「改めてお疲れ様、ビビ」

「はい、ありがとうございました、ナミさん」

 

2人は杯を軽く打ち鳴らして酒を飲む

 

「うん、美味しいわ。勝利の美酒ってところかしらね」

 

そう言ってナミが笑顔を浮かべる

 

ナミは反応が無いことを不思議に思ってビビを見る

 

すると、ビビの目はコブラ国王と会話をするシュウに向けられていた

 

「ビビ」

 

ナミの言葉に驚いた様にビビは顔をナミに向ける

 

「シュウはあげないわよ」

 

ナミが笑顔のまま宣言する

 

その宣言にビビは手にしていた杯を一気に煽る

 

そして、大きく息を吐いてからナミを見据えた

 

「それじゃ、奪っちゃいましょうか」

 

笑顔でそう言うビビにナミは驚く

 

ビビは悪戯が成功した子供の様にクスクスと笑う

 

そんなビビの様子にナミも笑った

 

「王女様がそんな事を言ってもいいの?」

「海賊と一緒に行動してたので、影響を受けちゃったのかもしれません」

 

2人は笑いながらお互いの杯に酒を注ぐ

 

「それで、ビビは本気なの?」

「…私自身、この気持ちがどういったものなのかまだわかりません」

 

ビビは自身の言葉に苦笑いをする

 

「もし本気だった時は遠慮しませんからね、ナミさん」

「えぇ、受けて立つわ」

 

杯を軽く打ち鳴らすと2人は酒を飲み干して笑い合う

 

そして、その後は友人として一緒に宴を楽しんでいくのだった




これで本日の投稿は終わりです

また来週お会いしましょう^^

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