ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿4話目です


第112話

「やあ、よく来てくれたね、シュウ」

 

ナミと共にシャボンディ諸島にあるシャッキーさんの店にやってくると

レイ養祖父さんが以前と変わらずに酒を飲んでいる姿があった

 

「シュウ、そちらのお嬢さんを紹介してくれるかな?」

「彼女の名はナミ、私の恋人ですよ、レイ養祖父さん」

 

私の言葉にレイ養祖父さんは興味深そうな目をナミに向ける

 

「シュウの事をよろしく頼むよ、お嬢さん」

「は、はい!」

 

流石に伝説の海賊を前にしてナミは少し緊張しているようだ

 

「さて、酒でも飲みながら話を聞こうか。シャッキー、シュウ達に酒を」

「ふふふ、わかったわ、レイさん」

 

シャッキーさんに酒を出された事で私とナミは席について酒を飲んでいいく

 

レイ養祖父さんにココヤシ村の解放の報告をして帰る際に

ナミが「緊張しちゃってお酒の味がわからなかったわ」と言ったのが印象的だった

 

 

 

 

レイ養祖父さんに報告をした翌日はワノ国のブンタ祖父さん、シオリお祖母さんに報告した

 

2人にナミを恋人だと紹介すると曾孫の顔が見れると大喜びしていた

 

だが、そんな2人にしばらくは恋人としての生活を楽しむと言うと目に見えて落ち込まれた

 

私とナミは苦笑いをするしかなかった

 

その日はそのままワノ国の祖父母の家でゆっくりとしたのだが夕飯に出された物が

妙に精のつく料理ばかりだった

 

さらに私達の寝床を離れに用意して布団は1つとか狙いが明らさま過ぎである

 

明けて翌日、来年には曾孫の顔を見せに来いとニッコリと笑って言うシラカワ祖父母と別れ

今度は父さんの所に向かった

 

 

 

 

「見聞色で気配を感じて誰かと思って来てみればシュウか…」

「久しぶりですね、ベックマン」

 

グランドラインにある父さんのアジトの1つに転移すると赤髪海賊団の副船長である

ベックマンが私達の所にやってきた

 

「父さんはいますか?」

「あぁ、中で鷹の目と酒を飲んでいる」

 

ベックマンの先導でアジトの中へ進んでいくとベックマンの言葉通りに

父さんとミホークが酒を飲んでいた

 

「お?シュウか!よく来たな!お前もこっちに来て一緒に飲め!」

 

目敏く私の姿を発見した父さんが飲みに誘ってくる

 

私はナミを伴い父さんの近くに座った

 

「それで、隣のお嬢さんはシュウの恋人か?」

「えぇ、そうですよ、父さん」

 

私の返事に父さんが口笛を1つ鳴らす

 

私はナミに目で合図を送る

 

「初めましてね、お養父さん。わたしはナミって言うの、よろしくね」

「あぁ、息子をよろしく頼む」

 

そして、ナミと父さんは握手代わりにジョッキを打ち鳴らした

 

どうやらレイ養祖父さんと酒を飲んだ事でナミは父さんを前にしても緊張しないようだ

 

「よぉ―し!息子の祝いだ!飲むぞお前ら!」

「「「おぉ―――!」」」

 

既に飲んでいた赤髪海賊団の者達が父さんの音頭でジョッキを掲げた

 

その後は報告も含めて父さんと色々と話していく

 

バラティエでミホークと真剣で手合わせをして引き分けた事の話になると

父さんは驚いた表情を見せた

 

だが、「流石は俺とアカリの子だな」と父さんは嬉しそうに頷いた

 

そして、その事で父さんがミホークに絡むとミホークが背中の黒刀に手を掛けて

決闘になりかけたのは酒の席のご愛嬌だろう

 

用意された酒や料理が一通り片付いた頃、私とナミはそろそろお暇しようと

席を立つと父さんに声を掛けられた

 

「シュウ、この後はどうするんだ?」

「明日、白ひげの所にも報告に行こうと思っています」

 

私の返事を聞いた父さんが真面目な顔になる

 

…何かあったのか?

 

「シュウ、黒ひげに気をつけろ」

「黒ひげ…ですか?」

 

私は首を傾げながら父さんに聞き返す

 

「マーシャル・D・ティーチ…白ひげの所の2番隊に所属している男だ」

「2番隊というとエースの部隊ですね」

 

父さんは私の言葉に驚いたような表情をする

 

「シュウ、エースを知っているのか?」

「えぇ、決闘をして友となりました」

 

父さんは私の言葉に一瞬目を見開くと大きな声で笑いだした

 

「はっはっはっは!そうかそうか!」

 

そう言って父さんは少しの間笑い続ける

 

そして、笑いを収めるとまた真剣な顔をして話始めた

 

「ティーチの奴は得体が知れない所がある男だ」

「父さんがそれほど警戒をする相手なのですか?」

「あぁ、俺の左目に傷をつけたのはティーチだ」

 

今度は父さんの言葉に私が驚いた

 

私だけじゃなく話を聞いていたナミも驚いている

 

「…わかりました。黒ひげに注意を払っておきます」

「あぁ、気をつけていけ」

 

そこまで言うと父さんは表情を変えて笑顔になる

 

「それと、いつでも気軽に飲みに来い」

「えぇ、ありがとうございます、父さん」

 

「孫の顔も見せに来いよ」

「その前に結婚式になると思いますよ」

「はっはっはっ!それは楽しみだ!」

 

私と父さんの会話を聞いていたナミは顔を赤くしている

 

結婚式を想像したのだろうか?

 

「いってきます、父さん」

「あぁ、いってこい、シュウ」

 

私は父さんと軽く拳をぶつけ合う

 

そしてナミを伴い一度ココヤシ村に転移で戻るのだった




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