ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿2話目になります


第110話

「おっ?よく来たな、シュウ!歓迎するぜ!って言いたい所だけどよ、色々と忙しくてな

 悪いけどあんまり相手をしてやれねぇんだ…」

 

家族揃ってローグタウンに転移した私達はベルメールさんとノジコが買い物に

そして、私とナミはライト達に会いに行った

 

ローグタウンにある海軍基地に向かう途中で海賊王の処刑台の広場に寄ったのだが

そこでライトに会うことが出来た

 

「いえ、私達も新聞を見て様子見に来ただけなので気にしないでください」

「そうか、心配してくれてありがとな」

 

ライトはガープさんの様な満面の笑みで礼を言ってきた

 

「シュウ、近いうちに俺はローグタウンを離れるんだ。そう言う訳だからこれからは

 手合わせが出来なくなると思う」

「異動の辞令が出たのですか?」

「いや、違うぜ」

 

そう言ってライトは首を横に振る

 

「スモーカーさんが部隊を率いてある海賊を追うことを決めてな…俺は元々はガープ中将の

 部下だからこれで本部に戻る事になっていたんだけどよ…」

 

そこまで言ってライトは頭を1つ掻いてから話を続ける

 

「短い間だったとはいえ一緒に修羅場を潜ってきた仲間をなんか見捨てられなくてな…

 俺もスモーカーさん達と一緒に海賊を追うことにしたんだ」

「追う海賊は《麦わらのルフィ》ですか?」

 

「あぁ…知ってるのか?」

「えぇ、ガープさん関連の事で少々縁が出来まして…」

「そうか…」

 

ライトは少し俯くが直ぐに顔を上げる

 

その顔は意を決した海の男の顔だった

 

「シュウ…悪いけど、お前の知り合いだろうと捕まえるぜ」

「えぇ、構いませんよ」

 

私があっさりと返事をするとライトにとっては意外だったのか動きが止まる

 

「…いいのか?」

「えぇ、それが彼の選んだ道ですからね」

「そうよ、海兵なんだから海賊を追うのは当然じゃない」

 

私の言葉を肯定するようにナミが言葉を続ける

 

「ハッハッハッハ!」

 

そんな私達の言葉を受けたライトが笑い始める

 

「なんだよ、悩んで損したぜ」

「ライト、ルフィ達に返り討ちにされる可能性だってあるのですよ?」

「ハッ!覇気も使えねぇ未熟者に負けっかよ!」

 

ライトは自信に満ちた顔でそう言いきる

 

「ライトくん!そろそろこちらに…あ、お久しぶりですシラカワ博士、ナミ」

 

どうやらたしぎがライトを呼びに来たようだ

 

だが、たしぎの後ろで幾つも葉巻を吹かしている男は誰だ?

 

「なんだ、スモーカーさんまで来たのかよ」

「テメェがこんなとこで油を売ってるからだろうが」

 

どうやらこの葉巻の男がスモーカー大佐らしい

 

「ライト、引き継ぎは終わったからそろそろ出航するぞ」

「おう!わかったぜスモーカーさん!」

 

どうやらライトとの話もここまでのようだ

 

「そういう訳で悪いがライトを貰っていくぞ」

「えぇ、旅の無事を祈ります」

「シュウ!やっと見つけたわ、荷物を回収…あら?懐かしい顔ね」

 

私がスモーカー大佐と話していると買い物を終えたらしいベルメールさんとノジコが

両手一杯に買い物袋を提げてこちらに向かって来ていた

 

よく見るとベルメールさん達の後ろにいつぞやの店員の姿もある

 

両手にベルメールさん達以上の荷物を持っている所を見るに御大尽の為に

荷物運びをしているようだ

 

「あ?…ゲッ!もしかして、あんたは…」

 

ベルメールさんを見たスモーカー大佐が狼狽えた姿を見せる

 

「その反応はちょっと失礼なんじゃない?スモーカー」

「…やっぱりベルメール大佐か」

「元よ、今は一般人だから階級呼びはいらないわ」

 

ベルメールさんはいつもと変わらぬ様子だがスモーカー大佐は苦虫を噛み潰した様な顔だ

 

「お?なんだスモーカーさん、この美人な姉ちゃんと知り合いなのか?」

 

ライトの言葉にこの場にいる者達が様々な反応をする

 

「ライトくんは年上が好みなのでしょうか?」

「よかったじゃない、たしぎ」

「そ、そう言う意味ではありませんよ、ナミ!」

 

「姉ちゃんだなんて、私もまだまだ捨てたもんじゃないわね」

「海兵は収入も安定しているし、いいんじゃない?ベルメールさん」

「海兵の男はもうコリゴリよ」

 

ライトの言葉をきっかけに女性陣の話が盛り上がっている

 

「で、スモーカーさん。そこの美人な姉ちゃんとはどういった知り合いなんだ?」

「…俺の新人時代の教官だ」

 

スモーカー大佐の言葉にその場にいる皆が関心を寄せる

 

だが、ここでベルメールさんがとんでもない言葉の爆弾を落とした

 

「あら、一緒に寝た仲だっていうのにその紹介は連れないんじゃない?」

 

ベルメールさんの言葉にライトとたしぎの動きが止まる

 

スモーカー大佐は紫煙を吐き出しながら頭を抱えている

 

「スモーカーさん!あんた、ヒナさんという人がいながら何やってんだ!」

「スモーカー大佐!不潔です!」

「うるせぇ!勘違いだバカ野郎共が!」

 

海兵である3人が混沌とした状態にベルメールさんがさらに言葉の爆弾を投下する

 

「勘違い?一緒に寝た後、私に花束を持ってきたのは誰だったかしら?」

 

ベルメールさんの言葉にライトとたしぎが驚愕して目を見開く

 

「スモーカーさん!」

「不潔です!」

「ベルメール大佐!あんたは少しも変わらねぇな、シャレにならねぇぞクソッタレ!」

 

どうやら昔はスモーカー大佐がベルメールさんにからかわれていたようだ

 

その後、ベルメールさんが満足して真相を話すまで混沌とした状況が続くのだった




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