ONE PIECE~重力の魔人~   作:ネコガミ

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本日投稿5話目になります


第108話

「だぁーーー!勝てねぇ!」

 

ライト達との昼食を終えた私とナミだがライトから手合わせの誘いを受けたので

今は海軍の演習場でライトと手合わせをしている所だ

 

「はぁ…シュウ、お前また強くなってねぇか?」

「ククク…さて、どうでしょうかね?」

 

ミホークが言ったように私が壁を超えているのならば成長しているのだろう

 

「ですが、ライトも武装色の覇気で黒化できるようになっているのですから

 十分に成長していると思いますよ」

「だろう!スモーカーさんにだって勝てるようになったんだぜ!」

 

ライトが言うスモーカーという人物が誰かはわからないが相当な強者なのだろう

 

「シュウ、最後にもう一本!」

「えぇ、構いませんよ」

 

私の返事を聞くと同時にライトが踏み込んでくる

 

そして、全力で振るってくるライトの拳を私は木剣で受け流すのだった

 

 

 

 

「うわぁ…シラカワ博士強いですね…」

 

わたしと一緒にシュウとライトの手合わせを見ているたしぎがそう話す

 

「まぁ、シュウの方が年上だから」

「私だってライトくんの年上ですけど、手合わせで勝てないんですが…」

 

たしぎが落ち込んだ様子でそう言ってくる

 

「たしぎは帯刀しているけど、得物は刀だけなの?」

「はい、これでも剣士の端くれですから、ナミさん」

 

そう言ってたしぎは愛刀を自慢するように話し続けていく

 

わたしはあまり興味が無いので適当に相づちを打って話を聞いていくしかない

 

「そう言う訳で私は悪党達が持っている名刀を…って、聞いてくれていますか、ナミさん?」

「え?うん、聞いてるわよ」

 

ごめん、ほとんど聞いてなかったわ

 

「それよりも、たしぎ?わたしに『さん』はつけなくていいわ」

「ですが、ナミさんの方が強いし…」

 

わたしとたしぎも手合わせをしたんだけど、わたしが勝っちゃったのよね…

 

シュウ曰く、覇気の有無と経験の差が大きかったみたい

 

それと、たしぎの剣技は刀と刀の戦いを想定しているものだからもっと経験を積まないと

なんでも有りの実戦では後れをとる可能性が高いって注意していたわね

 

「それに…ナミさんはシラカワ博士みたいな素敵な恋人がいて女としても負けてますし…」

 

シュウが素敵な恋人なのは間違いないけど、なんでライトと恋人じゃないのか

不思議でしょうがないのよね…

 

「とにかく、わたしに『さん』は禁止よ、たしぎ」

「はい、ナミさん」

 

そう言ってくるたしぎにわたしはジト目を向ける

 

たしぎは1つ咳払いをしてから口を開いた

 

「ナミ」

「うん、これからよろしくね。たしぎ」

 

わたしとたしぎは握手を交わす

 

「だぁ―――!また負けたぁ―――!」

 

その時、ライトの叫び声が聞こえた事でわたしとたしぎは目を見合わせてから笑ってしまう

 

地面に大の字になるライトを介抱しにたしぎが向かったので、わたしも

恋人であるシュウの元に向かうのだった

 

 

 

 

「シュウ、また来いよな!勝ち逃げはダメだからな!」

「ククク…えぇ、またナミと一緒に来ようと思います」

 

ライトとの手合わせを終えて少し世間話をしていたらいい時間になったので

こうして別れの挨拶をしている所だ

 

「ナミ、また刀談義をしましょうね!」

「刀談義はちょっと遠慮したいかしら…」

 

どうやらナミとたしぎは友人と言える程に仲が良くなったようだ

 

そろそろ帰ろうかとした時、不意にナミが空を気にし始めた

 

「たしぎ、ライト、話半分でいいから聞いてくれる?」

 

たしぎとライトが頷いたのを確認してからナミが話を続けた

 

「多分だけど2日後、ローグタウンに嵐がくるわ。それも、かなり大きなものが」

 

たしぎは不思議そうに首を傾げるがライトは眉を寄せて真剣な顔で聞いている

 

「2日後なのか?」

「多分だけどね」

「わかった。スモーカーさんに話を通して色々と準備をしてみる」

 

ライトは全く疑う様子も見せずにナミの言葉を受け入れた

 

「注意しておくのはわかりますけど、スモーカー大佐にまで進言するんですか?」

「たしぎ、嵐を甘くみる漁師は二流だぞ」

「私は漁師じゃありません!」

 

船が流されたり転覆すれば仕事にならない事を考えればライトの言葉に納得だが…

 

「自分で言っておいてなんだけど、簡単に信じ過ぎじゃないかしら?」

「あ~…ナミはシュウの恋人だし天気を言い当てても不思議じゃねぇと思って…」

「ライト、貴方は私を何だと思っているのですか?」

「チート」

 

ライトの言葉に私とナミは顔を見合わせる

 

「ライトくん、『チート』って失礼な言葉じゃないですよね?」

「たしぎ、細かい事ばかり気にすんなって」

「ライトくんが大雑把過ぎるんです!」

 

また始まった夫婦漫才に私とナミは笑ってしまう

 

「ククク、それではそろそろ失礼しますよ」

「あ?おう!また来いよ!」

 

私がライト達の夫婦漫才を止めるように言葉を掛けるとナミが小走りでたしぎに

近寄って何かを耳打ちする

 

耳打ちされたたしぎは何故か顔を真っ赤にしていた

 

「行こう、シュウ」

「もう、ナミ!」

 

こちらに戻って私と腕を組んだナミは顔を真っ赤にしながら

抗議の声をあげるたしぎに手を振る

 

諦めた様にため息を吐いてから手を振ってくるたしぎと一緒に手を振るライトに

手を振り返した後、ワームホールを開いてナミと共にココヤシ村に転移をした




これで本日の投稿は終わりです

また来週お会いしましょう^^

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