仮面ライダーディゴッド世界を救う旅   作:侍魂

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理沙編の二話です。
ディフェンドとニンガが空間の先に出た所から始まります。




二話 過去の神白

 

魔人ガルムが入っていた空間を抜けると目の前には私たちが暮らす町神白が見えた。

 

「ここって……神白?」

 

「俺たちは戻って来たのか」

 

「海東、魔人ガルムを探すぞ」

 

「分かりました!」

 

私たちは魔人ガルムを探す為に神白を探索する事にした。

 

 

数十分後……

 

「魔人ガルム見つかりませんね」

 

「そうだな。海東この町普段と何か違いがあるか?」

 

「違いですか?」

 

「そうだ。あいつが何か企んでいた事は分かる。

そしてあいつが爆弾を使い空間に穴を空け入っていったのを俺たちは追いかけて来た。何もないのは可笑しい」

 

「そうですよね…嘘…!?」

 

 私の視線の先には公園で若い夫婦が赤ちゃんをベビーカーに乗せて散歩している。

 

「あの夫婦がどうしたんだ?」

 

「…私の亡くなった両親です」

 

「悪い嫌な事を話させた」

 

「いいえ大丈夫です」

 

「だが分かった事がある。亡くなったお前の両親……あの赤ちゃん……ここはお前たちが生まれた過去の神白だ」

 

 伊賀魔さんの言葉でハッとする。

 赤ちゃんの私を見て分かった。

 ここは現代から15年前の神白。

 私たちが生まれた時代。

 だからパパやママが生きているんだわ。

 

「おそらく魔人ガルムの目的は」

 

「過去の陸を殺す事ですか?」

 

「そうだ」

 

 魔人ガルムは現代の陸を倒すことは不可能だと考え過去に行き抵抗出来ない赤ん坊の頃の陸を殺す気なんだわ。

 なんて卑怯な奴なの。

 

「だったら急がないと!」

 

「待て何処に行くつもりだ」

 

「何処って急がないと陸が!?」

 

 

「落ち着け。今お前は亡くなった両親と話せるチャンス何だぞ」

 

「でも!!」

 

「ここは素直に年上に甘えろ」

 

「伊賀魔さん」

 

「それにお前たちは一度世界を救っただろ? 今度は俺の番だ」

 

「伊賀魔さん……ありがとうございます!」

 

「ああ行ってくる」

 

「私もパパたちと話したら直ぐに追いかけますから」

 

「ああだがゆっくりでいいぞ。俺一人で十分だからな」

 

伊賀魔さんはそう言うと私が教えた陸が生まれた神白は病院に向かう。

 私も早く追いかけないと。

 

 

「こんにちは! 可愛い赤ちゃんですね!」

 

 私はベビーカーを止めてベンチに座っている過去のママとパパに話しかける。

 突然見知らぬ人に話しかけられたので不思議そうな顔をすると言葉を返す

 

「ありがとう。可愛いでしょ」

 

「やっと僕たちにも娘が生まれたんです」

 

 二人共本当に幸せそうな顔をしている。

 

「娘さんに将来どんな子になってほしいんですか?」

 

 私はどうしても聞きたかった事を聞く。

 

「どんな子ね……パパはどう思う?」

 

「僕は理沙ちゃんには大切な人の為に頑張れるような優しい人になってほしいかな。でも一番は……理沙ちゃん自身が幸せそうならそれでいいと思う」

 

「そうね。私もそう思うわ!」

 

「大切な人の為に……私自身の幸せ」

 

「理沙……貴方はこれから先辛いこともあるわ。でも貴方の側には私の事をいつも守ってれる大切な幼馴染がいる。だから安心して」

 

私は過去の私に語りかけ最後にパパとママに話す。

 

「ママ、パパ。私を育ててくれてありがとう! 私は今とっても幸せよ!」

 

私は頭を下げ感謝してその場を後にする。

 

「えっと……あの子は何を言ってたのかな」

 

「私にも分からない。でもなんだか懐かしい気がする」

 

「ママもかい? 実は僕も何だ うん? 理沙ちゃん何か持ってるこの紙は?」

 

「えっと……車に気をつけて? 何のことかしら?」

 

赤ん坊の手には紙切れが持たされていて車の事故に気をつけてって書かれていた。

もしかしたら過去の悲劇を変えれるようにと未来に希望を残して。

 

忍サイド・・・

 

 海東から聞いた俺は陸が生まれたとされる神白病院に着くと騒ぎが起きていた。

 

 

「何だあの化け物は!?」

 

「助けてくれ!!」

 

 怪物から避難している人たちがいる。

 

「やはりここに魔人が。急がなければ」

 

 俺は陸を助ける為に病院の中に入り急ぐ。

 

 

 

「こいつがあの忌まわしき救世主か……死ね!!」

 

「この子には手を出さないで!!」

 

 

 陸の母、美空が生まれたばかりの陸を庇うが問答無で魔人ガルムは鋭い爪を振り下ろす。

 美空は目を閉じて神様に祈るせめてこの子だけでも助かってほしいと。

 祈りが神様に通じたようにニンガが現れてニンガクナイで受け止める。

 

「貴様! 何故ここに!?」

 

「お前を追いかけて来たぜ!」

 

「あなたは誰?」

 

「俺はニンガ……影となって悪を討ちし者。早くその子を連れて逃げろ」

 

「ありがとうございます!」

 

母親は赤ん坊の陸を抱えて逃げ出す。

 

「貴様俺様の邪魔を!? まあいい貴様を殺してすぐに救世主の息の根を止めてやる」

 

ニンガクナイと鋭い爪がぶつかり合う。

 

「やるじゃねえか」

 

「まだまだいけるぜ……まだまだ行ける」

 

「っがぁ!!」

 

 銃撃が魔人を襲う。

 目の前にはディフェンドに変身した理沙がいた。

 

 

 

理沙サイド・・・

 

「伊賀魔さんお待たせしました」

 

「もういいのか?」

 

「はい! ありがとうございます」

 

「いい表情だな。行くぞ海東!」

 

「何人来ようと俺様に勝てねえよ。だが本気をだしてやるか」

 

 魔人ガルムの体が光りだすと姿を変える。

 

「救世主風に言うなら魔人ガルム日陰状態」

 

ガルムの体は真っ黒になり手足は真っ白になり爪には白と黒の爪を生やす。

まるで陸が使う光と闇の力を扱う事が出来る光闇状態の様な姿だ。

 

「こんなの見かけだけよ!」

 

「待て海東!」

 

私は接近して拳を振り上げるが簡単に受け止められる。

 すぐにニンガがニンガクナイで攻撃し魔人ガルムは防ぎ私はその隙に後退する。

 

「ありがとうございます」

 

「ああだが奴は凄まじくパワーアップしている。油断するなよ」

 

「はい」

 

「ここでは場所が狭えな場所を変えるぞ」

 

 魔人ガルムは銀色のオーロラを使い自分と私たちを飲み込み場所を変える。

 出た場所は町の中。

 幸い騒ぎの後からなのか誰一人いない。

 

「貴様らを倒すのは簡単だがこいつらに任せるか」

 

 魔人ガルムは大勢の影を呼び出す。

 

「例え何体来ようと諦めないそれが俺の忍道だ」

 

「向こうがそう来るならこっちもよ」

 

 忍さんはクナイを構え私はカードケースからカードを取り出しいつでもライダーたちを呼べる様に備える。

 

 

 突然黒いボデーに水色のラインが入っている車が空間を超えて怪人たちを轢き私たちの近くに停車する。

 そして聞き覚えのある音声が流れると車は動き出し影たちの周囲を高速で走り謎のライダーが影たちの周囲を超スピードでキックを決めていく。

 

<<ファイナルアタックライド・・・ド・ド・ド・ドライブ>>

 

「スペシャルドロップ!」

 

 謎のライダーは影たちを倒し終わるとディゴッドに戻るそして側にはいつのまにかツヴァイもいた。

 

「魔人ガルム……」

 

「貴様は!!」

 

「陸。栞。来てくれたのね」

 

「ごめん遅くなった」

 

「はーい! 理沙ちゃん!

えっとこのライダーは? 

へえー! ニンジャ何だねカッコいいなぁ! ニンニン♪」

 

「俺は仮面ライダーニンガ。影となりて悪を討つ者だ」

 

「仮面ライダーニンガか! よろしくね♪」

 

 

「忍さん。理沙を助けてくれてありがとうございます」

 

「別にいい。俺も海東には助けられたしな」

 

 私たちは他愛のない話をしていると魔人ガルムは怒り出す。

 

 

「貴様ら!! 俺様を無視するな!!」

 

「魔人ガルム……いや、俺たちが倒した方じゃないな」

 

「どういう事?」

 

「多分だけど、違う世界の魔人ガルムが俺たちが倒したこの世界の魔人ガルムの記憶を引き継いだみたいだ」

 

「……流石だな世界の救世主。その通りだ。お前の強さをみた俺様は作戦を考えた。    

 並行世界を襲わせ貴様の目を別に向けさせ。

過去の世界のお前を消し」

 

 魔人ガルムは言葉を区切ると本当の目的を暴露する。

 

「そして現代のお前の存在は消える。復讐は終わりだ。」

 

陸たちが倒した方の魔人ガルムの記憶を別の世界の魔人ガルムに受け継がれ陸たちの戦いを見た別世界の魔人ガルムは計画した。

栞が戦った真ラッキークローバーや陸が戦った仮面ライダーハデス。

 その二つの敵は魔人ガルムが影で操っていた。

 大勢の影が世界を襲い陸や守護者たちの目を向けさせる。

 そして過去に遡り抵抗が出来ない赤ん坊の頃の陸を殺害し現代の陸の存在を消そうと考えていたようだ。

 

「セコ! 陸君に勝てないからって考え方セコ過ぎない?」

 

「何とでも言えばいい! だが来てしまった以上しかたねえな。実力で貴様を殺す」

 

 更に体から影たちを生み出す魔人ガルム。

 私はディフェンドドライバーを構え銃口を向けると三人は私に話す。

 

 

 

「ここは俺たちに任せろ海東」

 

「理沙はガルムを倒してくれ」

 

「うん僕たちに任せてよ♪」

 

「陸、栞、伊賀魔さん……ありがとうございます!」

 

「理沙」

 

 陸は私に青色のケータイ型のアイテムを渡す。

 

 「これは?」

 

 「海里から預かってきた。お前の力だ」

 

 「陸……ありがとう!」

 

 私はディフェンドの強化アイテムである青色の携帯型のアイテムケータッチを握り締める。

 

 「さて準備はいいよな陸、雨宮」

 

「ああ行こう」

 

「うん! いつでもいいよニンジャ君」

 

 陸たちは戦闘を始める。

 近寄って来た影の敵をライドセイバーで斬りつけ私が通れる道を開いてくれる。

 

 「ありがとう!」

 

 私は銃撃しながら魔人ガルムに接近する。

 

 

 

ディゴッドサイド・・・

 

怪人たちと睨み合うディゴッドたち。

 最初に動いたのはツヴァイだった。

 ツヴァイランサーで疾風のごとく素早い動きで一突きするが影たちに全く効いた様子がない。

ゲームで表示されるエフェクトが影たちの頭上に表示されていた。

 

ミス!

 

「えっ!? 何で攻撃が当たらないの!?」

 

「バグスターの力を持った影か」

 

「バグスターってなんなの?」

 

「バグスターウイルス。エグゼイドの世界のライダーの怪人でその世界のライダーじゃないと倒せない」

 

「えっ!? そんなのずるい!」

 

「どうする陸?」

 

「俺が倒す」

 

ライドセイバーで影を一体斬り裂く。

 

ヒット!

 

ディゴッドの攻撃は通用するようで影は消え去る。

そしてライドセイバーからカードを一枚取り出した。

 

 

「力借りるぞ。クロコ。 グレードビリオン」

 

 カードをバックルに装填する。

 

<<真ファイナルカメンライド・・・ゲンム>>

 

ディゴッド・ゲンムゴッドマキシマムゲーマーレベルビリオンに変身した。

 

「最高神の力受けてみろ」

 

ディゴッド・ゴッドマキシマムは重たく力強い拳を振り上げバグスターの影たちに次々と当てていく。

 

ヒット!ヒット!ヒット!

 

攻撃を受けた影たちは次々と消滅していく。

そして続けてカードをバックルに装填した。

 

「終わりだ」

 

<<ファイナルアタックライド・・・ゲ・ゲ・ゲ・ゲンム>>

 

ディゴッド・ゴッドマキシマムは飛び上がり超強力な必殺キックを放ち影たちに当てる。

そして影たちは消滅していく。

 

 

ニンガサイド・・・

 

「これは負けてられないな」

 

 ニンガはニンガクナイを握りしめ構える。

 影たちは様々武器を取り出し襲いかかる。

 迫り来る影たちの攻撃をニンガクナイで防ぎながら相手を切り裂く。

 

「影分身の術!」

 

 ニンガは実態がある自分の分身を五体呼び出すそして横に装備されているニンガフォンを取り出しベルトに認証させる。

 

<<ファイナルアタック!>>

 

「ニンガシュリケン!」

 

 五人のニンガたちは手のひらに大きめの手裏剣型のエネルギーを集め怪人たちに向かって勢いよく投げる。

 すると必殺技を受けた怪人たちは消えていく。

 

ディゴッド&ニンガサイド・・・

 

 いつのまにか隣にディゴッドがいて話しかける。

 

「忍さん一気に決めよう」

 

「ああ。行くぞ陸」

 

 

<<ファイナルフォームライド・・・ニ・ニ・ニ・ニンガ>>

 

「変われ」

 カードを装填し音声が流れるとディゴッドはニンガに触れる。

 するとニンガは巨大な手裏剣、ニンガシュリケンに変形した。

 

「この力は?」

 

「これが俺と忍さんとの力だ!」

 

「そうか……行くぜ陸!」

 

「ああ」

 

<<ファイナルアタックライド・・・ニ・ニ・ニ・ニンガ>>

 

「ディゴッドハリケーン」

 

 ニンガシュリケンが輝きだすとディゴッドは力強く投げる。

 するととてつもない風がニンガシュリケンに集まりまるで全てを飲み込むブラックホールの様に影たちを吸い寄せながら進んでいく。

 そして風が収まる頃には影たちは全て消滅していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ツヴァイサイド・・・

 

 ツヴァイと影たちは睨み合う。

 そして先に動いたのはツヴァイであった。

 

「行くよ~」

 

 ツヴァイはキックやパンチを連続で決めていく。

 流れるような動作でドライバーの横に装備された新たに入手したツヴァイショットを取り出しミッションメモリーを装填する。

 

<<レディ>>

 

 ツヴァイショットはパンチングユニットに変形しツヴァイは力強く握る。

 そしてツヴァイフォンのエンターキーを押す

 

<<エクシードチャージ>>

 

「グランインパクト!」

 

 影に向かって走り勢いよくパンチを叩き込む。

 そしてゼロ距離から受けた影は消滅する。

 

「次だね!」

 

<<2.0.0.スタートアップ>>

 

 ツヴァイウォーンに十秒間だけだが超スピードで動く事が出来るアクセルフォームに変身する事が可能な変身コードを入力してツヴァイアクセルフォームに変身した。

 ツヴァイランサーにミッションメモリーを装填するツヴァイランサーはエネルギー状の槍に変形する。

 

 

<<エクシードチャージ>>

 

 「アクセルツヴァイスピアー!」

 

 半分近くの影たちにポインターが当たり拘束されツヴァイアクセルフォームはツヴァイランサーを突き刺す強化必殺技アクセルツヴァイスピアーを決め倒した。

 

 <<タイムアップ。リフォメーション>>

 

ツヴァイアクセルフォームは制限時間を過ぎた事により通常形態に戻る。

 

 

「ファイナルフォームライドか!だったら僕は!」

 

ツヴァイがディゴッドたちの方に視線を向けると決着を着けようとディゴッドはニンガをファイナルフォームライドさせていた。

 ツヴァイは対抗する様にツヴァイブラスターを取り出すともう一度変身コードを打ち込む。

 

 

<<2.8.1 エンター スタンディングバイ>>

 

「変身!」

 

<<アウェイクニング>>

 

ツヴァイウォーンをツヴァイブラスターに装填し最終形態のツヴァイブラスターフォームに変身する。

 

<<153 エンター>>

<<ブレイドモード>>

 

ツヴァイブラスターにコードを入力してツールをフォトンブレイカーモードに変形する。

 

<<2354 エンター>>

 コードを入力するとブラスターフォームの背部ユニットを起動して空中を飛行する。

 

<<エクシードチャージ>>

 

 

「エイヤー!!」

 

 エンターを押すフォトンブレイカーにエクシードチャージされフォトンブレイカーの刃を伸びる。

 空中から急低下しフォトンブレイカーで敵たちを一刀両断する。

 全ての影たちを消滅させた。

 

「よーしこれで全部終わり」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全ての影たちを倒したディゴッドたちは合流する。

 

「はーい陸君たちも終わったみたいだね」

 

「お前もな雨宮。急ぐぞ。海東の加勢に」

 

「うん! 早く理沙ちゃんを助けに!」

 

「その必要はないみたいだ」

 

 

<<ファイナルアタックライド・・・ディ・ディ・ディ・ディフェンド>>

 

 視線をディフェンドの方に向けると最終形態に変身したディフェンドと召喚された最終形の2号ライダーたちが必殺技を魔人ガルムに決めようとしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




おはようございます! 見て頂きありがとうございます。
次で理沙編が終わりです。
ディフェンドの最終形態が登場します。


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