最初は栞編からです!
一話 里帰り
ファイズの世界・・・
「久しぶりだなここに来るのも」
僕は陸君から理沙ちゃんと一緒に教えてもらった世界を超える橋、銀色のオーロラを使い久しぶりにファイズの世界に里帰りする。
まずはクリーニング屋に行こう。
「おはよう♪」
「お前……また面倒事か?」
「ううん新しい暮らしにも慣れてきたから里帰りしに来ただけだよ♪」
「そうか……まあゆっくりしてけよ」
「うん♪ ありがとう!」
巧君は僕らの事を厄介ごとを持ってくる厄病神の様に言う。
でも間違ってないかも知れないね。
一回目に陸君がこの世界に来たのは、ファイズの世界を救う為にアーク様と戦い。
二回目に来たのは、ドラスから世界を守る為に巧君の力を借りに来たからだ。
今回はただ単に里帰りに来ただけだから面倒事は無いはずだよ……多分
巧君は無愛想ながらも僕がこの世界に帰って来た事を喜んでくれた。
「じゃあ僕その辺を見て来るよ」
「ああ」
僕は懐かしい場所をもう一度見るために外に出て歩く。
先ずは海かな……僕と陸君が初めてあった場所。
(懐かしいな)
あれからそんなに時間は経ってないけど、遥か昔の様な感じがする。
回想・・・
それは僕と陸君が初めて出会った日……
気晴らしに僕は町を散歩をしていると。
「陸君! 次行こう!」
「はい」
クリーニング屋の配達をしている白髪のカッコイイ男の子とすれ違う。
今思えば僕の顔は赤くなり胸はドキドキしていた。
一目惚れって奴かな……
でもオルフェノクの僕とは住む世界が違う。
波風が吹き地面には砂浜がある場所。
周りは静けさが漂っている。
さっきのドキドキした気持ちを消すため風にひたっていると人影がゆっくりこっちに向かって歩いて来る。
「僕に何か用?」
「お前の命をもらう!」
突然僕と同じ怪物、人類の進化体、オルフェノク。
犬の姿をモチフにしたオルフェノク、ドッグオルフェノクに変身する。
ドッグオルフェノクが僕に襲いかかる。
(ふーんオルフェノクとしての仕事ちゃんとしてるんだね。だけど倒すのは簡単だけど……面倒くさいな)
面倒くさそうにしているとさっき見かけた白髪の男の子が助けに入る。
「やめろ」
「ふはは!人間ごときが邪魔をするな!」
ドッグオルフェノクは殴りかかるが白髪の男の子は攻撃を簡単に受け止め逆に殴り飛ばす。
へえーあんな簡単にオルフェノクを殴り飛ばすなんてあの男の子、凄く強いんだね♪
「何者だお前は!?」
「世界を救いし仮面ライダーだ覚えておけ」
仮面ライダー? 何だろう? それにあのベルト、新しいスマートブレーン社のライダーズギアかな?
白髪の男の子は決め台詞を言うと、僕が変身するツヴァイに似た謎の黄色い戦士に変身した。
「こいつには新しい力を使わなくて良いな」
「舐めるなぁ!」
新しい力? 多分だけどあの黄色い戦士は本気を出さず実力を隠している。
ドッグオルフェノクは殴りかかるが、黄色の戦士は全ての攻撃を読んでいたのか、全ての攻撃を軽やかに避けて腹に蹴りを決める。
そして怯んだ隙にバックルにカードを装填した。
<<ファイナルアタックライド・・・ディ・ディ・ディ・ディゴッド>>
「ゴッドディメンションキック!」
黄色の戦士の必殺技が決まりドッグオルフェノクの身体から青い炎が出て廃化した。
そして黄色の戦士は変身を解く。
「大丈夫か?」
「ありがとう!キミの名前は?」
「俺は神谷陸。お前の名前は?」
「僕の名前は雨宮栞!よろしくね神谷君!」
「陸で良いよ、雨宮」
「僕の事も栞で良いよ陸君!」
「分かったよ栞」
「おーい!神谷君大丈夫だった!?」
「はい、大丈夫です」
「神谷君少し話があるんだけど良いかな?」
「大丈夫ですよ」
「じゃあクリーニング屋で話をしようか!」
「分かりました」
「そうだ、危ないから君も家に送っていくよ!」
「はぁー 僕は大丈夫。じゃあね陸君♪」
「またなあ栞」
陸君の手前だから少しうざかったけど話しかけて来たクリーニング屋の人には返事だけは返しておいた。
何でかこの男の子に僕は嫌われたくないみたいだからね。
もちろん陸君にはちゃんと笑顔で返す。
これが僕と陸君の初めての出会い……
それからは陸君たちと色んなライダーたちの世界へと旅に出て、最終的にドラスから世界を救った。
今は陸君の家で幸せに暮らしている。
今回の話は栞視点からの陸との出会いでした!
次は栞がツヴァイのアイテムを取る為研究所に忍び込みます。