仮面ライダーディゴッド世界を救う旅   作:侍魂

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今回から守護者者編です。陸と守護者たちとの出会いを書きたいと思います。


守護者編
一話 泥棒少女とコロシアム


休みの日理沙と栞は陸の部屋に来ていた。

 

「ねえ?陸、守護者について教えてくれないかしら?」

 

「僕も陸君の昔の話聞きたい!」

 

「ああ分かった。まずはこの話をする」

 

二人は陸が守護者時代の話しを聞くために部屋に来ていたのであった。

陸は昔を思い出しながら話す。

理沙はメモを持ち真剣に聞き、栞はワクワクしながら聞く。

陸は最初の守護者との出会いを話し出す。

こうして守護者たちの伝説が話された。それは陸や守護者たちしか知らない守護者が集まるまでの話である。

 

 

 

???の世界・・・

まだライダーも存在せず何の世界かは分からないそんな世界に陸は来ていた。

 

 

「ここが人が住む世界か……」

陸が生まれ何百年、何千年が過ぎる。いくつもの世界を生み出し、人を何度も見る。だが自分の目で見て見たいと思い人を知る為に旅に出たのであった。

 

 

「賑やかな街だ……」

 

陸がこの世界に来て街を見ると賑やかで楽しそうな雰囲気だった。

感動しているとドンと誰かがぶつかる。

 

「ごめんなさい!お兄さん!私急いでいるので」

 

「ああ大丈夫だ」

 

少女は陸にぶつかり慌てて謝りながら走っていく。すると街の人が話しかける。

 

「そこの人。荷物は大丈夫ですか?」

 

「荷物?」

 

「はい。さっきの子供はこの辺でも有名なスリの女の子ですよ。」

 

陸はポケットを見ると金色の腕輪が無く不審に思う。さっきの少女に腕輪が盗まれていたのだ。すぐにさっきの少女を追いかける。

 

 

「ふーんけっこう綺麗な腕輪ね……いくらぐらいで売れるのかしら?」

 

「その腕輪返してくれないか?」

 

 

「貴方私を探しだすってやるわね!私は海里。貴方は何者なの?」

 

「俺は陸。何て言えば良いのか……神様みたいなものかな?」

 

陸から腕輪を盗んだ少女の名前は海里。黒髮ショートで年齢は15歳の女の子だった。

これが後に守護者の一人になる海里との最初の出会いであった。

 

「ふーん神様ね……なら私たちを救える?この国の人たちを救える?無理よね神様なんかいる訳無いもの。それにいたら絶対に許さない」

 

海里は神様を信じていない。いや信じないというより憎しみを感じる。

 

「救うっていうのは?」

 

「そのままの意味よ……貴方ならいいかな……着いて来て」

 

「ああ」

 

陸は海里に着いて行く。街外れに出てスラム街に着く。

 

「ここは……?」

 

陸と少女が着いた場所はさっきの街と違い、人は横たわり笑顔が消えまるで死んでいる様な雰囲気と全てに絶望している陸にはそう見える。

 

 

「ここが私が住んでいる場所。ママ!帰ったわ!」

 

「ゲホゲホ。海里……お帰りなさい!」

 

海里を出迎えた女性は咳をして苦しそうにしていた。

 

「ママ!早く横になって!」

 

「大丈夫よ」

 

「いいから早く横になって!今からお薬飲ませるから」

 

海里は母親を横にさせ寝させる。そして薬を飲ませた。

 

「あの子のお友達ですか?」

 

「俺は……」

 

「違うみたいですね……私はこんな身体でもう長くありません。だから貴方にお願いがあります」

 

「何だ?」

 

「あの子を頼みます。この国は人にランクがあり私の様な病気持ちの家族がいる人は働けず。苦しみながら死んで行くんです」

 

母親は語る。この世界の人々にははランクがあり全部でA~Dランクがある。

 

Aランクは国に使える人々で優雅に暮らせる。

 

Bランクは普通に働く人々。普通に暮らせる。

 

Cランクは難病を持つ人やその家族が対象。

働けず収入が無く苦しみながら死んでいく。

 

 

「私の所為であの子は苦しんでいる……あの子の事をお願いします」

 

頭を下げお願いする。

 

「頭を上げてくれ。あの子の事は俺に任せてくれ」

 

陸は人を知るために旅に出た。しかし、誰かが苦しんでいるのを放っとけず海里たちを助けようと決心する。

 

「ありがとうございます!ゲホゲホ」

 

「ママ!?」

 

長く話した事で苦しむ。陸はバックルを装備しカードを装填した。

 

「大丈夫だ」

 

<<ディフェンスライド・・・リカバリー>>

 

リカバリーを使うと優しい緑色の光が母親を包み込む。するとさっきまで苦しそうだったのが嘘の様に見える。

 

「楽になった?もしかして私治ったのですか?」

 

「ママは治ったの?」

 

「ああもう大丈夫だ」

 

「海里!!」

 

「ママ!!」

 

感動の場面そうなるはずだったが邪魔が入った。

 

「ここに泥棒女はいるな!」

 

「離して!ママがやっと治ったのに!!」

 

「海里を連れてかないで下さい!!」

 

「連れていけ!」

 

「待て」

 

王国の兵士が乱暴に部屋に入る。そして海里の腕を引っ張り連れて行く。陸は海里を取り返そうとするが兵士たちの隊長が邪魔をする。

 

 

少女を何処かに連れていく母親はショックの余り気絶した。

 

「あの子を何処に連れていく?」

 

「貴様には関係ない事だ」

 

「関係ある。あの子とは友だちだから」

 

「友だちか。ならばお前も同罪だ死ね!」

 

兵士は陸に剣で斬りかかる。陸は迫り来る剣をライドセイバーで受け止めた。

 

「ここで戦うのは不味い場所を移動するぞ」

 

銀色のオーロラを使い兵士たちを飲み込み誰もいない平原に着く。

 

「ここは町外れにある平原!貴様は何者だ!?」

 

「俺は世界を救いし仮面ライダーだ覚えておけ」

 

陸はそう言うとライドセイバーで兵士に斬りかかり周りには兵士たちは全て倒れていた。

兵士の隊長の首に剣を突き立て問いかける。

 

「あの子の場所を教えろ」

 

「あそこにコロシアムがあるだろ?あの女はコロシアムに奴隷として剣闘士にされ売られたらしいぞ。何だあの女が欲しかったのか?」

 

陸は表情は変わらず冷静だが内心苛ついていた

。他の情報が欲しい為に黙って聞くしかし兵隊の隊長は話さない事を図星だと思い更に陸を苛つかせる。

 

 

「図星みたいだな?どうだ。俺の部下にならないか?そうすれば国王にあの女や、あの女の母親を貰える様に掛け合ってやる!」

 

「お前はもう話すな」

 

ドカッ

兵隊は海里と海里の母親を道具の様に話し

陸は遂に我慢が出来ず兵士の隊長の腹を殴り気絶させる。

 

(コロシアムだったか?)

 

コロシアムの方に向かって急ぎ走る。

 

コロシアム・・・

 

陸はコロシアムに着くと門番と話す。

 

「何?剣闘士になりたいだと?」

 

「ああ」

 

「物好きな奴だな。良いだろ」

 

剣闘士になり中に入れてもらえる。周りを見ると沢山の奴隷剣闘士がいた。

 

「行きたくない!」

 

奴隷の一人はそう叫びながら連れていかれる。しばらく経つとボロボロの状態で連れて来られる。

 

「こいつはもう駄目だな」

 

「残念だ」

 

剣闘士たちは連れて行かれた剣闘士がボロボロに戻って来たのを確認するともう助からないと言う。中には手を合わせている者も現れた。

 

「少し道を開けてくれ」

 

「兄ちゃん。何する気だ?」

 

陸は金色の光をボロボロの奴隷に当てると治る。周りは大騒ぎになった。

 

「静かにしろ!次は貴様の番だ。」

 

「嫌よ!離して!!」

 

次の戦いに海里を連れて行こうとする

 

「俺が行く」

 

「貴方!?何でここに!?」

 

「良いだろ」

 

海里の代わりに連れていかれる。

 

「ルールのおさらいだ!剣闘士には今から戦ってもらい五連勝すると奴隷から解放される。そして賞金は一億貰える」

 

「うお!!!」

 

説明が終わると歓声が響き渡り試合……命がけの戦いが始まる。

 

「お前には恨みはないが自由になる為に死んで貰う!!」

 

相手は陸を殺そうと剣を振り下ろす。陸はライドセイバーで剣を受け止め直ぐに陸は峰打ちをして剣闘士は倒れる。

 

「強い!新たな剣闘士強いぞ!難なく一回戦突破!二回戦!槍を使う剣闘士!」

 

陸はさっきと同じで峰打ちで倒して行く。そして決勝まで上がる。

 

 

「決勝戦!誰が予想したか!決勝戦!相手は狐の化け物!」

 

四足歩行の狐の姿をした怪人。

狐の怪人は陸に爪で斬りかかる。陸はライドセイバーで受け止めるが力が強く受け止められず壁に叩きつけられる。

 

「流石に強いな俺も本気で行く。変身!」

 

バックルを装着してカードを装填した。

 

<<ファイナルカメンライド・・・ディゴッド>>

 

ディゴッド光状態に変身する。しかし神谷陸が変身したディゴッド光状態とは少し違い金色のオーラーをまとっていた。これは守護者の力を完全に使いこなした為に変身出来たディゴッド光状態フルパワーである。

 

「第二ラウンドといこうか」

 

「グルルルー」

超スピードでディゴッドの背後を取り爪を振り下ろす。ディゴッドは読んでいて直ぐに背後に振り返り攻撃を防ぐ。

怪人は危険と判断し距離を取る。

 

「直ぐに終わらせる」

 

<<アタックライド・・・ハイパースピード>>

 

超スピードを使い怪人に接近して攻撃し怪人は倒れる。

 

「……だ」

 

陸は怪人を直し何かを吹く。怪人は驚いた表情をして連れて行かれる。

 

優勝した事によって観戦していた国王に呼ばれた

 

「優勝おめでとう!キミには剣闘士を卒業してもらい私の兵士になってもらう」

 

「聞きたい事がある」

 

「何だね?何でも聞くが良い」

 

「スラム街の事だ。何であそこの町に住む人は働いてはいけない?」

 

国王は酷く醜い顔で答える。

 

「あの町に住む市民はゴミ。我が国に協力せずお金だけを奪う不良品だ。そんなゴミに生きていてもらっても仕方ないだろ」

 

「そうか。次の質問だ。奴隷たちは何故こんな戦いをさせた」

 

「奴隷供はスラムのゴミよりは働くが所詮は奴隷だ。我が国民ではなく道具だ。これで質問は良かったかな?」

 

 

「良く分かった」

 

国王はまた酷い顔で話す。話しが終わると陸に手を差し伸ばす。陸も手を伸ばす。国王は手を取るかと思うと国王の悲鳴が響き渡る。何と陸は国王の腕を切り落とした。

 

「来てくれ」

 

銀色のオーロラを呼び出し奴隷たちはスタジアムに入ってくる。

 

「奴隷たちを止めろ!!」

 

兵士たちは奴隷たちを止めようとするがコロシアムでずっと闘って来た剣闘士には勝てず地べたにはいずくわる

 

「陸の旦那!こいつらは抑えやしたぜ」

 

「ありがとう」

 

陸は国王に目線を向けると怒り狂っていた。

 

「何故貴様はこんな事をする!?」

 

「あの女の子をあの人たち救いたかった」

 

「私の為……?」

 

陸は海里に顔を向けて話す。海里は顔を赤くして陸の話を聞く。

 

 

「お前が欲しいのはその女か!?俺の協力者にならないか?そうすれば好きなだけ持っていけばいい!」

 

「違う。俺はただ困っていた。苦しんでいたから助けるそれだけだ!」

 

「お前は国家反逆者だ!!この犯罪者め!貴様が助けた女や、奴隷は必ず殺す!その家族もだ!」

 

 

「犯罪者?それでいい。俺は正義の味方じゃない。ただ困っている人がいる。だから助ける。もし、それがお前の所為なら……俺はお前を倒して国を救う」

 

陸はその言葉通り王を捉え戦いは終わった。

 

 

***

「陸の旦那。あんたが国王にならないのかい?」

 

奴隷だった剣闘士たちは陸が国王になる事を求めるが陸は断る。

 

「俺はまだ旅をしていたい、だからやめとくよ。二つ頼みがある」

 

「なんだい?」

 

「新しい王は良い人を選んでくれ」

 

「分かったぜ。もう一つは」

 

「……だ」

 

「へい!任せてくれ!」

 

陸は新たな王は良い人を選ぶ様にお願いする。そしてもう一つは……

 

 

新たな王が誕生し、そしてスラムにも笑顔が戻る。好きな仕事につけそして暮らしは少しずつ楽になる。

 

「これは……?」

海里の家には王からお金が贈られてくる。

 

「この世界を救った人からのお願いらしいです」

 

 

 

陸の二つ目の願いは海里たちの暮らしがもっと楽になる様に頼んだのであった。

 

「ママ私!」

 

「分かってる!行って来なさい!気をつけてね」

 

「ありがとうママ!」

 

海里は母親に抱きつき離れる。

 

「じゃあ行ってくるね!」

 

「行ってらっしゃい!」

 

海里は母親と別れると陸の元に急ぎ近くにある草原に向かう。陸が気持ちよさそうにフォックスにもたれかかり寝ていた。海里が来ると陸は起き上がる。

 

「お母さんと私を助けてくれてありがとう!」

 

「ああ。ママと仲良くな」

 

「もう行っちゃうの?」

 

「海里たちや他の人たちは救われた。後の事はこの世界の人たちがするべきだ」

 

陸は後の事は人間たちでするべきだと考える。

たとえ世の中が良くなっても悪くなったとしても。

 

「何だか貴方神様みたいな事言うのね……陸貴方は一体何者なの?」

 

「神様みたいなものかな」

 

「うん。今なら信じられるわ!」

 

最初に出会った時に比べ神様のことを恨んでないみたいだ。

 

「じゃあ俺は行くよ」

 

陸は銀色のオーロラを出し違う世界に向かおうとすると……

 

「陸!私も貴方の旅に連れて行って!」

 

「良いのか?」

 

「ええ!貴方は私とお母さんの命の恩人。それに……いえ今は良いわね。そう言う事だからよろしくね!」

 

こうして海里とフォックスは仲間になり二人と一匹は違う世界に向かう。

 

 

「これが俺と海里とフォックスの出会いだ」

 

「陸と海里さんとフォックスの出会い」

 

「ふーん陸君はその時から陸君何だねー」

 

二人は陸が昔から誰かを助ける為なら無茶を平気でする事を知る。

 

 

「ごめん少し用事が出来た」

陸は銀色のカーテンを呼び出し違う世界に行こうとする。

 

「私も行くわ!」

 

「僕も行くよ♪」

二人は陸の事を察して着いていく。三人は守護者の世界に行く、

 

守護者の世界・・・

 

守護者の世界に着くと海里に会いに行く。

 

「陸!久しぶりね!どうやってこの世界に?」

 

「これを奏から預かっているから」

 

「そういう事ね。確かにその腕輪は貴方が持つべきね」

 

「どういうことですか?」

 

「この世界に来るには守護者の腕輪を持つ者か守護者の腕輪を持つ者の近くにいる人しか来れないわ。もしそれ以外の人が来ようとすると結界にはばまれ来れなくなる」

 

海里の話しでは守護者の腕輪を持つ者か守護者の近い存在しか来れずそれ以外の人が来ると結界に阻まれる。

 

「海里、フォックスは今どうしている?」

 

「フォー君は亡くなったわ。ずーっと貴方を待ってたけど寿命でね」

 

「……案内してくれ」

 

「ええ!」

 

海里はフォックスのお墓に案内した。そこは森の深い場所だった。

 

(フォックス……遅くなった今までありがとう)

 

(初めまして私は海東理沙。フォー君、陸の事助けてくれててありがとう!陸は私たちが守るから心配しないでゆっくり休んで)

 

「初めましてフォー君。僕は雨宮栞。陸君の事守ってくれててありがとうゆっくりお休み」

 

三人は心の中で言う。するとお墓が光り死んだはずのフォックスが見える。

安心した様に満足した顔で成仏していく。

 

「フォックス待っててくれたんだな。ありがとう」

 

「フォー君!今までありがとう!フォー君と旅出来て楽しかったわ!」

 

海里の涙と陸の悲しんでいる顔がしばらく見られた。

 

「じゃあ行くか」

 

「もう良いの陸?」

 

「ああ」

 

すると狐の怪人たちが沢山現れまるで陸たちを歓迎してくれている様だった。

 

「フォー君そっくり可愛い!」

 

「わぁー!狐がいっぱい!可愛い♪」

 

 

「この子たちはフォー君の一族よ」

 

「またフォックスに会いに来ても良いか?」

 

コン!っと返事をして森に入って行く。

 

(相棒の事は任せろ。ゆっくり休め)

 

陸の髪は一瞬だが紫になり砂が溢れ落ちていた。しかし気づく者はいなかった。

 

「ありがとう。陸の事よろしくね」

 

修正。確かに気づいた人はいた様だ。

 

 

「じゃあ俺たちは帰ろうか」

 

「ええ!うん!」

 

「わたしも陸の世界に行くわ」

 

「何でだ?」

 

「陸の世界には私のママのお墓があるから」

 

「もしかして?」

 

「ええ。貴方が救ってくれた世界よ」

 

「だから神白って言うんだねー謎が解けたよ!」

 

「もしかして私と海里さんが似ているのって……?」

 

「そうね。もしかしたら私は理沙の遠い先祖なのかも知れないわね」

 

陸たちが住んでいる場所や通っている学校は神白。陸が海里たちを救った事でこの地名が名付けられた。更に理沙の容姿が海里とそっくりだったのはもしかしたら遠い先祖かも知れない事が判明した。

 

 

陸たちは一緒に着いて行き海里の母親のお墓参りも終わると陸たちは家に帰る。

 

 

「こんにちは。初めまして海里と言いますお母様。お父様」

 

「守護者の世界ではお世話になりました」

 

「こちらこそ陸たちには凄く助けてもらいました」

 

「良かったら泊まって行きませんか?」

 

「良いんですか!ありがとうございます!」

 

「でも困ったわねー部屋が余ってないわ。そうだ!陸の部屋で寝てもらっても良いですか?」

 

「はい!大丈夫です。むしろ嬉しいです」

普段はクールな海里も陸と一緒の部屋で寝れる事にテンションが上がる。

しかしその事を許さないここには恋する二人がいる。

 

「お義母さん!海里ちゃんには僕の部屋で寝てもらって僕が陸君の部屋で寝るよ!」

 

「私もそれが良いと思います!」

 

「貴方たち私の邪魔する気?」

 

「うん絶対陸君の部屋で寝るのを譲らないよ!」

 

「私も譲りません!」

 

「理沙たち三人で寝れば良いんじゃないのか?」

 

「却下!!」

 

三人は直ぐに拒否する。陸はやはり鈍感であった。三人は陸と一緒に寝たいのに全く伝わらない。こうしている今も三人の陸争奪戦は白熱を増していた。

 

「しょうがないわね……面に出なさい!私が貴方たちを倒して陸の部屋で寝るわ」

 

「上等だよ!」

 

「負けません!」

 

(何で喧嘩してるんだ?)

 

(駄目だこの子何とかしないと……)

 

三人は誰もいない世界に行く。

残された陸は不思議そうに首を傾げ母親と父親はそんな陸を呆れた様に見ていた。

 

しばらく時間が過ぎ……

 

「勝って来たわ。陸の部屋で寝るのは私よ」

 

勝利して帰って来たのはやはり守護者である海里だった。栞は善戦してはいたが海里がガーディアンフォームになると敗北した。理沙は経験不足と元々ディフェンドであった海里に真っ先に落とされる

こうして争奪戦は海里の勝利で終わった。

 

 

 

陸の部屋・・・

お風呂に入り海里は陸の母親からパジャマを借りベッドに入り陸は布団を敷くそして布団の中に入る。

 

 

「ねえ?陸あの時ドラスと戦って亡くなった時何を考えていたの?」

 

「何を考えていたかか。あの時俺は海里たちを守れて良かったと思った。多分それは海里も理沙を守った時に思ったはずだ」

 

「確かにそうね」

 

海里は聞きその通りだと頷く。

 

「でも皆の泣き顔を見ていたら本当に正しかったのかって疑問に思たな。もっとやり方はあったんじゃないかって……」

 

 

時の狭間の世界でシャボン玉が陸に見せた様に

後悔していた。もっとやり方を考え仲間を哀しい顔をさせなくて良いように出来たんじゃないのかと。

 

「確かにね。私たちは陸が亡くなった時絶望した。私もそうだしね。剣なんか世界を守る為に何だってする様な人になっちゃた。最近では士にも襲いかかったしね」

 

「士さんに……」

 

 

「でもあの時陸が戦わなかったら私たちは居

ないし世界は救えなかった。

だから私たちはもう二度と大切な人を亡くさない様に、犠牲にならないように特訓した」

 

「海里……」

 

「それに今陸は生きてるそれで良いでしょ?」

 

「そうだな」

 

「また守護者の世界に遊びに来なさい。みんな喜ぶと思うから」

 

「ああ。また遊びに行くよ」

 

「そっちに行っても良い……?」

 

「ああ」

 

海里は陸に抱きつき添い寝する。陸は直ぐに眠り夢の世界へと行く。

 

(おやすみ陸。大好きよ)

 

寝ている陸の頬にそっと優しくキスをする

そして眠りに着く。

こうして一日が終わる。

 

 

 

 

 

小話・・・

 

これは理沙、栞、海里の女の戦い……

 

場所は変わり誰も居ず動物さえいない何処かの世界。

 

「海里さんは私にドライバーを譲ってくれたから変身出来ませんよね?」

 

「安心しなさい私の新しい力見せてあげるわ」

 

剣型の武器にカメンライドカードを装填した。

 

<<カメンライド・・・ディソード>>

 

海里は新たな仮面ライダー。仮面ライダーディソードに変身する。ディフェンドとは違い黒色の身体をしていた。

 

「ふーんなら安心だね。守護者の人と戦うのは初めてだから楽しませてもらうよ♪」

 

<<カメンライド・・・ディフェンド>>

 

<<2.8.1.スタディバイ・コピー>>

 

理沙たちもライダーに変身する。三人の戦闘準備が整う。

 

「勝負の方法は?まさか殺しあう訳ないよね?」

 

「そんな事したら確実に陸に嫌われるわ。変身が解けたら負けでいいわよね?」

 

「はい!それで大丈夫です。」

 

「うん♪それで良いよ♪」

 

数秒だけ静けさが辺りを漂う。そして

 

「絶対に負けない!!」

 

三人の真剣勝負が開幕した。ディソードはディフェンドに接近する。ディフェンドは接近されない様に銃撃しながら後ろに下がる。

 

「貴方は加勢しないの?」

 

「うん。しないよ今回は敵同士だし、海里ちゃんの戦い方を見ときたいからね♪」

 

(冷静ね。やっぱり栞が一番厄介そうね……)

 

ディソードの武器は剣一本。近づかないと戦えない。ディフェンドはその事を分かっていて接近させないように気をつける。

 

(先ずは距離を取りましょう!)

 

<<アタックライド・・・インビシブル>>

 

姿を消すがディソードはカードを装填し対抗する。

 

<<アタックライド・・・サーチ>>

 

ディソードは辺りを見渡すと透明になり見えなかったディフェンドへと迫る。

 

「見えてるの!?お願い!」

 

<<カメンライド・・・ギルス、カリス>>

 

接近戦に強いライダーを二体呼び出しディソードを近づけない様にする。

 

(まあそうするわね。それでも私は近づくだけよ)

 

ライドソードにカードを装填する。

 

<<カメンライド・・・一号、二号>>

 

「あのライダーたちの相手をお願い!」

 

ディソードはダブルライダーを呼び出しギルスとカリスの相手をさせ。その間に接近する。

 

「不味い!」

 

<<ディフェンスライド・・・バリヤー>>

 

ディフェンドは接近を許してしまい慌ててカードを装填する。バリヤーを使い迫り来る剣を防ごうとするがディソードは足を止めずにカードを装填した

 

<<ファイナルアタックライド・・・ディ・ディ・ディ・ディソード>>

 

ディメンションがバリヤーへと向かいディメンションに剣を振り下ろす。そして剣を潜らせながらバリヤーに剣を斬りつけた。

 

(防いだ!)

 

バリヤーで必殺技を防いでいたがヒビが入り最終的に崩れ落ちる。

 

 

「貴方が負けた原因は二つ。一つは経験不足。もう一つは私の方がディフェンドの力を良く知っているからよ」

 

ディソードが言う様にディフェンドと経験が圧倒的に違い更にディソードの方がディフェンドの力を知っていた。バリヤーを使ってはいたが何処が薄いのかを知っていたので迷わずに攻撃をしたのだった。必殺技を受けたディフェンドは変身が解ける。

ディフェンドとの戦いが終わるとツヴァイに問いかける。

 

「私対策は出来たのかしら?」

 

「うーんどうだろうね。まあ戦ってみたら分かると思うよ!」

 

「違いないわね」

 

「見た事ないけどさっきのライダーは何なの?」

 

「さっきのライダーは昭和ライダー。

仮面ライダー 一号と仮面ライダー二号よ。ディソードはダークライダーと昭和ライダーの力が使えるのよ」

 

「へえー凄いんだね!でも良いの?僕に能力を教えて」

 

「ええ!私だけ貴方の能力を知っているのは不公平だから。これでハンデは無しよ!」

 

二人は距離を詰めライドソードとツヴァイランサーを使い打ち合う火柱が散る程の白熱した戦いが始まっていた。

 

「取った!」

 

ディソードは背後を取り一撃を当てたと思うが相手はあの栞だそんなに甘い訳がない。

 

「残念♪罠だよ!」

 

背後から斬らせるように罠を張っていた。ツヴァイは振りからず背中にツヴァイランサーを当て攻撃を防ぐ。直ぐに追撃をしようと回し蹴りしようとする。

しかしバン!バン!っと銃声がなりツヴァイを吹き飛ばす。剣しかないと思っていたツヴァイは不意打ち気味に受ける。ディソードを見るとディフェンドドライバーを持っていた。

 

「貴方のその戦法陸が良く使っていたわね」

 

「そういう海里ちゃんこそ陸君と同じバトルスタイルだね!しかも理沙ちゃんからディフェンドドライバーを盗んで」

 

「昔スリをしていたからかしら?でも盗んだって人聞きの悪い、少し借りただけよ!」

 

「えっ!そういうの盗んだって言わない?」

 

二人の言葉の応酬がしばらく続く。やはり今回の戦いは栞の方が有利だった。理由はやはり海里がディソードに変身してそんなに経って無いのと戦闘スタイルがディフェンドと違っていたからだった。

 

「貴方やっぱり強いわね」

 

「えへへ♪やっぱり陸君と同じ部屋で寝るのは僕みたいだね~」

 

 

<<エクシードチャージ>>

 

ツヴァイランサーから放たれたポインターを当て拘束した。

 

「一気に終わらせるよ!ツヴァイスピアー!!」

 

「大人気ないけどしょうがないわね……」

 

拘束されたディソードにツヴァイの必殺技ツヴァイスピアーを決め勝負は決まったかと思われたが

ディソードの身体から金色の光が溢れ、光が晴れると無傷の状態で金色の姿に変えたディソードが現れる。

仮面ライダーディソード ガーディアンフォームに変身した。

 

「ごめんね。本気で行くわ」

 

「ガーディアンフォームか……まさかディフェンドじゃなくても変身出来るなんてね」

 

「ガーディアンフォームは守護者の腕輪と訓練をしたら誰でも変身出来るわ」

 

「へえーそうなんだ~じゃあ行くよ」

 

「ええ!」

 

ディソードはガーディアンライドソードを使いツヴァイに斬りかかる。ツヴァイは防ごうとするがガーディアンフォームに変身した事で威力が強くなり吹き飛ばされそうになり後ろにバックステップをし威力を半減させ対応した。

 

「流石ね。今ので決めたと思ったのに……

ガーディアンフォームに変身出来なかったら確実に負けていたわ」

 

「まだまだ余裕だよ♪」(って強がってるけどきついかな。パワーと防御力じゃまず勝てない。スピードだったら何とか対抗出来るかな)

 

素早いスピードで突く

 

「エイヤ!!」

 

「遅い!」

ディソードは攻撃をいなして速い動きでツヴァイに斬りかかりツヴァイは大ダメージを負う。

 

 

「はぁ、はぁ」(スピードでも勝てない……どうしようかな……?)

 

「諦めなさい!今の貴方じゃ倒せないわ!」

 

降伏するように進めるがツヴァイの闘志は消えていなかった。

 

「嫌だ!僕は絶対に諦めない!」

 

「何で貴方は諦めないの?」

 

「僕はいつも馬鹿みたいに無茶する陸君を守りたい。もしここで僕が諦めたらこういうピンチの時に諦める。だから僕は絶対に諦めないよ!!」

 

 

「分かった。貴方が何で諦めないのか。でもね気持ちだけじゃ勝敗は変わらないわ」(この子は強い。戦闘力だけじゃなく心が!)

 

ツヴァイは自分の想いを言う。ディソードは気持ちだけじゃ勝てないと否定するが内心はツヴァイの強さを認めていた。

 

「大丈夫だよ。勝敗を変えてみせるから」

 

「楽しみにしているわ」

 

二人の戦いはヒートアップしていく。ディソードが剣を振り下ろすとツヴァイが避け、ツヴァイが槍を突き刺そうとすると受け止める。ディソードはきりがないと考えライドソードにカードを装填した。

 

<<アタックライド・・・スピード>>

 

ツヴァイはカードを装填される前に危険と判断しアクセルフォームに変身した。

 

<<アクセル>>

 

「10秒で決めるよ」

 

「来なさい!」

 

二人の攻防は超スピードで行われる。しかしツヴァイは10秒間だけしか動けない。時間が刻々と迫り最後の一秒になるとツヴァイは必殺技スカイブルースマッシュを使いディソードも必殺技ガーディアンディメンションストライクを使う。

二つの必殺キックがが激しくぶつかり合う。

 

<<エクシードチャージ>>

 

<<ファイナルアタックライドディ・ディ・ディ・ディソード>>

 

<<絶対に負けない!スカイブルースマッシュ!!>>

 

「ガーディアンディメンションストライク!」

 

元のスピードに戻ると必殺技の当て合いの勝者が分かる。勝者はディソードだった。

必殺技を受けたツヴァイは変身が解け意識を失う。

完璧勝利だと思われたがしかしディソードの装甲に傷が入っていた

 

「前言撤回するわ。貴方の気持ちは凄くて強い。貴方なら陸を守れる」

栞にそう優しく言うのだった。

こうして戦いは海里の勝利で終わった。

敗北した理沙と栞を海里は運ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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