Roar!   作:渋川 武志

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SCENE-19 パフェのソースはブラッディテイスト

3人はショッピングモール4階のパフェ専門店”スイートアイランド”に来ていた。

 

 

安央「はぁ・・女2人にパフェをおごる日が来るとは・・・」

 

永井「はぁ・・・なんか疲れちゃったな・・・」

 

叶野「あたしも・・・・・・」

 

3人共色々と疲れ切っていた。

 

安央「おい、お前らパフェ食わねーのかよ」

 

永井「あんなにかっこいい人が・・・

   まさかあんなただの変態だったなんて・・・

   正直3日くらいへこむ」

 

安央「3日で済むなら安いもんだろ。

   あいつと付き合ったら3年でも済まねーぜ」

 

叶野「さっき聞いてたけどあれマジ?その吉森って人」

 

安央「ああ、そうだよ。俺の親友だけどな」

 

永井「徳河君そんなド変態と親友なんだ・・・。じゃあ徳河君も」

 

安央「ちょっと待て、それはない。俺はあいつ程変態じゃない。

   というかあそこまで行くのは無理がある」

 

叶野「あんなことしてる人作り話でも聞いたことないわ・・・」

 

永井「なんか・・・女としてああいうこと平気でする人、許せないわ」

 

叶野「わかる」

 

安央「やっぱりなぁ。男の俺でも引くもん、さすがに」

 

永井「ああ、なんかそう考えたらむかついてきた。

   そんな人間に一目ぼれした自分にもそうだし、吉森にも」

 

安央「いつの間にか呼び捨てになってるし」

 

叶野「あたしもあんまり関係ないけど最低な男だと思う。

   一度でも許せないけどそれを6人の彼女にもやってるってところに

   殺意が湧くわ」

 

安央「なぁ、まあパフェ食って落ち着けって」

 

 

すると、誰かがこっちの席に近付いてくる。

 

 

 

 

成明「あれ、安央。お前が女子といるなんて今日雪でも降るのか?」

 

安央「失礼だな!!」

 

叶野「まさか吉森ってこいつか?」

 

成明「なぜに俺が吉森?」

 

永井「違うよ、この人は・・・でもあの日一緒にいた人」

 

安央「そう、こいつは成明。まぁ成明も親友だ」

 

成明「一体どういうことだ安央」

 

安央「まぁかくかくしかじかで」

 

成明「なるほど、それは非常にまずいな」

 

安央「なんで?」

 

成明「今俺吉森と一緒に来てるんだよ。

   あいつは今トイレに行ってるけどすぐにここに来るぞ」

 

安央「ええええええええ。それはやべーよ。あいつの命があぶねーって」

 

成明「俺らで別人に仕立て上げるか?」

 

安央「ダメだ!永井さんには顔が割れてるんだぞ!」

 

成明「ああ、そうだった・・・。どうするか・・・」

 

安央「いや、あいつだけ帰せよ!なんならお前も帰れよ!」

 

成明「ええ!?せっかくバイト代入ったから来たのに?!それは嫌だよ!

   なんで吉森のためなんかにパフェを我慢しなきゃならんのだ!」

 

安央「・・・それもそうだな。

   あいつ一回くらい制裁受けたほうがいいよな」

 

成明「そうだ。このままでいい」

 

安央「了解」

 

 

 

 

数分後-

 

吉森「ごめんごめん、成明」

 

永井「!!?」

 

吉森「あれ、安央じゃん。お前がかわいい女子といるとか今日雪でも降るんじゃね?」

 

安央「残念ながら降るのは雪じゃねえ、お前の血だ」

 

吉森「は?」

 

永井「このド変態野郎・・・・」

 

叶野「覚悟しろよ」

 

吉森「え?何、何!?

   ちょっとうあああああああああああああああああああ」

 

吉森は肉片と化した。

 

 

 

安央「・・・・・・」

 

 

成明「こういう日があってもいいよな」

 

安央「な」

 

安央と成明は吉森がボコられているすぐそばでパフェを頬張った。

 

吉森「お前ら!!ちょ!!助けろよおおおおおおおおおお!!」

 

永井「誰もお前を助けやしねええええんんだよおお!!」

 

叶野「孤立無援のままくたばれ!!!」

 

吉森「ひゃあああああああああああああああああ」

 

吉森の悲鳴は店の外まで響いていた。

 

 

辻本「なんだあの店めっちゃ騒がしいな」

 


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