「どうだ、見つかったか?」
「黙れ、いい気になりやがって!てめえがDIO様の部下じゃなかったら真っ先にやってたぜ」
それは俺も同じだぜ。
女をムカつくなんて理由で、犯して殺す奴なんざDIO様の部下じゃなかったらキレて襲いかかってるぜ。
勝てるかどうかは別としてな。
「おい、目立ちたくねえから今は出来るだけ人を殺すのは避けろよ」
「チッ、分かってる」
アンジェロとは合わねえが、こいつは頭が良いからな。
DIO様の命令に背くようなことはしねえだろうと確信している。
そうじゃなきゃこんな頭の可笑しいやつと組まねえがな。
本来なら、俺はこんなに口出すことはしねえんだかよ〜。
やっぱ、女のことでかなりキレてるからかもしれねえな。
ちっと冷静になんなくちゃあな。
「おい、怪しい奴を見つけたぞ」
「ヒュ〜♪さすがだぜ!」
「ふん、やっぱてめえ調子に乗ってやがるな」
「そんなことはねえぜ。で、そいつは何をしているんだ?」
アンジェロのスタンドの恐ろしさは正直かなりのものだとは思ってるぜ。
この索敵能力に加え、雨の日の戦闘力はJ・ガイルの旦那をも超えるぜ。
「路地裏に女性を連れ込んでやがる。その連れ込んでる奴が怪しい。雰囲気は平凡で少しエリートって感じでムカつくやつが、女と2人きりになった瞬間明らかに普通じゃあねえ雰囲気を感じたぜ」
「そいつは何処にいる?」
「ここから、1分ちょっとで付くところだ」
そいつがスタンド使いかは分からねえが、流石としか言えねえな〜。
まだ、来て1日目なのによ。
やっぱりアンジェロを連れてきて正解だったぜ。
それにしても、女を路地裏にか…。
「こいつ、スタンドを出しやがった!やはり、スタンド使いだったぜ。こいつ、女を殺すつもりだ」
「おい、直ぐそこへ向かうぜ」
女を殺すか…。
俺は女を尊敬してるから殴らねえだけだ。
別に道端にで助けを求めてる女をみんな助けようとしてるわけじゃねえ。
散々、人を殺しておいて自分勝手だがよ。
望んでもいねえのに殺されそうになっている女が近くにいて、助けないことなんて俺にはできそうにねえぜ。
「おい、DIO様の命令はスタンド使いを探すことと『矢』を探すことだ。スタンド使いと戦うことじゃねえ」
「いいから、道を教えろ!その女が殺される前にな!」
「出来ねえ。恐らく、そいつは近距離パワー型だお前じゃ負ける。てめえが死のうと関係ねえがDIO様の信用を失うことだけはさけてえからな」
チッ、やはり教えてくれねえか。
だが、ここらの地図は一応暗記しておいた。
ここから1分近くで、付く裏路地は幾つかあるが多くはねえ。
一つ一つ回って、探すしかねえ!
俺は近くの路地裏に向かうことに決めた。
「てめえ、行かせるわけねえだろッ!調子にのりやがって!」
俺の目の前にアンジェロが出て来るが、俺はアンジェロに向かって『エンペラー』を向けた。
「別にDIO様の命令に逆らうつもりはねえぜ。道を開けろアンジェロ。それともスタンドが近くにいない状態で、俺に勝てるとでも思ってるわけじゃねえよな〜?」
「チッ、DIO様にこのことを報告はさせて貰うぜ」
アンジェロは渋々といった様子でどいた。
俺はその言葉に構わず、急いで近くの裏路地へと向かった。