個性以前に個性的な奴等ばかりなんですけど   作:ゴランド

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FGOでばらきーが欲しくて何度も回したその結果。

「殺してでも救う!」

いや、あんた《婦長》かよおおおおお!!!
星5だからめっさ嬉しいけど。


第17話 さぁ、よからぬことを始めようじゃないか‼︎by天の声

雄英体育祭の午前と午後に挟まれる束の間の休息。だが、それはこれから始まるであろう激しい戦いの、嵐の前兆なのである。

そんなことも知らず生徒たちはそれぞれの思いを胸にこれから始まる戦いに心を躍らせる

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

「はぐ、ムグムグんぐ・・・・ごぶっがふっ!がっ・・がっ・・ごくん・・・あむ・・んぐんぐむぐむぐ・・じゅるるがぶっ・・・ん!ごくん・・・・・・・・がっまぐむぐあぐ・・・はむはむ・・・んん・・・んっんっんっ・・・・ごくん・・・あぐあぐ、ごぶっ・・・がぶっ・・・・・もぐ・・・んぐ・・・・じゅるる・・・・。」

 

『』

 

 

目の前の光景にその場の全員は圧倒されるしかなかった。山のような料理の品々は天倉の口の中に吸い込まれていき、そのまま胃の中へボッシュート。

この光景に驚くものもいれば、逆に面白がって見る人、それに対して恐怖するものまでいる。

 

「(とにかく沢山食べておかないと・・・・・一筋縄ではいかない人たちが大勢いる。きっと個性を多用する筈だから今の内にできるだけ摂取しておかないと・・・・。)」

 

天倉は無意識の内に焦っていた。最悪の事態を想定し、そんなことが起こらないよう今の内に準備をしているのだ。

 

「天倉さん、ものすごく食べるのですね。・・・・・・わ、私は最近過食気味なので今日はサラダだけで・・・・。」

 

「わ、私もー。コレ《ししゃも》をよく噛んで誤魔化すつもりで・・・・・。」

 

「・・・・・・・・・。」

 

 

天倉のすぐ隣では天倉の食欲にやや押されながらも健康管理・・・を建前にし、ダイエットをしている八百万と麗日がいる。

そして、今までの栄養が2人の身体のとある部位に行き渡っていることに納得がいかない耳郎。

 

 

何故、ここまで差があるのだろうか。神は不公平だ。例え神が存在したとしてもそれはきっとロクでもない神なのだろう。

どうせアルバイトを複数掛け持ちして果物と戦国武将を混ぜたような姿でもしているのだろう。

 

と耳郎は心の奥底から2人と神を妬む、それと同時に耳郎に天啓もとい神からのメッセージが降りた。

 

 

『マヨネーズは世界で一番偉大な食べ物だ。』

 

 

『マヨネーズが足りないんだけどオォォォォォォォ!!』

 

 

 

耳郎は手元にあったマヨネーズを2人のサラダとししゃもにたっぷりとかける。

 

「「何を⁉︎」」

 

「いや・・・・・美味しいから。」

 

耳郎は悔しさと妬みを胸に抱えながらマヨネーズをかけ続ける。これでもかと言うほどに。

 

そして、

 

 

 

「50食限定の和牛ステーキ定食、全部食べられちゃったね。・・・・・・・・・天倉くんに。」

 

「あぁ、・・・・・・蕎麦でも食べるか。」

 

先程まで会話をしていた緑谷と轟は空腹に負け食堂に立ち寄ったのだが、天倉《全自動暗い雰囲気ぶち壊すマシーン》の存在をすっかり忘れていたのだった。

限定の定食も全て食われ、緑谷には何やら虚しい気持ちが押し寄せていた。

 

そして轟は

 

「(・・・・なんか、天倉を見ていると俺のやっていることが馬鹿らしく思えてきたな・・・・・。)」

 

半分悟っていた。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

天倉の食欲はひとまず落ち着いたが、午後から始まる最終種目にソワソワしていた。

天倉はあくまで食欲によって緊張を抑えていたのだが、それも長くは続かない。アリーナ内を歩き周り、自分を落ち着かせようとしているのだ。

 

 

「Be cool・・・・Be cool・・・・Be cool・・・・Be cool・・・・Be cool・・・・Be cool・・・・Be cool・・・・Be cool・・・・。」

 

 

ブツブツと緑谷のように呟きながら天倉は歩き続ける。その様子に周りの人達は若干引き気味だ。

すると、その人達の中から天倉に声をかけてくる人物がいた。

 

「やぁ、もしかして天倉くんかい?」

 

「Be cool・・・・Be cool・・・・Be・・はい。そうですけど?」

 

天倉は呼ばれたことに少し遅れて反応し、声をかけてきた人物に向き直る。

その人は白髪のショートボブに一本だけ跳ね上がったくせ毛が特徴的で瞳の色は金色でメガネをかけた男性だ。

服装は黒と青の左右非対称のツートンカラーをした洋服と和服の特徴を持った服でここら辺では見かけない格好をしていた。

 

天倉は見知らぬ人に対して少々戸惑っていた。そもそも人に話しかけられることに慣れていないので、ものすごく困っている。

 

「あぁ、やっぱりかい。魔理沙がよく話してくれていたから一目見ただけでわかったよ。"緊張しているときは変な行動をとっている"ヤツって言っていたからね。」

 

「あぁ、魔理沙さんの知り合い・・・・・・・って魔理沙さん⁉︎何を吹き込んでんだよ⁉︎」

 

と、魔理沙の天倉に対する扱いに対してその男性が苦笑をもらしていると横から少女の声が聞こえた。

霧雨魔理沙だ。

 

「おーい、香霖。やっと見つけ・・・・お?天倉も一緒か。」

 

魔理沙がこちらへと向かってくる。香霖と呼ばれた男性と魔理沙は知り合いなのだと天倉は理解した。

 

「天倉紹介するぜ香霖だ。変な物ばっかり売っている店をやってんだ。まっ、何に使えるか分からないものばかりだが結構面白いものも売っているんだぜ。」

 

「おいおい、変なことを言うのはやめてくれないか。おっと、自己紹介がまだだったね。僕の名前は森近霖之助。魔理沙からは香霖と呼ばれている。先程魔理沙が言った通り、古道具屋・・・・まぁ、雑貨店をやっている。といってもほぼ僕の趣味で集めたものばかりだけど、興味があるなら是非立ち寄って欲しい。」

 

霖之助にそう言われ、天倉は少々興味が湧いてきた。雄英体育祭が終わったら立ち寄ってみようと思った。

 

霖之助はどうやら魔理沙の保護者代わりらしく、魔理沙の父親は仕事で忙しく魔理沙の世話を霖之助に任せているらしい。

天倉から見て魔理沙と霖之助は本当の親子のように見える。ふと、天倉は思い出す。

 

 

「(そういえば、父さん・・・今頃何やってんのかな・・・・。)」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

雄英体育祭アリーナ内の観客席に続く通路、一見するとなんの変哲も無い通路だ。しかし、その通路には異様な光景が映っていた。

 

【炎】

 

全身に炎を纏ったようなコスチュームを着ており、顔面からも炎が噴き出し強者のオーラが出ているのがわかる。

 

彼は事件解決数史上最多の異名を持つ燃焼系ヒーロー【エンデヴァー】

実力は本物であり、知らない人はそうはいないだろう。しかし、世間からの扱いはNo.2となっており、女性や子供からの受けも悪く20代〜30代の男性が彼を支持している為、層が偏っているのだ。

 

それもその筈、エンデヴァーは極めて強い上昇志向の持ち主であり、自身の野望の為に個性婚を強いたのだ。実力はあるが、性格に問題があるといったところだ。

 

だが、現在進行形でエンデヴァーは不機嫌だった。

轟焦凍、自身の息子が左側《父から引き継いだ炎》を全く使わないのだ。

しかし、半分の力で上位になっており、それについては轟焦凍の反抗期とエンデヴァーは認識している為不機嫌の原因はそれでは無い。

 

不機嫌の理由はエンデヴァーの瞳にたまたま映った名前だ。

 

 

【天倉 孫治郎】

 

 

「天倉・・・・・気に食わん名前だ。」

 

エンデヴァーがまだ駆け出しのヒーローだった頃の時だ。彼と同年代のヒーローが2人いた。

1人は現在、No.1ヒーロー、平和の象徴と呼ばれているオールマイトだ。

 

そして残りの1人、エンデヴァーにとってこの人物はオールマイト以上に気に食わない存在だった。

その実力はまだ駆け出しのヒーローとしての域を超えていた。

 

エンデヴァーはそのヒーローを妬み、嫉み、そして憧れた。そのヒーローは誰よりも強く、欲がなかった。

彼はその頃のヒーローの中では珍しく、色々なヒーロー事務所からのオファーを全て断り、フリーのヒーローとして活動していた。

彼には実力がある。だが、上に行くことに興味が無かった。

 

そして、30代で彼はヒーローを辞め、今では動物学者となり世界中を飛び回っている。

 

そして今、そのヒーローと同じ苗字の生徒がいる。

 

「だが、性格はヤツと全く似てないな・・・。」

 

息子と父との性格がこうも違うとは思わなかった。てっきり父譲りの性格の読めなさと面倒ごとを押し付けるいい加減さを兼ね備えたエンデヴァーにとっての強敵が出来上がると思ったが、そうでも無かった。

 

だが、実力は申し分無い。ヤツと性格が全く違うのならばその強さは高く評価できる。

あの生徒《天倉孫治郎》の強さをこれから見極めさせてもらおう。そしてその実力が確かならば自分の事務所、いや息子の相棒《サイドキック》として活躍してもらおうではないか。

エンデヴァーはそう考える。だが、それを一瞬のうちにして壊す者がいた。

 

 

 

「そうでも無いぜ。あいつは俺と似て友達思いのところがあるからな。そうだろ、俺たち友人同士だしな。」

 

 

エンデヴァーの耳に性格の読めなさと面倒ごとを押し付けるいい加減さを兼ね備えたような者の声か入る。

 

 

「友人というのはまさか俺のことじゃ無いだろうな・・・・。」

 

「いやぁ、やっぱり分かるか?久しぶりだな。お前の分のお土産あるぞ?」

 

エンデヴァーのこめかみに血管が浮き出る。いや、炎で覆われているので詳しくはわからないが、とにかくエンデヴァーはものすんごい"怒っている"。

 

 

「貴様を友人だと思ったことはないわ!天倉大河ァ!!!」

 

エンデヴァーの後ろには昔からの知り合い兼エンデヴァーが最も嫌う性格を持つ男【天倉大河】がいた。

 

「おいおい、いきなりひでぇじゃねぇかよ。友人同士、お互い仲良くやろうぜ。」

 

「黙れ!!それに貴様の言う友人は自分の代わりに買い物に行かせたり、ヒーローの雑務を一方的に押し付けるような存在なのか!!!??」

 

エンデヴァーが声を荒げながら一段と炎が大きくなる。激おこぷんぷん丸を通り越してカム着火インフェルノ状態である。

エンデヴァーにとって天倉大河はこれ以上ないほどの天敵である。大河が喋ればエンデヴァーは怒り出す。

火に油どころか火にダイナマイトという表現の方があっているだろう。

 

「落ち着けって、そんなに怒っているから親子の関係が上手くいっていないんだろう?」

 

「黙れ!!貴様には関係ないわ!!!それに貴様こそ息子と全く会っていないそうだな、貴様の方はどうなんだ!」

 

 

ともはや手がつけられない状態だった。

天倉大河、約1時間前に南アフリカから日本へ到着。

 

アジア経由で南アフリカ航空に乗り継ぎ、成田から香港間で約4時間30分、香港からヨハネスブルグ間で約13時間15分

合計時間 約17時間 45分。

 

息子の晴れ舞台を観にわざわざ南アフリカからやってきたのだった。

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

「あーーーーー、酷い目にあった・・・・・。」

 

「うん、天倉。本当に悪かった。でもあくまであっちが巻き込んだだけだからな。」

 

今、俺と上条くんは学校関係者以外立ち入り禁止の部屋に居た。そして、先程までとても危険な目に遭っていたのだ。

 

 

〜〜〜〜〜〜数分前

 

 

事の発端は上条くんが修道服を着た女の子と喋っていたところからだった。

俺が気になって上条くんに話しかけると、その女の子が前に言っていたインデックスという同居人だったのだ。

 

「わたしの名前はインデックスって言うんだよ!とーまから聞いてるよ。そんじろーって言うんでしょ。よろしくね。」

 

なんだろうか・・・ものすごい犯罪臭が・・・・。とりあえず通報しても良いだろうか。

 

「マジでやめろ!洒落になってねぇよ!」

 

など、3人で駄弁っていると年齢は14歳あたりだろうか?女子が近づいてきたのだ。

どうやら彼女も上条くんとの知り合いで名前は【御坂美琴】お嬢様学校に通っている強力な個性持ちだと言うのだ。

常に突っかかってくるビリビリ中学生らしいが・・・・。

 

「まさか、あんたが最終種目まで生き残るとは思わなかったわ。まぁ、あんたの事だから最初の方で負けると思うけど、そうならないように足掻きなさいよね。」

 

「その最初の方で負けると思われているヤツに挑んで現在、全戦全敗中なのはいったい誰でしたっけ?」

 

その後もギャーギャーと痴話喧嘩が始まる。・・・・・・・・あ、分かった。

この子ツンデレだわ。がっつり上条くんに好意寄せてるわ。

 

「ねーねー、そんじろー!こっちはスフィンクスって言うんだよ!」

 

インデックスは俺に猫を見せる。・・・・・・・スフィンクス?・・・・・・・・・すごいネーミングだ・・・・。

徐々にカオスになりつつある空間。

 

途中、おねぇさまああああああああ!!!とツインテールの女子が一瞬のうちに現れ、御坂美琴さんに抱きつく。

そして

 

「やーーーっと見つけました!!天倉さん、覚えていますか!清く正しい射命丸文ですよ!」

 

と後ろから猛スピードで射命丸さんが迫ってきた。そして後ろから遅れてくるように白髪の犬耳を付けたような髪型をした女子もカメラを片手に遅れてやってきた。

て言うか女の子の比率多くね?

 

あ、やばい。これ絶対面倒臭い流れだ。悪いが俺にはまだこのカオスな空間は早かったようだ。

天倉孫治郎はクールに去るぜ!(駆け足)

 

「天倉⁉︎・・・俺も逃げる!」

 

「天倉さん!今度こそ取材を!」

 

「あー、とーま!勝手に行くなー!」

 

「ちょっと!まだ話の途中n「おねぇさまああああああああ!!!」あんたはいい加減に離れなさい!」

 

「文さん・・・まって・・・くださ・・・・い・・・・。つ、疲れ・・・・」(肩で息をついている)

 

な ん だ こ れ

 

いや、マジでなんだこれうちのクラス《A組》以上の世紀末さなんだけど。

修道服をきた女の子が猫を持って追いかけて

そして雷を纏っている女子がいてそれを追いかけるように瞬間移動しまくる女子がいて

猛スピードで残像を残しながら追いかけてくる自称新聞記者がいて、かなり後ろで遅れてカメラを持った女の子がゼェゼェと息を吐きながら追いかけてくる。

 

すると、目の前の通路の角から白髪で赤い瞳をした中性的なヒョロッとした色白の大体俺と同じくらいの年齢の少年と現在後ろから追いかけている御坂美琴の妹だろうか?頭にアホ毛を生やした幼い少女が出てきた。

 

あ、やばいこれ確実にぶつかる。

 

 

「あぁ?何だぁいきなり騒がしっ・・ぐがああぁぁぁっ!!??」

 

「あーーーっ!一方通行《アクセラレータ》が吹っ飛ばされたーーーーーーっ!!!とミサカはミサカはものすごい勢いで飛んで行った一方通行に驚きながらも実況してみたり!」

 

 

意外と白髪の人の体重が軽かったのか、白髪の人が錐揉み回転をしながら吹っ飛ばされた・・・・・。

すまない・・・本当にすまない・・・・・。後で謝るから今は逃げさせてくれ。

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜回想終了

 

 

 

 

 

とまあ、こんな感じにすごいことになっていました。ほんと、最後にあの御坂美琴って女子がコインを電磁砲として打ってきたのはマジでビビった。それをいとも簡単に弾いた白髪の人も驚いたけど・・・。

 

とにかく、昼休みが終わるまでしばらく待機することになった。

 

 

 

 

 

 

そしてすぐに昼休憩(と言う名の混沌とした時間)終了。

 

 

 

『最終種目発表の前に予選落ちの皆へ朗報だ!あくまで体育祭!ちゃんと全員参加のレクリエーション種目も用意してんのさ!』

 

会場に次々と生徒たちが入ってくる。もちろんその中には天倉の姿もある。

そして、生徒たちを盛り上げようとチアリーダー達の姿も見える。

 

『本場アメリカからチアリーダーも呼んで一層盛り上げ・・・ん?アリャ?』

 

「なーにやったんだ?」

 

実況をしていたプレゼントマイクと相澤もといイレイザーヘッドがとある事に気付く。

チアリーダーの中に見覚えのある者達がいたのだ。しかもイレイザーヘッドが最も知っている者達だった。

 

『どーーしたA組!!?』

 

そう、その者達はA組女子だったのだ。女子全員は上鳴と峰田の策略によりチアリーダーの格好をしていたのだ。

騙された事がショックだったのか女子全員、目が死んでいる。

その中で葉隠がかなりノリノリである。意外とコスプレ好きなのかもしれない。

 

天倉はかなり気まずかったので見て見ぬ振りをし、赤の他人を装った。だが、天倉がA組であることは既に知られているので意味はない。

 

 

しばらくするとプレゼントマイクの実況が再開した。

 

『さァさァ皆楽しく競えよレクリエーション‼︎それが終われば最終種目!!!本来進出チームが4チームだったのに対し!今回は"進出5チーム‼︎総勢20名"からなるトーナメント形式!!!』

 

『一対一のガチバトルだ‼︎』

 

プレゼントマイクはテンションを上げながら最終種目を発表する。しかしテンションが上がっているのはプレゼントマイクだけではない。生徒達もテンションが上がっているのだ。

 

ミッドナイトが箱を持ちながらこれからの事を説明する。

 

「それじゃあ組み合わせ決めのくじ引きしちゃうわよ。組が決まったらレクリエーションを挟んで開始になります。」

 

ちなみにレクリエーションに関して最終種目に参加する選手は力の温存の為レクリエーションに出るのも出ないのも個人の自由だ。

出ずに精神統一するのもよし。出て緊張を和らげるのもよしだ。

 

「んじゃ、1位チームから順に・・・・。」

 

「あの・・・!すみません。」

 

とミッドナイトがくじを引こうとすると尾白が急に手をあげる。何だ何だと周りの生徒の視線が尾白に集中する。

 

「俺・・・・辞退します。」

 

 

ざわ・・ざわ・・

 

 

と周りがどよめく。それもそのはず一年に一回、高校三年間計三回のチャンスを無駄にしようとしているのだ。それを踏まえて尾白は辞退しようとしているのだ。

 

「チャンスの場だってことはわかってる、それをフイにするなんて愚かな事だってのも・・・・・!」

 

「尾白くん・・・・。」

 

「でもさ!皆が力を出し合い争ってきた座なんだこんな・・・こんな訳わかんないままそこに並ぶなんて・・・・俺は出来ない。」

 

それは尾白の心の奥底からの本心だった。しかしA組の全員の中で納得できる者は多くない。

尾白自身の為に説得し始める者も出てくる。

 

「気にしすぎだよ!本選でちゃんと成果を出せばいいんだよ!」

 

「そんなん言ったら私だって全然だよ⁉︎」

 

「その通りだよ!尾白くんだってちゃんと成果を出せる実力を持っているんだ!」

 

葉隠、芦戸、天倉の3人が尾白を説得しようとする。

 

「違うんだ・・・俺のプライドの話さ・・・。俺が嫌なんだ。」

 

尾白は自身の目頭を押さえ、身体を震わせる。彼がいったいどのような気持ちなのか理解できる。

 

「それに、天倉。お前を見て、俺は思ったんだ。自身の力で掴み取らなくちゃいけないんだって。対人訓練の時、敵連合が襲撃してきた時もあれはお前が居たからこそなんだ。俺はお前に助けられてばかりだったんだ。

恥ずかしいよ、俺は今まで無力だったんだ。

だからこそ、勝利は俺自身の手で掴み取りたいんだ!」

 

「(・・・・尾白くん、君は・・・・。)」

 

尾白は天倉に自身の葛藤する気持ちをぶちまける。その言葉を受け、天倉の心が揺れ動く。

 

「あと、なんで君らチアの格好をしてるんだ。」

 

『ギクッ!』

 

揺れ動いたのは女子達もだった。

そして、その言葉に呼応されたようにB組の庄田二連撃も辞退した。

コレを了承するかはミッドナイトの采配に委ねられる。

 

結果は・・・・。

 

「そう言う青臭い話はさァ・・・・・好み!!!」

 

OKのようだ。ちなみにミッドナイトは熱血フェチである。

 

『(好みで決めた・・・・・!?)』

 

天倉達がミッドナイトの判断基準に唖然していると、尾白の肩に手が乗せられた。

 

「僕はやるからね。」

 

青山はこの流れだと自分も辞退させられる可能性があると思ったのか、とりあえず先手を打ってきた。

そして、尾白と庄田が辞退してしまった為。次に成績が優秀だった6位の鉄哲チームから鉄哲、塩崎が出ることとなった。

 

 

 

それから数分が経過し合計20名の抽選結果が発表された。

 

 

第1試合 緑谷VS心操

 

第2試合 轟VS瀬呂

 

第3試合 上条VS上鳴

 

第4試合 飯田VS発目

 

第5試合 爆豪VS芦戸

 

第6試合 切島VS鉄哲

 

第7試合 霧雨VS塩崎

 

第8試合 拳藤VS青山

 

第9試合 常闇VS八百万

 

第10試合 天倉VS麗日

 

 

 

※なお、第7〜10試合で勝ち上がった選手は他の選手より試合をする回数が多い可能性もある。

 

 

抽選の結果により、選手達はより一層緊張をする。

 

「心操って確か・・・・。」

 

「よお、あんただよな緑谷出久って。」

 

緑谷の背後に心操が現れる。緑谷が心操に話しかけようとすると、尾白が止めに入る。

 

「心配すんなよ、こんなとこで個性は使わない。使うのはお前《緑谷出久》と戦う時だ。」

 

 

轟が抽選結果を静かに見る。宣戦布告をした相手と戦うのが2回戦からだからだ。

 

「(来いよ、緑谷。この手で倒してやる。)」

 

芦戸と爆豪が対峙する。芦戸はいつもの調子で爆豪に挑戦する。

 

「爆豪ー!例えあんたが相手でも容赦しないよ‼︎」

 

「うっせぇ‼︎こっちの台詞だ!!!」

 

爆豪も相変わらずだった。

 

そして、第10試合の天倉と麗日。

 

「麗日さん。この戦い負けないからね!」

 

と天倉は麗日に宣言するが、麗日は天倉を見たまま硬直している。

 

「・・・・麗日さん?」

 

 

麗日は天倉の実力を知っている。そして、何故だろうか麗日の瞳には天倉ではない何かが映っていた。

 

 

 

 

麗日vision

 

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!

 

 

目の前にいるのは天倉なのだろうか・・・。麗日の目の前には雄英高校の体育着を着ている身長が190㎝以上で筋肉が膨れ上がっており、顔は幼さを残しているが目が完璧に死んでおり靴は脱ぎ捨てており何故か裸足である。

しかし、それ以上に目に付くのが髪の毛である。

それは髪と言うには長すぎた。長く長くそして長すぎた。天高く髪の毛が伸びており先が全く見えない。

 

そして、ソイツは口を開いた。

 

 

 

 

 

「・・・THIS WAY《こっちだ》」

 

 

 

「FOLLOW ME《ついてこい》」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒイイイイイイイイイ!!!!????」

 

「⁉︎」

 

麗日の瞳に何か見えてはいけないものが映ってしまった。そしてそのことを知らない天倉は驚いてしまう。

 

 

「どっ、どうしたの⁉︎麗日さん⁉︎」

 

「や、やめてください。"ボ" はだけは"ボ"だけはやめて・・・"最初はrock"って言いながら構えるのはやめてください・・・・・。」

 

「何が見えたあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!??どう考えてもヤバイもんが見えてるよ!SAN値直葬だよコレ⁉︎」

 

 

麗日はあまりの錯乱状態に保健室へ運ばれていった。

直ぐに回復したが、麗日は髪の毛が長い筋肉質の人に対してトラウマができてしまった。

 

とにかく初戦の相手がチートじゃなくて良かった。と思う天倉であった。

 

『よーし、それじゃあひとまずトーナメントは置いておいてイッツ束の間、レクリエーション‼︎もちろん全員参加のレクリエーションも用意されてんぞ‼︎』

 

 

『『(あ・・・すっかり忘れていた・・・。)』』

 

 

 

 

さぁ、よからぬこと《レクリエーション》を始めようじゃないか‼︎

 

by天の声

 




とりあえず幽々子様も出して天倉、インデックス、幽々子の大食いトリオを結成してみたい。そんな妄想が脳裏をよぎるのですが・・・・。
と言うか中々良い他作品のキャラが思いつかない。
どなたか出したい他作品キャラの案をプリーーーーズ‼︎

ちなみに現在、アンケートの結果が1が多く2が全く無いという感じです。

感想、アドバイス等があったらください。
評価の方もよろしくお願いします。

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