主人公の髪と瞳は茶色。同学年に比べるとかなりマッチョ。
名字はある程度の身分がないと名乗れないので名前のみ。
私の名前はコレット。コレット・アルマーニ。
一応、アルマーニ村の村長の次女で今日から幼馴染みの男の子と共に王都の魔法学園に入学する。
アルマーニ村は西側に小さな山があり、南と西側に穀物を育てる畑があり、北側に門を構え、村の周りをぐるりと囲むように柵が立てられている、人口は200人程が住んでいる小さな村。なのでたった二人だけの出発とはいえ村の殆どの人達が見送りに来てくれる。
体に気を付けるんだよ。とか、いつでも帰ってきてもいいからね。と、優しい言葉をかけられるなかで、私と一緒に入学するはずの男の子には《必ず》帰ってこい。と命令に近い言葉が送られた。
それもそのはず。私の幼馴染。アルフはこの村一番の働き者だからだ。
本人は「これも修行の一環だ」と、2年前まではただの荒れ地だった所を素手で開墾して、農業に貢献した。
一年前には畑を荒らす角ウサギと猪を素手で仕留めてきた。ここまでなら村にいる大人達にもできるが、それ以上の事をやらかした。
昨日、オリジナルの魔法で猟師のおじいさんの肩こりを治していた。
水系統のヒールという回復魔法ならまだ肩こりを治す事ができるが、お肌がピチピチになるという追加効果までは難しい。
それを聞いた村の女性達がこぞって魔法を受けに来た。
「これは攻撃魔法なんだぞっ」と、涙目でオリジナル魔法をぶっぱなす。
「かめはめ波っ!」
奥様方の肌の艶が上がった。
「かめはめ波ーーっ!」
男性陣の薄毛、水虫が治った。
「か~め~は~め~ぶるぅぅぅああああっ!!」
村の畑の稲穂がたわわに実った。
アルフは泣いた。その分村人達は喜んだ。彼がこの村にいるだけで村の収入は倍になるのだから。
というか、彼が開墾した畑の管理も彼がやっていたので学園にいっている間は大人達が管理するが、先ほどの魔法があれば更に収入が上がる。
村長であるおじいちゃんに彼を誰にも渡すなよ。と、念を押された。べ、別にアルフのことなんか好きじゃないけどそこまで言うなら仕方ないな。なに、おじいちゃん、その「仕方ないな」という顔は?
変に落ち込んでいるアルフの腕を取って、馬車に乗り込んだ私たちは村人達に見送られ王都へと向かうのであった。
「君は優秀な水魔法使いになれるよ」
「どちらかと言えば武術家に成りたいんだけど・・・」
「え?」
「え?」
王都から迎えに来た行者さんの言葉に返事したアルフの言葉に疑問符を浮かべる私達の態度にアルフはまたさめざめと涙を流すのでした。
コレットちゃんは茶髪美幼女。