新 三好春信は勇者である   作:mototwo
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この話には『結城友奈は勇者部所属 第3巻』のネタが含まれます



オ・カ・ユ

「ういーす、おっじゃましま~す」

いつものように園子の部屋へお邪魔する春信

「っても、この時間は学校だから、いないのわかってんだけどね~」

「あれ~、春信さん~、どうしたの~?」

「。。。」

「…?」

「って、うわぉっ!」

「ん~?」

「な、なんでこんな時間に園子嬢が家に。。。って、その格好?」

園子はパジャマにドテラ姿だ

「似合ってる~?部長に教わったんだよ~」

「いや、その頭。。。」

そして額に冷えピタも貼っている

「ちょっと風邪引いちゃったみたいで~それよりどうしたの~?」

「あ、ああ、こないだ好きな時に実家から持って来た資料、見てもいいって言ってたから」

「そうなんだ~、今お茶を用意するね~」

台所に向かおうとする園子に怒鳴る春信

「いや、そういう気を使われると思ったから、いないとき狙って来たんだよ!
大体、風邪引いてる奴が客をもてなそうとすんな!」

「え~、でも~」

「でもじゃねぇ、さっさと寝ろ!」

「なんだか今日の春信さん厳しいよ~」

「園子嬢はこれくらい言わんと人に気を使ってばっかだからな!さあ!ベッドに入れ!」

「人に気を使われるのは苦手なんだよ~」

「。。。どうせ家には何も言ってないんだろ?」

「言うと心配して大袈裟にお手伝いさんが来ちゃうから~」

「来てもらえよ。。。こんな時くらい甘えてもいいじゃないの」

「でも、学校終わったらわっしーたちも来てくれるだろうし~」

「ああ、間違いなく来るよな。。。」

「そこでお手伝いさんのお世話になってるの見られるの恥ずかしいよ~」

「何を今更。。。
あんた元々、家事もろくすっぽ出来ない、名家のお嬢様じゃねぇか。。。」

「せっかく自立できるように家を出たのに、そういうのダメだよ~」

「熱で顔真っ赤にして言う台詞かよ。。。しょーがねー!」

「ふえっ!」

ひょいと園子を抱き上げる春信
寝室へ向かいながら小言を言っている

「さっさとベッドに入っちまえ!」

「おお~!お姫様抱っこだ~!」

「あんなとこで喋ってて熱が上がったら俺がまわりに怒られる!」

「(おれ~?)ひゃんっ」

ポイっとベッドへ放り投げると足元の布団を被せる

「は~い、おとなしく寝ててね~、お兄さんは退散するから。。。って」

しかし園子は帰ろうとする春信の服の裾を掴んで目を潤ませている

「なんか僕に言いたいことでもあんの。。。」

「(あ、もどった~)お腹がすいたの~」

「は?」

「何か食べようと思って起きたところに春信さんが来たから~」

「それは僕に何か作れと。。。?」

「ダメ~?」

「気を使われたくなかったんじゃねーのかよ。。。」

「こんな時くらい甘えてもいいんでしょ~?」

お互いに相手の言葉を返す

「は~、やれやれだぜ。。。」

どうやら軍配は園子に上がったようだ

「やった~!」

「お粥くらいしか作れないからな」

「ありがと~」

「米。。。の前に炊飯器に。。。飯が少しあるな、んじゃコレで」

「うわ~、ご飯に水かけて火にかけるだけとか乱暴だね~」

「寝ながら文句言うな、コレが一番楽なんだ、あと卵とネギをと。。。」

「おいしいうどんが食べたいな~」

「次、ワガママ言ったら、このネギ尻に刺して帰るからな」

「『ハルルン』怖~い」

「おとなしくしててね、『園子様』!」

「こんな時でも容赦ないね~」

「僕に夏凜ちゃん以外の女の子を甘やかす趣味は無いんだ」

「ブレないね~シスコンだね~本物だね~」

「シスコンじゃないっての!」

「それは家族だから~?」

「ん~、どうだろな?両親にはそれほど思い入れないし。。。」

「そうなのか~」

「残念そうだな?」

「ん~、私も家族になれば春信さんに甘やかしてもらえるのかな~って」

「。。。大分、疲れてるんだな。。。」

「え、どうして~?」

「園子嬢のそんな弱気な発言、初めて聞いたよ」

「弱気…かな~?」

「いつだったか、東郷さんに言ってたろ?『乃木家を継ぐからって自分の夢は捨てない』って」

「あ~、よく知ってるね~」

「大赦仮面なめんな」

「あははは~」

「園子嬢は結婚とか考えないか、するとしても大赦がらみじゃない人を選ぶと思ってた」

「そっか~、そうだね~、でも~」

「ん?」

「私は自由に相手を選ぶから、大赦がらみでも気にしないよ~!」

「なるほど、こいつは一本取られたな、さあ、出来たぞ卵とネギと塩だけのお粥!」

「お~、思ったよりちゃんとしてるね~」

「さあ、食え、食って元気出せ」

「あ~ん」

園子は口を大きく開けている

「。。。」

「あ~ん」

どうやら食べさせて欲しいと言っている様だ

「。。。ホレ」

熱々のお粥の乗った(さじ)を園子の口にねじ込む

「あふっ!あひゅひ(熱い)よ~!」

「ふーふーしてもらえるとでも思ってたのか?」

「ハルルン酷い~」

「ネギ刺して帰らんだけ優しいと思えよ、園子様」

「花も恥らう乙女のお尻にネギを刺すとか、ドSだよ~、エロスだよ~」

中学生(こども)にリビドー感じるほど餓えてません!」

「中学生は子供なの~?」

「僕だってこの歳で小中学生からオッサン呼ばわりされることだってある、お互い様だ」

「じゃ~、大人の恋を教えてよ~」

「じゃあって、どういう意味で言ってんの。。。?」

「小説のネタにしたいから、春信さんの経験談を教えて欲しいな~」

「あ、そういう意味ね。。。」

「ん~?」

「はいはい、寝物語に話してやるから、とりあえずお粥食え?」

「わかったよ~、ふーふー…」

「美味いか?」

「フツーだね~」

「ま、そうだろな、粥に美味い不味いとかなさそうだし」

「愛情が足りないんじゃないかな~」

「じゃー、無理だ、諦めろ」

「冷たいね~」

「その分、粥が熱いだろ?まあ、僕も人に言えるほど恋愛経験があるわけじゃないんだが」

「そうなの~?」

「周りに綺麗な女性は多かった気がするけど」

「タラシだね~」

「どこで覚えてくんだ?そういうの。。。」

「それでそれで~?」

「別に、綺麗な女性だからって声をかけるでもないし、あっちから親密になることもないし」

「なんだか寂しい恋愛経験っぽいね~」

「だから、ここから話すコレは僕の経験談じゃなくて、他人(ひと)様のお話だ」

「なになに~?」

「昔、大赦に格式のある家柄の娘たちがいた」

「私みたいに~?」

「そう、それこそ『乃木』や『上里』みたいに」

「おお~(『上里』~…)」

「二人の娘はとても仲が良くて、いつも一緒で、ずっと一緒にいようと誓い合った仲だった」

「女の子同士で~?」

目をキラキラさせてグッと食いつく園子

「嬉しそうだな、シイタケみたいな目ェしやがって。。。
そ、女の子同士で、ずっとずっと、お婆ちゃんになっても一緒にいようって」

「素敵だね~」

何を思っているのか、熱で赤い頬をさらに赤く染めてウットリしている

「でも、その娘達には大きな志もあった」

「どんな~?」

「大赦という組織を正しく導いていく、そうして勇者たちを支えて、世界を取り戻そうって」

「随分大きな志だね~」

「そうだな、だからとてもとても苦労をすることになった」

「全然、恋物語に発展しないね~」

「ちょっとはしょるか。。。
大人になった二人は自分達の代だけで志を成すのは難しいことを理解していた」

「おお~、一気に飛んだね~」

「だから自分たちの血族を残す必要があると考えた」

「結婚だね~、やっと恋バナが出てきそうだよ~」

「また、格式ある家柄の為、その娘たちには年頃になると結婚相手も決められるようになった」

「それってもしかして~」

「そう、子孫を残すためと権力を維持する為の政略結婚だ」

「それで、二人の娘はどうなったの~?」

「どうなったんだろうな?」

「ええ~?!」

「小説のネタにするんだろ?結末がわかってちゃ面白くないじゃないか」

「そんな~」

「園子嬢ならどうする?」

「どうって~?」

「勇者部の皆を守るために権力が必要で、その為に必要な政略結婚が仕組まれたら。。。」

「む~~~~~」

園子は頬を膨らませて春信を睨んでいる

「ちょっと意地悪だったかな?」

「酷いよ~」

「考えてみるといいよ、その子達がどうしたのか、自分ならどうするのか」

「う~ん」

「じゃあ、もし仕上がってアップしたら教えてよ、読ませてもらうから」

「あ~ん、モヤモヤするよ~」

「あっはっは『命短し、恋せよ乙女』って言うだろ?恋をしないなら悩みなさいな」

「悩みすぎてまた熱が出そうだよ~」

「きっとその頃には皆も来てるだろ、たっぷり甘えな
そんでもって夏凜ちゃんによろしく頼む!連絡くれないからお兄ちゃんが寂しがってたって!」

明るく言い放ち、部屋を去る春信
園子は見送ることも忘れて悩んでいた

(若葉。。。ひなた。。。君たちはどうしたんだろうな。。。)

乃木家初代勇者と親友の巫女の事を思い、空を見上げる
少女達の物語の結末は春信も気になるところではあったが
今は園子の回復を祈り、小説が上がるのを楽しみにするのであった



春信(以下略):なんだ?こりゃ?

mototwo(以下略):なにが?

なんで俺が園子嬢の看病みたいなことしてんだ?

単なる話の流れだな

お前、まさか俺と園子嬢くっつけようとか考えてんじゃないだろうな。。。?

そういうつもりは無いが…
そうだな、園子が政略結婚とかであてがわれる相手が大赦の重役様でもおかしくはないな

勘弁してくれ。。。

まあ、それは冗談だが

たちの悪い冗談だ!

単にタイトル通り、おかゆの話をしたかっただけなんだけどな

はあ?おかゆ?

アニメなんかだと、お粥ってご飯に水かけて鍋にかけるだけだとダメって言われがちだけど

あ~、よくある。。。かな?

俺、普通にそうやって作ってきたから何がおかしいのかわからんのよね

はあ。。。

そんでそういう話を書こうとしたんだけど、お粥といえば看病ネタじゃん?

まあ、そうだな

そんで春信がまともに話せる女性って園子しかいないから

そこ!そこがそもそもおかしい!

え?

俺、大赦の重役なんだから、美人秘書とか美女の部下とか、いてもいいだろ?

そんな大人の女性の家に無断で入り込んだり、わざわざ看病しに行ったり?

あ、ゴメン、無理。。。

そして女性相手でなくなったら例の『彼』相手になる

別にそれでも構わんけど

何言ってんだ!

は?

そんなことしたら『ゆゆゆ』なのに『BL』タグ付けなきゃならなくなるだろ!

バカか!お前!

なにがバカだ!

うわ。。。言い返してきた。。。

男が二人っきりで部屋で看病とか、腐女子の目にはカップリングにしか見えないんだぞ!

うわ~、すごい偏見だぁ。。。

それが世界の真実って奴だ

いや、そもそも、『ゆゆゆ』の二次創作をそんな腐女子が読むわけないだろ?

わからんぞ、勇者部のあの子たち、女の子同士でイチャイチャしてるから

関係ないだろ、腐女子には。。。

性別逆転とかで既にカップリングが作られているかも知れん!

どんだけディープなんだよ!お前の言う腐女子ってのは!

深く、腐れ切ってるからこその腐女子なんじゃないか

もういいよ。。。で結局、園子嬢の看病までさせて、お粥の何を語りたかったんだ?

うん、なんか書いてるうちに方向性見失って、お粥がどっかいっちゃった

なんなんだよ!なにがしたいんだよ!

そんで、話の流れで番外編が出来たんで下に書く

もう流れも何も無茶苦茶だな。。。

数日後ってやつです、ど-ぞ





<番外編>

その後の容態が気になり、また園子の部屋へお邪魔する春信
すっかり元気になった園子に歓迎され、お茶をすすっている

「ところで春信さん~」

「なにかな?園子嬢?」

「あの時は熱のせいでうっかりしてたんだけど~」

「めずらしいな、いや園子嬢は元々ウッカリさんだったか?
まあ園子嬢も人の子だ、熱でうっかりぐらい気にする事もないだろ」

「私がわっしーに『お家の仕事も自分のやりたい事も選ぶ』って話したこと、知ってたね~」

「ああ、大赦仮面はなんでも知ってるのさ」

「あれ、どういう状況で話してたか覚えてる~?」

「え~っと、東郷さんの家に友奈さんとお泊り会したとき。。。じゃなかったっけ?」

「そうだね~、やっぱりそうだよね~」

「なんだい、お泊りの事、僕や大赦にバレてるのが恥ずかしかったのかい?」

「ん~、恥ずかしいって言えばそうなんだけど~」

「煮え切らないな、どうした?遠慮なく話せば?」

「アレってたしか~」

「ん?」

「3人で『お風呂に入りながら』話してたんだよね~」

「あ~、そうだったそうだった、『ダメになるわっしー布団』の話なんかもしてたっけw」

「春信さんのそういうデリカシーのないとこ…ダメだと思うな~」

「え。。。?あ、あれ?園子嬢。。。
いまは勇者じゃないのになんでそんな槍持ってんの。。。?
あら?なんか背中から黒いオーラ出てない。。。?
そういうのは東郷さんに任せて。。。
園子嬢はいつも笑ってる方がいいんじゃないかなぁ。。。
いや、そういう黒い笑いじゃなくてね。。。もっと明るく。。。あのn。。。。。。。。。」





<春信の自室にて>

「どうした春信、仕事溜まってるって聞いてるぞ?」

「女の子怖い。。。」

「は?」

「女の子怖い、女の子怖い、やっぱ夏凜ちゃんがいい。。。」

「なんだ、いつもの病気か…」

その後暫くは大赦の仕事をサボって自室で膝を抱えて震える春信の姿があったそうな

<つづかない!☆>






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