Fate/dade blaster (更新停止中)   作:黒白黄色

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GRUDGE MATCH

深夜

 

 

正人達は前回失敗してしまったカード回収を再び行う為に橋の下に集まった。

 

凛「いい?複雑な作戦立てても混乱するだけだろうから役割を単純化するわ。小回りの効くイリヤは陽動と撹乱担当、突破力のある美遊は本命の攻撃担当ね。…正人君と秀君は二人のサポートをお願い。上空へ飛んだらとにかく斉射挟撃の形を保ちつつ、なるべくイリヤ側の弾幕を厚くして、そうして敵の意識がイリヤに向いたら───接敵距離(クロスレンジ)に飛び込み一撃殺!」

 

正人「了解」

 

そう言い正人はファイズギアを取り出す。そして秀もカイザギアを取り出した。

 

 

5 5 5 standing by

 

 

9 1 3 standing by

 

 

正人「変身」

 

秀「変身」

 

complete

 

complete

 

正人と秀はファイズ、カイザにそれぞれ変身する。

 

 

イリヤ「ねぇ正人…」

 

正人「ん、何だ?」

 

イリヤ「あの、変身するときに何で変身って言うの?」

 

正人「…そんなの決まってるだろ、ヒーローはセリフを言ってから変身するのが基本だろ。ビル●アップ!!とかマッ●●大変身!!とか」

 

イリヤ「それはそうだね、いろいろとヤバいの言ってるけど…」

 

凛「ほらそこ!さっさと準備しなさい」

 

正人「はいはい」

 

凛は二人に準備をするように注意をする。

 

凛「よし、リターンマッチね、もう負けは許されないわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鏡面界

 

その世界の上にあるのは無数にあるおびただしい数の魔法陣、そして黒いフードを被った女…キャスターの敵しかいなかった。

 

 

凛「接界完了!一気に片をつけるわよ!」

 

ルヴィア「2度目の負けは許しませんわよ!」

 

凛とルヴィアの声を合図にイリヤと美遊はキャスターに向かって飛び、正人と秀はその二人についていくように走り出した。

 

正人「…なぁ秀」

 

秀「何だ?」

 

正人「美遊のあれ、飛んでるって言うより跳んでないか?」

 

秀「あぁ、魔力を足場にして跳んでいるんだ。あれは普通に飛ぶより効率的らしい」

 

秀は正人にそう説明する。

 

 

秀「そんなことに気にしていないで集中してろ」

 

正人「んだと!お前のそうゆうとこが気にくわねぇんだよ」

 

秀「うるさい」

 

正人と秀が言い合っていると、二人ともイリヤ達の下にたどり着いた。

 

秀「言っておくことがある」

 

正人「ん?何だよ…」

 

秀「オレのカイザギアはオマエのファイズギアよりパワーは高い。その反面、ファイズギアはカイザギアよりパワーは低いが機動力、瞬発力はカイザギアに勝っている」

 

正人「それが何だ?お前の方が力勝負に勝ってるって言いたいのか」

 

秀「そんなあからさまな挑発、オレはしない……さっき言ったこと、覚えてろ」

 

正人「はいはい、分かった分かった………あとよ、あんな飛んでたら俺らサポートできねぇだろ」

 

正人は上のイリヤ達を見ながらそう言う。

 

 

 

 

 

 

イリヤ「中くらいの…散弾!!」

 

イリヤは散弾をキャスターにばらまく、それを防いだキャスターの無防備な背後に美遊が向かった。

凛「タイミング合ってるわ!いける…!」

 

ルヴィア「やっておしまいなさい美遊!」

 

 

美遊「ランサー、限定(インク)

 

だが、ランサーのクラスカードをインクルードしようとした瞬間キャスターは美遊の目の前から姿を消した。

 

凛「えっ…?」

 

美遊「消え……

 

美遊が見せてしまった一瞬の戸惑いをキャスターは逃がさず、背後に現れ強襲し地面に叩きつけた。

 

正人「な…!?」

 

イリヤ「ミユさん!?」

 

ルビー『今のは…!?』

 

サファイア『申し訳ありません美遊様…!物理保護の強化が間に合わず…!』

 

美遊「大丈夫、大したこと……っッ!?」

 

美遊は大丈夫と言うも、左足を負傷しその痛みにより力が入らず立てないでいた。

 

サファイア『美遊様足を…!?』

 

美遊「このくらい…治癒促進(リジェネレーション)ですぐ………

 

だが、そんな無防備な美遊をキャスターが見逃す訳もなく、標準を合わせ、攻撃を開始する。

 

ルヴィア「逃げなさい美遊!そんな集中砲火を受ければ障壁ごと……!」

 

凛「あっバカ!」

 

凛の呼び止めを無視し、ルヴィアは美遊を助けまいと駆けつけていく。

 

 

美遊(逃げられ…ない……ッ!!)

 

美遊は死を覚悟し、悔しく瞳を閉じた。

 

 

だが、美遊にキャスターの攻撃が当たらなかった。不思議そうに思い美遊はそっと目を開けた。そこには………

 

 

秀「……大丈夫か?美遊」

 

美遊「秀……!?」

 

間一髪、秀が美遊を助けた。

 

秀「ギリギリだったな……立てるか?」

 

美遊「…問題ない、ケガはすぐ治る」

 

秀「そうか…」

 

正人「まったく…心臓に悪いぜ」

 

イリヤ「大丈夫?ミユさん」

 

二人のもとに正人とイリヤも駆けつけてきた。

 

秀「あぁ…もう大丈夫そうだ」

 

秀は二人に美遊の安全を伝える。

 

 

ルビー『いやはやーしかし参りましたね。さすが神代の魔女っ子(?)と言いますか……転移魔術まで使えるなんて反則ですよ』

 

正人「まったくだ!あれのせいで俺たちはろくにサポートもできな………そうだ……」

 

正人は愚痴をこぼす中、頭にある考えが降りてきた。

 

イリヤ「どうしたの?正人…」

 

秀「何かいい作戦でも思いついたのか?」

 

正人「……あぁ…そうさ」

 

正人はニヤリと笑いながら顔をあげる。

 

正人「おまえら……この作戦通りに動いてくれ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───上空ではイリヤと美遊がキャスター相手に再び魔法弾の打ち合いの空中戦を繰り広げていた。

 

凛「ちょっと……まだ続ける気!?同じ策は通用しないわよ!」

 

ルヴィア「一時撤退ですわ!戻りなさい美遊!」

 

しかしイリヤと美遊は二人の言葉を無視し攻防を続ける。

 

イリヤ「いくよルビー!」

 

ルビー『いつでもどうぞー』

 

イリヤはルビーを構え、キャスターへと向かっていく。

 

ルヴィア「イリヤスフィールが前に!?」

 

凛「だーっあのバカ!せめて役割分担くらい守れーッ!ていうか無意味よ!また転移で逃げられて……」

 

 

イリヤ(正人の言った通り……逃げられるのなら…どこに転移しても当たるような……弾幕を張る!!)

 

イリヤ「極大の……散弾!!!」

 

凛「!!(反射平面を利用して…!?)」

 

イリヤの放った散弾はキャスターの反射平面により、四方八方へと散らばっていく。

 

イリヤ(大きすぎる散弾じゃダメージは与えられない……でもこれで……敵の動きが一瞬止まるはず…!)

 

キャスターは乱反射した散弾に囲まれ、一瞬だけだが動きが止まる。

 

秀(そしてこの間に……奴の動きを完全に封じる!!)

 

 

exceed charge

 

秀はカイザブレイガンにチャージを完了させ、キャスター目掛けて放った。キャスターはXのフォトンブラッドにより拘束された。

 

正人(後は……トドメをさすだけ!!)

 

そして美遊はランサーのカードをサファイアに限定展開(インクルード)させ、拘束されたキャスター目掛けて突っ込んでいく。

 

美遊「刺し穿つ死棘の槍(ゲイボルク)!!!」

 

美遊が放った槍の一撃はキャスターの身体を貫通し、確実にトドメをさした。その後キャスターは消え、カードとなる。

 

サファイア『クラスカード[キャスター]…回収完了です』

 

美遊「戦闘終了…だね」

 

秀「……なんとかな…」

 

秀はそう言い一息つく。

 

正人「まぁ…俺のおかげでな!」

 

イリヤ「ハハ…」

 

ルビー『何言ってるんですか、正人さんは作戦言っただけで何にも動いてな……

 

正人「ウルセー!!」

 

ルビーの言葉をかき消すように正人は叫び、ルビーをがっちり掴んで引っ張る。

 

正人「仕方ねぇだろ!俺の攻撃じゃあいつには届かなかったんだよ……それにあんな奴倒すにはウルト●マンぐらいじゃなきゃ無理に決まってんだろ!!」

 

イリヤ「正人またヤバいこと言っちゃってるけど!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方…凛とルヴィア

 

 

凛「しかし2枚目で早くもこんな苦戦するとはね……先が思いやられるわ」

 

ルヴィア「情報が少なすぎるのですわ。敵の能力についても……そもそもこんな空間を作ってしまうカードについても」

 

凛「空間ね…ってそう言えば……」

 

ルヴィアとの会話の最中、凛はあることに気づく。

 

凛「カードを回収したってのに…空間の崩落がずいぶんと遅くない?」

 

ルヴィア「確かに…どういうことですの?」

 

凛の言うとおり、空間はカードを回収したらすぐに崩落が始まるのだが、そんな兆候もまるで無く、一向に崩落が始まることは無かった。

 

そして、二人はその異変に気をとられているせいで、背後から近づくもうひとつの脅威に気がつくことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズドォン!!!

 

正人「!!?」

 

突然まるで何かが爆発したような激しい音が正人たちにまで鳴り響く。そしてその音が聞こえた方向は、凛とルヴィアがいた場所だった。

 

正人「マ…マジかよ……!?」

 

秀「!!………」

 

イリヤ「ど…どういうことルビー……?」

 

ルビー『…最悪の事態です…』

 

美遊「あり得るの?こんなこと…!」

 

サファイア『完全に想定外…ですが現実に起こってしまいました…』

 

一同は驚きを隠せなかった。何故なら、最悪の事態が目の前で起きてしまったからだ。それは、倒れた凛とルヴィアの前に立つ、漆黒の剣を持った………………2人目の敵…!!

 

 


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