金髪考古学者の隣人   作:吊人

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隣人の学校/隣人の救助

日本(読者)のみなさんいかがお過ごしだろうか。こちらはどうやら学校に通う様だ。

 

マタジカンガトンデシマッタ…

 

 

 

 

 

 

俺がカンナギに引っ越して一年。時間が飛ぶのはデフォルトだから許してくれ。

まあそれは置いといて、少し前から俺とシロナちゃんはトバリシティにあるトレーナーズスクールに通っている。

と言っても、毎日カンナギから通っている訳ではなく、寮に入っている。ん?9才が寮に居るのはおかしい?10才で旅に出ても笑顔で見送られる世界だぜ?今更だろ。

ともかくトレーナーズスクール、学校に通っている訳だがこの学校には"四天王"と呼ばれる存在がいる。まあ俺も一応その内の一人ではあるんだが、とにかくその面子が凄かった。

まず俺、これはいいだろう。そもそも前世の記憶とそれに付随するポケモンの知識があるからトップクラスに入るのはある意味当然とも言える。

次にシロナちゃん、これもいいだろう。シロナちゃんも将来的にはこの地方のチャンピオンになるんだ。子供の頃から強くても不思議ではないだろう。

実は残り二人も強いのが不思議ではないのだが…

 

「ねぇ、図書室に行くんだけど一緒に行かない?」

 

「ん?いいよ。行こう。」

 

シロナちゃんに呼ばれたので図書室に着いてから話すとしよう。四天王の三人目は基本的にそこにいる。

 

「これはいいタイミング、ちょうど本を読み終えたところでした。ハルトさん、シロナさん、何の本をお探しですか?」

 

三人目はゴヨウ。まあわかりやすく言うと

未来(原作)でシンオウリーグ最後の四天王をしていたエスパー使いの男だ。ちなみに年齢は9才で、相棒はドーミラーだ。

 

「あー…俺はシロナちゃんに着いてきただけだから。」

 

「相変わらず仲がいいようで羨ましいですね。」

 

「おう。そっちも相変わらず本の虫だな。」

 

ゴヨウは外で遊ぶよりも本を読むのが好きなようで、図書館の主と言われている程だ。

しっかしコイツ9才で敬語上手いな。

 

「ねぇゴヨウ君、神話の本ない?」

 

「神話…ですか…それなら確かこっちに…あ、あった。」

 

「この『シンオウ地方の神話集』でいいですか?」

 

「うん、それで大丈夫。ありがとう!」

 

最近シロナちゃんはお婆さんに見せて貰った伝説のポケモン(時間と空間を司る者)に魅せられて、神話の勉強を始めた様だ。未来の考古学者は格が違った。なんだよ9才で神話の勉強って…

 

 

 

四天王最後の一人だが、これも何処にいるかが大体決まっている。なのでその場所ーーー屋上に来てみた。するとーーー

 

「やあハルト。やはりこんな世界は壊して新世界を創らなければならないと思うのだがどうだろうか?」

 

やっぱり居た。会って早々に物騒な事を言うコイツは()()()だ。そう、ギンガ団ボスのアカギだ。アカギは家庭の事情で入学が遅れた様で、4つ上の13才だ。と言っても珍しい事ではなく、9才から14才くらいまではゴロゴロ居るのでクラスで浮くこともない。うん…年齢だけなら浮くことはなかったんだがこの変人キャラのせいで浮いてしまっている。

でも実はこのキャラは中二病によって造り上げられたキャラであって素の状態だとーーー

 

「え?無視?俺なんか気にさわることした?ごめんなさいごめんなさいあやまるから許して!」

 

「ごめん考え事してた。」

 

「ふ、ふふふ…私を前に考え事とはその度胸は称賛しよう。」

 

「…」

 

「ごめん今のやっぱ無し!」

 

弄ると面白くて、ポケモンと機械が好きなだけのポンコツだ。だから俺は原作アカギも実はこの中二病キャラのせいで引っ込みが付かなくなっただけなんじゃないかと思ってる。

ちなみに相棒はニューラ。ちなみにこのニューラもご主人様に似たのか、意味深な態度をしてはモノズに弄られて表情を崩されている。

 

 

 

 

 

 

 

金曜が終わり土曜になると学校もお休みで、俺とシロナちゃんはカンナギに帰って来ていた。

 

帰って来て早々に近くの川にポケモン達と遊びに来た。宿題?学校で終わらせた。

シロナちゃんもフカマルと一緒に来ている。癒しの波動でも使ってるんじゃないかと疑うくらい癒される。

 

 

暫く遊んでいると急にポケモン達が騒ぎだした。

 

「お、おいモノズ!どこ行くんだ⁉」

 

「あっ!フカマルもどこ行くの⁉」

 

急に走り出したモノズとフカマルを追って川の上流に行くとそこには二匹のポケモンがいた。コイキングに似た形。しかしコイキングとは明らかに違う茶色の体色。貧相ながらも少量の水さえあれば生き延びられるタフな体。

ヒンバスだ。

 

が、今はそのタフさが見る影も無いほど憔悴している。しかも二匹とも。

バトルで負けてなる『ひんし』ではなく瀕死だ。

 

「え?このポケモンさん…え?全然元気ないし…え?」

 

シロナちゃんは初めて見るかもしれない死の瞬間に怯えて立ち尽くしている。正直俺も直ぐに目を反らして怯えたい。でも今はそれどころじゃない!早く治療しないと本当にヒンバスの命が潰えてしまう。けど治療するには俺一人じゃ足りないから先にシロナちゃんを!

 

「シロナちゃん!しっかりして!」

 

「え…うそ…やだ…」

 

クソッこうなったら!

 

「おい!シロナ!しっかりしろ!」

 

「っ!!!え?何?」

 

肩を大きく揺さぶりながら強く声を掛けるとやっと気がついた。でもとにかく今は!

 

「オレンの実かオボンの実を持ってきて。今すぐに!」

 

「う、うん!」

 

「ポケモン達も協力してくれ!」

 

野生のポケモン達も頷いてくれた。よし、やっとヒンバスの治療に入れる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう大丈夫ですよ。」

 

「よ、よかったぁ~」

 

応急処置をした後直ぐにポケモンセンターに運んだのだが…どうやら間に合ったようだ。でも運ぶ為に俺とシロナで一匹ずつモンスターボールに入れてしまったから逃がしに行かないといけないな…

 

 

遊んでいた川に戻ってヒンバスを逃がす。でも逃がす前に一つだけ。

 

「なあヒンバス。俺はお前と旅をしたい。着いてきてくれるか?」

 

「コッコッコッ」

 

ポケモンの言葉はわからないが喜んでいる様に見えた。

 

「やったぁ!これからよろしくね!」

 

シロナも同じ事を考えていた様だ。ヒンバスを抱いて喜んでいる姿が見える。

 

それにしてもモノズ(64レベ)ケーシィ(通信交換)ヒンバス(美しさを上げる)とは…進化が大変なパーティーだな…

 

 

 




ここまで読んで下さった読者様ありがとうございます。

今回はちょっと長めのお話でした。書くのにも今まで以上の時間がかかり、執筆するまでにも今まで以上の時間がかかりましたW

携帯をiPhoneからAndroidに機種変したのでキーボードに慣れてなくて誤字があるかもしれません。一応確認はしていますが見逃していた誤字があれば教えて戴けると嬉しいです。

それと初めて感想を貰ったのですが、嬉しかったです。

感想評価誤字報告お待ちしております。
次回をお待ち下さい。


追記
感想でご指摘を頂いたのでヒンバスゲットのシーンに少し付け足しました。ヒンバスはオリ主とシロナで一匹ずつ捕まえています。

それともう一つ。ヒンバスの進化についてもご指摘を頂いたので説明します。

ヒンバスの進化の方法
シンオウ地方では美しさを上げて進化で統一します。詳しく説明すると、地方によってヒンバスの体の作りが違っていて、シンオウ地方のヒンバスは美しさが上がりレベルアップをすると進化するし、アローラ地方のヒンバスは綺麗な鱗を持って通信交換で進化します。ホウエンをどうするかはまだ決まっていません。

ヒンバスの進化方法が知られているか
ヒンバスの図鑑説明を読むと「研究者にも相手にされない」とあるので、現時点では周知されていない事にします。ですがこれは仮決定ですので、今後の展開を考える上で周知されていなければ困る場合には周知されていることにするので、その時は「作者が上手くストーリーを作れなかったんだな」と思っておいて下さい。

長文失礼しました。


さらに追記

これもまたご指摘いただいたのですが、ポケモンの公式設定ではポケモンが瀕死になると小さくなって隠れるという設定があり、その設定通りだとヒンバスが瀕死の状態で見つかるのは説明がつかなくなりました。

ですので、後付けとはなりますが設定を作りました。

ポケモンの「ひんし」と「瀕死」は別であり、瀕死状態でも小さくはならない。

という設定にしておきます。一応、アニポケでは衰弱しているポケモンもサイズはそのままだったり、ゲームではひんしのポケモンも秘伝技を使えたりするので、無理な設定ではないと思います。

こういったご指摘はありがたいので、気になった所、よくわからない所がありましたら、是非感想欄にてご質問下さい。

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