東方自由遊戯   作:影付き

2 / 7
今回はデーダンがメインです。
紅魔館付近でスタートします。結構暴言が多いのでそれでも大丈夫と言う方はゆっくりしていって下さい。


第二話 暴君と紅魔

〜バッターが博麗神社を目指す数日前〜

 

此処は紅魔館、2人の吸血鬼とその従者達が住む霧の湖の近くに建てられた巨大な館である。その門番である美鈴は暇で居眠りをしていた。そんな美鈴に忍び寄る影があった。鋭い飛行音と共にナイフが美鈴目掛けて飛んでくる。

「うわぁぁぁ、すいません もう居眠りしません」

美鈴に飛んできたナイフの持ち主は紅魔館のメイド長である十六夜咲夜であった。

「もう今日だけで10回目よ、美鈴」

そんないつもどうりの会話をしているとむこうから何者かが二人に近づいて来る。

「美鈴誰か来るわよ」

「さすがに人には見えませんね、咲夜さん」

二人に近づく者は人というには異常なまでに発達した歯と巨大な筋肉を持っていた。

⁇?「いったい此処は何処なんだよチクショウ あのニヤニヤ野郎に殺されてから虚無の底に落ちてヤフェト達といたのは覚えてるんだが…」

その人物は乱暴な口ぶりで呟き続けている。

「そこの妖怪?止まりなさい」

「アァッ」

咲夜の呼びかけに対してもまた乱暴な口調で返す。

「この紅魔館に何の用ですか」

美鈴の問いに対し巨大な怪物は、

「どうもこうもいつの間にかこんな所に居たんだよ」

と答え二人を見る。そして咲夜を見て彼はは自分を殺し、自分の愛するzoneを壊した忌々しいあの男に雰囲気が似ていると思い軽く睨む。余裕を持った顔に一発御見舞いしてやりたい気持ちを抑え、今度は逆に質問をしてみる。

「此処はいったい何処なんだ」

「此処は幻想郷、そしてこの場所は吸血鬼であるレミリアお嬢様のお屋敷です」とゆう美鈴の答えに対し彼自身も此処が元いた世界でも死後の世界でもない事は分かっていた。しかし彼が気になったのは吸血鬼という言葉だった。

「zone2の図書館に用事で行った時にたまたま読んだ本にそんなんのってたな、強いのか?」

そんな事を考えながら咲夜に対し、

「そのレミリアて奴と戦わしてくれ」と聞いてみる。

そんな質問を聞いた咲夜は笑いながら

「貴方みたいな者がお嬢様に勝てるわけないでしょう」

と返される。その言葉は彼の闘争心に火を付けるには十分だった。

「俺はてめぇのゆうお嬢様なんかよりは強えよ」と軽く挑発してみる。

その誘いに見事と言えるくらいに咲夜は乗った。

「貴方私によほど殺されたいようね」

そんな一触即発の空気の中、美鈴は二人のプレッシャーに押されて黙り混んでしまった。本来なら近接戦闘に長けた自分が出るべきだろうが、そんな事を言えばすぐ額にナイフが飛んできそうなほど咲夜は怒っていた。

そして戦いの火蓋は切って落とされた。

「俺の名前はデーダン、てめぇをぶっ飛ばす男の名前だ」

「それはご丁寧に、私は十六夜咲夜…まぁ覚えなくていいわ、すぐに何も分からなくなるから」

そういうと同時にデーダンの周りに大量のナイフが出現する。デーダンはそれをその巨体からは想像できないスピードでかわし、避けきれないものは自慢の筋肉を振り弾き飛ばす。

「こんな手品で俺を殺せるかよ」

といい時計の針をモチーフにした長針を投げつける。

咲夜は自身の能力「時を止める程度の能力」を使用し回避しようとするが止まった時の中でもデーダンの針は咲夜に向かって飛び当たる寸前のところで動きを停止する。それを避け、今度はスペルカード、メイド秘技「殺人ドール」を使用するが、デーダンはそれを捌きながら少しずつ咲夜に近づいて行く。咲夜はその中で違和感を感じる。その訳はデーダンが叩き落としたナイフが柄の部分だけになっていた。まるでそれは長い年月により風化したようだった。

デーダンは咲夜の前まで進むとその巨大な拳を振り咲夜の腹部に一撃が入った…はずだった。その一撃を美鈴が受け止めカウンターを決めていた。

「咲夜さん無理しないでください」

「無理はしてないわ。けれど、あいつの触れた物は何故か風化している。まるで彼の周りだけ時が加速しているみたいに…。」

デーダンは美鈴のカウンターをくらい数秒の間だけ気を失っていた。

「あの女、俺に一発入れるだけじゃなく的確に急所を狙ってきやがった」

「気絶したのなんてガーディアンズで筋トレやった時のイーノックの大技やあのニヤニヤ野郎以来だ」

デーダンは死んだ後虚無にいた頃を思い出していた。自分が死んだ後の世界、虚無に落ち消えていく部下達、その時の痛みに比べれば肉体への痛みなど感じないも同然だった。

「クソがぁ」

「まだ立てるのですか⁈」驚きを隠せない二人に対しデーダンは

「あの時のようにはしねぇ。もし生き返れたら今度こそ世界を守る、そうクイーンに誓って修行を積んだんだ」

デーダンの持つ意思の強さ、威圧感、それらは巨大な彼を二人に更に大きく見せていた。もう体力も底を尽き掛けていた二人にとってそれは絶望的な状況だった。しかしデーダンは動かない。彼は咲夜との戦闘中、終盤からは気力だけで戦っていた。

「咲夜さんこれどうします」

「とりあえず運びましょうか」

〜少女移動中〜

デーダン「んっ…何故ベットの上にいる」

「あら休まして貰っといてそんな事を言うのね」

デーダンは起きた自分に話しかけた相手を見る。そこには年齢は12〜3ほどの少女が咲夜の横で座っていた。

「私はレミリア・スカーレット。この紅魔館の主よ」

「思ったより小さいんだな」

デーダンは自分が思ったそのままを返す。

「まぁこう見えても500年生きてるけどね」

「そんな事よりもあなたについて教えてくれない?」

「教えるたって何を教えればいいんだ」

「あなたが元々いた世界について知りたいの」

「わかったよ」

〜守護神説明中〜

二人はデーダンの過去に驚愕する。

貧しい生活をしていた彼は、彼の主人「クイーン」に世界を任され苦労の果てに作り上げた世界も浄化者と名乗る男によって壊されてしまったのだから。彼の心残りは部下達に厳しく当たってしまった事だという事も。

「デーダン…」

「なんだ、レミリア」

「よかったら、うちで働かない?」

「始めと随分態度が違うな」

「さすがにこんな話聞いたらね…」

「他にこの世界で住むところないでしょ」

(数十分の相談によりデーダンは紅魔館の門番として美鈴と働くことになった)




この他にゆめにっき(派生キャラ付き)や殺天のキャラを使うつもりですがもしこのキャラを使って欲しいと言うのがあればコメントして貰えると嬉しいです。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。