家出神喰〜探さないで下さい。いやマジで〜   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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労働の時間です。


第8話 働け転生者!!

△月(´ω` )/日

 

絶対安静から一月。

そろそろ神機がオラクル投与の味に飽きてイライラしてきた所で、やっと外出許可が出た。

やったよ俺は。耐えきったよ。

あとはもう、クエスト受けてダッシュで逃げるのみだ。

 

......と思っていたのか?

もちろんクエストにも監視が付くよ!!どちくしょう!!

 

 

△月( 'ω')日

 

昨日書き忘れたが、俺のクエストの監視もカノンちゃんがしている。

なんで監視カノンちゃんばっかりなんだよ。落ち着かねぇよ。

俺とクエストができると凄くはしゃいでくれたが、俺としては........もう、冷や汗がヤバイ。

 

あの変態挙動を人前に晒さなきゃならんとなったらもう......死ねる。

「気持ち悪い.....」と引かれたらその場で神機と心中できる。

 

それは置いておいて、昨日受けたのは1件だけ......なんで1件なんだよ。いや良かったけど。

動けるようになったのは良いのだが、受けれるクエストが俺だけ1日1件に絞られてしまった。

 

抗議したら、「君のオーバーワークにカノンちゃんが付いていけると思うかい?」と諭されてしまった。

なんでや!!ゴッドイーターならそれくらいできるやろ!!やめたら?この仕事!!(無茶ぶり)的なこと言ったら周りから総ツッコミをもらってしまった。

うん、わかってた。

 

極東支部のゴッドイーターは実はそこまで戦闘狂じゃないことに若干の驚きを覚えながら出撃した今日のクエストの内容は、「シユウの群れの駆除」だ。結構大きいらしく、10体くらいって書いてた。

.....正直なところ俺だけなら二分もあれば終わる内容だが、カノンちゃんがどう影響するか全くの未知数だ。

早く終わるかもしれないし、遅くなるかもしれない。まぁどっちにしろ、怪我はさせないように細心の注意をしよう。

 

そう考えていたが、杞憂だった。誤射姫の名に恥じないぶっぱなしだったが避けれるし、避ければちゃんと良い場所に当ててくれるのだ。

例えば、俺に砲塔を向けたので避けてみると、後ろにいたシユウの足が結合崩壊して体勢を崩した所を俺が頭スッパーン行って倒した。

 

最終的なスコアは俺が7でカノンちゃんが3。

クリア時間は1分半。つまり90秒。

いつもより疲れもない。楽だった。

カノンちゃんのサポートが上手くて安心できたのもあるんだろう。

そのせいで少し魔が差したのだ。

 

―――このまま家出して、2人で1週間くらいアラガミ狩りする?

 

俺は言ってから何馬鹿なこと言ってんだと、ヘマやらかしたと思ったのだが.....。

 

「.....っ!?はい!!是非行きたいです!!」

 

カノンちゃんは、淀んだ目をしながら輝くほどの笑顔で、そう言って元気に頷いた。

.....なにがあった!!君に何があったんだ!!

 

ということで、今俺達はプチ家出中である。

 

 

△月(´-3-`)日

 

「デシュアさん、寒いのでひっつきますねー」

 

『抱きしめて。折れるほど。砕けるほど。』

 

絶対に突っ込まねぇぞ?

俺達は現在、鎮魂の廃寺を拠点にしてカノンちゃんと一緒に狩りをしている。

ここに来るのは、デカイ獲物だと主にコンゴウやプリティヴィ・マータ。

他にはシユウが頻繁にとヴァジュラがかなりの頻度。そしてごく稀にオロチくらいか。

 

今日はヴァジュラ3体とシユウの群れを2個、更に更にプリティヴィ・マータを2体だった。

これだけやっても2時間も掛かってない。本来ならぶっ通しで動き回るのだが、流石にカノンちゃんが持たない為それはできない。

少し動き足りない.....ちょっと待て。

動かなきゃ(仕事しなきゃ)落ち着かない.....だと?この俺が?

 

フェンリルから仕事が嫌で逃げ出した俺が仕事しなきゃ落ち着かない......!?

思い返せば、フェンリルから逃げ出したが代わりにアラガミを駆除する仕事が増えた。

仕事から逃げて仕事が増えて、それがいつしか普通になって......。

まさか、俺はもう....社(黒く塗りつぶされている)

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は喜ぶべき日です!!

デシュアさんの監視ということで、なんとミッションに同行することになってしまいました!!!

ミッション内容はシユウ10体の討伐......。

流石デシュアさんです。ベテランのゴッドイーターでも目をそらす様な面倒くさいミッションを真っ先に手に取りました!!

 

出撃すると、もう目の前にシユウの群れが居ました。

デシュアさんは早速残像を残す程の速度で奇襲してシユウの1体を刈り取りました。

そこでようやく気付いた群れのシユウは私が気を引いて.....気を、引いて.......。

 

わたしは シユウの アタマヲ ウチクダキマシタ

 

また、これです。

お腹の下部分が熱くなって、頭がぼーっとして、なのに周りの敵の動きや隙には敏感になって。

自然と口が三日月のように歪んで......。視界がハッキリして来ると、私は動き出します。

狩るために、狩るために.......。

 

楽しむ(狩る)為に.....。ただ、それだけの為に。

私は嗤う。とても醜悪に。

 

それが、イケナイことだと分かっているのに........。

それが、震えるほどに気持ちがいいんです。

こんな私でも、デシュアさんは、赦してくれますか?

 

デシュアさんはその問に応えるように、私のことを気遣ってくれました。

私が、相手が動き回ってイライラしていると、デシュアさんは足止めを一瞬してくれて、そこを見逃さずトリガーを引くと、図った様にデシュアさんは私の砲弾の爆発の範囲外に出てくれて、仕留めきれなかったら倒してくれた。

 

私がシユウに攻撃されそうになると、デシュアさんは私を庇うように前に出てシユウの攻撃を受け止めてくれた。

攻撃を弾くとすぐに射線から外れてくれて.....。

 

とても、とても楽しかったです。

そして、それ以上に気持ちが良かったです。

同時に、デシュアさんの背中を見ると、もっと体が火照って困りました。

 

 

―――このまま家出して、2人で1週間くらいアラガミ狩りする?

 

 

ミッションが終わった後に、デシュアさんは聞いてきました。

私は、一瞬息がつまりました。

 

デシュアさんと.....2人きりで?

 

「はい!!是非行きたいです!!」

 

即答でしたね。それはもう。

 

 

 

 

 

「デシュアさん、寒いのでひっつきますねー」

 

そう言うと彼は困ったようにしながら、体を近づけてくれました。

遠慮なくデシュアさんの体に抱きつくと、頭がフワフワしてとても幸せになります。

デシュアさんと今日も何体かのアラガミを狩りましたが、私が上手くサポートできたら褒めてくれました。

狩りの時の火照りが冷めてないうちにそんなこと言われると.......。

戦闘中に何度か達しました。

 

デシュアさんとこうやってずっと一緒で、ずっと話せて、ずっと狩りができて......。

もうフェンリルとかゴッドイーターとかどうでもよくなりました。

私は 、デシュアさんが居ればもう......いいです。

デシュアさんとこうやって触れ合って、デシュアさんを想うだけが生きがいです。

デシュアさんを崇めて、デシュアさんに祈って、デシュアさんに私を捧げます。

 

だから、こうやって、生きていきましょうね?




一言だけ。

なんでこうなった!!!!

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