家出神喰〜探さないで下さい。いやマジで〜   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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不穏なタイトルですね......(タイトルだけ)
少し短めです。


第4話 そこまでだ!!転生者!!

〇月( 'ω')日

 

いつも通り俺はアラガミをさながらブ〇リーの如く血祭りに上げながら疾走していた。

行き着いた場所は鎮魂の廃寺。亜種も多く、初心者に属性相性の大切さを教える良いきっかけになる事が多い場所だ。

そんな廃寺の中で、俺は縮こまって震えていた。

寒い。さむすぎる。

 

てが ふるえ て まと もにじが かけ そうにない

きょうは ここらへんで か くのはやめ ておく。

 

 

 

 

〇月( º∀º )日

 

あの後、神機が捕喰形態になって俺を暖めてくれた。

おかげでやっとまともに書けるようになった。

あの後も、神機を杖代わりにしながらフェンリルから離れようと歩いた。

歩いたのだが.....。

 

どうやら吹雪で方向を見失っていたらしい。

がむしゃらに歩いた結果....。

 

―――そりゃないよ

 

なんと、あの忌々しくも懐かしい極東支部が視界の奥に入ったのだ。

走って来ていた筈なのだが......こんな短い距離だったのか?

そういえば、何回か大きな坂を登って下ってを繰り返してたような......。

 

後ろを見てみると、山が連なっていた。

....あのさ、ゴッドイーターの世界のマップってどんな繋がり方してるの?ねぇ?なんなの?本当にさ((((文字がぐしゃぐしゃで読み取れない)

 

〇月(・∀・ ;)日

 

昨日は取り乱してしまった。なんて書いてるのか自分にもわからないが、凄い呪いの念は伝わってくる。

これが世界の修正力とかそういうのか.....?

俺はフェンリル極東支部の周辺から離れられないのか......?

確かにさ、どっかのビルとかに立て篭もってたまにそこから移動してを繰り返せばある程度は安全だろう。

だがね、安心はできないのだよ。

見渡せば視界のどこかには忌々しいあれが目に入る。

耳を澄ませばゴッドイーターの声が聞こえるかもしれない。

俺はそんな心の平穏を脅かす物から離れたいのだ。

 

神機に話を聞いてみると、

 

『妥協。諦め。』

 

んなのできるかあああああ!!!!俺は抗うぞ!!この腐った世界から抜け出してやる!!絶対にだ!!!

そう決意して俺は、後ろを振り向いた。もう1度、歩き出す為に。

 

「.....。」

 

―――......え?

 

すいません。1歩目で躓いたんですが。

 

「あのー......もしかして.......デシュアさ」

 

言い切る前に俺は逃げ出した。

 

「あ、ま、待ってくださいー!!!」

 

待つものか!!くそう、なんでこんな所に誤射姫ことカノンちゃんが居るんだよ!!

あれか?クエストの帰りか?

 

それから俺は逃げ続けた。

カノンちゃんはそれでも必死に、へろへろになってヨタヨタと俺の後ろを歩くだけになっていたが、俺を追いかけていた。

 

「ま、待って、待って、くださいぃ......」

 

息を切らしてなお追いかけるその姿を見て、何やらとんでもない罪悪感が湧いてきた。

ついつい足を止めてしまった。

 

「はひぃ.....はひぃ......あ、あの!!」

 

息を整えたあと、カノンちゃんは意を決したように口を開いた。

 

「さ、さ、サインください!!」

 

―――......は?

 

思わず聞き返してしまった。

 

「だ、ダメですか......?」

 

うぐ........。止めろ、カノンその術(上目遣い&汗の滴る上気した顔)は俺に効く。

シュ〇ルゴに大文〇食らわしたくらいに効く。

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

―――いいっていいって......。

 

結局、俺はカノンちゃんの服の裏側(本人の希望)にサイン......なんか書いたことなかったがとりあえずそれっぽいやつを書いてあげた。

 

「私!!デシュアさんに憧れているんです!!

デシュアさんみたいに、極東支部のみんなを支えられるようなゴッドイーターになりたいんです!!」

 

俺に憧れてるって.......。え?社畜希望なの?

こんな可愛い人類の宝にそこまでの闇を抱えさせるとは......!!!フェンリル、恐ろしい子!!

しかもそれがみんなの為になると思っている所がもう洗脳である。

どこまで極悪なんだフェンリル!!

 

―――そうか。そう言ってもらえると嬉しいよ。

 

しかし、本人の前でそれを言う程俺も馬鹿じゃない。

洗脳とかは無理やり解いたら頭がおかしくなったり人格に影響が出たりするって聞いたことがある。

俺には現在、洗脳を解いてあげるほどの技術も知識も無い。

すまないカノンちゃん.......。俺が不甲斐ないせいで......!!!

 

カノンちゃんは、上機嫌で帰っていった。

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

極東支部は現在、荒れていた。

 

「「「「「「えぇぇえええ!?!?」」」」」」」」

 

「ほ、本当かい?カノンくん.......。彼の、サインをもらったと言うのは.......」

 

「はい!!デシュアさんの様になりたいって話したら、嬉しいって言ってもらっちゃいました!!」

 

キャー!!と、普段の印象とはまるで違う興奮した姿を見せるカノンの姿に、同僚達は唖然としていた。

 

「カノンの奴、嬉しそうだな」

 

カノンの上司にあたる隊長は平然としていたが。

 

その後は、彼の声をカノンのデバイスから取り出し、捜索隊に渡すことによって捜索力がより強化された。

この時より、ある噂がさらに浮上しだした。

 

曰く、デシュアはアラガミを狩るのに一々ミッションを受けなきゃいけないと言うことに苛立ち飛び出して自由にアラガミを狩ることにしたのだと。

 

この時より、彼を探し出し戦力の引き戻しを行う『連れ戻し派』と、彼を自由にさせ人々を救わせた方が良いという『放し飼い派』に意見が別れた。

 

あとどうでも良いが、『放し飼い』と動物の様に言うには不敬であるとのことで、急遽改名が検討されているが、未だ良い案は出ていないという。




久しぶりにゴッドイーターやってみようかな......。

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