家出神喰〜探さないで下さい。いやマジで〜   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

31 / 38
今回は前から言われていた一般ゴッドイーターからの視点です。
それとコメントを非ログインでもできるようにしました。
作者が書いて来た中で一番の評価をされている作品なので、読んでくれている読者方の声を制限するべきではないなと思った次第です。
まぁホントはダメ出しが怖かっただけなんですけどね!!!!


一般ゴッドイーターの日常

最近、かなり噂になった新人がいる。

なんでも、適合率は測定不能でゴッドイーターになり、それ以来1度も休みを取っていないらしい。

流石にそれは嘘だろうが働く量は私なんかとは比べ物にならない。私なら命からがら帰ってくるのが関の山のミッションも難なく5分以内に完了しまた同じようなミッションを受けまた5分以内に完了し........そういった感じなのだ。

彼の声はとても小さく、オペレーターがギリギリ聞き取れるものらしい。

一時期は食事も取ってないと言われていたがそれは無いだろう。流石に。.....と思いたい。

 

今日はそんな大型新人がここ極東支部に入ってきて半年だ。

その勢いは増すばかり。本当に末恐ろしい物だ。

今日も彼はミッションを根こそぎ奪い取り私達の仕事を減らすのだろう。そう思っていた。

 

『彼、デシュアは失踪した。』

 

 

 

 

 

 

 

あの日から、ここ極東支部は色々と変わった。

まず仕事の量だ。彼が失踪したことにより今まで彼が抱えていたミッションが流れ込んできた。

その量なんと極東支部に届く任務の約7割。膨大すぎる量だ。

ここで比較しておくと通常のゴッドイーターの仕事量は1日多くて1〜3である。彼は基本が30〜50である。

だがこの数字は彼が居たからこその数字。その量を背負っていた彼が急に消えると.......?

 

 

「次のミッションです!!」

 

「ま、待って......休憩を.......」「早くしてください!!あとミッションが3つ残ってます!!」「あぁ....もう無理」

 

 

こうなる。周りのゴッドイーターはパンク寸前。今までは仕事を終わらせたあとはラウンジで話したりお茶したり、部屋で寝たりアニメを見たりなど結構楽ができていた。

 

彼を人柱にすることによって。

 

その積が、今になって返ってきたのだ。

彼の活躍により出来た雑誌では彼の目撃証言の様なものを募集するコーナーもできていた。

役に立ったことは無いがね。

 

私の仕事量も増えた。朝起きてすぐにミッションが始まり夜に終わり泥のように眠る。

それがルーティンになっていた。誰もが疲労し、魂が削られている中で変わったことがあった。

 

「あの、単独任務をお願いします!!」

 

カノン。『誤射姫』という俗称があるゴッドイーターである。

その悪評はご存知だろう。

『戦っていると急に後ろからブラストをぶち当ててくる』

『急に性格が変わる』

『注意すると逆ギレする』

等など、かなりの数がある。

 

ここで彼にまつわる噂を1つ出してみよう。

『適合率が高すぎて神機に乗っ取られた』という物だ。

表情が乏しく、声を聞いた者は少なく、狂ったようにミッションを受注し続ける姿からアラガミを狩るために神機が体を奪ったのだという噂である。私自身はこの噂を本当だと思っている。

 

この噂のモチーフは何を隠そう誤射姫ことカノンなのである。

実はカノンにも『適合率が高過ぎて神機適合試験が全く痛くなかった』という彼に似た実績があるのだ。

そんな彼女は適合率のせいで戦う前はおどおどして謙虚な少女なのだがいざ戦闘が始まると好戦的で暴力的になり、アラガミめがけて仲間を巻き込んで発砲する誤射姫モードになる。

 

この様に不安定なカノン。今までは進んでミッションを受けることはなく、連れられてミッションに向かっていた。しかし最近は自らミッションを受け続けている。

おかしく思った私は一度聞いてみた。

 

「最近、進んでミッションを受けているみたいだね」

 

「はい、少し目標ができまして」

 

「目標、というのは?」

 

「デシュアさんみたいに、色々な人をアラガミから護れるようになりたいんです!!!!」

 

輝く目でそう言いながらミッションに向かっていった。気持ち、目の下のクマも輝いて見えた。

 

 

 

 

 

 

それからしばらくして彼が帰ってきた。

支部はお祭り騒ぎだった。

 

『これで仕事がまた減るぞ!!』

『バンザーイ!!救世主バンザーイ!!』

「よっしゃああああああ!!!」

 

もちろん私も喜んだ。全身を使って喜んだ。

そして彼が帰ってきた。

 

もともと黒かった服がアラガミの血が染み込んで真っ赤に染め直され、髪は伸び、以前と変わらずに表情を欠落させた彼は、多量の鉄の匂いと神機を引きずりながら戻ってきた。

笑顔だったものは皆、苦笑いになった。その死臭に吐きかける者もいた。震える者もいた。崇める者が出た。

 

「デシュアさん!!デシュアさん!!!♡」

 

愛をぶつけるものも出た。

私は、この機会に上に相談でも出してみようと思う。

 

『最近私の仕事場の様子がおかしい』

 

『いえ、最近ではなく最初からです』




FGOが荒れてましたね。福袋バグは本当に酷い。
あ、あけましておめでとうございまなすのである。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。