家出神喰〜探さないで下さい。いやマジで〜 作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神
本当に、本当にありがとうございます。
【デシュアの珍しくも平和な1日】
今日は理由はわからないがラケル博士が居ない。
俺はクエストを受けようとしても何故か断られるので庭園でだらだらしてる。
『2人きり。2人きり。ルンルン。』
そうだな。
あれ、なんか最近こういう時多いな。
いやまぁ神機とはいつも一緒だが、こうやって他人がいない時が多い気がする。
『歌。歌。聞きたい。』
何故か俺の歌にハマったらしい。
「俺の」というか俺の知ってる歌にだろうが。
......誰もいないよね。
よし。じゃあ久しぶりに何か歌おうかな。
多分、この歌を知ってる俺と同年代の一般的なリア充は少ないんじゃないかな。
だが、「俺と同じある理由」で好きになった奴は多いと思う。
それでは聞いてください。
「way to fall」
今日は久しぶりのブラッドにミッションが無い日です。
少しラケル博士に聞きたいことがあったのですが.......。
「そう言えば今日は留守にしていたのですね.......」
なら仕方ないと思い帰ろうとし......足が勝手に庭園に向かっていました。
い、いえ、これはあれです。何か気になってしまって....決して、決してこれは何か期待しているという訳では無いです。えぇ、はい。そうです。ただ気になっただけです。別にそんな何か意味があるわけでは.....(etc...)
そこでは「やはり」、デシュアさんが歌を歌っていました。
英語の曲で、今までとは違って落ち着いた曲です。
歌詞は何か自分の子供に言い聞かせているような......少し、取り留めのない、あやふやな歌詞です。
どこか悲しくなるような.....不思議な曲でした。
フフッ.....また、増えましたね........。
ふぅ.......。あ、やばい。あの日々を思い出して涙が出そうだ。
最後のあのテープの語り、あれ涙ぐんだ所の演技が凄いと有名だけど、実は声優さんマジで泣きそうだったらしいね。やってるやつにしかわからないと思うけど。
『良かった。良かった。』
そうか?上手いわけじゃないんだけどな.......。
そろそろ歌のネタも切れてきたな.......。
思い出すまではもう歌わないかもな。
ブラッド達は今日は休日。
つかの間の平和を味わっていた。
「ふーくーたーいーちょーおー!!!」
副隊長に飛びつくナナ。
「......。」
受け止める副隊長。
「仲いいなぁ.....」
「あぁ。そうだな。」
それを見守るロミオ、ギルバート。
「引っ付きすぎだ。スキンシップにも程があるぞ」
注意するジュリウス。
「.......フフッ♪」
デシュアを見守るシエル。
各々の時間を過ごしていた。
「良いじゃん隊長!!!副隊長が嫌がってないんだし。ねー?」
「.......。」
「なにか言えよ副隊長.......」
相変わらず無口である。
「んー.....ふぅ......今日は平和ね」
背伸びをしてリラックスしているのはラケル博士の実の姉、レア・クラディウス。
本編では妹に大きな責任感を持ちそれを逆手に取られて利用されたあの不憫な人である。
「最近、あのデシュアとかいうゴッドイーターが来てから何かと平和だし、ラケルの笑顔も増えたし、良いこと一杯ね」
しかし、流石に妹があの急に現れた男にベタベタなのは何かおかしいと思い......。
「あの男が来てから平和なのはいいけれど、ラケルの様子がおかしいし.......うん、ちょっと見るだけ。ちょっとね」
ラケル博士の部屋に忍び込み、データを盗み見てみることにしたらしい。
不審者のそれである。
ラケル博士は基本人からの信頼は厚いので、勝手に誰かがラケル博士のデータを盗み見る事は無かったためか、ロックもかけていないのだ。
電源を入れるだけで簡単にデータが見られるのだ。
その中には結構やばい野望も入っていたが、気付かずにスルーし、一個のファイルに行き着いた。
「これ.....かしら?」
『あの方』と言うファイルを開くと........。
1日置きに更新される健康状態、身体の全ての情報、何千枚の写真、膨大なデータの動画ファイル、神機の状態等など.......デシュアに関するほぼ全てのデータが一個のファイルに纏められていた。
「.......よし、そうね、うん」
彼女はファイルをそっ閉じした。
不穏な空気が流れるシエルちゃん。
性別はやっぱり男な副隊長。
今回はいろんな視点を細かく書いてみました。
少し読みにくいかも知れません。