家出神喰〜探さないで下さい。いやマジで〜   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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転生者、愛されてます
しかし、やはり許されません


第19話 帰投だよ!!転生者!!

☆月(´・_・`)日

 

明日はフライアが極東支部に行く日だ。

いつか行くだろうなと思っていたが、結構早かったな。

なんでも極東支部支部長ことスターゲイザーさんがキレ気味で来るように頼んだらしい。

 

エーナンデダロウナー(汗)

そんなことはともかく、恐らく俺の代わりになっているであろうカノンちゃんが心配である。

スターゲイザーなんぞは後回しでそっちに行ってあげなければ......。

 

......あれ?そういえばロミオくんまだ生きてるんだけど?

あれかな。感応種狩ってたけどその中にマルドゥークとかいたのかな......。

 

 

☆月ヽ(´Д`;)ノ日

 

久しぶりの極東支部に帰ってきた。

ブラッド達は支部長室に顔出しを、俺はオペレーターちゃんにカノンちゃんの容態を聞きに。

若干フリーズしていたオペレーターちゃんから聞いたところ、今はクエストに行ってるらしい。

 

「と、というかデシュアさん......今までどこに?」

 

──フライアでお世話になってました。

 

「そ、そうですか」

 

オペレーターちゃんの顔が青いのだが、体調が悪いのだろうか。

体調を崩しても働かせるブラック企業な極東支部。

やはりスターゲイザーはヤバイやつだったか。

 

そうこういってると、何故か周囲の雰囲気が変わった。

張り詰めた糸というか......あと温度も下がった気がする。

足音が後ろから聞こえてきた。

振り返ってみると.......。

 

神機を引きずって血まみれになったピンクの髪の少女......カノンちゃんが歩いてきていた。

 

俺は激しく動揺しながらも、カノンちゃんに近付いた。

カノンはゆっくりと顔をあげると、酷く驚いた様で目を開かせた

 

「あぁ.....で、デシュアさん?デシュアさんですよね!?」

 

神機を離して掴みかかってくるカノンちゃん。い、一体どんな追い込まれ方したらこんな風に......。

何か、御褒美をオネダリする犬のように死んだ目を輝かせる(矛盾)カノンちゃんに声をかけた。

 

──た、ただいま....カノンちゃん......。

 

「デシュアさんだ.....!!デシュアさんが帰ってきた.....!!やった!!あぁありがとうございます神様!!あ、いや、誤解しないでくださいねデシュアさん!!私の神はデシュアさんだけでした!!よく知りもしないゴミクズのような神に感謝しかけたのを許してくださいデシュアさん!!あぁデシュアさんデシュアさん!!.....あれ?なにか違う匂いもしますよ?え?なんですか?アラガミの匂いっぽいけど違うような.......けどとても不快な匂いです!!これは嫌な匂いなので私が上塗りしてあげます!!頑張った御褒美ってことで、良いですよね!?ね!?あぁ♡デシュアさんだぁ♡形も匂いも体温もある幻覚でも別人でもないデシュアさんだぁぁぁ♡はぁ!!はぁ!!あぁ、頭と腰がふわふわしてきましたぁ♡でも止められませんんんんんん♡もうちょっとこのままで良いですよね?あ、デシュアさんが嫌なら離れますけど......どうですか?」

 

すっごい早口で色々言ってきながら全身を使って抱きしめてくるカノンちゃん.....。

カノンちゃんが壊れた!?おのれスターゲイザー!!後でカチコミじゃこらぁ!!

 

「デシュアさん!!私、デシュアさんの代わりにミッションを片っ端から片付けて来ました!!褒めて!!褒めてください!!」

 

──あぁ.....が、頑張ったね?

 

とりあえず今はカノンちゃんを落ち着かせることにする。言われた通りに褒めて、恐らくアラガミの血で濡れた頭を撫でる。

 

「~〜ッ!!♡」

 

ビクンビクンと痙攣しながら口から唾液が出ているカノンちゃん。

足もガクガクと震えている。

何がそこまで追い詰めているのか......。

 

「ふぅ.....落ち着きました。それじゃあデシュアさん」

 

──ん?なんだい?

 

「一緒に狩りに行きましょう!!」

 

そのままカノンちゃんはクエストをあるだけ受けて俺の手引っ張り出陣した。

その数は占めて50。今日1日で終わるかな........。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

「よく来てくれたね、ブラッド諸君。私はこの極東支部の局長である、サカキだ。」

 

今私達ブラッドは、極東支部局長への挨拶に来ています。

なんだか少しやつれている気がしなくもないですが.....大丈夫でしょうか。

 

「ところで、君達の他にもゴッドイーターが1人居ると聞いたのだが.....」

 

「あれぇ?副隊長、デシュアさんは?」

 

ナナさんが聞くもどうやら来ていない様子でした。

 

「まさか......」

 

サカキ局長が電話を取りどこかに繋げる。

 

「あぁお仕事中すまないね。......あぁ......あぁ........やっぱりかぁ......わかった、済まなかったね」

 

疲れた顔をして、電話を置くサカキ局長。

 

「どうかしたんですか?」

 

副隊長が聞くと、サカキ局長は色々と教えてくれました。

 

「あぁ、君達ブラッドを呼んだのは感応種の被害が広がってるから、というだけでは無いんだよ.....」

 

「と言いますと?」

 

「ある時、1人のゴッドイーターの消息が途絶えてね。そのせいでこの極東支部は大騒ぎになったのさ」

 

「つまりそれが......」

 

私が聞くと、サカキ局長も頷かれました。

 

「そう。『神喰狼のデシュア』。それがここ極東支部の最強のゴッドイーターの名前さ」

 

謎に満ちていたデシュアさんの正体が、思わぬ所で明らかになりました。




もはや亀更新を超えた遅さの作者です。

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