魔の国侵攻――四ヵ月目
順調と言えば順調な旅路、馬を失って己の足で歩んだとすればまだ早かった方だろう。しかし人の足で歩くというのは、予想以上に時間が掛かるものだ。
東の国を発ってから既に三ヵ月、最初の二週間で荒野を走破し、一ヵ月と一週間で二つの山を抜いたと思えば、残り四つを抜くのに二ヵ月以上が経過してしまった。それは単に本道に点々と存在する砦を迂回し、周囲を見張っている哨戒を避けていた為なのだが。
今見つかってしまえば逃げる事も難しい、馬という足を失った二人は想像以上の苦難を強いられていた。
しかし、漸く山脈地帯を抜けるに至る。
既に二人が立つ場所は山々を抜け、本道の先にある雪原。薄く降り積もった白が緑の上に覆い被さり、その先には生い茂った木々が見える。
森林地帯、その入口。
遥か先に見えるは緑一色で、雪は欠片も見当たらない。
ここから数日も歩けば雪原を走破し、あの緑の森林へと辿り着くだろう。
「随分と長く歩いたな……馬を失ったのがこれ程の痛手とは」
「はい、私も長距離の行軍は初めてなので、まさか歩くのがこんなに大変だなんて思いませんでした」
互いに国から出た事の無い身、馬があれば幸運程度に思っていたがとんでもない。少数での移動では殆ど必須であると実感していた。
これならば荷を少々捨ててでも、二人乗りを敢行すれば良かったかと考え直す。
移動速度も上がるし、何より疲労が無い、それとカレアと密着できる。
カレアと密着できる。
何度も言うがカレアと密着できる。
しかし悲しいかな、旅に必要な荷がこれから先で必ず確保できるとは限らない。ただですら少ない資源を更に減らすなど下策も下策。兼善は泣く泣くカレアと密着プランを破棄した。
「……兼善様?」
兼善が内心で悲しんでいると、カレアが下から自分を覗き込んでいた。「どうした?」と内心の悲しみを押し隠し問えば、カレアは小さく笑いながら言った。
「何となく、兼善様が悲しそうな気配がしたので」
恥ずかしそうに笑って、違いました? なんて首を傾げるカレア。
兼善は内心を見透かされた事にただ驚き、次いでまさかこれまで内心で思った事も見透かされていないかと不安になり、しかしどうせ赤裸々に想いを叫んだのだからと半ば吹っ切れた。
「ふぐっ」
「愛い愛い」
兼善の腕を掴んでいたカレアを引き寄せ、そのまま抱きしめる。
最初は驚いた様に体を揺らしたカレアだったが、少しすれば体の力を抜いて顔を兼善の胸元に埋めた。
「えへへ……兼善様の匂いがします」
「応、俺だからな」
「兼善様成分が一杯です」
「何だ、その奇怪な成分は」
兼善の胸元でもぞもぞと動いたカレアは、そのまま下から兼善を見上げる。へらっと笑みを浮かべる彼女はとても愛らしい、やはり世界一可愛いのはカレアである、カレア可愛い。
カレアは可愛いのだが、そんな可愛いカレアを覗き見されていると思うと気分が悪い。
万が一良い雰囲気になってイチャイチャラブラブマックハート展開になっている時に第三者に見られるなどゾッとする。
「ふむ、しかし――成程、存外この国も、力を隠していたか」
「?……兼善様、一体何の」
「カレア、少し離れていてくれ」
兼善はカレアを優しく離すと、その場で腰の打刀の鞘を掴み、すぅっと瞳が色を変えた。
カレアは疑問符を浮かべながら兼善に言われた通り、数歩後ろに下がって様子を伺う。
大きく息を吸い、それから静かに闘志を練り上げる兼善。無論外に出す事はなく、内側で糸を紡ぐように丁寧に、強靭に、組み合わせる。
それから強い口調で兼善は告げた。
「出て来ると良い、先程から覗き見が過ぎるぞ――白猿」
鬼ごっこはもう十分だ。
瞬間、強い振動が二人を襲った。
それは地面全体が揺れ動いている様で、思わず膝を着きそうになる。カレアは耐え切れず地面に尻餅をつき、兼善は辛うじて耐えた。手は確りと打刀に掛り、その鯉口を切っている。
「随分と、派手な登場じゃないか」
兼善は表情に薄く笑みを浮かべ、そんな言葉を呟く。
それは振動の原因――この大地を揺らした者への言葉。
薄く伸びた雪原、その地面に降り立った大男、全身を白い毛で覆いながら眼光は赤く、その顔は毛の中に埋まっている、辛うじて口と目が見える程度。
体長は余りにも大きく、四メートル程はあるだろうか。トロールと比較しても余りに巨躯、外見だけで言えばトロールに酷似しているが、目の前の男はそんなものとは比較にならない程の強い闘志を発していた。
彼の着地した周囲だけ地面が露出し、雪が霧散していた。男は小さく拳を握ると、目の前の兼善を見据え、それから地面に這い蹲ったままのカレアを見た。
「流石、剣聖と言うべきか、我の気を悟り誘うとは――その澄んだ気配、主以外に知らなんだ」
「褒め言葉として受け取っておこう、しかしこちらには見覚えが無い、その上覗き見とは良い趣味とは言えんぞ」
兼善は微塵も油断を見せず、ただ重心を落として刀の柄を確りと掴む。地面に着地した姿勢からゆっくりと立ち上がり、兼善と対峙する。起き上がった途端、その巨躯が倍になった様な錯覚を覚えた。
それ程までに男の体は巨大だった。
「当然の事、我らは互いに顔も知らぬ、だが我は知っているぞ剣聖、全てを斬り伏せた剛の者、我が友の首を刎ねた人間の勇者よ、僕を次々と屠る実力、思い当たるは一人しか居らぬ、背を追ったのは謝罪しよう、しかし全て訳あっての事、話す気は無い」
「口も堅いか、守護者とは良く言ったものだ――その姿、四魔将を友と呼ぶなら、ガルウンドの同族か」
「――その通り、我に名は無し、友に敗れて四魔将の地位にはこの手、届かなんだ、今は名も無い雪国の守護者よ」
白い毛が逆立ち、その手が外気に露出する。黒く巨大な手だ、ソレには兼善も見覚えがあった。東の国の大攻勢にて多くの同胞を屠った四魔将の一将、白霧のガルウンド、その手に酷似している。
奴と同種の男だ、兼善は一気に警戒の色を見せた。
「道を阻む理由は仇討ちか」
兼善が打刀から刀身を抜きながら問えば、男は首を横に振る。
「否――友は全力で挑んだ、そして敗れたのであればソレは定め、強者が生き残るのは自然の摂理、感謝する事はあれど、恨む事などない、彼奴は生前ボヤいていた、命を懸けて戦うに値する敵が居ないと」
「ならば退け――戦う理由を持たぬ者は斬らぬ」
「戦う理由は、有る」
兼善は顔を歪ませる。
男は両の拳を地面に叩きつけると、赤い眼で真っ直ぐ兼善を射抜いた。
そこから伝わる熱い感情、純粋な闘志、そこには仇討ちや復讐と言う黒い色が全く見えない。
「仇討ちは望まぬ、我も、友もな――だが、守護者の証を背負ったからには守らねばならぬものがある、仇討ちはせぬ、しかし此処から進むと言うのであれば、我は立ち塞がらなければならない、王命守るべし、主も武士、理解出来よう」
そう言って男はちらりと、カレアに視線を向けた。
地面にへたり込んだまま呆然と男を見るカレアは、ただ何も行動を起こさない。準魔将とも言える敵の威圧に呑まれたか、或は恐怖で動けなくなったか。
兼善はすり足で体の位置をカレアの前へと滑り込ませる、すると男は驚いた様に目を見開き、それからフッと柔らかく笑った。
「安心しろ、これは主と我の戦いである、他には手を出す気は無い」
「四魔将の成り損ないが、俺に勝てると?」
空気が軋みを上げ、兼善の全身から悍ましい量の闘志が吹き上がる。
思わず男は膝を着きそうになった、それ程に強い重圧が突如上から圧し掛かって来たのだ。それは空気そのものが鉛になった様で、視線一つに多量の殺意が含まれている。男は足の筋力を総動員して何とか膝を着く事に耐え、震えそうになる手を抑えた。
知らず知らずの内に高鳴る心臓、肉体が極度の緊張状態にある。
巨大すぎる闘志、殺意、凡そ人間が発せられるモノではない。男は剣聖という一個人が人間と言う枠を逸脱した存在だと認めた、目の前の人間は人でありながら、人ならざる者として君臨する剣の鬼だと。
「そう何度も刀を振るう気は無い、我が一刀、その身に刻め」
本来ならば無駄な気の乱れを嫌い、一呼吸分の気さえ制御する兼善が自らその手綱を離す。真の剣技とは本能と理性の融合にある、そう信じてやまない兼善の全力剣技、その初動。
つまり兼善が四魔将と対峙した時と同じ型。
男を兼善は難敵と認めていた、四魔将に匹敵し得ると考えていた。
男は兼善の闘志に恐れ戦き、それから胸打たれ、尊敬の念を抱き、これ程の剣士に討たれた友に羨ましさを覚えた。
強い、底が見えない程に。
一体どれだけの時間を戦いに捧げた?
五年、十年、二十年、この若さで、どれだけの才を持てば、どれだけの時間、その才を息をする様に磨き続ければ、その域に至るというのか。
男は感謝した。
この様な人間に出会えたことに、友と同じ者に討たれる事に、自身の役目を果たさせてくれる事に――そして何より、少女と出会ったのが目の前の男であった事に。
「……勝とうと思って挑むのではない、勝たなければならないから挑むのだ――勝ち負け以前に果たさなければならぬ義務がある、報いなければならぬ恩がある、それが有る限り我は挑み続ける、例え四魔将であろうが、なかろうが」
「これは魔の
男は告げた、そう言い切った。
両手の拳を見せつけ、その巨躯を丸めて一つの巨大な塊となる。その重圧感と言えば西の
トロールの種と言えば巨躯に見合わぬ暗殺、強襲を得意としているが彼らの場合は別だ。余りにも強い個体は時として異色の戦法を取る、それが彼らの戦技。その圧倒的な巨躯が誇る怪力で殴る、ただ殴る。
「行くぞ剣聖、悪いが突っ込むしか能が無い、主を満足させられる引き出しは無かろうて、文句は受け付けんぞ」
「――文句を言っても、お前には聞こえんだろうよ」
男は小さく息を吐き出して、そして一瞬だけ赤い眼光が消えた。それは目に灯っていた闘志が消えたのだ、その瞳が見据える対象は兼善ではない。その後ろ側に居る一人の少女、カレア。未だ這い蹲って、ただ茫然と己を見る少女、その視線は涙に濡れている。
言葉はなく、故に男は視線に万感の思いを込めた。
我が生涯最期の一戦、どうかご照覧あれ。
「征くぞッ―――! 征くぞ征くぞ征くぞぉぉおォオオオッ!」
吠え、猛り、雪を蹴り、加速する。
イメージするのは巨大な肉の突撃馬、その身一つで突っ込みぶん殴る。それだけしか出来ない、それだけで良い。肉体性能にモノを言わせた粉砕突撃、生涯これだけで挑み続けた、生涯これだけしか得られなかった。
それを兼善は、真正面から受ける。
地面を踏み砕き、雪を舞い散らしながら凄まじい勢いで肉薄する巨躯。十数メートルあった筈の間合いは、ものの数秒で踏み潰され。
そして互いの間合いに入った瞬間、男は最低限の動作で拳を突き出した。
ただ最短距離を伸ばす、そして殴り込む。
この一だけを鍛え続けた、それしか鍛えなかった、その結果男は守護者と呼ばれるまでになった。男にとってはこの拳一つだけあれば十分であり、十全であった。
空気を裂き、穿ち、瞬く間に迫る拳。
全体重、加速の勢い、並外れた怪力、腰の回転、余す事なく伝達された全ての力が唸りを上げる。
当たる、そう確信する、この一撃は避ける事も受ける事も出来ぬ粉砕撃、唯の人間が抗える技に非ず。
しかし、その拳は容易く斬り飛ばされた。
男が拳を放った瞬間、その拳を握っていた筈の指が三本、宙を舞う。
抜き身の刀身、兼善の打刀がいつの間にか振り抜かれており、男の拳を中央から切断していた。目にも留まらぬ速さ、振り抜かれた拳を斬る人外の一撃。
男には兼善がいつ剣を振ったのか、いつ自分が斬られたのか、それすら分からなかった。
だが――それすらも男にとっては想定内。
男は元より一撃で屠れるとは思っていない、攻撃が当たるとさえも思ってない。
剣の鬼と称した人間の頂点、凡そ人の枠から外れた存在、自身が敵わぬ四魔将を単独で屠った存在に初手から当てられるなど愚者の発想。
故に右腕は捨てていた。本命は左、突き出した右を、恰も痛みに驚いた様に引っ込め――閃光の様に左拳が奔った。
右よりも鋭く、深く、抉り込む様に放たれた一撃。
二の打不要を体現して来た男が取った、生涯一度きりの捨て身の攻撃。
肉を斬らせて骨を断つ、殺意や闘志さえも囮とし、隠された二撃目による決殺。さしもの兼善さえも予想出来まい、それだけの覚悟と気迫が拳には宿っていた。
その拳は刀を振り切った状態の兼善に肉薄し。
触れる直前、肩から先が消失する。
男が驚くよりも早く、斬られた肩口から血が吹き出る。見れば男の左腕は宙を舞っており、鮮血と共に円を描いていた。
男が斬られたのだと認識した時、既に上段へと構えられていた刀が、余りにも滑らかな動作で振り下ろされた。音もなく抵抗もなく、刃はスルリと男の体を裂く。胸元から腰の辺りまで一閃、痛みを感じる事さえない。
そして一拍遅れて、斬られた箇所から大量の血が噴き出した。
強靭な肉体を、トロールの中でも随一と呼ばれた鋼の肉体を、余りにも簡単に、容易く。
閃光より早く、一瞬より早く、ただそれのみを極めた武士の剣技。
それは何よりも速く、音を置き去りにし、流れるように、美しく、絶妙で、幾ら称賛を重ねても足りぬ程の一閃であった。
男が目に出来たのは、その一閃、最後の一刀のみ。
或は神の気紛れか、死を悟った男の極限の集中が生んだ奇跡だったのか。
男はその剣に魅入られた、血に塗れた目の前の英雄の生き様に目を奪われた。
斬られ、殺され、これから死ぬと言うのに、あぁ幸福だと思えたのは初めてだった。
それ程に、兼善の剣は美しかった。
「――見事」
傷口から噴出した血が周囲の雪を染め上げ、男は両膝を着く。
止めどなく溢れる赤色、そして
「最期だ、聞こう」
「既に言葉は、尽くした」
「――承知」
ズンッ、と何かを断つ音。
それが過ぎ去った後に、白い頭部が地面に転がった。
断面から一拍遅れて大量の血が噴き出し、周囲の白を真っ赤に染める。宛ら赤の噴水、その巨躯がゆっくりと傾くにつれて血が勢いを殺し、やがて完全に男は血溜まり沈んだ。
「……弱者に非ず、しかし強者に非ず、己の力量を知った上で挑む勇気、確と見届けた――せめて誇れ、剣聖の刃に狩られた事を、それを唯一の手向けとする」
兼善はそう口にし、打刀に付着した血を払った。
その動作はどこまでも余裕があり、既に体から闘志は感じられない。どこまでも自然体で、当たり前の様に守護者を斬り伏せた兼善は何の感情も抱いていなかった。
男は強かった、少なくともこの雪国を任される程度の力はあった。
戦場で斬り結んだ有象無象のトロール、オークとは比べ物にならない。正しく強者、正しく屠る側、一を極めんとし武に傾倒した男の人生は称賛に価する。
だが、それだけだ。
人類が決して勝てぬと言い続けていた四魔将、それには数歩及ばず。
その四魔将ですら単独で屠る剣聖からすれば、所詮腕の立つ雑兵に過ぎない。
兼善はあの四魔将の戦いから更に修練を積み、心眼を鍛え、剣筋を整え、ただ刀を振るう事に没頭していた。あの頃よりも強くなったと言う自負がある、確信がある。
その剣聖に、男が敵う道理は無し。
一太刀で殺す筈が、三太刀必要だった、たったそれだけの事。
男の人生、生涯を賭けた武は、彼の剣聖の斬撃を二つ増やすだけであった。時間にして数瞬、一秒足らず、その攻防を成した武は既に枯れ落ち。
雪国の守護者は息絶えた。
「………」
「カレア、大丈夫か」
兼善は打刀を納刀し、座り込んだまま呆然としているカレアに手を差し伸べた。
彼女の前で闘志の流れを絶ったのは初めてだ、本気の兼善が発する圧倒的な闘志、暴力的とも言えるソレに当てられたのかもしれない。
兼善が手を差し伸べると、数瞬してハッとカレアが意識を取り戻した。
差し出された手に視線を向け、それから兼善に目を向ける。彼女の瞳は何か、言い表せぬ複雑な感情を秘めていた。
「どうした?」
あの【言い
不安、焦燥、後悔、怒り、憎しみ、そういう類のものだ。
しかし、その感情の出所が分からない。
兼善はハッキリと疑問に思いながらも、深く聞き出そうとは思わなかった。
「――大丈夫、です、兼善様」
カレアはどこか定まらない視点で兼善と、それから倒れた男を見て、何でもないと首を振った。
嘘だと思った。
しかし口に出す事は無かった。
「……この男の亡骸に、雪を被せてやりたい、少し時間を貰っても良いか?」
「……私も、手伝います」
差し出された手を握り、立ち上がったカレアは悲しそうな瞳のまま笑う。兼善は何も言わず、足元の雪を掬って男の亡骸に振り掛けた。カレアもソレに続き、五分程黙々と雪を集め続けた。
その間、兼善は時折カレアを見つめながら考えに耽る。
守護者――男は己をそう名乗った。
四魔将とは異なる立場の戦士、という事なのだろうか。
兼善が耳にした事のない肩書だ、或は魔の国を守って来た猛者の称号なのかもしれない。言葉通り守護する者、つまり魔の国の王を守る盾。
実力は四魔将には及ばない、しかし有象無象の戦士とも呼べぬ。
或は、この先にも。
「――」
兼善が白に覆われた男を見下ろしていると、ふとその手に暖かい何かが触れる。見ればカレアが両手で兼善の手を握り締め、唇を噛んでいた。
その表情から分かる感情は、葛藤と後悔。
……もしや、カレアは。
「行くか――カレア」
「――はい、兼善様」
兼善は何も告げず、カレアもまた何も言わず。
二人は手を握り合い、雪原を後にした。
それぞれの胸に秘めた明けられぬ秘密と、予感を押し殺しながら。
山脈地帯編……長かった、すっごい長かった……。
次回から森林地帯に入ります、やっとです。
次回はカレアと旅しつつ森林をウロウロ、次々回はカレアのヤンデレが猛威を奮います。
その後はまだ書いてないので分かりません、森林地帯は山脈地帯よりは短いと思います。
凡そ十五万字での完結を目指しているので、そこまで長くはならない筈。
森林地帯を抜けたら完結は近い……それまでお付き合い宜しくお願いします。