バディファイトLoveLive!サンシャイン!!   作:ヤギリ

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新たなる覚醒 千歌 vs 琴奈を超える実力者 レム

前回の『バディファイトLoveLive!サンシャイン!!』

 

 

グランドバディカップの予選が終わり、本戦出場権を手にしたAqoursは、大会側から用意されたホテルに到着する。それからそれぞれ分かれて行動することになる。食事をする為に食堂へと立ち寄った千歌、曜、花丸、果南達は偶然にも同じホテルで食事しているチーム:エスカトロジーと再会し、話しの流れから千歌とレムでファイトすることになってしまった。

 

 

 

 

   ◆

 

 

 

 

浴場………

 

 

梨子、善子、鞠莉はホテルの大浴場に来ていた。梨子と鞠莉は同じ湯船に入り、くつろいでいた。

 

 

鞠莉「ふ〜〜、気持ちいいわね。梨子〜〜」

 

梨子「うん。今日の疲れが洗い流されるようだわ。」

 

 

梨子と鞠莉は大会の予選に参加して1日で数々のファイトをしていた。だからこそ疲れが溜まり、湯船に浸かりながらグデ〜〜っと脱力感に身を任せている。すると「梨子ーー!鞠莉ーー!」と自分達を呼ぶ声が聞こえる。2人が声方を向くと慌てた様子で走って来る善子が見えた。

 

 

梨子「こらっ!善子ちゃん浴場を走らないの!危ないでしょ!あと周りの迷惑になるんだから大声で叫ばない!!」

 

善子「あ、ごめん………てか善子じゃなくてヨハネ!」

 

鞠莉「oh!善子、そんなに慌ててどうしたの?」

 

善子「そ、そうよ!ファ、ファイトしてるのよ!」

 

鞠莉「ファイトって誰が?」

 

善子「千歌よ!」

 

梨子「千歌ちゃんが?きっと曜ちゃん達とでしょ。」

 

 

千歌と曜ならファイトステージがあればどっちかがバディファイトに誘ってファイトする事は梨子の目には容易に想像できる。予選の疲れに温泉の効能が効いてるのか、善子の慌てぶりをまったく気にしてない。

 

 

善子「違うわよ!千歌が、浅加レムとファイトしてるのよ!」

 

梨子「あーー、やっぱり………ってレムさんと千歌ちゃんが⁉︎なんで?」

 

善子「知らないわよ!今浴場のモニターにファイトが映ってるわ。」

 

鞠莉「それは注目の一戦ね。見に行きましょ。」

 

 

善子と鞠莉に続いて梨子もモニターが設置されている浴室に移動する。このホテルには温泉に浸かりながらファイトを観戦できる特別な浴室がある。因みにファイト観戦中にのぼせないようにお湯はぬるま湯になっており、網戸も少しだけ開けられている。観戦モニターの前には何人かギャラリーが集まっていたが、モニターが高い位置に設置されている為、梨子達も見ることができた。たしかにモニターには千歌とレムが向き合っている様子が映っている。

 

 

梨子「千歌ちゃん………!」

 

 

 

   ◆

 

 

 

千歌

◼️手札5/ゲージ2/ライフ9

レフト:超太陽輝竜 バルソレイユ・レイ(ソウル2)

ライト:無し

センター:無し

アイテム:真・ドラゴンフォース"紅天超太陽の型"

 

 

レム

◼️手札0/ゲージ0/LP7

レフト:無し

ライト:無し

センター:無し

アイテム:滅刃英雄王剣 ギルガメッシュ(ソウル7/【7回攻撃】)

設置:英剣王の国城 ギルダム

 

 

 

現在、千歌のターンが終わり、レムのターンが開始される。

 

 

レム「私のターン、ドロー、チャージ&ドロー」

◼️手札0→1/ゲージ0→1

 

レム「メインフェイズは何もしない、アタックフェイズだ。英剣王の国城ギルダムの能力発動!」

 

 

英剣王の国城 ギルダム

レジェンドW

魔法

英雄/英剣/城

◼️君がカード名に「ギルガメッシュ」を含むアイテムを装備しているなら、このカードの【使用コスト】に書かれている払うゲージの数を3減らす。

◼️【設置】

◼️【使用コスト】ゲージ3払う。

◼️【対抗】【起動】お互いのアタックフェイズ開始時、君のライフが15以下なら、君が装備しているカード名に「ギルガメッシュ」を含むアイテムのソウルにある〈英雄〉の枚数分、君のライフ+1!この能力は1ターンに1回だけ使える。

◼️「英剣王の国城 ギルダム」は、場に1枚しか【設置】できない。

 

 

レム「ギルガメッシュのソウルの〈英雄〉の枚数分、ライフを回復する。ギルガメッシュのソウルには〈英雄〉が7枚ある。よってライフ+7だ。」LP7→14

 

 

ギルダムが放つオーラがギルガメッシュに呼応してレムに癒しの光りが注ぎ込まれる。

 

 

レム「さらにギルガメッシュのソウルにある〈英剣王の騎士 オールディン〉の能力発動!」

 

 

英剣王の騎士 オールディン

レジェンドW

英雄/騎士

サイズ3/攻6000/防1000/打撃2

◼️【コールコスト】ゲージ2払う。

◼️君の場にカード名に「ギルガメッシュ」を含むモンスターがいるなら、このカードのサイズを3減らす。

◼️"滅刃雷斬"このカードがカード名に「ギルガメッシュ」を含むアイテムのソウルにあるなら、君のアタックフェイズ開始時に相手にダメージ1!"滅刃雷斬"は1ターンに1回だけ使える。

【2回攻撃】

 

 

レム「"滅刃雷斬"アタックフェイズ開始時に、高海千歌にダメージ1!」

 

 

ギルガメッシュの刃に雷が走り、それを斬撃として千歌へと飛ばす。

 

 

千歌「くぅ!」LP9→8

 

レム「同じく。ギルガメッシュのソウルにある〈英雄王の騎士 アルバイン〉の能力、"滅刃明命"アタックフェイズ開始時に私のライフ+1だ。」LP14→15

 

 

英剣王の騎士 アルバイン

レジェンドW

英雄/騎士

サイズ2/攻4000/防4000/打撃1

◼️君の場にカード名に「ギルガメッシュ」を含むモンスターがいるなら、このカードのサイズを2減らす。

◼️"滅刃明命"このカードがカード名に「ギルガメッシュ」を含むアイテムのソウルにあるなら、君のアタックフェイズ開始時に君のライフ+1!"滅刃明命"は1ターンに1回だけ使える。

【貫通】

 

 

 

 

   ◆

 

 

 

 

花丸「せっかく追い詰めたライフが元に戻っていくずら………」

 

果南「少し手厳しいね、これは」

 

曜「レムさん、本当に凄く強くなってる。 下手をしたら琴奈さんより強いんじゃ………」

 

 

曜はそこまで言いかけて「あっ……」と口を紡ぐ、そして気まずそうに隣りに立つ琴奈にチラッと目線を移す。琴奈は曜の視線に気づいたのか、優しく笑いかけた。

 

 

琴奈「別にいいのよ。曜さんの言う通り、レム本人は否定してはいるけど、正直に言って、本気でファイトすれば私よりレムの方が完全に実力は上よ。」

 

果南「簡単に認めちゃうんだね。」

 

花丸「ちょっと意外ずら」

 

琴奈「ふふふっ。私とレムは小さい頃からの親友だからね。曜さんや千歌さんと同じ幼馴染みでもあるから、レムの事はある程度は知ってるつもりよ。」

 

曜「そうなんですか?」

 

琴奈「ええ。けどあの子、家柄や立場の事もあって、私より自分が勝っている事を全て認めようとしないの。」

 

 

レムは代々から彩條家に支つかえる執事の家系に産まれた。浅加家の歴史は古く大正の時代より彩條家の元に支つかえ続けてきた家柄である。浅加家では産まれた子供が女子であろうと執事としての教育を受けさせ、彩條家のために尽くすように教え込まれる。だがレムの場合は少し違った。琴奈とレムの父はレムと琴奈が同じ年、同じ月に産まれたとして執事としてだけではなく、琴奈の良き友人、幼馴染みとして振る舞う事を許している。ある程度の事は上下関係を気にせず接して良いと言われていた。普段レムが琴奈にタメ口なのはその為だ。

 

 

琴奈「けどレムは、小さい頃からバディファイトで私に勝った事は一度だってなかったのよ。」

 

曜「そうなんですか?」

 

琴奈「ええ。親友として接していいと言われても、やはり自分と私の立場や家の関係を気にして"自分は私より勝ってはいけない"と言う意識が働いているのかもしれないわね。」

 

 

レム自身は手を抜いているつもりは全くない。だがやはり代々より受け継がれる血が主人の前での抑止力になっているのかもしれない。と琴奈は思っている。

 

 

琴奈「私はレムに知ってほしいの。たとえ家系間での主従の関係だとしても、バディファイトにおいては自分の力に素直でいて良いと。 今一度言っておくわ。レムの実力は完全に私の上を行っている。主人の私が言うんだから、これは確かな事実よ。」

 

 

琴奈は強く断言する。主従云々など全く関係無く、本心からレムの実力を素直に認めている。

 

 

 

 

   ◆

 

 

 

 

レム「滅刃英雄王剣ギルガメッシュでバルソレイユレイを攻撃!」 

 

千歌「バルソレイユレイのソウルガード!」

 

 

レムはギルガメッシュより伝わる黄赤いオーラを纏い、人間の速度とは思えないスピードでバルソレイユレイへと斬り込む。そして一瞬反応が遅れたバルソレイユレイに構わずその刃で対象の身体を斬る。

 

 

ギルガメッシュ

攻10000

 

バルソレイユレイ

防7000

 

バルソレイユレイ 撃破!

【ソウルガード】ソウル2→1

 

 

レム「ギルガメッシュで2回目の攻撃、この攻撃もバルソレイユレイにだ!」

 

千歌「ソウルガード!」

 

 

レムは再び人間とは思えない高速でバルソレイユレイに接近するが、バルソレイユレイは高く浮遊して回避する。だがレムはさらに地を蹴って、これまた人間技とは思えないほど高くジャンプしてギリギリ、ギルガメッシュの刃をバルソレイユレイの腹部へと突き刺した。

 

 

バルソレイユレイ 撃破!

【ソウルガード】ソウル1→0

 

 

レム「バルソレイユレイに3回目の攻撃だ!」

 

 

レムは攻撃しようと三度ギルガメッシュを構える。その間にバルソレイユレイは首だけ千歌に振り向く。バルソレイユレイの意図が伝わったのか、千歌は「うん」と頷く。

 

 

千歌「バルソレイユレイの能力!"太陽の絆"私のライフ+5!」LP8→13

 

 

今このタイミングでライフを回復してもバルソレイユレイが破壊される事実は変わらない。だが何もせず破壊されるくらいなら、バルソレイユレイの能力でライフを回復して、次のレムの攻撃に耐えるようにするのがバルソレイユレイの考えだ。

 

 

レムは構わずバルソレイユレイへと疾駆し、縦一閃にバルソレイユレイを斬る。

 

 

バルソレイユレイ 完全撃破!

 

 

レム「次は高海千歌に攻撃する。ギルガメッシュで4回目の攻撃!打撃2!」

 

 

レムはバルソレイユレイを破壊した後に続けて千歌のいるファイターエリアにダッシュする。そしてギルガメッシュを振り下ろす。だが千歌は、ドラゴンフォースのオーラに守られた腕を頭上でクロスさせてその刃を受け止めた。

 

 

千歌「ぐぅぅ………!」LP13→11

 

レム「ギルガメッシュで、高海千歌に5回攻撃!」

 

 

レムが攻撃しようと三度ギルガメッシュを構える。その間にバルソレイユレイは首だけ千歌に振り向く。バルソレイユレイの意図が伝わったのか、千歌は「うん」と頷く。

 

 

千歌「バルソレイユレイの能力!"太陽の絆"私のライフ+5!」LP8→13

 

 

今このタイミングでライフを回復してもバルソレイユレイが破壊される事実は変わらない。だが何もせず破壊されるくらいなら、バルソレイユレイの能力でライフを回復して、次のレムの攻撃に耐えるようにするのがバルソレイユレイの考えだ。

 

 

レムは構わずバルソレイユレイへと疾駆し、縦一閃にバルソレイユレイを斬る。

 

 

バルソレイユレイ 完全撃破!

 

 

レム「次は高海千歌に攻撃する。ギルガメッシュで4回目の攻撃!打撃2!」

 

 

レムはバルソレイユレイを破壊した後に続けて千歌のいるファイターエリアにダッシュする。そしてギルガメッシュを振り下ろす。だが千歌は、ドラゴンフォースのオーラに守られた腕を頭上でクロスさせてその刃を受け止めた。

 

 

千歌「ぐぅぅ………!」LP13→11

 

レム「ギルガメッシュで高海千歌に5回目の攻撃!打撃2!」

 

千歌「うわぁぁ!」LP11→9

 

レム「6回目の攻撃!」

 

千歌「うぅ………!」LP9→7

 

レム「7回攻撃!打撃2だ!」

 

千歌「うぁぁぁーー!」LP7→5

 

 

レムは間髪入れずギルガメッシュで連斬する。千歌はただ腕をクロスさせてその連斬に耐えるのみだ。

 

 

レム「ターンエンドだ。」

◼️手札1/ゲージ1/LP15

 

 

千歌「私のターン、ドロー、チャージ&ドロー!」

◼️手札5→6/ゲージ2→3

 

千歌「ゲージ1払って、ライトに〈輝く太陽の竜 バルドラゴン〉をコール! さらにレフトに〈神速のバルドラゴン〉をコール!」

◼️手札6→5→4/ゲージ3→2

 

 

輝く太陽の竜 バルドラゴン

太陽竜

サイズ2/攻3000/防3000/打撃2

 

 

神速のバルドラゴン

太陽竜

サイズ2/攻6000/防3000/打撃2

 

 

本来、場に出せるサイズの合計は3までだが、真ドラゴンフォースの能力で、〈太陽竜〉のカードはサイズの合計5までコールできるようになっている。よってサイズ2のバルドラゴンを2体まで並べる事が可能なのだ。

 

 

千歌「アタックフェイズ! 真ドラゴンフォースと神速のバルドラゴンで連携攻撃!真ドラゴンフォースはスタンド、ライフ+2! さらに神速のバルドラゴンの能力、相手のセンターが空いていればライフ+1! 連携打撃4!」LP5→7→8

 

 

バルドラゴンは手脚の鉄甲から炎を噴出させてもの凄い速さでレムに殴りかかる。それに続いて千歌もドラゴンフォースの翼で追い討ちをかける。レムは膝に踏ん張りを効かせて神速のバルドラゴンの拳をギルガメッシュで防ぐもスピードとパワーの衝撃で後ろに引きずられるように後退し、ガードが下がる。その後に来た千歌の拳がレムに直撃する。

 

 

レム「ぐぅぅ………!!」LP15→11

 

千歌「真ドラゴンフォースと輝く太陽の竜バルドラゴンで連携攻撃!ドラゴンフォースをスタンド、ライフ+2! 連携打撃4!」LP8→10

 

 

輝く太陽の竜バルドラゴンは胸から突き出ている突起物を手に取って引き抜く。それは金に縁取られた黒金色の剣。バルドラゴンはその剣を構えて千歌と共にレムに突撃する。レムはギルガメッシュでバルドラゴンの剣を受け流す。が、千歌は拳を振り上げて再びレムに拳を当てた。

 

 

レム「ぐぁぁぁ………!!」LP11→7

 

千歌「まだまだ!真ドラゴンフォースの能力発動!【紅天召喚】ライフ1払って、ドラゴンフォースのソウルからコール!〈超太陽光竜 バルソレイユ・ソル〉!!」

 

 

千歌の場に、白とオレンジを基調とした鎧を纏い、クリアブルーの刃のついた口元までの仮面を被り、背後に浮く6本のソードビットが3本ずつ爪のようなガントレットになって手脚に装備されたバルソレイユが登場する。

 

 

レム「それを待っていた。キャスト!〈向かい大嵐〉」

◼️手札1→0/ライフ15→13

 

 

向かい大嵐

ジェネリック

魔法

◼️【使用コスト】ライフ2払う。

◼️【対抗】相手の場のモンスター1枚を選ぶ。選んだカードを相手のデッキに戻す。「向かい大嵐」はファイト中に1回だけ使える。

 

 

レム「バルソレイユソルを千歌のデッキに戻す!」

 

 

提示したカードから強烈な風が吹き出し、竜巻きのように強風がバルソレイユソルを包み込む。そして竜巻きが収束した時、バルソレイユソルの姿はもうなかった。

 

 

千歌「そんなぁ⁉︎」

 

レム「他にやる事はあるか?」

 

千歌「真ドラゴンフォースでレムさんに攻撃!打撃2!」

 

 

千歌は高く飛び、左の掌に紅いエネルギーを溜め、その紅いエネルギーの弾丸ヲレムへと撃ち込む。

 

 

レム「ぐぅっ!」LP7→5

 

千歌「ターンエンド!」

◼️手札4/ゲージ2/LP10

 

 

レム「私のターン。ドロー、チャージ&ドロー」

◼️手札0→1/ゲージ1→2

 

レム「私のライフが6以下ならばキャスト〈スンベル・ガルド〉2枚ドロー!」

◼️手札1→0→2/ゲージ2→1

 

レム「ゲージ1払い、ライトにコール〈英剣騎皇 ギルガメッシュ〉」

◼️手札2→1/ゲージ1→0

 

 

英剣騎皇 ギルガメッシュ

レジェンドW

英剣/英雄

サイズ1/攻5000/防2000/打撃1

◼️【コールコスト】ゲージ1払う。

◼️このカードが登場した時、このカードを破壊してよい。破壊したら、デッキからカード名に「ギルガメッシュ」を含む打撃力1以下のアイテム1枚を選んで、【装備コスト】を払って装備する。「英剣騎皇 ギルガメッシュ」の能力はファイト中に1回だけ使える。

 

 

レム「ギルガメッシュの登場時能力を発動。自身を破壊して、デッキから打撃力1以下の「ギルガメッシュ」カードを装備する。」

 

千歌「もう1枚アイテムを………⁉︎」

 

 

 

 

曜「しかもデッキから⁉︎」

 

果南「けど、アイテムは場に1枚しか装備できない。最初に装備したギルガメッシュは破棄されるはずだよ。」

 

 

果南の言うとおりバディファイトのルール上、例外はあるがアイテムは1枚までしか装備できない。新たなギルガメッシュを装備するには最初からあるギルガメッシュを捨てる必要がある。だがそんな事などレムにはなんの問題もない。

 

 

 

 

レム「私はデッキから、ゲージ1とライフ2払い〈滅刃の短剣 ギルガメッシュ・ダガー〉を装備だ。」LP5→3

◼️ゲージ1→0

 

 

滅刃の短剣 ギルガメッシュ・ダガー

レジェンドW

英剣/英雄

アイテム:攻2000/打撃1

◼️このカードは、サイズ2以下のカード名に「ギルガメッシュ」を含むモンスターの効果でしか装備できず、君がカード名に「ギルガメッシュ」を含むアイテムを装備していても、このカードを装備できる。

◼️【装備コスト】ゲージ1払い、ライフ2払う。

◼️君のアタックフェイズ開始時、君の場の〈英剣〉のカードの枚数分、このカードの打撃力+1!

 

 

レムの左手に稲妻のような刃紋が入った短剣が握られる。その短剣はバチバチと雷を纏っている。

 

 

千歌「ギルガメッシュの短剣………⁉︎」

 

レム「行くぞ。アタックフェイズ! 英剣王の国城ギルダムの能力により、ライフ+7。さらにギルガメッシュのソウルにあるアルバインの能力でライフ+1。オールディンの能力で千歌にダメージ1だ。」LP3→10→11

 

 

レムは今までのように、ギルガメッシュを振るって斬撃を飛ばす。

 

 

千歌「くっ!」LP10→9

 

レム「さらにギルガメッシュダガーの能力、私の場にある〈英剣〉のカードの枚数分、打撃力を上げる。私の場にはギルガメッシュ、英剣王の国城ギルダム、そしてギルガメッシュダガーの3枚。よってギルガメッシュダガーの打撃力+3!」

 

 

ギルガメッシュダガー

打撃1→4

 

 

千歌「打撃力4⁉︎」

 

レム「まずはギルガメッシュで1回目の攻撃!打撃2!」

 

 

レムは素早くフィールドを駆け抜けて千歌へと接近する。そして横薙ぎに千歌を斬る。

 

 

千歌「うわぁぁあ!」LP9→7

 

レム「2回目の攻撃!打撃2!」

 

 

レムは千歌を斬った位置から動くことなく、横薙ぎに振り切った刃を斜め下から上へと千歌を斬る。千歌は斬られた勢いで足が後ろへて引きずられる。

 

 

千歌「うぅぅ………!」LP7→5

 

レム「3回目の攻撃だ!」

 

 

レムは三度 剣を振り上げる。だが千歌も黙って斬られっぱなしじゃあない。

 

 

千歌「キャスト!〈ドラゴンシールド 太陽竜の盾〉攻撃を無効化して1チャージ、ライフ+1!」LP5→6

◼️手札4→3/ゲージ2→3

 

 

刃を振り下ろす瞬間に現れたバルドラゴンの顔を模した盾にギルガメッシュの刃が強くぶつかる。盾が自分を守ってくれてる間に千歌は数本後退する。

 

 

レム「私の攻撃はまだまだ続くぞ。5回目の攻撃!」

 

 

ドラゴンシールドが消えた瞬間にレムはすぐに距離を詰めてくる。だが千歌は腕をクロスして固め、ギルガメッシュの一撃を受ける。

 

 

千歌「うぐっ………!」LP6→4

 

レム「6回攻撃!」

 

 

千歌はガードを崩さず腕をクロスしたまま次の一撃も耐える。

 

 

千歌「ううぅぅ………!」LP4→2

 

レム「7回目の攻撃だ!」

 

千歌「キャスト!〈ドラゴニックヒール"プラス"〉私のライフ+2! さらにライフが5以下なら追加でライフ+3!」LP LP2→4→7

◼️手札3→2

 

 

ドラゴンフォースの光りの上からさらに翡翠色の粒子が千歌の全身を包む。だがギルガメッシュの刃はそれをいとも容易く千歌の身体ごと斬り裂いた。

 

 

千歌「うわぁぁぁ!」LP7→5

 

レム「ギルガメッシュダガーで千歌を攻撃!打撃4!」

 

 

ギルガメッシュダガーが放つ雷が刃を形成してリーチが伸びる。そしてその雷の刃で千歌を斬る。

 

 

千歌「うわぁぁぁぁあああ!!!」LP5→1

 

 

強い電流が千歌の全身を駆け巡り、激しい痺れが千歌を襲う。千歌は片膝をついて荒い息をあげる。

 

 

レム「耐えたか。ターンエンドだ」

◼️手札1/ゲージ0/LP11

 

 

千歌「ぐっ………!」

 

 

ファイトを続ける為に千歌は立ちあがろうとするが、身体中の痺れが激しく上手く身体に力が入らない。

 

 

レム「どうした高海千歌、お前はまだまだこんなものではないはずだ。お前の全力をもっと見せてみろ。」

 

 

レムの激昂に応えようと千歌は脚に踏ん張りを入れるが、少しでも身体を動かそうと力を入れる度に全身を電流が駆け回る。だが千歌はそれに抗いながら無理やり立ち上がった。

 

 

千歌「私のターン………!」

 

 

そう宣言した時だった。突然、千歌が纏う紅いオーラが強くなり。巨大な羽根を広げた紅い竜の巨影が咆哮をあげる。そして千歌の身体に吸収されるように消えてしまった。

 

 

レム「いったい、なんだったんだ………⁉︎」

 

 

 

 

 

果南「今のは?」

 

曜「わからない。だけどなんだか私のドラゴンフォースのカードも反応してた。」

 

花丸「不思議ずらね。」

 

 

千歌のドラゴンフォースに起こった今の現象の中で、曜のドラゴンフォースも淡い光りを放っていた。まるでその竜の巨影に呼応するかのように。曜の中にも熱い何かが込み上げて来るようなそんな感覚。

 

曜だけではなく。浴場に居た梨子にも同じような感覚があったのは当然の事だ。

 

その竜の巨影が消えてから千歌の全身を巡っていた電流は吹き飛ぶように消え、千歌はいつもの調子でターンを続行する。

 

 

千歌「ドロー、チャージ&ドロー!」

◼️手札2→3/ゲージ3→4

 

 

今ドローしたカードを見て千歌はいつもの笑みを浮かべる。その様子にレムは「何か引いたか」と身構える。

 

 

千歌「キャスト〈超太陽神の巨影〉」

◼️手札3→2

 

 

超太陽神の巨影

ドラゴンW

太陽竜/ゲット

◼️君のライフが5以下の時か、君がカード名に「ドラゴンフォース」を含むカードを装備していれば、このカードの【コールコスト】を払わずに使用できる。

◼️【使用コスト】ライフ2払う。

◼️君のデッキから、サイズ2以上のカード名に「バルドラゴン」か「バルソレイユ」を含むカード1枚を手札に加える。デッキを見たらシャッフルする。さらにデッキの上からカードを2枚ゲージに置く。「超太陽神の巨影」は2ターンに1回だけ使える。

 

 

千歌「デッキから〈バルソレイユ〉を手札に加える。そして2チャージ!」

◼️手札2→3/ゲージ3→5

 

千歌「〈神速のバルドラゴン〉をライトにコール!」

◼️手札3→2

 

 

神速のバルドラゴン

サイズ2/攻6000/防3000/打撃2

 

 

千歌「ゲージ2払い、バルドラゴンを進化!〈超越太陽竜 バルソレイユ・サンライト〉」

◼️手札2→1/ゲージ5→3

 

 

超越太陽竜 バルソレイユ・サンライト

ドラゴンW/スタードラゴンW/ダークネスドラゴンW

太陽竜/ネオドラゴン/黒竜

サイズ3/攻7000/防7000/打撃2

◼️【コールコスト】君の場のサイズ2以上の〈太陽竜〉1枚以上、好きな枚数をソウルに入れて、ゲージ2払う。

◼️【起動】このカードのソウルが2枚以下なら、君のデッキの上からカードを1枚までこのカードのソウルに入れて、君のライフ+2!この能力は1ターンに1回だけ使える。

◼️君のライフが回復した時、このターン中、君のライフが7以上ならこのカードの攻撃力+3000!ライフが12以上なら代わりに、このカードの攻撃力+6000して【貫通】を得る。

◼️このカードが他の〈太陽竜〉と連携攻撃した時、このカードの攻撃力以下の攻撃力を持つ相手のモンスター1枚を破壊するか、ソウル1枚をドロップに置く。

【3回攻撃】【ソウルガード】/ソウル1

 

 

バルドラゴンは強い光りに包まれる。そして光りを斬り裂いて現れたのは、白い体躯を中心にクリアブルーの刃がついた3本ずつ付いた橙色の肩鎧、クリアブルーの角刃がついた橙色のヘルムを被り、橙色の脚鎧、腕鎧を装着したバルソレイユだった。

 

 

千歌「さらに、私のライフ6以下で、場にバルソレイユがいるなら………ゲージ3払って〈真・ドラゴンフォース"超越太陽光の型"〉解放!!」

◼️手札2→1/ゲージ3→0

 

 

真・ドラゴンフォース"超越太陽光の型"

ドラゴンW

太陽竜

アイテム:攻7000/打撃2

『解放条件』(君のライフが6以下で、場にカード名に「バルドラゴン」か「バルソレイユ」を含むサイズ2以上のモンスターがいる。)

◼️【コールコスト】ゲージ3払う。

◼️このカードは相手の効果で破壊されず、手札とデッキに戻らず、裏向きにならず、能力を無効化されない。

◼️このカードが他の〈太陽竜〉と連携攻撃した時、このカードをスタンドする。さらにこのカードの攻撃で相手のレフトかライトのモンスターを破壊した時、相手にダメージ1!

◼️【対抗】"超越する太陽光"お互いのアタックフェイズ開始時、君のライフ+6!さらにこのターン中、君のライフが7以上ならこのカードの打撃力+1!君のライフが13以上なら代わりに【貫通】を得て、打撃力+2!!"超越する太陽光"は1ターンに1回だけ使える。

 

FT『生命ある限り、太陽の光りは強く眩く輝きを放つ。』

 

 

千歌のドラゴンフォースの紅と金の光りが1つに交わり、黄金のように煌めくオレンジ色のオーラに変わる。そして千歌は長髪になったまま竜の羽根を模した髪飾りでハーフアップで纏め、赤い法被のような和服の上に洋風な胸鎧と腕鎧、アシンメトリーな赤いスカートアーマー、洋風なレッグアーマーを履き、レースのような赤い腰マントを履く。さらに腰辺りからは竜のようなオーラの羽根が生える。

 

 

レム「まさかこのタイミングで進化したと言うのか………」

 

 

 

果南「新しいバルソレイユにドラゴンフォース⁉︎」

 

花丸「しかも色がいつもと違うずら!」

 

曜「うん。でもあれが千歌ちゃんの本来の色なんだよ。とても明るい太陽のようなオレンジ色のドラゴンフォース………!」

 

琴奈(さすがだわレム。千歌さんの全力を引き出すどころか、新たな力を覚醒させてしまった。やはり最高だわ、2人とも)

 

 

レムはもちろん、今このファイトで千歌のドラゴンフォースが進化するなど、この場にいる皆んなが予期していたはずもない。千歌が放つプレッシャーは完全にこの場を支配している。

 

 

千歌「アタックフェイズ!」

 

レム「英剣王の国城ギルダムの能力でライフ+7だ。」LP11→18

 

千歌「ならこっちも、真ドラゴンフォースの能力"超越する太陽光"ライフ+6!」LP1→7

 

レム「ほぉ。それだけか?」

 

千歌「まだまだ、私のライフが7以上なら真ドラゴンフォースの打撃力+1!」

 

 

真ドラゴンフォース

打撃2→3

 

 

レム「なにっ………⁉︎」

 

千歌「さらにバルソレイユサンライトの能力、ライフが7以上なら、自身の攻撃力+3000!」

 

 

バルソレイユサンライト

攻7000→10000

 

 

千歌「行きます! バルソレイユサンライトと真ドラゴンフォースで連携攻撃!真ドラゴンは他の〈太陽竜〉と連携した時にスタンド! 打撃5!」

 

 

バルソレイユは肩鎧に装備されているクリアブルーの刃が浮遊して、レムをめがけて飛んでいく。レムはギルガメッシュでダガービットを弾いて躱す。だが千歌はドラゴンフォースの翼をはためかせて一瞬で懐に入り込み、レムの腹部に拳を入れた。

 

 

レム「ぐぅぅぅ………!!」LP18→13

 

千歌「バルソレイユサンライトと真ドラゴンフォースで2回目の連携攻撃! 真ドラゴンフォースはスタンド! 打撃5!」

 

 

弾かれたダガービットは再びレムに照準を合わせて四方八方から投擲される。レムはその刃に切り刻まれ、その間に空へ飛んだ千歌は手に溜めたエネルギー弾を放つ。

 

 

レム「うぐっ………!!」LP13→8

 

千歌「バルソレイユサンライトと真ドラゴンフォースで3回目の連携攻撃! 真ドラゴンフォースはスタンド!打撃5!」

 

 

バルソレイユは腕鎧からクリアブルーの光りの刃を展開し、レムへと斬り込む。レムはギルガメッシュでその攻撃を受け止めるが、バルソレイユは力ずくでギルガメッシュを斬り払い、レムのガードを崩す。千歌もまたドラゴンフォースのオーラから光りの刀を創り出してレムを斬る。

 

 

レム「ぐぁぁぁ!!」LP8→3

 

 

レムの戦法はギルガメッシュに手札の〈英雄〉のカードを入れ、その枚数分で攻撃回数が変わり、連続攻撃で速攻を決めていくものだ。だがその代わりに手札は常にジリ貧。防御手段はほとんど無く、相手の攻撃はノーガードで受けやすくなる。それを補う為に「英雄王の国城ギルダム」のライフ回復効果が重要になって来る。お互いの毎ターンにギルガメッシュのソウルの枚数分のライフを回復するからこそ、ノーガードでもファイトを続けていられる。千歌の高打力の連携攻撃ですら何ターンも耐え切ったのだ。普通のファイターが相手ならまず問題無くレムが負ける事は無い。

 

千歌はドラゴンフォースの羽根をはためかせて高く飛び、光りの刀の形状を槍のように変える。

 

 

千歌「真ドラゴンフォースで攻撃!打撃3!!」

 

 

千歌はレムめがけて光りの槍を投擲する。レムはギルガメッシュを盾にして防御するが、投げた槍がギルガメッシュに触れた瞬間に赤い大爆発を起こした。

 

 

レム「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!」LP3→0

 

 

 

   ◆

 

 

 

千歌とレムはファイトを終えてファイトステージから降りる。

 

 

レム「高海千歌。いいファイトだった。」

 

 

レムはそう言って手を前に差し出す。千歌はその手を握り、握手をする。

 

 

千歌「はい。私も楽しかったです。」

 

レム「楽しかったか………、私も楽しめたよ。」

 

 

握手を交わした後、お互いはチームメンバーの元へと戻った。

 

 

レム「すまないレム。本気を引き出すどころか、彼女をさらに成長させてしまった。」

 

琴奈「謝る事は無いわ。新しい力を覚醒させたと言う事は、私の要望通りに本気を引き出したのと一緒よ。」

 

ユノ「すっごいファイトだったよ!お疲れ様、レムちゃん!」

 

レム「ああ。」

 

 

 

曜/花丸「千歌ちゃん!」

 

果南「千歌!」

 

千歌「曜ちゃん、花丸ちゃん、果南ちゃん!」

 

曜「やったね!新しいドラゴンフォース」

 

果南「うん。凄いファイトだったよ。」

 

千歌「ありがとう。皆んな」

 

 

と、千歌が例を言ったところで「ぐぅ〜〜〜!」と千歌のお腹から音が鳴った。千歌は恥ずかしそうにお腹を押さえて「あはは、ファイトしたらなんかまたお腹空いちゃった〜〜」と笑う。多分、新しいドラゴンフォースを解放した事でエネルギーを大分消費したようだ。

 

だがこのファイトで千歌のドラゴンフォースが進化したのはAqoursにとってかなりの戦力アップに繋がったはずだ。後日のグランドバディカップ本戦、新たな波乱が起きる事は間違い無しだ。

 




今回も感想をください。


明らかに投稿ペースが落ちてますね。
申し訳ないです。

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