バディファイトLoveLive!サンシャイン!!   作:ヤギリ

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千歌 vs 理亞

前回の「バディファイトLoveLive!サンシャイン‼︎」

 

予選が始まって約3時間が過ぎ、自身のノルマ数の星を達成した聖良は公園で休憩していた。すると、虹ヶ咲学園の3年生でスイスから来た少女、エマ・ヴェルデと出会い、星2つを賭けてファイトを始めた。

 

エマのバディ、ヴァルドゥングドラゴンの"風化"という能力に苦しめられながらも、聖良も新たなゾディアックの能力を駆使し、エマはあと一歩が劣ってしまい、結果は聖良の勝利でファイトは終わった。

 

そしてエマから得た星2つを加えて、聖良の所持する星は18個となった。

 

 

 

   ◆

 

 

 

予選が始まってから4〜5時間超が過ぎた。目標の星30個以上を集めた各チームは、メイン会場に集まり本戦出場枠に名を連ねていく。本戦に出場できるチームはわずか20組だけ。

 

現在、本戦出場枠には約17組のチームがすでにチーム名を並べている。残る本戦出場枠はたった3組だけとなった。

 

 

 

チームのAqoursのリーダー、高海千歌は順調に勝ち進み、千歌のワッペンには星が12個くらい付いていた。その事を千歌はスマホのグループチャットの梨子と鞠莉に報告していた。

 

 

千歌[私は星10個以上集めたよ。梨子ちゃんと鞠莉ちゃんは?]

 

 

伝文を送って3秒経たない間に千歌の伝文に既読がつく。そして続けて梨子と鞠莉から返信が届く。

 

 

鞠莉[さすが千歌っちね!]

 

梨子[さすが千歌ちゃんね。]

 

 

偶然だろうが、鞠莉と梨子から似たような文面の返信に千歌は「ふふふっ!」少し吹き出す。

 

 

千歌[2人とも同じ事言ってるwww]

 

梨子[あ、ほんとだね。]

 

鞠莉[oh!これが以心伝心ってやつねーー!]

 

千歌[それより、2人は星何個くらい集めた?]

 

梨子[私は今8個よ。あと2つね]

 

鞠莉[マリーも8個くらいでーす!]

 

千歌[分かった。じゃあ私は本戦会場の前に先に行って待ってるね。]

 

梨子[了解。私も星10個集めしだい会場に向かうから]

 

鞠莉「OK!じゃあまた会場前で待ち合わせね!」

 

 

鞠莉の返信に千歌と梨子はそれぞれ「了解」のスタンプを使って応えてスマホを閉じた。そして「よし、じゃあ行こうかな。」と、千歌は会場に向かった。

 

 

 

 

   ◆

 

 

 

 

"グランドバディカップ"メイン会場前。

 

 

千歌「うわぁ〜〜、もうこんなに人が集まってるのーー⁉︎」

 

 

メイン会場の前には、すでに数十人以上のファイターが集まっていた。

千歌同様、先に星を10個以上集めてチームメンバーを待つファイター達や、もう本戦入りし、予選が終わるまで暇を持て余したチーム達が休憩したりと、それぞれ自由に過ごしていた。

 

 

千歌は驚きつつも、梨子と鞠莉の到着を待ちながらベンチに座っていると「高海千歌!」と声をかけられる。その声に気づき、顔を向けると、そこに見覚えのあるツインテールでやや吊り目の少女が立っていた。

 

 

千歌「あ、理亞ちゃん!」

 

 

千歌に声をかけたのは、Saint Snowの1人で、鹿角 聖良の妹でもある鹿角 理亞だった。理亞は仁王立ちで千歌の前に立っていた。そしてデッキケースを突き出す。

 

 

理亞「高海千歌、私とファイトよ。」

 

千歌「え?」

 

 

理亞は少し眉を上げ、若干睨むように千歌にファイトを挑む。普段から少し仏頂気な顔をしているが、今回はさらに決意を固めたような眼差しをしている。なぜそのような目で自分を見ているか分からないが、千歌は「いいよ。」といきなり持ちかけられたファイトを引き受けた。

 

千歌はベンチから立ち上がり理亞同様、デッキケースを自分の左腕に当てる。するとデッキケースに収納されていたバンドが自動で巻かれて腕に固定される。

 

 

千歌「理亞ちゃんも星を集め終わって来たんだね。」

 

理亞「ええ。私は星を15個集めた。今は姉様を待っているわ。」

 

千歌「そうなんだ。私も星を12個集めて、梨子ちゃんと鞠莉ちゃんを待ってるんだ。」

 

理亞「そう。」

 

 

 

理亞は星を15個集めた後、会場に向かう途中で公園で千歌がスマホをいじっているのを見た。そして千歌のワッペンに星が12個ある事を確認した上で、会場前に先回りした。つまり千歌を待ち伏せしていたのだ。

 

 

予選が始まる前のインターバルで理亞は聖良に言われていた事があった。それは"予選中は、街中でAqoursに出会ってもファイトを挑まない事。"

 

なぜそのような事を言ったのか………理亞には分かっている。聖良は優勝より何より、まずはAqoursへのリベンジを果たしたいと思っている。それには、必ず予選をクリアして本戦に進む。そして、大勢の観客の前で、大きなバディファイトのステージで最高の舞台で戦い、そして勝つ。それこそが聖良が目指すAqoursと、そして高海千歌へのリベンジになる。そう考えている。

 

聖良の考えている事は理亞も理解している。しているが、やはりどこか納得できなかった。自分達"Saint Snow"は何のためにグランドバディカップに参加しているのか、なぜチームを組んでいるのか。それは全て、地元である北海道の函館の商店街を盛り上げる為だ。それが第一だった。だがいつの間にか、聖良は千歌との決着を最優先に考えるようになっている。理亞はそう思うようになっていた。

 

 

理亞(最近の姉様は、バディファイトの大会やバディチームの話しになると、後半はAqoursや高海千歌の話しがほとんど………。姉様がなぜそこまで高海千歌に注目するのか、なぜこんなにも高海千歌とのファイトにこだわるのか………高海千歌とのファイトに姉様がこだわる程の価値があるのか、このファイトで見極める!!)

 

理亞「始めるわよ。」

 

千歌「うん。」

 

 

千歌と理亞は適当な距離に離れて向かい合う。リアルバディファイトヴィジョンを使ったファイトが始まると気づいて、会場前にいた選手やギャラリーが2人の周りに集まり、メイン会場、特別視聴ドームのモニターに2人の姿が映し出される。

 

 

 

千歌「全てを照らす煌めき、世界に降り注ぐ無限の極光! ルミナイズ!〈極光の超太陽〉」

 

理亞「伝説より語られし、星を統べる明星の竜!ルミナイズ!〈スターレイ・レジェンダ〉」

 

 

オープンTHEフラッグ

 

 

千歌「ドラゴンワールド」

◼️手札6/ゲージ2/LP10

 

理亞「レジェンドワールド」

◼️手札6/ゲージ2/LP10

 

 

理亞「先攻は私から、ドロー、チャージ&ドロー」

◼️手札6→7/ゲージ2→3

 

理亞「ゲージ1払い、ライフ2払って装備!〈明星剣 エストール・ガディン〉」

◼️手札7→6/ゲージ3→2/LP10→8

 

 

明星剣 エストール・ガディン

レジェンドW/スタードラゴンW

星/武器

アイテム:攻3000/打撃2

◼️【コールコスト】ゲージ1払い、ライフ2払う。

◼️"星呼びの剣"このカードを装備した時、君のデッキからサイズ2以上の〈星〉か〈ネオドラゴン〉を1枚選んで手札に加える。デッキを見たらシャッフルする。"星呼びの剣"は1ターンに1回だけ使える。

◼️君の場にサイズ3の〈星〉のモンスターがいるなら、このカードは君のセンターにモンスターがいても攻撃できる。

【貫通】

 

 

理亞の手に、近未来的で刀身からクリアピンクの光りの刃が生えた片手剣が装備される。

 

 

理亞「エストールガディンを装備した時の能力、"星呼びの剣"デッキからサイズ2以上の〈星〉か〈ネオドラゴン〉1枚を手札に加える。私はデッキから、サイズ3の〈星明神竜 ゾディアック"ブライトスター"〉を手札に加えるわ。」

◼️手札6→7

 

理亞「キャスト〈星を守りし者たち〉2チャージ、さらに手札を1枚捨てて、ライフ+2!」LP8→10

◼️手札7→6→5/ゲージ2→4

 

理亞「さらに手札から捨てられた〈戦乙女 全知のアルヴィドル〉の能力発動! 1チャージ、1ドロー!」

◼️手札5→6/ゲージ4→5

 

理亞「そして、ゲージ3払い、センターにバディコール!〈星明神竜 ゾディアック"ブライトスター"〉!」

◼️手札6→5/ゲージ5→2

 

 

星明神竜 ゾディアック"ブライトスター"

レジェンドW/スタードラゴンW

星/ネオドラゴン

サイズ3/攻7000/防5000/打撃2

◼️【コールコスト】ゲージ3払う。その後、君のドロップからカードを2枚までソウルに入れる。

◼️【対抗】【起動】ライフ1払い、君の手札を1枚捨てる。君のドロップからカードを1枚このカードのソウルに入れる。さらに君のフラッグが〈レジェンドワールド〉なら、このカードの攻撃力+3000、防御力+3000!!〈スタードラゴンワールド〉なら、相手にダメージ1!!

◼️"グラビティレスト"相手の場にモンスターが登場した時、君の手札を1枚捨ててよい。捨てたら、そのモンスターをレストする。さらに君のライフ+2!"グラビティレスト"は1ターンに1回だけ使える。

【貫通】【ソウルガード】

 

 

理亞の場に、白銀の鎧を纏い、緑色の長い立髪を靡かせる美しくも禍々しい首長の竜が現れる。その竜は星を模したような仮面を被り、目からはピンクの雷光のような光りが放出され、剣のような鋭い赤い角が二本突出し、背には2つの円輪が浮いており、その円輪から精霊のような光りの翼が生えている。

 

 

理亞「ゾディアックブライトスターのコールコストにより、ドロップから2枚をソウルイン!」

 

 

ゾディアックブライトスター ソウル0→2

 

 

コールコストでソウルに入ったカードは〈流星機 グラヴィダージ〉と、適当な魔法カード1枚だ。

 

 

理亞「ゾディアックブライトスターの起動能力発動!ライフ1払い、手札から1枚を捨てる。ドロップから〈明流星機 Z・キライザー〉を星合体!」

◼️手札5→4/LP10→9

 

 

明流星機 Z・キライザー

レジェンドW/スタードラゴンW

竜装機/星

サイズ1/攻2000/防2000/打撃1

明星(あけぼし)』(このカードが「ゾディアック」のソウルからドロップに置かれた時、君のライフ+1!)

◼️【起動】手札のこのカードを君の場のカード名に「ゾディアック」を含むカード1枚のソウルに入れる。

◼️このカードがソウルにあるカード名に「ゾディアック」を含むモンスターは相手の効果で破壊されない。

【星合体】

 

 

ゾディアックブライトスター ソウル2→3

 

 

理亞「さらに手札から捨てられた〈明流星機 Z・キラギレイダー〉の能力で星合体!」

 

 

明流星機 Z・キラギレイダー

レジェンドワールド/スタードラゴンワールド

星/竜装機

サイズ3/攻4000/防0/打撃0

明星(あけぼし)』(このカードが「ゾディアック」のソウルからドロップに置かれた時、君のライフ+1!)

◼️このカードが手札から捨てられた時、このカードをカード名に「ゾディアック」を含むカードのソウルに入れる。

◼️【起動】手札のこのカードを、君の場のカード名に「ゾディアック」を含むカード1枚のソウルに入れる。

◼️このカードがカード名に「ゾディアック」を含むモンスターのソウルにあるなら、そのカードは攻撃力+4000して、【2回攻撃】を得る。

【星合体】

 

 

ゾディアックブライトスター ソウル3→4

 

 

理亞「アタックフェイズ。」

 

 

ゾディアックブライトスター ソウル4

攻7000→10000→14000

◼️流星機 グラヴィダージ

(攻+3000)

◼️プロトバリア

◼️明流星機 Z・キライザー

(相手の効果で破壊されない。)

◼️明流星機 Z・キラギレイダー

(攻+4000/【2回攻撃】)

 

 

理亞「ゾディアックで高海千歌に攻撃!打撃2!」

 

 

ゾディアックは背の円輪の1つにエネルギーを集約させ、溜めたエネルギーをビームとして千歌に撃ち出す。

 

 

千歌「うあぁ………!」LP10→8

 

理亞「先攻は1回しか攻撃できない。ターンエンド」

◼️手札4/ゲージ2/LP9

 

 

千歌「私のターン!ドロー、チャージ&ドロー!」

◼️手札6→7/ゲージ2→3

 

千歌「ライトに〈太陽神の欠片 バルドラゴン〉をコール!」

◼️手札7→6

 

 

太陽神の欠片 バルドラゴン

太陽竜

サイズ2/攻5000/防3000/打撃2

 

 

千歌「バルドラゴンの登場時能力、ライフ1払って、デッキから〈超太陽竜 バルソレイユ〉を手札に加える。」

◼️手札6→7/LP10→9

 

千歌「ゲージ2払い、バルドラゴンに重ねてコール!〈超太陽竜 バルソレイユ〉!」

◼️手札7→6/ゲージ3→1

 

 

超太陽竜 バルソレイユ

太陽竜

サイズ3/攻7000/防7000/打撃2/【2回攻撃】【ソウルガード】

 

 

千歌「さらにキャスト!〈太陽の恵み〉1チャージ、場に太陽竜がいれば、さらに2チャージ!」

◼️手札6→5/1→2→4

 

理亞(来た。バルソレイユ………)

 

理亞「ゾディアックブライトスターの能力!"グラビティレスト"手札を1枚捨て、今登場したバルソレイユをレストする!」

◼️手札4→3

 

 

ゾディアックはオーラを纏い、精霊のような光りの羽根をはためかせる。するとバルソレイユの周りの重力が重くなり、バルソレイユは膝をつく。

 

 

理亞「さらに私のライフ+2よ。」LP9→11

 

 

バルソレイユをレストさせたからと言って油断はできない。バルソレイユにはゲージを1払う事で相手のセンターにいるモンスター1枚を破壊する能力がある。この能力には回数制限が無く、ゲージが続く限り何度でも使えるのが特徴だ。

 

聖良は千歌へのリベンジを果たす為に録画した千歌のファイトを何度も見返しては対策を考えている。理亞も何回か一緒に千歌のファイトを見る事がある。だからこそ、ある程度は千歌のファイトスタイルを理解している。もちろん超太陽竜バルソレイユの能力も理解している。

 

 

理亞「ゾディアックのソウルにあるキライザーの能力で、ゾディアックは相手の効果では破壊されない。」

 

千歌「………やるね。でも甘いよ!ゲージ2払い、バルソレイユに重ねて進化コール!〈超太陽輝竜 バルソレイユ・レイ〉」

◼️手札5→4/ゲージ4→2

 

 

超太陽輝竜 バルソレイユ・レイ

ドラゴンW/スタードラゴンW/ダークネスドラゴンW

太陽竜/ネオドラゴン/黒竜

サイズ3/攻7000→10000/防7000/打撃2→3

◼️【コールコスト】君の場のモンスター2枚までの上に重ねて、君のドロップからカードを1枚このカードのソウルに入れて、ゲージ2払う。

◼️このカードにソウルがあるなら、このカードの攻撃力+3000、打撃力+1!

◼️このカードが連携攻撃した時、相手の場のモンスター1枚を破壊するか、相手の場のソウル1枚をドロップに置く。

◼️"太陽の瞬き"【対抗】相手のターン中、君のライフ+5!!!"太陽の瞬き"は1ターンに1回だけ使える。

【2回攻撃】【ソウルガード】

 

 

バルソレイユは赤と白の配色がされた鎧を装着し、仮面のようなヘルムを被る。そして8刀のソードビットが背中に円形のように浮遊する。そして胸の鎧には太陽のマークが刻印されている。

 

 

千歌「さらにゲージ2払い、〈超太陽聖剣 バルフォーサー〉を装備!」

◼️手札4→3/ゲージ2→0/

 

 

超太陽聖剣 バルフォーサー

ドラゴンW

太陽竜/武器

アイテム:攻6000/打撃1

◼️【装備コスト】ゲージ2払う。

◼️このカードは能力を無効化されず、相手の効果で破壊されない。

◼️このカードが攻撃した時、君のデッキの上からカードを2枚ゲージに置く。さらに連携攻撃しているならライフ+2!この能力は1ターンに1回だけ使える。

◼️"竜撃の刃"君のライフが5以下の時、このカードをドロップに置いてよい。置いたら、君のデッキからカード名に〈ドラゴンフォース〉を含むアイテム1枚を手札に加える。デッキを見たらシャッフルする。"竜撃の刃"はファイト中に1回だけ使える。

【2回攻撃】

 

 

その剣は、燃えるような紅いオーラを放ち、中に白いラインの入った真っ赤な刀身、千歌の腕には鎖が巻かれたガントレットが装備される。

 

 

千歌「アタックフェイズ! バルフォーサーとバルソレイユレイで連携攻撃! バルフォーサーの攻撃時に2チャージ、さらに連携攻撃してるならライフ+2!」LP8→10

◼️ゲージ0→2

 

千歌「バルソレイユレイの連携攻撃時、ゾディアックを破壊する!」

 

理亞「話しを聴いてなかったの?ゾディアックはソウルのキライザーの能力でバルソレイユレイの能力じゃ破壊されない!」

 

千歌「まだだよ!バルソレイユレイの連携時能力は破壊するか、場のソウル1枚をドロップに置ける。よってゾディアックのソウル1枚をドロップに置くよ!」

 

理亞「な………っ⁉︎」

 

 

ゾディアックの体内から薄白い光りに包まれた1枚のカードが現れ、バルソレイユレイは8本のソードビットの内の1本を手に取り、そのカードを斬り裂く。

 

 

ゾディアックブライトスター ソウル4→3

◼️プロトバリア

 

 

千歌「メイン攻撃は続いてるよ!」

 

理亞「ソウルガード!」

 

 

バルソレイユレイは続けて7本のソードビットをゾディアックに飛ばして攻撃するが、精霊の翼でゾディアックは飛び、7本のソードビットを躱していく。そしてゾディアックはバルソレイユレイに反撃しようと突進するが、バルソレイユは手に握った1本で受け止め、千歌は深紅の剣でゾディアックの懐から一閃して斬る。

 

 

ゾディアックブライトスター 撃破!

 

ゾディアックブライトスター

【ソウルガード】ソウル3→2

攻14000→11000

◼️流星機グラヴィダージ

 

 

千歌「ソウルにある〈太陽神の欠片バルドラゴン〉の能力で、バルソレイユレイは【貫通】が使える。貫通!打撃3!」

 

 

バルソレイユレイのソードビットの1本が理亞を貫く。

 

 

理亞「くぅ………!」LP11→8

 

千歌「もう一度、バルフォーサーとバルソレイユレイで2回連携攻撃! バルソレイユレイの能力でゾディアックのソウル1枚をドロップに置くよ!」

 

 

再びゾディアックの体内から薄白い光りに包まれたカードが現れ、バルソレイユレイはエネルギー弾を撃ち出して、そのカードを破壊する。

 

 

ゾディアックブライトスター ソウル2→1

◼️明流星機 Z・キライザー

 

 

理亞「ゾディアックのソウルからドロップに置かれたキライザーの能力『明星』で私のライフ+1!」LP8→9

 

 

バルソレイユレイと千歌は同時にゾディアックに斬りかかる。

 

 

理亞「キャスト!〈ディヴァイン・ガイダンス〉攻撃を無効化し、1チャージ、ライフ+1!」LP9→10

◼️手札4→3/ゲージ2→3

 

 

ゾディアックは強い光りを放ち、千歌とバルソレイユレイの攻撃を弾く。

 

 

千歌「ターンエンド」

◼️手札3/ゲージ2/LP10

 

 

 

理亞「私のターン、ドロー、チャージ&ドロー」

◼️手札3→4/ゲージ3→4

 

理亞「ゾディアックブライトスターの能力、ライフ1払い、手札を1枚捨てる。ドロップから〈明流星機 Z・キライザー〉をソウルに入れる。」LP10→9

◼️手札4→3

 

 

ゾディアックブライトスター ソウル1→2

 

 

理亞「さらに手札から捨てた〈戦乙女 全知のアルヴィドル〉の能力で、1チャージ、1ドロー」

◼️手札3→4/ゲージ4→5

 

理亞「ライトに〈サンダーブレイド・ジョーカー〉をコール」

◼️手札4→3

 

 

サンダーブレイド・ジョーカー

レジェンドW/ダンジョンW

サイズ0/攻2000/防1000/打撃1

 

 

理亞「サンダーブレイドジョーカーの能力で、センターにいるゾディアックの打撃力+1よ。」

 

 

ゾディアックブライトスター

打撃2→3

 

 

理亞「星明剣 エストール・ガディンをドロップに置き、ゲージ3払って新たに装備〈明星竜剣 エストール・グラウディン〉」

◼️手札3→2/ゲージ5→3

 

 

明星竜剣 エストール・グラウディン

レジェンドW/スタードラゴンW

星/武器

アイテム:攻3000/打撃2

◼️【装備コスト】ゲージ2払う。

◼️このカードは君のセンターにカード名に「ゾディアック」を含むモンスターがいても攻撃できる。

◼️君のセンターにカード名に「ゾディアック」を含むモンスターがいるなら、このカードは相手の効果で破壊されず、能力は無効化されず、このカードの攻撃力+5000!!

◼️【起動】君の手札を1枚捨てる。捨てたら、ドロップから『明星』を持つ〈竜装機〉1枚を、君の場のカード名に「ゾディアック」を含むモンスター1枚のソウルに入れる。この能力は1ターンに1回だけ使える。

【貫通】【2回攻撃】

 

 

理亞の手に、近未来的でありながら聖性しさを感じるような綺麗な剣が持たされる。

 

 

理亞「私のセンターにゾディアックがいる限り、エストールグラウディンは相手の効果で破壊されず、能力も無効化されない。そして攻撃力+5000よ。」

 

 

エストールグラウディン

攻3000→8000

 

 

エストールグラウディンの剣身がピンクのオーラを纏い、クリアピンクの刃になる。

 

 

理亞「起動能力。手札を1枚捨て、ドロップから『明星』の能力を持つ竜装機1枚をゾディアックのソウルに入れる。私はドロップから〈明星流星機 Z・キラドレーサー〉を星合体!」

◼️手札2→1

 

 

明星流星機 Z・キラドレーサー

レジェンドW/スタードラゴンW

竜装機/星

サイズ3/攻2000/防2000/打撃3

『明星』

◼️【コールコスト】ゲージ3払う。

◼️ このカードが手札から捨てられた時、このカードをカード名に「ゾディアック」を含むカードのソウルに入れる。

◼️【起動】手札のこのカードを、君の場のカード名に「ゾディアック」を含むカード1枚のソウルに入れる。

◼️このカードが、カード名に「ゾディアック」を含むモンスターのソウルにあるなら、そのカードは【貫通】を得て、打撃力+1!

 

 

ゾディアック ソウル2→3

打撃3→4/【貫通】

 

 

理亞「手札から捨てた〈解き放たれたヴィエルジェン〉の能力、ドロップからカード1枚を〈星〉のカード1枚のソウルに入れる。ドロップから〈明流星機 Z・キラキリア〉をゾディアックのソウルに入れる。」

 

 

明流星機 Z・キラキリア

レジェンドW/スタードラゴンW

サイズ2/攻4000/防1000/打撃1

『明星』

◼️【起動】手札のこのカードを、君の場のカード名に「ゾディアック」を含むモンスター1枚のソウルに入れる。

◼️"キリアレイザー"このカードがソウルにあるカード名に「ゾディアック」を含むモンスターが攻撃した時、レストしている相手のモンスター1枚を選んで破壊する。"キリアレイザー"は1ターンに1回だけ使える。

 

 

ゾディアック ソウル3→4

 

 

理亞「アタックフェイズ!」

 

 

ゾディアック ソウル4

攻7000→11000/打撃3→4

◼️明流星機 Z・キラギレイダー

(攻+4000/【2回攻撃】)

◼️明流星機 Z・キライザー

(相手の効果で破壊されない。)

◼️明流星機 Z・ドレーサー

(【貫通】/打撃力+1)

◼️明流星機 Z・キラキリア

(レストしている相手のモンスター1枚を破壊する。ターン1回)

 

 

理亞「エストールグラウディンは、センターにゾディアックが居ても攻撃できる。まずはエストールグラウディンでバルソレイユレイに攻撃!」

 

千歌「ソウルガード!」

 

 

理亞はエストールグラウディンを振り上げ、地面をひと蹴りでバルソレイユレイに迫り、そして縦にグラウディンを振り下ろす。

 

 

エストールグラウディン

攻8000

 

バルソレイユレイ

防7000

 

バルソレイユレイ 撃破!

【ソウルガード】ソウル2→1

 

 

理亞「エストールグラウディンでバルソレイユに2回目の攻撃!」

 

千歌「ソウルガード!」

 

 

理亞はさらに強く剣を握り、斜め下から上に身体ごと斬り上げる。

 

 

バルソレイユレイ 撃破!

【ソウルガード】ソウル1→0

 

 

理亞「ゾディアックで高海千歌に攻撃!ゾディアックのソウルにあるキラキリアの能力発動、"キリアレイザー"レストしている相手のモンスター1枚を破壊する。バルソレイユレイを破壊!」

 

 

ゾディアックの背後から半透明な巨大な銃砲が現れ、バルソレイユレイに向けて高出力のレーザービームを放つ。

 

 

バルソレイユレイ 破壊!

 

 

理亞「ゾディアックのメイン攻撃!打撃4!」

 

 

さらにゾディアックは背中の円輪の1つにエネルギーを溜め、そのエネルギービームを千歌に撃ち出す。

 

 

千歌「うわぁぁぁ!!」LP10→6

 

理亞「ゾディアックで高海千歌に2回目の攻撃!打撃4!」

 

 

ゾディアックは高く飛び上がり、今度は背後の2つの円輪にエネルギーを溜め、そのエネルギーを拡散するように無数の細いレーザービームとして撃ち出す。そして雨のように千歌へと降り注ぐ。

 

 

千歌「うあぁぁぁぁああ!!」LP6→2

 

千歌「くっ………!凄い攻撃………」

 

 

細いレーザービームの1発1発の威力は低く痛みもちまちまだが、無数で受けるとさすがに結構痛みは大きく感じる。だが立てないほどではない。

 

 

理亞「まだ攻撃は終わってない。サンダーブレイドジョーカーで攻撃!」

 

 

サンダーブレイドジョーカーは、腕のブレードに雷を纏わせて千歌に攻撃する。攻撃力も低く、打撃力が1の一撃に痛みはほとんど無いが、ブレードに纏わせた電撃が千歌を痺れさせる。

 

 

千歌「くっ!」LP2→1

 

 

千歌のライフはギリギリ1残った。最初にバルソレイユレイを破壊しなくとも、全ての攻撃を千歌に一点集中すれば勝てたかもしれない。だが相手はあの高海千歌だ。もしバルソレイユレイを残したまま、何らかの方法でこのターンを凌がれたら次のターンがさらに面倒になるかもしれない。とどめには一歩及ばなかったが、バルソレイユレイを破壊した判断を間違えているとは理亞本人は思っていない。

 

 

理亞「ターンエンド。」

◼️手札1/ゲージ3/LP9

 

 

ライフ1まで追いつめられてしまった千歌だが、身体にまとわりつく痺れが多少弱くなってからゆっくりと立ち上がる。そして面を上げた千歌は口元を吊り上げ、鋭いながらも無邪気さを孕んだ笑顔を理亞に向けていた。

 

千歌のその笑みに理亞はちょっとした不快感を覚える。

 

 

理亞「なに………笑ってるのよ?」

 

千歌「ごめんね。でも楽しくてつい。」

 

理亞「たの、しい………?」

 

千歌「うん。」

 

 

理亞には理解できなかった。ライフは残り1、そしてエースのバルソレイユレイは倒した。さらには理亞と千歌には8ものライフ差がある。それなのに、この状況で楽しいとか笑ってる千歌を、理亞は心良く思えない。

 

 

理亞「ふざけないで………! 私は真面目にファイトしてるの………。楽しいとか、遊びでファイトしてるんじゃない!!」

 

千歌「理亞ちゃん………」

 

理亞「私と姉様には大会で勝たなければならない理由がある!負けられない理由があるのに、それなのに………何で姉様は、あんたみたいなふざけたファイターに固執するのよ………!!」

 

 

理亞は隠していた感情を強く訴える。目に涙を浮かべ、憤りを声に乗せて………。

 

 

千歌「理亞ちゃん………。私とのファイト、楽しくない?」

 

理亞「あたりまえでしょ………! 楽しいとか面白いとか、私達のファイトにそんなものは要らない! 言ったでしょ、お遊びでファイトしてるんじゃないのよ!!」

 

千歌「じゃあもし、次の私のターンで、今のこの状況が覆ったら面白くない?」

 

理亞「はぁ?」

 

 

理亞には千歌の言ってる意味が分からない。"次のターンでこの状況を覆す?"指一本で小突けば負けてしまう程度のライフしか無いこの状況を覆すなど無理だ。絶望的なこの戦況差を見たら普通はファイトを諦める他ないはずなのに。

 

なのに、千歌の目はまだ死んでいない。むしろ輝きが増して見える。理亞には絶望的なこの状況でいっそう目の光りが強くなる千歌の感情を理解できない。

 

 

理亞「何バカな事を………ここから逆転なんてできるわけない!!」

 

千歌「でももし、形勢逆転できたら………面白いと思わない?」

 

 

千歌の目はまだ光りを放っている。理亞が逆転を否定すればするほど、千歌の目にやどる闘志は逆に強くなっていく。そんな千歌の闘志に、理亞は恐ろしさと同時に何故か引き込まれていく感覚に陥る。

 

なぜそんな強い目を向けていられる? なぜその目の光りは弱くならない? なぜ自信満々に逆転できるなんて言える? なぜその笑みを崩さない? 見てみたい。本当にこんな戦況差を逆転できると言うのか……。根拠を持たないその自信の先にあるものを見てみたい。ほんの少しでも芽生えた好奇心に理亞の感情は追いついていけない。

 

 

千歌「私のターン! ドロー、チャージ&ドロー!」

◼️手札3→4/ゲージ2→3

 

千歌「ライトに〈忠竜 フレアファング・ドラゴン〉をコール。」

◼️手札4→3

 

 

忠竜 フレアファング・ドラゴン

サイズ1/攻3000/防1000/打撃1

 

 

千歌「レフトに〈神速のバルドラゴン〉をコール!」

◼️手札3→2

 

 

神速のバルドラゴン

サイズ2/攻6000/防3000/打撃2/【移動】

 

 

千歌「忠竜フレアファングの能力!サイズ2以上の太陽竜が登場した時、1チャージ、1ドロー!」

◼️手札2→3/ゲージ3→4

 

 

千歌はフレアファングの能力で引いた1枚を見て「来た!」とわずかに口角を上げる。今このカードを引けた事が千歌に逆転の希望をくれる。

 

 

千歌「私は今引いたカードをキャスト〈太陽の恵み〉まずは1チャージ、さらに場に太陽竜がいれば、追加で2チャージ!」

◼️手札3→2/ゲージ4→5→7

 

千歌「超太陽聖剣 バルフォーサーの能力発動!"竜撃の刃" 私のライフが5以下なら、バルフォーサーをドロップに置いて、デッキから〈真ドラゴンフォース"紅天超太陽の型"〉を手札に加えるよ。」

◼️手札2→3

 

理亞「ドラゴンフォース………!」

 

 

何度も千歌のファイトを見直していたから分かる。千歌の使うカードで最も注意と警戒をすべきカードが〈ドラゴンフォース〉のカードだ。

 

 

千歌「私のライフが6以下で、場にバルドラゴンがいるならゲージ3払い、デッキから〈太陽竜〉2枚をソウルに入れて………〈真・ドラゴンフォース"紅天超太陽の型"〉解放!!」

◼️手札3→2/ゲージ7→4

 

 

真・ドラゴンフォース"紅天超太陽の型"

ドラゴンW

太陽竜

アイテム:攻7000/打撃2

『解放条件‼︎』(君のライフ6以下で、場にカード名に「バルドラゴン」か「バルソレイユ」を含むサイズ2以上のモンスターがいる。)

◼️【装備コスト】ゲージ3払い、君のデッキから〈太陽竜〉2枚までをソウルに入れる。

◼️このカードは相手の効果で破壊されず、手札とデッキに戻せず、能力は無効化されない。

◼️君はサイズの合計5まで〈太陽竜〉のモンスターを場に置ける。

◼️ このカードが他の〈太陽竜〉と連携攻撃した時、このカードをスタンドして、君のライフが13以下なら、君のライフ+2!さらに君のライフが10以上ならこのカードと連携攻撃したサイズ2以下の〈太陽竜〉1枚は【2回攻撃】を得る。

◼️ 【紅天召喚:太陽竜】(お互いのターン中に使える。【紅天召喚:太陽竜】は1ターンに1回だけ使える。)

ライフ1払い、このカードのソウルから〈太陽竜〉のモンスター1枚をコールする。その後、君の場のモンスターを好きな枚数そのカードのソウルに入れてもよい。

ソウル2

 

 

千歌は金色に縁取られた紅いオーラを纏い、紅い両翼が生え、赤と黒のノースリーブの着物ドレス、着物袖のアームカバー、アシンメトリーで片側が長い和風なミニスカート、千歌の胸を強調するような胸鎧、赤色の指出し手袋、腰には小さい竜の羽を模した装飾が施してある。さらに千歌の髪は全体的に伸びて後ろの髪は腰あたりまで伸びる。そして、千歌が少し動くたびに紅と金の粒子が舞い散っている。

 

 

千歌「真ドラゴンフォースの能力で、私はサイズ合計5までの太陽竜をコールできる。フレアファングに重ねてコール〈〉」

 

千歌「アタックフェイズ! 真ドラゴンフォースと忠竜フレアファングでゾディアックに連携攻撃! 真ドラゴンフォースの能力、太陽竜と連携攻撃した時、ライフ+2!そして私はスタンドする!」LP1→3

 

理亞「ゾディアックのソウルガード!」

 

 

真ドラゴンフォース+忠竜フレアファング

連携攻10000

 

ゾディアックブライトスター

防5000

 

ゾディアックブライトスター 撃破!

【ソウルガード】ソウル4→3

明流星機 Z・キラキリア

 

 

理亞「ゾディアックのソウルからドロップに置かれたZキラキリアの『明星』発動、私のライフ+1!」LP9→10

 

千歌「真ドラゴンフォースと神速のバルドラゴンでゾディアックを連携攻撃!真ドラゴンフォースをスタンド、私のライフ+2!」LP3→5

 

理亞「ソウルガード!」

 

 

真ドラゴンフォースとの連携攻撃によって、バルドラゴンもドラゴンフォースと同じオーラを纏い、ゾディアックに突撃する。だがゾディアックは高く飛び上がり、バルドラゴンの突攻を回避するが、同じくドラゴンフォースの翼で高く飛んでいた千歌の上空からの攻撃は避けきれずに千歌に殴り倒される。

 

 

真ドラゴンフォース+神速のバルドラゴン

連携攻 13000

 

ゾディアック

防5000

 

ゾディアックブライトスター 撃破!

【ソウルガード】ソウル3→2

明流星機 Z・ドレーサー

 

 

理亞「Zドレーサーの『明星』でライフ+1!」LP10→11

 

理亞「ふん、何が"逆転する"よ。私のライフを1も削れないどころか、明星の能力で私のライフはさらに増えた。ゾディアックもソウルは2枚剥がされたけど健在。やっぱり、姉様はあんたを過剰に買い被ってるだけよ!」

 

千歌「私のアタックフェイズはまだ終わってないよ。」

 

理亞「は?」

 

 

千歌は目に宿す光りを弱めず、その笑みをまだ崩さない。そしてドラゴンフォースの紅い光りはさらに強く光りを増す。

 

 

千歌「ライフ1払い、真ドラゴンフォースの能力発動!【紅天召喚】ソウルから〈超太陽光竜 バルソレイユ・ソル〉をノーコストコール!」LP5→4

 

 

真ドラゴンフォース ソウル2→1

 

 

超太陽光竜 バルソレイユ・ソル

ドラゴンW/スタードラゴンW/ダークネスドラゴンW

太陽竜

サイズ3/攻7000/防7000/打撃3

◼️【コールコスト】君の場のモンスター1枚に重ねて、ゲージ2払う。

◼️このカードがアイテムと連携攻撃した時、相手のモンスター1枚を破壊するか、ソウル1枚をドロップする。

◼️【対抗】"太陽の絆"このカードのソウル1枚をドロップに置く、置いたら、君は次のダメージを受けない。この能力は1ターンに1回だけ使える。

【2回攻撃】【ソウルガード】

 

 

バルソレイユは、白とオレンジを基調とした鎧を纏い、クリアブルーの刃のついた仮面を被る。そして背後に浮く6本のソードビットが3本ずつ爪のようなガントレットになり、バルソレイユの両腕に装備される。

 

 

 

千歌「バルドラゴンとフレアファングをバルソレイユソルにソウルイン!」

 

 

バルソレイユソル ソウル0→2

 

 

理亞「このタイミングで新たなバルソレイユを………⁉︎」

 

千歌「行くよ。真ドラゴンフォースとバルソレイユソルで連携攻撃! 真ドラゴンフォースの能力でスタンド、ライフ+2! バルソレイユソルの連携攻撃時の能力でゾディアックのソウル1枚をドロップに置く!」LP4→6

 

 

ゾディアックから半透明な光りに包まれたカードが現れ、バルソレイユソルは爪のようなガントレットから3つの斬撃を飛ばして、そのカードを斬りさいた。

 

 

ゾディアックブライトスター ソウル2→1

◼️明流星機 Z・キラギレイダー

 

 

理亞「『明星』でライフ+1!」LP11→12

 

千歌「メインの攻撃!」

 

理亞「ソウルガード!」

 

 

バルソレイユソルはガントレットに付いているクリアブルーのブレードクロウでゾディアックに斬りかかる。ゾディアックは飛んでそれを回避するが、それを読んでいたとばかりに千歌は上空で待ち構えていた。そして千歌は拳にエネルギーを集中させてゾディアックを殴る。

 

 

真ドラゴンフォース+バルソレイユソル

連携攻 14000

 

ゾディアック

防5000

 

ゾディアックブライトスター 撃破!

【ソウルガード】ソウル1→0

◼️明流星機 Z・キライザー

 

 

理亞「明星でライフ回復!」LP12→13

 

千歌「真ドラゴンフォースとバルソレイユソルでゾディアックに連携攻撃! ドラゴンフォースをスタンド、ライフ+2! バルソレイユソルの連携時能力でゾディアックを破壊!」LP6→8

 

 

バルソレイユソルは単身ゾディアックに迫り、ブレードクロウでゾディアックを斬り裂く。ゾディアックを高い声で悲鳴をあげて場から消滅する。

 

 

ゾディアックブライトスター 完全撃破!

 

 

理亞「そんな………ゾディアック!」

 

 

攻撃対象にしたゾディアックがバトル前に場から消えた事で、今のこの攻撃は通らず、空振りに終わる。

 

 

千歌「真ドラゴンフォースで理亞ちゃんに攻撃!打撃2!」

 

 

千歌は右の手のひらに赤いエネルギーを集め、それを理亞に撃ち出す。そのエネルギー弾は理亞に着弾後、爆発を起こす。

 

 

理亞「うあぁ!!」LP13→11

 

 

今度こそこのターンは終わりか。理亞そう思ったのも束の間、千歌は高らかに次のフェイズを宣言する。

 

 

千歌「ファイナルフェイズ!!」

 

理亞「っ⁉︎」

 

千歌「私がドラゴンフォースを装備していて、このターン中に私のカードが3回以上攻撃していたなら、ゲージ4払って、必殺コール!! 〈超太陽必殺撃一式 バルソレイユ"バルソーラーレイ・ギガスラッシャー!!"〉」

◼️手札1→0/ゲージ4→0

 

 

超太陽必殺撃一式 バルソレイユ"バルソーラーレイ・ギガスラッシャー!!"

ドラゴンW/スタードラゴンW/ダークネスドラゴンW

必殺モンスター

太陽竜/ネオドラゴン/黒竜

サイズ3/攻12000/防7000/打撃2

◼️君がカード名に「ドラゴンフォース」を含むアイテムを装備していて、このターン中に君のカードが3回以上攻撃しているなら使える。

◼️【コールコスト】君の場の〈太陽竜〉3枚までの上に重ねて、ゲージ4払う。

◼️このカードの登場時、君の場の〈太陽竜〉のアイテム1枚までをスタンドする。さらに君のアイテムはファイナルフェイズ中にも攻撃できる。

◼️このカードがカード名に「ドラゴンフォース」を含むアイテムと連携攻撃した時、そのアイテムは【貫通】を得て、お互いにライフを回復できず、この攻撃のダメージは2より減らない。

【4回攻撃】【貫通】【ソウルガード】

 

 

バルソレイユは纏っていた鎧を脱ぎ捨て、ソードビットが合体して1本の大剣になる。バルソレイユはそれを握り、赤いオーラを纏う。そして背には赤い光りの翼が生える。さらに千歌の前にもバルソレイユと同じ大剣が現れ、千歌はそれを握った。

 

 

千歌「行くよ。真ドラゴンフォースと必殺モンスターで連携攻撃!真ドラゴンフォースはスタンド! 必殺モンスターの連携時能力でお互いにライフは回復できない。 連携打撃4!!」

 

 

バルソレイユは理亞に突撃して斬りかかる。理亞はエストールグラウディンで受け止めるが、バルソレイユの突撃の勢いも重なって、簡単に押し負けてしまった。

 

 

理亞「くぅぅ!!」LP11→7

 

千歌「真ドラゴンフォースと必殺モンスターで2回目の連携攻撃! 真ドラゴンフォースをスタンド!必殺モンスターの能力でお互いにライフを回復できない! 打撃4!」

 

 

千歌は大剣を振り上げて高く飛び上がり落下の勢いをつけて縦一閃に理亞を斬る。

 

 

理亞「うあぁぁ!!」LP7→3

 

千歌「真ドラゴンフォースと必殺モンスターで3回連携攻撃!真ドラゴンフォースをスタンド! 打撃4!」

 

 

千歌とバルソレイユは大剣を構えて同時に斬りかかる。理亞はエストールグラウディンで千歌の剣を受け止め、そのまま身体をそらして千歌の剣を受け流す。だがそれが精一杯だった。千歌の後を追ってバルソレイユも剣を構え、横薙ぎに斬りかかる。そして攻撃を流された千歌めますぐに大勢を整えて、振り向きざまに身体全体を捻って横薙ぎに理亞に斬りかかる。理亞にはもう2人の剣を防ぐ隙も躱す暇もない。そして理亞は前後から同時に来る斬撃を受けた。

 

千歌「"バルソーラーレイ・ギガスラッシャー!!"」

 

理亞「うああぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」LP3→0

 

 

 

 

 

 

ファイトに負け、理亞は片膝をついて今のファイトについて考える。自分はたしかに優勢だった。姉、聖良が1番注目している相手、高海千歌を相手に、たしかにライフ1まで追い詰めたのに………、千歌のあらゆる戦法を封じ、裏の裏まで封じたのに………、それなのに先のターン、宣言通りに千歌はこの1ターンで逆転し、自分に勝ってしまった。いったいどうして、何がこのファイトの命運を分けたのか、千歌の引きの強さか、常人ならざる強運か………。いくら考えても答えは出ない。ただ、ひとつ分かった事は………。

 

 

「理亞」

 

理亞「………っ!」

 

 

考える理亞の耳に、いつもの聞き馴染みのある優しい声が聞こえた。いつでも自分を優しく包み込んでくれる最愛の姉の声。

 

 

理亞「姉様………」

 

 

顔を上げた先には、自分に手を差し伸べて優しく笑う聖良がいた。理亞は目に涙を浮かべて、姉の手をとって立ち上がる。そして姉の言った事に背いてしまった事をただ謝る。

 

 

理亞「ごめんなさい姉様、私、Aqoursの誰と鉢合わせてもファイトするなと言われてたのに………、それを無視した挙句に負けてしまった………、う、うぅ………」

 

聖良「良いんですよ、理亞。」

 

 

聖良はすすり泣く理亞の頭を撫でて笑って許す。言った事に背いた理亞に対しては怒りは全くない。むしろ理亞は自分の言った事に納得はしていないだろうと薄々思っていた。

 

 

聖良「理亞、千歌さんとファイトしてみてどうでしたか?」

 

 

千歌に負けた事はたしかに悔しい。だが、悔しさよりも強い感情が理亞には芽生えていた。千歌のファイト中に見せる笑みは、なぜかファイトの相手でもある自分まで熱くなってしまう。千歌の次の一手一手を心のどこかで期待してしまう。千歌の次の一手はどう来るのか、千歌の次の一手をどう封じるのか、千歌は自分の戦略をどう崩すのか、とてもワクワクした。

 

なぜ聖良が千歌との再戦にこだわるのか、その理由がなんとなく分かった気がする。

 

 

理亞「とても、楽しかったです。」

 

 

理亞の答えに聖良はさらに笑みを見せる。

 

 

聖良「それは良かったです。」

 

理亞「あ、でも、ファイトに負けたから星3つはまた失ってしまいました。」

 

 

理亞はさっきまで星を15個持っていたが、千歌に負けた事で賭けていた星3つを千歌に渡す事になっている。これで理亞の持ち星は12個だけとなってしまった。だが落ち込む理亞に聖良は自分の持ち星を見せる。

 

 

聖良「大丈夫ですよ理亞、私は星を18個持っていますから、あなたのと合計してちょうど30個ですよ。」

 

理亞「さすが姉様です。」

 

 

聖良が星を18個持っていた事で、本戦に出場できる条件の星30個をなんとか達成している。

 

 

千歌「聖良さん。」

 

聖良「千歌さん。理亞の相手をしてくださりありがとうございました。」

 

千歌「あ、いえ。私も理亞ちゃんとのファイトは楽しかったですし。理亞ちゃん、凄く強かったです。」

 

理亞「………高海千歌、これ。私、負けちゃったし」

 

 

理亞は約束どおり千歌に星3つを差し出す。千歌は「ありがとう」と言って星を受け取った。

 

 

聖良「私達は先に会場入りしてますね。」

 

千歌「はい。私も梨子ちゃんと鞠莉ちゃんと合流してから会場に入ります。」

 

聖良「待っていますよ。」

 

 

そう言って聖良と理亞は会場へと去って行った。

 




今回も感想をぜひぜひ!!

更新遅れてごめんなさい。

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