バディファイトLoveLive!サンシャイン!! 作:ヤギリ
前回の『バディファイトLoveLive!サンシャイン‼︎』
ついに、ツバサ杯カップが始まった。
開会式は「にこりんぱな」の余興ライブから始まり、会場は大きな熱狂に包まれていた。
強い決意と周囲の期待を胸に、穂乃果はツバサ杯カップの大舞台へと歩を進めるのだった。
そして、ツバサ杯カップ最初のファイトが始まる………。
◆
ツバサ杯 第一回戦
一戦目
高坂 穂乃果 vs 三ノ月 発花みのつき はつか
三ノ月 発花みのつき はつかと呼ばれた女性は赤い髪をミニポニーテールでまとめ、キリッとした目つきが印象的な女性だ。
穂乃果と発花はデッキケースを腕に当てる。するとデッキケースに収納されていたベルトが自動で巻かれる。
穂乃果「希望を紡げ五角の絆、そして繋げよ皆んなの夢! ルミナイズ!〈五角武竜伝"絆"〉」
発花「あたしは負けない、認めない、必ず勝つ!ルミナイズ!」
オープンTHEフラッグ
穂乃果「ドラゴンワールド」
◼️手札6/ゲージ2/LP10
発花「ダークネスドラゴンワールド」
◼️手札6/ゲージ2/LP10
穂乃果「私のターン、ドロー、チャージ&ドロー!」
◼️手札6→7/ゲージ2→3
穂乃果「ライトに〈五角騎竜 火剣のドゥーベル〉をコール! レフトに〈五角騎竜 砂杖のアルカイド〉をコール!」
◼️手札7→6→5
五角騎竜 火剣のドゥーベル
サイズ1/攻5000/防1000/打撃2
五角騎竜 砂杖のアルカイド
サイズ1/攻2000/防2000/打撃2
穂乃果「アタックフェイズ! 火剣のドゥーベルで発花さんに攻撃! 打撃2!」
ドゥーベルは剣に火を纏わせて発花を斬る。
発花「ぐぅっ」LP 10→8
穂乃果「ターンエンドです。」
◼️手札5/ゲージ3/LP10
発花「私のターン、ドロー、チャージ&ドロー!」
◼️手札6→7/ゲージ2→3
発花「キャスト〈ヴァンパイア・ファング〉2チャージ」
◼️手札7→6/ゲージ3→5
発花「ゲージ2払い、装備〈魔迅剣 カルヴォード〉」
◼️手札6→5/ゲージ5→3
魔迅剣 カルヴォード
ダークネスドラゴンW
黒竜/魔剣
アイテム:攻5000/打撃2
◼️【装備コスト】ゲージ2払う。
◼️【起動】君の手札から〈魔剣〉のモンスター1枚を捨ててよい。捨てたら、このカードの攻撃力+3000、打撃力+1!
◼️君の場の〈魔剣〉のモンスター1枚のソウルが3枚以上なら、このカードの能力は無効化されない。
【2回攻撃】
発花「魔迅剣カルヴォードの能力、手札から〈魔剣竜 バジーグ〉を捨てる。そしてカルヴォードの攻撃力+3000/打撃力+1!」
◼️手札6→5
魔迅剣 カルヴォード
攻5000→8000/打撃2→3
魔剣竜 バジーグ
ダークネスドラゴンW
黒竜/魔剣
サイズ2/攻5000/防2000/打撃1
◼️【起動】手札にあるこのカードを捨てる。
◼️このカードが手札から捨てられた時、君のデッキの上からカードを1枚ゲージに置く。
◼️このカードが登場した時、君のライフ+1!
【貫通】
発花「手札から捨てたバジーグの能力で、1チャージだ。」
◼️ゲージ3→4
発花「さらに手札の〈魔剣竜 ギーヴル〉の起動能力で、手札からギーヴルを捨てる。」
◼️手札5→4
魔剣竜 ギーヴル
ダークネスドラゴンW
黒竜/魔剣
サイズ2/攻4000/防4000/打撃3
◼️【起動】手札にあるこのカードを捨てる。
◼️このカードが手札から捨てられた時、君のライフ+1!さらに君が〈魔剣〉のアイテムを装備しているなら、代わりに君のライフ+2!「魔剣竜 ギーヴル」の能力は1ターンに1回だけ使える。
発花「手札から捨てたギーヴルの能力で、私が魔剣を装備していればライフ+2!」LP8→10
発花「ゲージ3払い、ドロップから〈魔剣〉2枚をソウルに入れてライトにバディコール!〈魔剣竜王 ヴォルドーグ〉」LP10→11
◼️手札4→3/ゲージ4→1
魔剣竜王 ヴォルドーグ
ダークネスドラゴンW
黒竜/魔剣
サイズ3/攻8000/防5000/打撃2
◼️【コールコスト】君のドロップの〈魔剣〉のカードを2枚以上全てをこのカードのソウルに入れて、ゲージ3払う。
◼️君の手札から〈魔剣〉のカードを捨てる時、そのカードをこのカードのソウルに入れる。
◼️このカードのソウルに〈魔剣〉が3枚以上あるなら、このカードの攻撃力+5000、防御力+5000、打撃力+2!5枚以上あるなら、このカードの能力は無効化されず、このカードのソウルは捨てられず、相手の効果でレストされない。
【2回攻撃】【ソウルガード 】/ソウル2
発花の場に、禍々しいオーラを放つ大剣を持った黒い人形の竜が現れる。
発花「キャスト〈魔剣竜技:魔血闘魂〉」
◼️手札3→2/LP 11→9
魔剣竜技:魔血闘魂
ダークネスドラゴンW
魔剣
◼️君の場に〈魔剣〉のカードが2枚以上あれば使える。
◼️【使用コスト】ライフ2払う。
◼️君のデッキの上からカードを3枚見て、その中の〈魔剣〉のカード2枚を君の場の〈魔剣〉のカード1枚のソウルに入れる。残りはゲージに置く。「魔剣竜技:魔血闘魂」は1ターンに1枚だけ使える。
発花「デッキトップから3枚確認。」
確認したカード
◼️魔剣竜 ザギン
◼️魔剣竜 ヴィデン
◼️魔剣竜技:魔剣烈魂
発花「こん中から2枚をヴォルドーグにソウルイン! 残りはチャージだ。 さらにヴォルドーグのソウルが3枚以上なら、攻撃力と防御力+5000/打撃+2だ!」
◼️ゲージ1→2
ヴォルドーグ ソウル2→4
攻8000→13000/防5000→10000/打撃2→4
発花「さらに手札から起動能力で〈魔剣竜 ガグゾーブ〉を破棄。 手札から捨てられたガグゾーブは、ヴォルドーグのソウルへ………。ガグゾーブの能力発動!」
◼️手札2→1
魔剣竜 ガグゾーブ
ダークネスドラゴンW
魔剣/黒竜
サイズ3/攻7000/防7000/打撃2
◼️【コールコスト】ゲージ2払う。
◼️【起動】手札にあるこのカードを捨てる。
◼️このカードが手札から捨てられた時、君の場の〈魔剣〉のアイテムを1枚を選ぶ。選んだカードの攻撃力+3000/打撃力+1!
◼️このカードがソウルにある〈魔剣〉のモンスターの攻撃力+3000して、【貫通】を得る。
【貫通】
発花「ガグゾーブがソウルに入った事で、ヴォルドーグの攻撃力+3000/【貫通】を得る。」
ヴォルドーグ ソウル4→5
攻13000→16000/【貫通】
発花「バトルだ。 ヴォルドーグで高坂穂乃果を攻撃! 打撃4!」
ヴォルドーグは大剣に黒いオーラを纏わせて穂乃果を斬り裂く。
穂乃果「くぅぅ!」LP9→5
穂乃果「私がダメージを受けた時、ドゥーベルの能力で1チャージ、アルカイドは自身の能力でセンターに移動!」
◼️ゲージ3→4
発花「センターを埋めたって意味ねぇよ! ヴォルドーグの2回攻撃だ、アルカイドを攻撃!」
ヴォルドーグ
攻16000
アルカイド
防2000
発花「貫通!打撃4!」
穂乃果「うぅぅ………!!」LP5→1
穂乃果「アルカイドが破壊された時、1チャージ、ライフ+1!」LP1→2
◼️ゲージ4→5
発花「カルヴォードで高坂穂乃果に攻撃! 打撃3!」
穂乃果「キャスト!〈ドラゴンシールド 火竜の盾〉デッキトップから3枚破棄して、ダメージを0に減らす!」
◼️手札5→4
発花は握っていた魔剣を縦に振り下ろし、斬撃を飛ばす。 だが、穂乃果の前に現れたドゥーベルの顔を模した炎の盾がその斬撃を打ち消す。
発花「カルヴォードの2回攻撃! 高坂穂乃果にとどめを刺す! 打撃3!」
穂乃果「キャスト!〈ドラゴニック・ヒール"プラス"〉私のライフ+2!さらに私のライフが5以下なら、さらにライフ+3!」LP2→4→7
◼️手札4→3
発花は斬撃に頼らず、魔剣を構えて自ら穂乃果に斬りかかる。 だが穂乃果の全身を聖なる光りが覆い、穂乃果に更なる活力を与えた。 その光りの強さに発花は思わず立ち止まる。
発花「このタイミングで回復かよ………、だが私はまだ攻撃中だ!」
発花は再び穂乃果に斬りかかろうと脚に力を入れる。だが穂乃果はもう1枚の手札を提示してニッと笑う。
穂乃果「もう1枚キャスト!〈五角の剣技 蒼炎の型〉ドロップから、ゲージ1払い、ライトにバディコール!〈五角竜王 ドラム〉 そして私はダメージ1を受ける………っ!」LP7→8→7
◼️手札3→2/ゲージ5→4
穂乃果のライトに蒼い炎と赤い炎が竜巻のように螺旋を描いて噴き上がる。その噴き上がる炎の熱で穂乃果はダメージを受ける。 そして炎の嵐が止むと、そこには穂乃果のバディ、五角竜王ドラムが勇猛果敢に立っていた。
五角竜王 ドラム
サイズ2/攻6000/防5000/打撃3/【ソウルガード】ソウル1
発花「私のターンにバディコールだと? 舐めんな、今度こそあんたの身体を斬り裂いてやる!」
発花は止めていた攻撃を再開し、今度こそ穂乃果に斬りかかる。
穂乃果「くぅぅ………!! 私がダメージを受けた時、ドラムの能力を発動! 私のライフが6以下なら、ヴォルドーグを破壊!」LP7→4
ドラム『穂乃果の痛みが俺の力に変わる! 穂乃果に攻撃した代償を払ってもらうぜ!!』
穂乃果が受けたダメージが痛みのエネルギーとしてオーラに変わり、ドラムは穂乃果の痛みのエネルギーを吸収して太刀に纏わせる。そして発花のバディであるヴォルドーグに斬撃を飛ばす。
発花「ソウルガードだ!」
ヴォルドーグ 破壊!
【ソウルガード】ソウル5→4
発花「チッ………! ターンエンドだ。」
◼️手札1/ゲージ1/LP9
発花(この状況から粘りを見せたか………。まぁ、今のターンで終わっちまうようじゃ、あの綺羅ツバサが選んだ相手には不足すぎるからな。)
◆
あんじゅ「穂乃果ちゃん、なかなか危ない状況なんじゃない?」
ツバサ「大丈夫よ。穂乃果さんの真価はここから発揮されるわ。 今のターンで穂乃果さんを仕留め切れなかった事を後悔しないことね。三ノ月 発花さん。」
◆
1ヶ月前、ツバサは一軒のとある家を訪ねていた。
「はーい!」
ツバサがその家のインターホンを押すと、中学生くらいの少女がツバサを迎える。
「どなたですか?」
ツバサ「はじめまして。 発花さん居ますか?」
「お姉ちゃんですか? はい、今呼んできますね!」
発花の妹と思われる少女は家の奥に行き、「お姉ちゃーーーん!お客さんだよーーー!」と発花を呼び、そして発花本人が玄関に出る。そして発花は玄関にいるツバサを見るやいなや、早歩きで駆け寄り「外に出るぞ」と言って近くの公園に移動した。
発花「綺羅ツバサ………!」
ツバサ「久しぶりね、三ノ月 発花さん。」
発花「あんたが家を訪ねて来るなんてな。 ファイトでもしに来たんなら受けるぜ?」
ツバサ「残念だけど、今日はあなたとファイトする気は無いわ。」
発花は少し食い気味に、喜びを込めた強い口調でまくし立てる。 だがツバサは発花の勢いに対して冷静な態度で流していく。
発花「はんっ、じゃあ何の用だよ?」
ツバサ「あなたにコレを渡しに来たのよ。」
ツバサは懐から西洋風の封筒を取り出して発花に渡す。発花はその封筒に書かれている「ツバサ杯」の文字を見て疑問符を浮かべる。
発花「ツバサ杯? なんだこりゃ?御大層に自分の名前までつけちゃってよ〜〜。 日本一になってすっかり女王気取りか?」
発花は若干バカにするように発言するが、それでもツバサは気を乱すことなく言葉を流す。
ツバサ「日本一ね………。たしかに私は先日チャンピオンの称号を得たわ。でも私はまだ自分が日本一だなんて思ってないわ。 "彼女"を倒さない限りはね………」
発花「"彼女"? ああ、あんたがテレビで言ってた、こう………こうさ………」
ツバサ「高坂穂乃果さんよ。」
発花「ああ、そいつだ。」
ツバサ「私が真に日本一になるには、穂乃果さんに勝つ必要がある。 ただファイトするだけではない、私が座る"チャンピオンの座"を賭けてね。」
ツバサの穂乃果への執着心が感じられる発言に、発花は訝しげに目を鋭く細め、眉が少し吊り上がる。そしてさっきまでの挑発的だった口調をや声色を低くする。
発花「………解せねーな。 まるでその高坂穂乃果って奴が、"日本中のバディファイターん中で1番強い"って言ってるように聞こえるんだけどよ?」
ツバサ「ええ、私はそう思っているわ。」
発花「おい、だったらその高坂穂乃果の場所を教えろ!知ってんだろ? 私が直接会って来てやる! あんたがそこまで肩入れするだけの実力があるか私が試して来てやるよ!!」
ツバサのはっきりとした答えに、発花は声を荒げる。
ツバサ「その必要はないわ。」
発花「あん?」
ツバサ「ツバサ杯には穂乃果さんも参加するわ。 彼女の実力を知りたいなら、この大会でファイトすれば良い。」
発花「なるほどな………。良いぜ、だったら私は参加してやる。 だが1つ、もし私が高坂穂乃果を倒したとしたら、この大会はどうなる?」
ツバサ「どう とは?」
発花「この大会、どうせあんたが高坂穂乃果とファイトするためだけに開く大会なんだろ? つまり高坂穂乃果があんたの前に立つ事を想定した大会だ。 もし高坂穂乃果が私や他の参加者に負けたとしたら、あんたの想定外の事態になる。 その場合は、この大会はどうなる?」
ツバサ「どうともしないわ。穂乃果さんが負ける事があったとしても大会は続ける。 その時は、私の前に立った誰かと、チャンピオンの座を賭けてファイトするまでのことよ。」
◆
ツバサ「ランダムで選んだとは言え、この対戦カードを望んだのは発花さん自身よ。 あなたの身体で、目で、心で、存分に穂乃果さんの実力を確かめるといいわ。」
◆
穂乃果「私のターン、ドロー、チャージ&ドロー!」
◼️手札2→3/ゲージ4→5
穂乃果「私のライフが6以下で、場にドラムがいれば、ゲージ2払って………〈角王フォース"五角の闘覇"〉解放‼︎」
◼️手札3→2/ゲージ5→3
★
角王フォース"五角の闘覇"
武装騎竜/覚醒
攻6000/打撃2
◼️〈解放条件‼︎〉〔君のライフが6以下で場にサイズ2以上の『五角』のモンスターがいる。〕
◼️【装備コスト】ゲージ2払う。
◼️【対抗】君にダメージ1!この能力は1ターンに1回だけ使える。
◼️君が効果でダメージを受けた時、次の2つから1つ選んで使える。この能力はそれぞれ1ターンに1回ずつ使える。
・君のライフ+3する。
・相手にダメージ1!
◼️このカードは破壊されず、手札に戻せず、能力は無効化されない。
穂乃果は赤いオーラに包まれる、そしてオーラの中から現れた穂乃果は、左肩から腕にかけて肩当ての鎧を纏い、右手には籠手を装備し、ドラムの角を模した額当てをつけている。そして手には、ドラムと同じ刀が握られている。
穂乃果「キャスト〈ドラゴウィズダム 五角の知恵〉ダメージ1を受けて………、うぅっ! 1チャージ、1ドロー!」LP4→3
◼️手札2→1→2/ゲージ3→4
穂乃果「私がダメージを受けた事で、角王フォースの能力、発花さんにダメージ1!」
穂乃果は痛みのエネルギーを太刀に纏わせて、発花に横薙ぎの斬撃を飛ばす。
発花「くぅっ!」LP9→8
穂乃果「火剣のドゥーベルの能力で1チャージ。」
◼️ゲージ4→5
穂乃果「ドラムの能力発動! 私がダメージを受けて、ライフ6以下なら、ヴォルドーグを破壊!」
発花「ソウルガードだ!」
ヴォルドーグ 破壊!
【ソウルガード】ソウル4→3
穂乃果「角王フォースの起動能力、私にダメージ1!………くぅぅ! 角王フォースのさらなる能力で私のライフ+3!」LP3→2→5
穂乃果「ドラムの能力で、私のライフが6以下なら、ヴォルドーグをもう一度破壊!」
発花「くっ、ソウルガードだ!」
ヴォルドーグ 破壊!
【ソウルガード】ソウル3→2
穂乃果「まだです。私がダメージを受けた事でキャスト!〈ドラゴアクセプト 五角の誓い〉 ドロップからサイズ2以下の五角を1枚を【コールコスト】を払ってコールする。 私はドロップからゲージ2払い〈五角大竜王 斬撃のドラム〉をライトにコール!」
◼️手札2→1/ゲージ5→3
★
五角大竜王 斬撃のドラム
サイズ2/攻6000/防5000/打撃3
『角王』
◼️【コールコスト】君のデッキの上から2枚をこのカードのソウルに入れて、ゲージ2払う。
◼️君のライフが6以下なら、このカードの攻撃力+2000して、【2回攻撃】を得る。
◼️君がダメージを受けた時、君のライフが6以下なら、次の2つから1つ選んで使える。
・相手の場のカード1枚のソウル1枚をドロップに置く。
・相手のモンスター1枚を破壊する。
【貫通】【ソウルガード】/ソウル2
ドラムは足下から伸びる光りの柱に包まれる。 そして現れたのは、見た目こそあまり変化は無いが、柄の前後に刃が付いている双刃の刀を装備している武者のような鎧を着たドラムだった。
穂乃果「斬撃のドラムは私のライフが6以下なら、攻撃力+2000/【2回攻撃】を得る。」
斬撃のドラム
攻6000→8000/【2回攻撃】
穂乃果「さらにキャスト〈ドラゴニック・グリモ〉手札を全て破棄して、3ドロー!」
◼️手札1→0→3
発花「ここで手札を増やすのかよ………」
穂乃果「アタックフェイズ! 斬撃のドラムで発花さんに攻撃! 打撃3!」
発花「キャスト!〈ドラゴンシールド 黒竜の盾〉 ダメージを0に減らして、ライフ+1!」LP8→9
◼️手札1→0
ドラムは双刃の刀を振り回し、猛スピードで発花に迫る。だが、発花の前に現れた黒い竜の顔を模した盾がドラムの剣劇を弾く。
穂乃果「ドラムの2回攻撃! 打撃3!」
ドラムは再び双刃の刀を振り回し、今度こそ発花を斬りつける。
発花「ぐぁぁぁ!」LP9→6
穂乃果「ドゥーベルも発花さんに攻撃! 打撃2!」
ドゥーベルは剣に炎を纏わせて発花を斬る。
発花「くぅぅ………!」LP6→4
穂乃果「角王フォースで発花さんに攻撃! 打撃2!」
穂乃果は太刀を構えて発花に突撃し、上下に太刀を振り下ろす。
発花「うわぁぁ!!」LP4→2
穂乃果「ターンエンド!」
◼️手札3/ゲージ3/LP5
発花「ぐぅぅ………、なかなかやるな………! だが、まだまだこんなもんじゃ、あんたを認めるわけにはいかねぇなぁ!!」
穂乃果「………っ!」
発花はさらに声を荒げ、そして鋭い目つきのまま穂乃果を威嚇する。
発花「あんたは綺羅ツバサと何度戦ったことがある?」
穂乃果「え? 2〜3回くらいですけど………」
発花「はっ………! たったその程度かよ………。 私は何度も戦ったぜ。3回や4回なんてちゃっちい回数じゃない、10回も15回も何度も何度も戦った。 色々な大会で出会い、ファイトして………、そしてついに、私は綺羅ツバサに1度も勝つ事なく、あいつがチャンピオンになる瞬間を見た………。」
発花は少し俯き、歯を食いしばって顔をしかめる。そして再び穂乃果を見る。 先ほどとは違い、その目には少しだけ涙が溜まっていた。
発花「けど何故だろうな………。 綺羅ツバサがチャンピオンになった時、全然悔しくなかったんだ。むしろ嬉しかった………。 けどな、あいつは"自分はまだ日本一じゃない"とぬかしやがった………! その原因がお前だ!」
穂乃果「私が………?」
発花「そうだ。高坂穂乃果、お前を倒すまで綺羅ツバサは自分が日本一だなんて微塵も思っちゃいねぇーんだ。 だから解せねー、気にくわねぇ、納得できねぇー! 私が唯一ライバルと認めた綺羅ツバサが、どうしてチャンピオンの座を賭けてまでお前とファイトしたいのか、そこまで執着するのか………、私はそれを確かめる。そしてお前に勝って、私が綺羅ツバサとファイトする!」
穂乃果「………私も負けません。」
発花「私のターン、ドロー!チャージ&ドロー!」
◼️手札0→1/ゲージ1→2
発花「私のライフが6以下の時、ゲージ1払いキャスト〈アビスシンフォニア〉2ドローだ。」
◼️手札1→0→2/ゲージ2→1
発花「キャスト!〈黒竜魔剣解放!〉」
◼️手札2→1
黒竜魔剣解放!
ダークネスドラゴンW
黒竜/魔剣
◼️君の場〈黒竜〉か〈魔剣〉のカードがあるなら使える。さらに君のライフが6以下なら、このカードの【使用コスト】を払わずに使える。
◼️【使用コスト】ゲージ2払う。
◼️君のデッキの上からカードを10枚ドロップに置く。その後、君のドロップにある〈魔剣〉のアイテム1枚までを【装備コスト】を払わずに装備するか、〈魔剣〉のモンスター1枚までを【コールコスト】を払ってコールする。「黒竜魔剣解放!」はファイト中、1枚だけ使える。
発花「デッキトップから10枚破棄する。そして、ドロップから装備コストを払わずに装備!〈超黒竜魔迅剣 ネオカルヴォード・ガイン〉」
超黒竜魔迅剣 ネオカルヴォード・ガイン
ダークネスドラゴンW
魔剣/黒竜
アイテム:攻12000/打撃3
◼️【装備コスト】ライフ4払い、ゲージ3払う。
◼️このカードは相手の効果で破壊されず、手札とデッキに戻せず、能力を無効化されない。
◼️【起動】君の手札を1枚捨てるか、君のドロップの〈魔剣〉3枚までを、君の場のモンスター1枚のソウルに入れる。この能力は1ターンに1回だけ使える。
◼️ "斬黒魔迅断"君のアタックフェイズ開始時、君の場のソウル4枚以上の〈黒竜〉と〈魔剣〉のモンスターがいるなら、相手の場のモンスター全てを能力を無効化して破壊する。"斬黒魔迅断"は1ターンに1回だけ使える。
【3回攻撃】【貫通】
発花の手に握られていた魔剣はどす黒い禍々しいオーラをさらに強くし、さっきの倍はあるかと言うほど黒紫の大剣に変化する。そして刀身の中心には不気味な目の模様がついていた。
発花は、ネオカルヴォードガインを両手で握る。
発花「こいつは綺羅ツバサとのファイトまで取っておきたかったんだがな………。まさか一回戦から見せる事になるとは思いもしなかったぜ。 私にこいつを装備させた事を後悔しな!! ネオカルヴォードガインの起動能力で、ドロップから3枚のカードをヴォルドーグにソウルイン!」
ヴォルドーグ ソウル2→5
ソウルに入ったのは〈魔剣竜 ガルグーズ〉と〈魔剣竜 ビラーブ〉と〈魔剣竜 デビルーダ〉の3枚だ。
魔剣竜 ガルグーズ
ダークネスドラゴンW
黒竜/魔剣
サイズ2/攻6000/防1000/打撃1
◼️【起動】手札にあるこのカードを捨てる。
◼️このカードが手札から捨てられた時、君のデッキの上からカードを1枚引く。
◼️このカードがソウルにある〈魔剣〉のモンスターが攻撃した時、君のライフ+2!!
魔剣竜 ビラーブ
ダークネスドラゴンW
黒竜/魔剣
サイズ1/攻3000/防2000/打撃1
◼️【起動】手札にあるこのカードを捨てる。
◼️手札から捨てられたこのカードを、君の場の〈魔剣〉のモンスター1枚のソウルに入れる。
◼️このカードがソウルにある〈魔剣〉のモンスターが攻撃した時、相手の場のモンスター全ての防御力-3000!
魔剣竜 デビルーダ
ダークネスドラゴンW
黒竜/魔剣
サイズ2/攻5000/防5000/打撃2
◼️【起動】手札にあるこのカードを捨てる。
◼️このカードがソウルにある〈魔剣〉のモンスターの打撃力+1!
発花「デビルーダがソウルに入った事で、ヴォルドーグの打撃力+1するぜ。」
ヴォルドーグ
打撃力4→5
穂乃果「打撃5………⁉︎」
発花「アタックフェイズだ。 ネオカルヴォードガインの能力発動! "超黒魔迅断"! 相手のモンスター全ての能力を無効化して破壊するぜ!!」
真姫「"能力を無効化して破壊"って事は………」
海未「はい。ドラムがソウルガードを持っているとしても、一撃で破壊されてしまいます。」
サツキ「シンプルだけど、かなり嫌な能力だね。」
発花「ドラムとドゥーベルを、能力を無効化して破壊だ!」
発花は大剣に紫のオーラを纏わせ、長いオーラの刃を生み出す。そして発花は魔の大剣を横に薙ぐ。 そして紫のオーラの刃で斬られたドラムとドゥーベルは傷口から溢れた黒い炎に焼かれる。
穂乃果「キャスト!〈ドラゴ・ボンド〉ドラムを場に残して、ライフ+2!」LP5→7
◼️手札3→2
ドゥーベルは焼失してしまうが、ドラムは赤いオーラを纏い、全身を焼く黒い炎を吹き飛ばして生存する。
発花「くっ………! ネオカルヴォードガインでドラムに攻撃だ!」
穂乃果「ソウルガード!」
発花は魔の大剣を両手で握り、ドラムに斬りかかる。
ネオカルヴォードガイン
攻12000
斬撃のドラム
防5000
斬撃のドラム 撃破!
【ソウルガード】ソウル2→1
発花「ネオカルヴォードガインでドラムに2回攻撃!」
穂乃果「ソウルガード!」
斬撃のドラム 撃破!
【ソウルガード】ソウル1→0
発花「まだだ!ネオカルヴォードガインでドラムに3回目の攻撃!」
穂乃果「キャスト〈ドラゴンシールド 竜王の盾〉攻撃を無効化して、私にダメージ1! ………くぅ!」LP7→6
◼️手札2→1
ドラムの前に五角竜王 天武の顔を模した盾が現れ、発花の攻撃を弾く。だが、魔剣と盾がぶつかった衝撃が穂乃果にダメージを与える。
穂乃果「私がダメージを受けた時、ドラムの能力! 私のライフが6以下なら、ヴォルドーグを破壊!」
発花「ヴォルドーグのソウルガード!」
穂乃果が受けたダメージが可視化されてオーラとなる。そしてドラムは、穂乃果のダメージのオーラを太刀に纏わせてヴォルドーグに向けて斬撃を放つ。
ヴォルドーグ 破壊!
【ソウルガード】ソウル5→4
穂乃果「角王フォースの能力、私がダメージを受けた時、発花さんにダメージ1!」
穂乃果はダメージのオーラを自分の太刀に纏わせて、発花に斬撃を飛ばす。
発花「ぐっ………!」LP2→1
発花「ヴォルドーグで高坂穂乃果に攻撃! ソウルにあるガルグーズの能力で私のライフ+2! 打撃5だ!」LP1→3
穂乃果「うぁぁぁ!! 私がダメージを受けた時、ドラムの能力で、ヴォルドーグを破壊!」LP6→1
発花「ソウルガード!」
ヴォルドーグ 破壊!
【ソウルガード】ソウル4→3
穂乃果「さらに角王フォースの能力で、私がダメージを受けた時、ライフ+3!」LP1→4
発花「今さらライフを増やしたところで! ヴォルドーグで高坂穂乃果に2回攻撃! 私のライフ+2! 打撃5!」LP3→5
穂乃果「キャスト!〈ドラゴンシールド 竜王の盾〉攻撃を無効化して私にダメージ1! くっ!」LP4→3
◼️手札1→0
穂乃果「そしてドラムの能力でライフ6以下ならヴォルドーグを破壊!」
発花「ソウルガードだ!」
ヴォルドーグ 破壊!
【ソウルガード】ソウル3→2
発花「しぶてぇな………、ターンエンドだ。」
◼️手札1/ゲージ1/LP5
特等席で穂乃果のファイトを見ていた千歌達は、発花の怒涛の攻撃を耐えきった穂乃果に安堵と驚嘆をしていた。
千歌「あ、危なかった〜〜」
果南「結構ギリギリで耐えたね。」
真姫「チャンピオンになる。って息巻いて初戦で負けたら話しにならないものね。」
ルビィ「でも、穂乃果さんの手札は0で、残りライフも3だよ。」
海未「大丈夫ですよ。ギリギリまで追い込まれてからが穂乃果は粘ります。 それに、穂乃果の真価はこれからですよ。」
発花の今のターンを凌ぎきった穂乃果は、ギリギリのピンチだと言うのにクスりと笑う。 それとは対照的に発花は怪訝な表情で、笑顔の穂乃果を睨む。
発花「あ?何笑ってんだよ。このターンを凌ぎきった事がそんなに嬉しいかよ!」
穂乃果「すみません。でも、このファイトが凄く楽しくって。」
発花「楽しい………? ざけんな!こっちは真剣に………!」
穂乃果「真剣だからこそ! バディファイトって楽しいんじゃないですか!」
発花「………………っ⁉︎」
ツバサ「発花さん、たしかにあなたは強いわ。だけど、あなたは絶対に穂乃果さんには勝てない。なぜなら彼女は、どんなピンチの時でも心からバディファイトを楽しみ、そして諦めないから。」
穂乃果「私のターン、ドロー!チャージ&ドロー!」
◼️手札0→1/ゲージ3→4
穂乃果「角王フォースの能力で、私にダメージ1! うぐっ………! 角王フォースのさらなる能力で、発花さんにもダメージ1!」LP3→2
穂乃果は自身が受けたダメージをオーラに変え、太刀に纏わせて、発花に斬撃を飛ばす。
発花「くっ………!!」LP5→4
穂乃果「さらに斬撃のドラムの能力で、ヴォルドーグを破壊!」
発花「ソウルガードだ!」
ヴォルドーグ 破壊!
【ソウルガード】ソウル2→1
穂乃果「アタックフェイズ! 斬撃のドラムで発花さんに攻撃! 打撃3!」
発花「ぐぅぅ!」LP4→1
穂乃果「ドラムで発花さんに2回攻撃!」
発花「キャスト!〈ドラゴンシールド 黒竜の盾〉ダメージを0に減らして、ライフ+1!」LP1→2
◼️手札1→0
穂乃果「角王フォースで攻撃! 打撃2!」
穂乃果は太刀に角王フォースの力を込めて発花に斬りかかる。
発花「くっ、うあぁぁぁあ!!」LP2→0
英玲奈「ツバサ杯、第1回戦 1戦目、勝者"高坂穂乃果"!!」
英玲奈の高坂穂乃果の勝利宣言に会場に大きな歓声が沸いた。
今回も感想を是非‼︎
なんか、初戦なのに決勝戦っぽい内容になった気がする………( ̄▽ ̄;)
今回結構待たせてすみませんでした。夏のシーズンはやる事いっぱいなので忙しかったのと、単純に夏バテで筆が動きませんでした。
次回の穂乃果ちゃんの相手はどうしよう………。