バディファイトLoveLive!サンシャイン!!   作:ヤギリ

447 / 474
高坂 穂乃果 伝 〜 夢へのラストロード 〜
挑戦


 日本の東京にあるとある会場に、大きな歓声が響きわたる。 その歓声は会場全体を震わせ、とんでもない興奮と熱気が散漫としていた。

 

 現在、会場で起きているのは、日本のバディファイト界のまさに、世紀の一戦。 日本や世界のほとんどのバディファイターがその一戦に大きく注目していた。

 

 その会場の様子はネットでの生配信もしかり、テレビでの中継もなされている。

 

 

 

 

 

静岡県 沼津市

 

 

 高海千歌率いる現最強スクールバディチーム「Aqours」も、浦ノ星女学院のバディ部室よりこの世紀の一戦をテレビで観賞していた。

 

 

千歌「ついに始まったね。」

 

曜「うん。」

 

梨子「凄い、まだファイトが始まってないのに………!」

 

ルビィ「うぅ………、ルビィ、緊張して来たよ〜〜」

 

善子「な、な、何であんたが緊張してんのよ………!」

 

花丸「善子ちゃんも結構緊張してるずら。」

 

善子「し、してない! てかヨハネ!」

 

ダイヤ「皆さん静かに! そろそろ始まりますわよ。」

 

果南「うん。」

 

鞠莉「今から始まるのは、まさに世紀の一戦ネ!」

 

 

 そう、今から始まるのは世紀の一戦………。 新たなる日本バディチャンピオンを決める為のファイトなのだ。

 

 

 

 

東京にある老舗の和菓子屋「穂むら」

 

 この和菓子屋は普段は祝日か、店で決めた日にしか休みは無いが、この日は普段は営業してるはずが、特別に定休日の貼り紙が貼られていた。

 

 

雪穂「お姉ちゃ〜〜ん! そろそろチャンピオン戦始まるよーー!」

 

穂乃果「うん。分かったーーー!」

 

 

 畳敷きの居間で姉を呼んだのは、朱色の短髪の女性、高坂 雪穂だ。 彼女の他にも、艶やかな青い長髪の女性、園田 海未と、明るいグレー色の長髪の女性、南 ことりもテーブルを囲んでいた。

 

そして妹の雪穂に呼ばれた橙色の髪の女性、高坂 穂乃果は割烹着を脱いで、居間のテーブルの前に座った。

 

 

穂乃果「お父さんは?」

 

雪穂「病院に行ったよ。」

 

穂乃果「そっか。」

 

海未「いよいよツバサさんと赤崎チャンピオンのファイトが始まりますね。」

 

ことり「なんかこっちまで緊張しちゃうね。」

 

穂乃果「ツバサさんなら大丈夫。 絶対に勝つよ!」

 

雪穂「うん、お姉ちゃんが言うなら間違いないよ。」

 

 

 

 

 

 

日本のとある会場では新たな日本バディチャンピオンを決める為のファイトが始まっていた。

 

試合をするのは、現バディチャンピオン「赤崎」そして彼に挑むのは、日本のプロバディチーム『A-RISE』のリーダー「綺羅 ツバサ」だ。

 

 

 

ツバサ「魔竜に導かれしこの世界へ、新たなる終焉の歴史をここに刻みましょう。ルミナイズ〈終焉世界の鎮魂歌(エンドワールド・レクイエム)〉」

 

赤崎「高みに登り詰めるには、相応の覚悟と絶対的な力が必要だ。ルミナイズ!〈崇高なる竜神〉」

 

 

オープンTHEフラッグ

 

 

ツバサ「ドラゴン・アイン」

◼️手札4/ゲージ2/LP12

 

赤崎「エンシェントワールド」

◼️手札6/ゲージ2/LP10

 

 

ツバサ「私から行かせて貰います。」

 

赤崎「来なさい。」

 

ツバサ「では、ドロー、チャージ&ドロー!」

◼️手札4→5/ゲージ2→3

 

ツバサ「ライトに〈竜騎士 カリオストロ〉をコール。」

◼️手札5→4

 

 

竜騎士 カリオストロ

サイズ1/攻1000/防1000/打撃1

 

 

ツバサ「登場時能力で1ドロー。」

◼️手札4→5

 

ツバサ「ライフ2払い〈天竜開闢〉2ドロー。」

◼️手札5→4→6/LP12→10

 

ツバサ「レフトに〈蒼穹騎士団 スレインジ・ドラゴン〉をコール!」

◼️手札6→5

 

 

蒼穹騎士団 スレインジ・ドラゴン

サイズ1/攻4000/防2000/打撃1

 

 

ツバサ「登場時にライフ+1」LP 10→11

 

ツバサ「さらにライトに〈蒼穹騎士団 スラッシュイーグル・ドラゴン〉をコール。」

◼️手札5→4

 

 

蒼穹騎士団 スラッシュイーグル・ドラゴン

サイズ2/攻6000/防3000/打撃2

 

 

先にライトにいた「竜騎士カリオストロ」は押し出しコールによってドロップに置かれる。

 

 

ツバサ「登場時にライフ+1」LP 11→12

 

ツバサ「ゲージ1とライフ1払い装備〈大竜剣 ドラゴブリーチ"改"〉」

◼️手札4→3/ゲージ3→2/LP12→11

 

 

大竜剣 ドラゴブリーチ"改"

ドラゴンW

ドラゴン/武器

アイテム:攻6000/打撃2

◼️【コールコスト】ゲージ1払い、ライフ1払う。

◼️このカードは効果で破壊されない。

◼️君の場にサイズ2以上のモンスターがいるなら、このカードの打撃力+1!

【2回攻撃】

 

 

見た目は普通のドラーゴブリーチと変わらないが、通常よりも強いオーラを発している。

 

 

ツバサ「私の場にサイズ2のスラッシュイーグルドラゴンがいる事で、ドラーゴブリーチ改の打撃力+1!」

 

 

ドラーゴブリーチ改:打撃2→3

 

 

ツバサ「アタックフェイズ。 ドラーゴブリーチ改で赤崎チャンピオンに攻撃! 打撃3!」

 

赤崎「ぐぅ………!」LP 10→7

 

ツバサ「ターンエンドよ。」

◼️手札3/ゲージ2/LP11

 

 

赤崎「やるね。 僕のターン、ドロー、チャージ&ドロー。」

◼️手札6→7/ゲージ2→3

 

 

さすがはチャンピオン。初手からダメージ3を受けても全く動じる事もなく淡々と自分のターンを進めていく。 数多くの場数を踏んでいるからこその冷静さだ。

 

 

赤崎「ライフ2払い〈竜枯盛衰〉ゲージ+4」

◼️手札7→6/ゲージ3→7/LP7→5

 

赤崎「〈天竜開闢〉ライフ2払い、2ドロー」

◼️手札6→5→7/LP5→3

 

赤崎「〈竜王伝〉1チャージ、1ドロー、ライフ+1」LP3→4

◼️手札7→6→7/ゲージ7→8

 

赤崎「ゲージ3払い、バディ【降臨】〈覇王竜神 灼蘭〉」LP4→5

◼️手札7→6/ゲージ8→5

 

 

覇王竜神 灼蘭

神/光竜

サイズ4/攻10000/防7000/打撃1

◼️このカードは破壊されず、能力は無効化されない。

◼️このカードはコールできず、君はモンスターをコールできない。

◼️君が受けるダメージを1減らす。

◼️このカードの攻撃が無効化された時、君のライフ+1

【4回攻撃】【貫通】【君臨】(ゲージ3払う。)

 

FT「天下布武を掲げし覇王は英傑の竜となる。」

 

 

赤崎の背後に、人の形に近い巨大な白竜が現れる。そして赤崎は白いオーラを纏う。 その竜の美しい光りと存在感に会場も魅了される。

 

 

赤崎「さらにキャスト〈灼火繚蘭〉」

◼️手札6→5/ゲージ5→4

 

 

灼火繚蘭

エンシェントワールド

強化

◼️【使用コスト】ゲージ1払う。

◼️君の場にカード名に「灼蘭」を含むモンスター1枚の攻撃力+3000、打撃力+1!「灼火繚欄」は1ターンに1回だけ使える。

 

 

赤崎「灼蘭の攻撃力+3000/打撃力+1するよ。」

 

 

灼蘭

攻10000→13000/打撃1→2

 

 

赤崎「アタックフェイズだ。 灼蘭でファイターに攻撃。打撃2だ。」

 

 

赤崎の指示で、灼蘭は巨大な手を横に薙ぎ、爪でツバサをひっ掻く。

 

 

ツバサ「くぅぅ………!」LP 11→9

 

赤崎「灼蘭でファイターに2回攻撃だ。」

 

ツバサ「ぐっ………!」LP9→7

 

赤崎「灼蘭の3回攻撃。ファイターへ」

 

ツバサ「うぅ………!」LP7→5

 

赤崎「ファイターに4回目の攻撃だ。」

 

ツバサ「さすがに4回攻撃は受けないわ、キャスト〈ドラゴンシールド 黒竜の盾〉ダメージを0に減らしてライフ+1よ。」LP5→6

◼️手札3→2

 

 

黒い竜の顔を模した盾が灼蘭の爪を止めて力を吸収する。が、あまりの威力に黒竜の盾は砕かれる。

 

 

赤崎「まぁ、防ぐだろうね。 ターンエンドだよ。」

◼️手札5/ゲージ4/LP5

 

 

ツバサ「私のターン、ドロー、チャージ&ドロー!」

◼️手札2→3/ゲージ2→3

 

ツバサ「〈ドラゴンスローン 竜の玉座〉を設置。」

◼️手札3→2

 

 

ツバサの背後に禍々しく、三首の竜が象られた装飾がなされた椅子が現れる。 だがツバサはその椅子に腰掛けるわけでもなく、威風堂々と立っている。

 

 

赤崎「座らないのかい?」

 

ツバサ「私が座りたいのはこの椅子ではありませんわ。 それに、このファイトが終わった後には、私は日本一(チャンピオン)の椅子に座ってますもの。」

 

 

ツバサは不敵な笑みで確定している未来を語る。

 

 

赤崎「なるほど………ふふふ………」

 

ツバサ「竜の玉座が場にある限り、私はサイズの合計4までのモンスターをコールできる。」

 

ツバサ「〈天竜開闢〉ライフ2払い、2ドロー!」

◼️手札3→2→4/LP5→3

 

ツバサ「〈フォースリターン〉私の場のモンスターを全て手札に戻して、ライフ+1」LP3→4

◼️手札4→3→5

 

ツバサ「さらに手札に戻した〈蒼穹騎士団 スレインジ・ドラゴン〉をライトに〈蒼穹騎士団 スラッシュイーグル・ドラゴン〉をレフトに再コール!」

◼️手札5→3

 

 

蒼穹騎士団 スレインジ・ドラゴン

サイズ1/攻4000/防2000/打撃1

 

蒼穹騎士団 スラッシュイーグル・ドラゴン

サイズ2/攻6000/防3000/打撃2

 

 

ツバサ「2体の登場時能力で、私のセンターが空いていれば、合計ライフ+2!」LP4→5→6

 

ツバサ「〈竜枯盛衰〉ライフ2払い、4チャージ」LP6→4

◼️手札3→2/ゲージ3→7

 

ツバサ「スラッシュイーグルドラゴンをドロップに置き、ゲージ3払い、ライトにコール〈滅亡を望む者 アジ・ダハーカ〉をコール!」

◼️手札2→1/ゲージ7→4

 

 

滅亡を望む者 アジ・ダハーカ

ダークネスドラゴンW

サイズ4/攻10000/防10000/打撃2/【2回攻撃】

 

 

ツバサのライトに、トゲトゲしく赤黒い鱗を持つ三首の竜が現れる。

 

 

ツバサ「キャスト〈ドラゴニック・グリモ〉 捨てる手札は無くても、3枚ドローできる。」

◼️手札1→0→3

 

ツバサ「アタックフェイズ! 滅亡を望む者アジダハーカとドラゴブリーチ改で連携攻撃!」

 

 

アジダハーカ+ドラゴブリーチ改

連携 攻16000

 

灼蘭

防7000

 

 

アジダハーカは口からエネルギー弾を放ち、灼蘭の動きを妨害する。そしてすかさずドラゴブリーチ改を構えてツバサは突っ込み、ドラゴブリーチ改で赤崎を斬りつけた。

 

 

ツバサ「連携打撃5!」

 

赤崎「灼蘭の能力により、僕が受けるダメージを1減らす。」

 

 

灼蘭の纏う光りが赤崎を包み、攻撃の衝撃を多少だがやわらげる。赤崎が受けるダメージは4に抑えられた。

 

 

赤崎「ぐぅぅぅ………!!」LP5→1

 

 

ツバサ「次は凌げますかね? アジダハーカとドラゴブリーチで2回連携攻撃! 連携打撃5!」

 

 

この攻撃が決まればツバサの勝ちだが、赤崎は至って余裕の表情で対象可能な1枚を提示する。

 

 

赤崎「キャスト〈竜意周到〉攻撃を無効化する。」

◼️手札5→4

 

 

アジダハーカは再びエネルギー弾を放ち灼蘭に攻撃し、ツバサも赤崎に突撃するが、灼蘭は大きな雄叫びとともに風を纏う衝撃波を放ち、アジダハーカの攻撃を押し返し、ツバサは自軍へ押し飛ばされた。

 

 

ツバサ「さすがに決めきれなかったわね。 ターンエンド。」

◼️手札3/ゲージ4/LP4

 

 

赤崎「僕のターン、ドロー、チャージ&ドロー」

◼️手札4→5/ゲージ4→5

 

赤崎「〈竜王伝〉1チャージ、1ドロー、ライフ+1だ」LP1→2

◼️手札5→4→5/ゲージ5→6

 

赤崎「キャスト〈同床竜夢〉ライフ+3。」LP2→5

◼️手札5→4

 

赤崎「もう一枚、〈同床竜夢〉ライフ+3。」LP5→8

◼️手札4→3

 

ツバサ「ここまで追い詰めて、ライフを7も回復されるなんて………」

 

赤崎「負けそうだからと言って勝負を焦ってはいけない。 いずれ訪れるピンチの時まで回復手段は温存しておくものだ。」

 

 

やはりチャンピオン。赤崎は強者とのファイトにおいて、相手を絶望に落とすのは手慣れたものだ。 相手からしたら手札もカツカツのこの状況で、せっかく追い詰めたライフを大幅に増やされてしまってはたまったものではない。 精神的にもこれはキツい。

 

 

赤崎「さあ、僕もギアを上げて行こうかな。」

 

 

赤崎の目付きが少しばかり鋭くなる。ツバサはもちろん、腕の立つファイターや、テレビの向こうの千歌達Aqoursや、穂乃果達も、その目付きから強いプレッシャーを感じとる。

 

 

赤崎「ゲージ4払い、灼蘭を進化! 白き雷を纏いし、覇竜の雷王………〈天雷覇王竜 白雷・灼蘭〉に【降臨】」

◼️手札3→2/ゲージ5→1

 

 

天雷覇王竜 白雷・灼蘭

エンシェントワールド

神/光竜

サイズ4/攻15000/防10000/打撃1

◼️このカードはコールできない。

◼️このカードは効果で破壊されず、手札に戻せず、能力は無効化されず、君はモンスターをコールできない。

◼️"白雷覇"君のライフ2払う。払ったら、以下の能力を全て得る。

・このカードの攻撃は無効化されず、この攻撃のダメージは減らない。

・このカードの攻撃で相手のモンスターを破壊した時、相手にダメージ1!このダメージは減らない。

【4回攻撃】【君臨】(ゲージ4払う。)

 

 

白き竜は、顔、肩、肘、胸、膝にバチバチと白雷が放電している鎧を纏い、白竜の背後に雷神のような小太鼓のついた天輪が微かに光り、浮いている。

 

 

赤崎「アタックフェイズだ。白雷灼蘭でアジダハーカに攻撃。」

 

 

白雷灼蘭

攻15000

 

アジダハーカ

防10000

 

 

絶望を望む者 アジダハーカ 撃破!

 

 

灼蘭の放つ白い雷がアジダハーカに直撃する。 そしてその雷は地を伝い、主人であるツバサをも襲う。

 

 

赤崎「白雷灼蘭の攻撃で相手のモンスターを破壊した時、ダメージ1だ。」

 

ツバサ「きゃぁぁ!」LP4→3

 

 

小さい痺れではあるが、ツバサは片膝をつく。 だが、ツバサは頬を吊り上げて笑ってみせる。 「本番はここからだ。」と言うように。

 

 

ツバサ「滅亡を望む者アジダハーカの破壊時のみ、デッキより装備できる! 〈終焉魔剣 アクワルタ・グワルナフ〉を装備!」

 

 

終焉魔剣 アクワルタ・グワルナフ

ドラゴン/武器

アイテム:攻12000/打撃6

 

 

ドラゴブリーチ改は形を変え、赤黒い禍々しい剣へと変貌する。その剣から伝わるオーラがツバサを包み、さっきまでツバサが受けた痛みや痺れを全て取り払う。

 

 

赤崎「攻められているこのタイミングでアイテムを手に取るか。」

 

ツバサ「アクワルタグワルナフ装備したからには、あなたはもう思い通りの攻撃はできないわよ。」

 

赤崎「ん?」

 

 

ツバサの発言に赤崎は首を傾げる。

 

 

ツバサ「アクワルタグワルナフを装備している限り、相手のカード1枚のみの攻撃を無効化できる」

 

 

今、赤崎の場にあるカードは白雷灼蘭のみ、そして白雷灼蘭が場になって間は赤崎は他のモンスターをコールできないデメリットがある。 ツバサはアクワルタグワルナフの単体の攻撃無効化能力と、白雷灼蘭のデメリットを利用して完全防御を可能にした。

 

 

赤崎「なるほど。」

 

ツバサ「さあ、どうします?チャンピオン。」

 

赤崎「そうだね………、ではアタックフェイズを続けよう。 白雷灼蘭でファイターを攻撃! 打撃1!」

 

ツバサ「………アクワルタグワルナフの能力で、その攻撃を無効化する!」

 

 

白雷灼蘭は手から白い雷を放つ。 アクワルタグワルナフの能力でツバサの前には半透明な赤いバリアが張られるが、灼蘭の白い雷はバリアを軽々と破壊してツバサを襲った。

 

 

ツバサ「くぐぅぅぅ………!!」LP3→2

 

赤崎「すまないね。 白雷灼蘭には"攻撃を無効化されない"能力があるんだ。」

 

ツバサ「………」

 

赤崎「灼蘭は光竜の覇王。 自身のデメリットを補う術くらいは持ち合わせている。」

 

 

ツバサは身体の痺れに耐えて立ち上がる。 ツバサとてこの一戦に臨むために幾つものファイトを経験して来た。もしかしたら"攻撃を無効化されない"能力があるかも、と予想できていた事でもある。

 

 

赤崎「白雷灼蘭で3回目の攻撃。」

 

ツバサ「ぐぅぅ!」LP2→1

 

赤崎「ちなみに言うけど、白雷灼蘭の攻撃のダメージは減らないからね。 白雷灼蘭で4回目の攻撃、フィナーレだよ。」

 

 

灼蘭は全身から白い雷を放ち、右手に集中させる。 そして右手をツバサに突き出し、白い電磁エネルギーを撃つ。

 

この攻撃が決まればツバサの敗北が決まる。

 

 

ツバサ「キャスト!〈万能秘薬 ネオポーション〉」

◼️手札3→2

 

 

万能秘薬 ネオポーション

ジェネリック

回復

◼️君のライフが6以下なら使える。

◼️【対抗】君のライフ+5!

 

 

ツバサ「ライフ+5! くぅぅぅ………!」LP1→6→5

 

赤崎「ほう………」

 

ツバサ「"負けそうだからと言って勝負を焦ってはいけない。 いずれ訪れるピンチの時まで回復手段は温存しておくものだ。"………でしたわよね。チャンピオン………」

 

赤崎「ははははは………。 言い返されたか。 ターンエンドだよ。」

◼️手札2/ゲージ1/LP8

 

 

ツバサ「私のターン、ドロー、チャージ&ドロー!」

◼️手札2→3/ゲージ4→5

 

ツバサ「ライトに〈竜騎士 ピサロ〉をコール!」

◼️手札3→2

 

 

竜騎士 ピサロ

サイズ2/攻4000/防4000/打撃2

 

 

ツバサ「起動能力、ピサロをレストして1ドロー!」

◼️手札2→3

 

ツバサ「そして竜騎士ピサロに重ねてゲージ2払い、コール!〈魔竜騎士 ハーカ・ザ・ナイツ〉」

◼️手札3→2/ゲージ5→3

 

 

魔竜騎士 ハーカ・ザ・ナイツ

ダークネスドラゴンW

黒竜/黒騎士

サイズ3/攻7000/防7000/打撃2

◼️【コールコスト】君の場のモンスター1枚の上に重ねて、ゲージ2払う。

◼️君がカード名に「アクワルタ・グワルナフ」を含むアイテムを装備しているなら、そのアイテムは【3回攻撃】を得て、打撃力は3になる。さらに、このカードの攻撃力+3000!

◼️ このカードが破壊されてドロップに置かれた時、カードを1枚引く。

【移動】【ソウルガード】/ソウル1

 

 

竜騎士ピサロは赤黒いオーラに包まれる。 そして現れたのは、鼻と口元だけをさらけ出した魔竜の仮面、全身トゲトゲしい鱗のような鎧、両肩と胸辺りにアジ・ダハーカの顔を模した鎧を纏った竜人の騎士だった。 その魔竜騎士が握る剣はアクワルタグワルナフの刀身を太くし、刀のように少し()らせた感じだ。

 

 

ツバサ「ハーカザナイツの起動能力! アクワルタグワルナフの打撃力を3にすることで、アクワルタグワルナフに【3回攻撃】を与える。 さらにハーカザナイツ自身の攻撃力+3000!」

 

 

アクワルタグワルナフ 打撃6→3/【3回攻撃】

 

ハーカザナイツ 攻7000→10000

 

 

ツバサ「アタックフェイズ! ハーカザナイツで白雷灼蘭を攻撃!」

 

 

ハーカザナイツは剣に赤黒い魔力を纏わせ、斬撃として斬り飛ばす。 白雷灼蘭が受けるダメージは赤崎にも与えられる。

 

 

ハーカザナイツ

攻10000

 

白雷灼蘭

防10000

 

 

ツバサ「打撃2!」

 

赤崎「ぐっ………!」LP8→4

 

ツバサ「アクワルタグワルナフで白雷灼蘭に攻撃!」

 

 

アクワルタグワルナフも赤黒いオーラを纏い、ツバサは白雷灼蘭に斬りかかる。

 

 

赤崎「ぐぬぅ………」LP4→1

 

ツバサ「アクワルタグワルナフで2回攻撃!」

 

赤崎「キャスト〈竜意周到〉攻撃を無効化する。」

◼️手札2→1

 

 

灼蘭は大きな雄叫びとともに風を纏う衝撃波を放ち、アクワルタグワルナフの攻撃を押し返し、ツバサは自軍へ押し飛ばされた。

 

 

ツバサ「だが、アクワルタグワルナフは3回目の攻撃ができる。 アクワルタグワルナフで白雷灼蘭に攻撃!」

 

 

ツバサはアクワルタグワルナフを構えて三度斬りかかる。 赤崎は残り1枚の手札を見てひと息置いて向かって来るツバサを見る。 そして優しく微笑む。 赤崎の最後の手札は魔法ではあるが【対抗】で使えるカードではなかった。

 

 

赤崎「見事だ。」

 

ツバサ「打撃3!」

 

赤崎「ぐぁぁぁぁ!!」LP1→0

 

 

バディファイト日本チャンピオン決定戦、挑戦者の綺羅ツバサの勝利に会場はより大きな歓声に包まれる。 そしてバディチャンピオン大賞授与式が行われ、綺羅ツバサは新たなる日本チャンピオンの座についた。

 

それからすぐさま新日本バディチャンピオン綺羅ツバサの会見インタビューが行われる。

 

 

 

 

 

綺羅ツバサが新たな日本バディチャンピオンの座についた瞬間をテレビで見ていた穂乃果達は、素直に喜び湧いていた。

 

 

ことり「凄いツバサさん、本当にチャンピオンになっちゃった!」

 

海未「ええ、とても素晴らしいファイトでしたね。」

 

穂乃果「うん。やっぱり凄い、さすがツバサさんだよ。」

 

 

そして綺羅ツバサの会見インタビューが始まる。

 

 

 

 

ツバサは会場の裏にある特別スタジオで、担当の女性のアナウンサーと横向かいで椅子に座り、インタビューを受ける。

 

 

 

アナウンサー「綺羅ツバサさん。新日本バディチャンピオン決定、おめでとうございます。」

 

ツバサ「ありがとうございます。」

 

アナウンサー「赤崎元チャンピオンとのファイトは如何でしたか?」

 

ツバサ「そうですね。 とても厳しいファイトでした。彼の元に辿り着くまで幾多のファイトをして来ましたが………、それを踏まえても、さすがチャンピオンだったと思っています。 強かったです。」

 

アナウンサー「とても白熱したファイトだったと私も思っています。 では最後に、新日本バディチャンピオンの座に輝いたという事で、今後チャンピオンとしての心がけや目標、抱負などはありますか?」

 

 

アナウンサーのその質問にツバサはひと息置いて、そして口を開く。

 

 

ツバサ「そうですね。 私は、自身がバディチャンピオンになるこの瞬間をずっと待ちわびていました。 私はチャンピオンになって初めて挑戦したい人がいます。」

 

アナウンサー「挑戦したい人、ですか?」

 

ツバサ「はい。 私にとっての永遠のライバルであり、1勝限り、2度と私が勝つ事の出来なかった相手………。 伝説の元スクールバディチーム「μ's」のリーダー、高坂 穂乃果さん。」

 

 

ツバサの口から出た"高坂 穂乃果"の名前に、取材人や会場の観客はどよめく。 それもそのはず、スクールバディチーム「μ's」とは、伝説的な存在。その栄光から5年経った今も「μ's」の名はスクールバディチームの間では必ずと言っていいほど轟いており、ラブライブ!の会場には「μ's」の集合写真などが今でも豪華な装飾とともに飾られているほどの人気を持っている。

 

 

ツバサは椅子から立ち、カメラの向こうにいるであろう1人の人物に指を指す。きっとこの放送を見ていると確信して。

 

 

ツバサ「バディファイトが大好きなあなたなら、さっきの私のファイトを、そしてこの放送を見ているはずよ。 この日本チャンピオンの座を賭けて、今この場で、高坂穂乃果さん、あなたにバディファイトの挑戦を申し込みます。」

 

 

綺羅ツバサの突然の発言に、会場やスタジオ、テレビやネットを見ている全員が驚愕する。 それもそのはず、たった今新たなバディチャンピオンになったばかりの綺羅ツバサが、ある1人のファイターを名指し、チャンピオンの座をかけて挑戦を申し出たのだから。

 

そして、テレビを見ていた彼女達も、ツバサの挑戦に驚きを隠せず、固まっていた。

 

 

 

穂乃果「………………っ⁉︎」

 




今回も感想を是非‼︎


今回から新章開幕です。
今章のキャッチコピーは

『高坂 穂乃果、最後の物語』
『高坂 穂乃果、夢を叶える最後の一歩』
『高坂 穂乃果の伝説は、新たに塗り替えられる。』


因みに、これは本来予定していた新章とは違います。

OPイメージ μ's/『A Song for You!You?You‼︎』

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。