バディファイトLoveLive!サンシャイン!!   作:ヤギリ

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曜のパパ

10月中旬のある日………、沼津の湾岸に1船の大型船が着船した。

 

 

「久しぶりに帰って来ましたね、船長。」

 

船長「ああ。」

 

「後の仕事は俺たちクルーに任せて、家族の所に帰ってあげてくださいよ。」

 

船長「ありがとう。でも僕にもまだやる事があるからな。最後まで仕事はするよ。」

 

「まったく真面目なんですから。」

 

「ははははは………!」

 

船長「家族に会えるのは、夕方ごろかな………」

 

ーーー

ーーー

 

浦ノ星女学院 バディ部室………

 

『Aqours』は今日も、いつも通りバディファイトをして、お互いの実力を高めあっていた。

 

 

果南「よーし、リボルテッドで攻撃!」

 

曜「甘いよ!キャスト〈ミッドナイト・シャドウ〉攻撃を無効化!」

 

果南「リボルテッドで2回攻撃!」

 

曜「私のライフが6以下で、場かドロップにアビゲールがいれば、【対抗】で装備!〈ドラゴンフォース"悲悔の型"〉装備したターン中、私はダメージを受けず、場のカードは破壊されないよ!」

 

果南「相手のターンに解放できるドラゴンフォース………ほんとに厄介だね………ターンエンド。」

 

 

曜「ヨーソロー!私のターン!」

 

 

そして、曜と果南のターンが繰り返されて………………

 

 

曜「アビゲールで攻撃!」

 

果南「ソウルガード!これでリボルテッドのソウルは0枚………手札も無い………」

 

曜「ドラゴンフォースでリボルテッドに攻撃!」

 

果南「破壊されたリボルテッドのライフリンク即死で私の負けか〜〜」

 

曜「楽しいファイトだったよ!果南ちゃん!」

 

 

梨子「なんだか今日の曜ちゃん調子良いわね?」

 

千歌「そうだね!」

 

花丸「何か良い事あったずら?」

 

曜「ううん、分かんないけど、なんか調子良いんだよね。これから良い事がありそうな気もしてるんだよね!」

 

善子「これからって………、もう放課後よ?」

 

ルビィ「でも、まだ1日は終わってないし、例えば、お夕飯が豪勢だったり?」

 

鞠莉「お小遣いが増えたりね。」

 

曜「ははは!だと良いね!」

 

ダイヤ「皆さん、そろそろ下校時間ですわよ。日落ちも早くなって来ましたし、気をつけ帰ってください。」

 

8人「はーーい!」

 

ーーー

ーーー

 

千歌、曜、梨子はバスを降りて、自分達の家に帰ろうとしていると、背後から誰かが近づいて来る………そして、後ろから誰かが「だーれだ?」と言って曜の目を覆い隠す。

 

 

曜「うわぁぁ⁉︎」

 

千歌「曜ちゃん⁉︎」

 

梨子「な………何⁉︎」

 

 

千歌と梨子が曜の後ろを見た時、知らない男が、曜を目隠ししていた。

 

 

梨子「誰⁉︎ 不審者⁉︎」

 

千歌「あれ?あの人って………」

 

「だーれだ?」

 

曜「うわぁぁ⁉︎……って、あれ?この声、この匂いは………もしかして、パパ⁉︎」

 

曜パパ「せいか〜〜い!」

 

曜「も〜〜、びっくりしたよ〜〜心臓止まるかと思った………」

 

梨子「え………、ええ?」

 

千歌「曜ちゃんのお父さんだ!」

 

曜パパ「やぁ千歌ちゃんも、久しぶりだね。背伸びたな。」

 

梨子「え〜と………」

 

曜パパ「ん?君は………もしかして、君が東京から来た梨子ちゃんかい?」

 

梨子「あ、はい、東京から越して来た 桜内 梨子です。」

 

曜パパ「そうか君が、電話やメールで話は聞いてるよ。バディファイトがとても強いんだって?」

 

梨子「いえいえ、そんな事は………」

 

曜「もう、パパ!梨子ちゃんが困ってるよ。」

 

曜パパ「ははは………悪い悪い。」

 

曜「そろそろ帰ろう!」

 

曜パパ「ああ、そうだね。よし!我が家に向かって、全速前進!」

 

曜/曜パパ「ヨーソロー!」

 

曜「じゃあまた明日ね、バイバイ!」

 

千歌「うん、曜ちゃんバイバ〜〜イ!」

 

梨子「また明日ね。」

 

 

曜と曜パパは仲良く家に帰って行った。

 

 

梨子「何て言うか………似てたわね、色々と。」

 

千歌「あ、やっぱりそう思うよね!」

 

梨子「うん。」

 

 

曜の夢は、父親と同じ、船ね船長になる事だ。

それもあってか、小さい頃から父親の行動を少しだけ真似る時があった。いつも言ってる「ヨーソロー」は父親の口癖を真似たものでもある、そして父親への憧れの現れでもあるのだ。

 

ーーー

ーーー

 

曜の家………

 

 

曜「ただいま〜〜!」

 

曜パパ「ただいま。」

 

曜ママ「あら、曜、あなた、おかえりなさい。」

 

曜「あれ、ママ驚かないの?パパが帰ってきたんだよ?」

 

曜ママ「ふふふ………、事前に連絡貰ってたのよ。」

 

曜「ええ〜〜⁉︎」

 

曜パパ「曜にはわざと言わないでもらってたんだよ。サプライズってやつさ。」

 

曜「ええ〜〜、酷い!」

 

曜ママ「うふふ、ごめんね。ほら早くお風呂に入って来なさい。」

 

曜パパ「どうだ曜、久しぶりにパパと一緒に入るか?」

 

曜「入らないよ、私もう女子高生だよ!」

 

曜パパ「ははは、冗談だよ。」

 

曜「パパは先にお風呂に入っていいよ。私は宿題やってるから!」

 

曜ママ「じゃあ私は、腕によりをかけて晩御飯を準備するわ!」

 

 

それから、曜は宿題をして、お風呂に入って、晩御飯を食べて、久しぶりの父親との団欒を過ごす。

 

 

曜「ねえパパ、今回はいつまで家に居られるの?」

 

曜パパ「ああ、最近は忙しくてね。多分、あと3日ぐらいしか家に居られないと思う。」

 

曜「そっか………」

 

曜パパ「ごめんな、今年も誕生日とかクリスマスとか一緒に祝ってあげられなくて………」

 

曜「良いんだよ、気にしてないし、いつもの事だもん。それに私はもう女子高生だよ。パパがどんなに忙しいか分かってるつもりだよ………。じゃあ私、もう寝るね。おやすみなさい。」

 

曜パパ「おやすみ、曜。」

 

 

曜が部屋に行ったのを見送って曜のパパはため息を吐く………

 

 

曜パパ「『気にしてないし、いつもの事』………か、少し寂しいような気もするな。」

 

曜ママ「それだけ、曜も成長したのよ。」

 

曜パパ「昔はよくわがまま言ってたのが懐かしいよ。」

 

曜ママ「ふふふ………、これじゃ、あなたが甘えん坊さんみたいね。」

 

曜パパ「そうかな?」

 

曜ママ「今のあの子にとって、あなたが帰って来た事が嬉しい事なのよ。だから、無理に特別なことをしようとしなくても良いのよ。たまには家でゆっくりゆったりしていれば良いわ。」

 

曜パパ「ありがとう、洋子」

 

 

 

翌日………

 

 

曜「じゃあ行ってきます!」

 

曜ママ「行ってらっしゃい」

 

曜パパ「気をつけて行くんだよ。」

 

曜「うん!」

 

ーーー

ーーー

 

浦ノ星女学院………

 

 

曜「〜〜♪」

 

梨子「今日の曜ちゃん、機嫌いいわね。」

 

千歌「やっぱり、お父さんが帰って来た事が嬉しいんだよ。千歌の家はずっとお父さんが居るからよく分からないけど。」

 

梨子「私の家も夜はお父さんが居るからね。」

 

曜「むしろ私は、普段からパパがいる2人が羨ましいかな。誕生日もクリスマスも、一緒に過ごしてくれるんだもん………」

 

梨子「曜ちゃん………」

 

 

 

そして放課後………

 

バディ部室

 

 

ルビィ「へ〜〜!曜ちゃんのお父さん帰って来たんだぁ!」

 

善子「ふーん。」

 

花丸「それは嬉しいずらね。」

 

果南「なるほど、それで今日は嬉しそうなんだね。」

 

鞠莉「いつもよりの曜よりもっとキュートね!」

 

曜「みんな、あまりからかわないでよ〜〜!それに、パパが帰って来たからって特別なことなんてないよ?」

 

ダイヤ「ですが、普段から居ないお父様が帰って来て嬉しいと思う事は間違ってはいません。私達には常にお父様が家にいますから、曜さんの嬉しいという思いは、私達以上に強く、大きなものでしょう。」

 

梨子「ダイヤさんの言う通りだね。」

 

千歌「曜ちゃんは、お父さんとやりたい事無いの?」

 

曜「やりたい事か〜………、今は別に無いかな。」

 

 

ーーー

ーーー

 

 

曜の家………

 

 

曜「ただいまー!」

 

曜ママ「おかえり、曜。」

 

曜「あれ?パパは?」

 

曜ママ「あ、パパは、お昼頃に仕事場の人から電話が来て………でも、晩御飯までには帰って来るから心配しないで。」

 

曜「そっか………」

 

 

だが、夕飯時になっても曜パパは帰って来ず、曜と曜ママは先に夕食を食べる。その時、家の固定電話が鳴り、曜ママが受話器を取る。

 

 

曜ママ「はい、もしもし………あら、あなた。ええ………曜なら大丈夫よ。………うん、先に食べてるわ。………分かったわ。」

 

 

そして通話を終える。

 

 

曜「パパから?」

 

曜ママ「ええ、どうやら帰りが遅くなるみたいなの。パパがごめんなさいって言ってたわ。」

 

曜「そっか………、仕方ないよ、だってパパは船長さんなんだもんね………、忙しくて当然だよ。」

 

曜ママ「曜………」

 

曜「私、お風呂入って寝るね。ごちそうさま。」

 

曜ママ「あ、曜………」

 

 

曜は食事を終えて、風呂に入り、部屋に居た。

 

 

曜「パパ………せっかく帰って来て、ゆっくりできると思ったのに………。仕方ないよね。パパは船長さんで、忙しい人だって分かりきってるから………」

 

 

曜は釈然としないながらも、眠りについていた。

 

それから、曜は不意に目を覚ました。時間は夜中の2時だった。

 

 

曜「変な時間に起きちゃった………、喉乾いたな………」

 

 

曜が喉を潤そうとリビングに向った時、リビングから明かりが漏れていた。覗いてみると、父と母が話しをしていた。

 

 

曜パパ「曜には悪いことしたな、せっかく帰って来たのに………」

 

曜ママ「そう気を落とさないで、陽介さん。曜だってあなたの立場も、あなたが忙しい人だって事も分かってるわよ。」

 

曜「だから余計に申し訳ないんだ。それに明日、病気で倒れた同僚の代わりに、船に乗ってほしいと頼まれたんだ。」

 

曜ママ「そうなの………」

 

 

曜は偶然にも、廊下で両親の話しを聞いていた……

 

 

曜「………………」

 

ーーー

ーーー

 

翌朝………

 

 

曜「おはよう。」

 

曜ママ「おはよう、曜。」

 

曜「あれ?パパは?」

 

曜ママ「夜中に帰ってきて、今寝てるわ。」

 

曜「そっか。」

 

曜ママ「それとね、曜………明日は………」

 

曜「明日、パパが仕事に戻るんでしょ?病気の同僚の代わりに。」

 

曜ママ「え!知ってたの………?」

 

曜「昨夜、たまたま話しを聞いちゃったんだ………」

 

曜ママ「そう………」

 

ーーー

ーーー

 

浦ノ星女学院 教室………

 

 

曜「はぁ〜………」

 

梨子「今日の曜ちゃん、元気無いわね。」

 

千歌「うん、何かあったのかなぁ?」

 

曜「大した事じゃないよ、明日パパが仕事に戻っちゃうんだ。」

 

千歌「そうなんだ………」

 

梨子「寂しくなるね。」

 

曜「そんな事ないよ。パパは船長さんだから仕方ないし………、それに普段から仕事で家に居ないわけだし、今さら慣れた事だよ……。」

 

梨子「でも………」

 

千歌「明日って土曜日だよね!」

 

曜「うん。」

 

千歌「じゃあ明日、一緒に曜ちゃんのお父さんの見送りに行かない?」

 

梨子「それ良いわね!」

 

曜「千歌ちゃん、梨子ちゃん、ありがとう!」

 

ーーー

ーーー

 

曜の家………

 

 

曜「パパ、明日仕事に戻っちゃうんだよね?」

 

曜パパ「ああ、ごめんよ、今回は長く居れると思ったのに………」

 

曜「分かってるよ、パパは船長さんなんだもん。凄く忙しいんだよね。」

 

曜パパ「うん。」

 

曜「明日、いつ出航するの?」

 

曜パパ「そうだなぁ………午前の11時頃かな。」

 

曜「なら明日、千歌ちゃんと梨子ちゃん達とお見送りに行くね!」

 

曜パパ「曜、ありがとうな。」

 

 

曜の部屋………

 

 

曜「明日、パパはまた行っちゃう………」

 

 

曜は不意に千歌の言葉を思い出す………

 

ーーー

 

千歌『曜ちゃんは、お父さんとやりたい事ないの?』

 

ーーー

 

曜「やりたい事か〜………う〜ん………、あ、まだバディファイトしてないな〜〜。パパが帰って来ると、よくバディファイトしてたから、だから、また仕事に戻る前に、パパとバディファイトしたいや。」

 

 

 

ーーー

ーーー

 

翌朝………

 

 

曜「おはよ〜、パパは?」

 

曜ママ「おはよう、先に港へ行ったわよ。お見送りするんでしょう?」

 

曜「うん!千歌ちゃんと梨子ちゃんも一緒にね!」

 

曜ママ「うふふ………、パパも喜ぶわね。」

 

 

曜は家を出て港に向かう、その途中で、千歌と梨子そして1年組の3人と3年組の3人とも合流して、Aqoursの9人で港に到着した。

 

 

沼津港………

 

 

沼津港には、大きな船が浮いており、何人かの大人達が荷物を船な運んでいた。

 

 

善子「何よこの船………凄い………」

 

花丸「未来ずら〜〜」

 

ルビィ「凄く大きいね!」

 

鞠莉「おお〜〜う!アメイジング!」

 

ダイヤ「私も、こんな間近で客船を見たのは初めてですわ。」

 

果南「私達も乗ってみたいね〜〜」

 

梨子「そうですね〜」

 

千歌「あ、曜ちゃん見て!」

 

 

千歌が指差した先を見ると、荷物運びの指揮をとっている曜パパがいた。

 

 

曜「おーーい!パパー!」

 

 

曜の声に気づいた曜パパが手を振り返して応える。そして作業の指揮を後輩に任せて、曜パパはみんなぬ近寄る。

 

 

曜パパ「曜、千歌ちゃんに梨子ちゃん、果南ちゃんも見送りに来てくれたのかい?それと、後ろの子達は?」

 

6人「こんにちは。」

 

曜「前に電話で話したでしょ? 私が所属してるバディチームの『Aqours』だよ。」

 

曜パパ「ああ君達が、いつも娘が世話になってるね。」

 

ダイヤ「いいえ、むしろ私達の方が曜さんに元気をもらっています。」

 

鞠莉「曜は私達Aqoursのムードメーカーよ!」

 

果南「助けにもなってるよね!」

 

曜「みんな、私の大切な友達だよ!だから、私は別に寂しくないし、辛くもないよ!」

 

曜パパ「そうか。みんな娘をありがとう。実はずっと気がかりだったんだ、曜が寂しさのあまりグレていないか………ってね。けど、Aqoursのみんながいれば安心だ。」

 

曜「パパったら〜………、それよりもパパ、出航までまだ時間があるよね?」

 

曜パパ「うん。必要な準備も終わったし、1時間くらいならね。」

 

曜「なら、私とバディファイトしよう!帰って来たら、毎回するじゃん!」

 

曜パパ「ああ、そうだな。久しぶりにやろうか、バディファイト!」

 

曜「よーし!いくよ!」

 

 

 

曜「紫紺の煌めきよ、悔しさと哀しみを漆黒の輝きへと導け!輝きのルミナイズ!〈シャイニングレイ・ダークネス〉」

 

曜パパ「世界をまたぐ境界の海へ、全速前進ヨーソロー!ルミナイズ!〈マリシャス・ホライゾン〉」

 

 

オープンTHEフラッグ

 

 

曜「ダークネスドラゴンワールド」

◼️手札6/ゲージ2/LP10

 

曜パパ「レジェンドワールド」

◼️手札6/ゲージ2/LP10

 




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