バディファイトLoveLive!サンシャイン!!   作:ヤギリ

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グリスへの怒り ジルバ

千歌とサツキは真柴を先に行かせて、冥府四天龍の一角………ヴレンと対峙していた。ヴレンの非情なる戦法に追い詰められた2人だが、なんとか、相手の効果を逆手に取り、逆転勝利したのだったが………千歌のドラゴンフォースの力に興味を示した冥府龍王 ギラによって、千歌は、建造物の最上階のギラの間に転送されてしまった。

 

ーーー

ーーー

 

最上階 ギラの間

 

 

千歌「………ここは?」

 

 

千歌が目を開けた時、そこは、窓からは赤い月の光が差し、1階と同じくらいの大広間になっていて、大きな玉座があった。そしてその玉座には、冥府龍王 ギラが座していた。

 

 

千歌「あなたは?」

 

ギラ『我は冥府龍王 ギラ、この冥府の世界の王である。』

 

千歌「どうして私を?サツキさんとみんなは⁉︎」

 

ギラ『案ずる事無し。お前は皆より先にこの建造物の最上階、ギラの間に通されたのだ。皆も時期に辿り着くであろう。』

 

千歌「そう………」

 

ギラ『では本題だ。お前のその力………ドラゴンフォース、我はそれに興味がある。』

 

千歌「ドラゴンフォースに?」

 

ギラ『うむ。"ズェウル"の力を持ったヴレンを降したその力………いったい、なんなのだ?』

 

千歌「私にも分かんないよ。でも、ドラゴンフォースは、私と曜ちゃんと梨子ちゃん、3人だけが持つ特別な力。そしてドラゴンフォースは、私達との絆の力なんだ!」

 

ギラ『絆………か、ふぅん………、俄然興味が湧いて来たわ!小娘、名は?』

 

千歌「私は千歌!高海 千歌だよ!」

 

ギラ『千歌………か、では千歌、我とファイトせよ。お前のドラゴンフォースの力とやらを、我に見せてみるがいい!当然、ただでとは言わぬ。お前が勝てば、我らは自ら消えてやろう。どうだ?』

 

千歌「わ、私が負けたら?」

 

ギラ『お前のドラゴンフォースとやらの力を貰うぞ。そして、私は冥府の世界を築く為に動く。』

 

千歌「………分かったよ!ファイトしよう!」

 

ーーー

ーーー

 

一方、真柴はグリスが居るであろう部屋に迫っていた!

 

真柴「グリス………、いったい何処に居るんだ?必ず助けるからな!」

 

ーーー

ーーー

 

???

 

とある部屋………グリスは鎖に縛られていた。

 

 

グリス(………幾つもの闘気がぶつかっている。来たのか真柴、それに、千歌達も………)

 

『よお、グリス先輩。』

 

グリス『………お前は?』

 

『忘れてないっすよね?俺の事』

 

グリス『ああ、曖昧だが覚えている。ジルバ』

 

ジルバ『哀れだなぁ、グリス先輩………いや、もう対等なんだし、裏切り者に敬称は要らないか………グリス。』

 

グリス『対等だと………?』

 

ジルバ『グリス、俺はあんたに感謝してんですよ。あんたがギラ様を裏切ってくれたおかげで………、俺はあんたの後継として、冥府四天龍の一角に選ばれた。』

 

グリス『そうか………』

 

ジルバ『感謝もしているが、同時にあんたに怒りを覚えるぜ、なんでギラ様を裏切ったんですか?』

 

グリス『簡単だ………奴の創りたい世界に、俺の望む平和などなかった。それだけだ………』

 

ジルバ『あんたの求める平和って?』

 

グリス『争いの存在しない平等で平和な世界だ………だが、ギラのやり方が気に入らない………平和な世界に、犠牲など要らないんだ。』

 

ジルバ『綺麗事だ、そんなもの!』

 

グリス『ああ、確かに綺麗事だな………、やはり平和を実現するには、犠牲が必要だ………、俺が望む平和にの為に、お前ら冥府龍には犠牲になってもらう………』

 

ジルバ『ぷっ………ははははははは!俺達、冥府龍を犠牲にする〜?はははははは!あんた、自分の今の姿を見てからモノを言え、今鎖に繋がれて身動きできねーくせに………………ナメた事言ってんじゃねーーよ!!』ガッ!!

 

グリス『ぐぅ………っ』

 

 

ジルバは繋がれているグリスの腹部を蹴りつける。

 

 

ジルバ『粋がってんじゃねーよ!裏切り者が!』ガッ!!

 

グリス『ぐっ………っ、良いのか………?今俺を殺せば、お前もギラの指示に背くことになるぞ………?』

 

ジルバ『安心してください、殺しはしない。それに………あんたを痛めつける為の口実は幾らでもある。「あんたが鎖に繋がれているにも関わらず、反抗しようとしたので、仕方なく………」って具合にな。』

 

グリス『………………』

 

ジルバ『あんたこそ、ギラ様の望む世界の為にどうせ犠牲になるんだ………。いたぶろうが関係ない。』

 

グリス『………そうか。お前は昔から、俺を付け狙ってるいる節があったな………今は絶好のチャンスって事だ………』

 

 

グリスはジルバを静かに睨む………

 

 

ジルバ『その目、イラつくな………、自分の立場がまだ分かってねーのか?俺はもうあんたと対等だと言ったはずだ。いや、裏切り者と対等なんて癪にさわるな………』

 

グリス『………………』

 

ジルバ『だから………、その目で見るんじゃねー!イラつくんだよ!!』ゴッ!! ガッ!!

 

グリス『ぐぅぅ………!』

 

 

ジルバはさっきより強い力でグリスの顔を殴り、腹部を蹴りつける。

 

グリスは膝をつきそうになるが、鎖に両腕を縛られているせいか、膝が地につく寸前で止められる。だが、グリスはジルバに向ける目を変えない………

 

 

ジルバ『グリス、あんた………!』

 

ジルバ(あんたは本当に、昔から変わらねー、その目………、自分が認めていない奴に向けるその目が気に入らねーんだ………!)

 

ジルバ『どうやら、半殺しにされなきゃ、済まねーようだな………!』

 

 

ジルバがグリスを殴ろうと拳を振り上げた時、部屋の扉が勢いよく開く………!

 

 

「グリスーーー!!」

 

グリス『………!』

 

ジルバ『⁉︎』

 

「はぁ………はぁ………っ、グリス!!!」

 

グリス『真柴………!』

 

真柴「何してんだオメー!グリスから離れろ!」

 

ジルバ『人間………お前がグリスのバディか?』

 

真柴「ああ、そうだ。」

 

 

真柴は縛られているグリスの元に行く。

 

 

グリス『真柴………お前はバカか、本当にここまで来る奴があるか………!』

 

真柴「あ?バカはどっちだ!抵抗もしねーで大人しく付いて行ってこのザマかよ!てか鎖に縛られる呪いでもあんのか⁉︎………とにかく、一緒にさっさと帰るぞ。」

 

グリス『真柴、俺は………』

 

真柴「何だよ?言っとくけど、お前が元々冥府龍だったからとかそんな事、知った事じゃねーし、関係もねーからな。」

 

グリス『真柴………だが俺が犯した罪も過去も奪った命も、今更戻っては来ない………しかも、前日までそれを忘れていた自分が一番許せないんだ。』

 

真柴「だから償う為に無抵抗で捕まって好きなようにされてるって?やっぱりバカじゃねーか。」

 

グリス『お前には分からない、命を奪うという事がどれだけ重いのかを………』

 

真柴「ああ分かんねーよ。俺は誰かを殺した事がねーからな。だから、お前がどれだけ苦しんで来たのかも、俺には分からねー………けど、お前はもう冥府龍じゃねーんだ。それに、お前が望んで奪った命じゃねーだろ!」

 

グリス『だからと言って………!』

 

真柴「お前今言っただろ、『俺が犯した罪も過去も奪った命も、今更戻っては来ない………』って、なら、お前が犯した罪も、奪った命も、お前が背負う重さの全てを、お前の力にすれば良い。」

 

グリス『俺の力に………?』

 

真柴「お前の今の目的は何だ?お前は何の為にこの戦いを始めたんだ?お前が今やろうとしてる事は何なんだ?」

 

グリス『俺が、今成すべき事は………、目的は、ただ一つ、〈冥府龍〉を全滅させて………真の平和を掴み取る事だ………!』

 

真柴「ならその為に、お前の過去を力に変えるんだ。多分、お前が〈不死龍〉に転生したのも、運命がそれを望んでいるからじゃねーのか?」

 

グリス『………』

 

真柴「唯一、お前が〈冥府龍〉に反発して裏切ったからこそ、運命がお前を選んだんだ。今まで奪われて来た命がお前に力を貸してくれてるんじゃねーのか?ってか、そう思え!」

 

グリス『真柴………ふふふっ、全く、お前って奴は………』

 

真柴「少しは気が楽になったか?」

 

グリス『ああ………大分楽になった。俺が不死龍に転生した時、俺は〈冥府龍〉への復讐だけを考えていた。だが違うのだな、俺が不死龍に転生した瞬間………復讐の為ではない、散って行った全ての命が俺を選んだんだ。』

 

 

『「不」滅の魂は「死」してなお、尽きる事のない「龍」達の意思なり………』

 

 

真柴「戻って来いグリス………、これからも俺とお前はずっとバディだ。一緒に戦おうぜ。」

 

グリス『ああ、真柴………』

 

 

グリスは渾身の力を込めて、鎖を引きちぎった!

 

 

ジルバ『おいお前ら!俺を無視して話してんじゃねーよ!』

 

グリス『悪いなジルバ………、そこを通して貰うぞ。』

 

ジルバ『あ?行かせるわけねーでしょ。グリス先輩。』

 

真柴「先輩………?」

 

グリス『ああ、奴はジルバ、俺の元部下だ。』

 

ジルバ『ちょうどいい、バディファイトだグリス!俺は昔からあんたが気に食わなかったんだ、あんたのその目………イラつくぜ………、あんたを倒して、そこの人間と一緒に俺たち冥府龍に一生立て付けないようにしてやる………!下手すりゃ、あんたもここで終わる事になるかもな。』

 

グリス『悪いが、俺達はこんなところで終わる訳にはいかない。俺の手で奪った命、お前ら冥府龍に奪われた全ての者達の命を、俺の魂とと力に変えて、冥府龍を倒す!』

 

真柴「その意気だグリス、やるぞ!」

 

グリス『おう!』

 

ジルバ『やってみやがれ、グリス!!』

 

 

真柴「紫炎を纏て、亡者の叫びを聴け!ルミナイズ!〈不死の龍団〉」

 

ジルバ『冥府四天龍の一角………ジルバ、裏切り者を排除する!ルミナイズ!〈怒りの冥府龍〉』

 

 

オープンTHEフラッグ

 

 

真柴「ダークネスドラゴンワールド」

◼️手札6/ゲージ2/LP10

 

ジルバ『冥府龍界』

◼️手札5/ゲージ3/LP10

 

 

真柴「俺のターン、ドロー!チャージ&ドロー!」

◼️手札6→7/ゲージ2→3

 

真柴「ライトに〈不死騎龍 ヘルライズ〉レフトに〈不死騎龍 ヘルダムド〉をコール!」

◼️手札7→6→5

 

 

不死騎龍 ヘルライズ

不死龍

サイズ1/攻4000/防1000/打撃2

◼️このカードが登場した時、君の手札1枚捨ててよい。捨てたらカードを1枚引く。

【龍蘇生】

 

 

不死騎龍 ヘルダムド

不死龍

サイズ1/攻5000/防1000/打撃1

◼️このカードが手札から登場した時、君のデッキの上から3枚をドロップゾーンに置く。

◼️このカードが【龍蘇生】で登場した時、君のデッキの上から1枚をゲージに置く。この能力は1ターンに1回だけ使える。

【龍蘇生】【貫通】

 

 

真柴「ヘルライズの能力で、手札1枚捨てて1ドロー!さらにヘルダムドの能力でデッキトップから3枚破棄!」

◼️手札5→4→5

 

真柴「場の2体の不死龍をソウルに入れ、ゲージ2払って、センターにバディコール(LP10→11)!〈不死龍王 ヴァイオレット・グリス〉」

◼️手札5→4/ゲージ3→1

 

 

不死龍王 ヴァイオレット・グリス

不死龍

サイズ3/攻8000/防5000/打撃3

◼️【コールコスト】君の場の〈不死龍〉のモンスターを2枚このカードのソウルに入れて、ゲージ2払う。

◼️このモンスターが破壊された時、君のドロップゾーンのサイズ1以下の〈不死龍〉のモンスター2枚までを【コールコスト】を払わずに、レフトとライトにコールできる。

◼️〈不死転生〉(君のターン中、ゲージ1払い、手札1枚捨て、ライフ1払う。)

【対抗】君の場のモンスター2枚までをこのカードのソウルに入れて、ドロップゾーンから、このカードを【コールコスト】を払わずにコールできる。〈不死転生〉は1ターンに1回だけ使える。

【貫通】【ソウルガード】/ソウル2

 

 

真柴「バトル!ヴァイオレットグリスでジルバに攻撃!打撃3!」

 

ジルバ『ぐぅぅ!』LP10→7

 

ジルバ『俺がダメージを受けた時、キャスト〈冥府の呼び声〉デッキトップから4枚確認して、その中の〈冥府龍〉のカードを1枚手札に加える。』

◼️手札5→4

 

 

見たカード

◼️冥府の呼び声

◼️冥府の従者 ブラックドラーゴ アックス

◼️冥府充填

◼️冥府への宝札

 

 

ジルバ「俺はこの中から1枚手札に加える。残りは冥府へ送る。」

◼️手札4→5/冥府3

 

真柴「ターンエンドだ!」

◼️手札4/ゲージ1/LP11

 

 

ジルバ『俺のターン、ドロー!チャージ&ドロー!』

◼️手札5→6/ゲージ3→4

 

ジルバ『俺はあんたが気に食わねー、叩き潰してやりますよ、グリス!』

 




今回も感想を是非‼︎

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