バディファイトLoveLive!サンシャイン!! 作:ヤギリ
Aqoursはホテルのエントランスにある巨大なモニターで敗者復活戦を観ていた。そして皆の予想通りセイントスノウ とエスカトロジーのファイトになるかと思われたが、突然現れた殿堂入りファイター、綺竜院メアの圧倒的なファイトに成す術無く敗北した聖良と琴奈を観て思わず絶句していたのだった。
ーーー
果南「なんか、とんでもないファイターが現れたね……」
ダイヤ「ええ、あの聖良さんと琴奈さんのタッグを相手に、たった1人で勝利するとは……」
梨子「千歌ちゃん……」
曜「千歌ちゃん……?」
千歌「………、やっぱり、凄いよ……ラブライブ!……、私達が苦戦してた聖良さんや琴奈さんを超えるファイターが、まだまだ沢山居るんだ。確かに、本戦で聖良さんや琴奈さんとファイト出来ないのは悔しいけど……、止まってはいられない。私達と戦って負けたバディチームのみんなの分まで、戦おう!楽しもうよ、ラブライブ!」
善子「落ち込んでは……無いみたいね。」
花丸「むしろ、燃えてるずら!」
ルビィ「よかった〜……」
鞠莉「さすが、Aqoursのリーダーね!」
聖良と琴奈が綺竜院メアとチームを組んでラブライブ!本戦に出場することなど、Aqoursは知らない。
千歌「そう思ったら居ても立っても居られない!梨子ちゃん、曜ちゃん!ファイトしよう!」
曜「うん!良いよ!」
梨子「良いわよ!」
ダイヤ「気がついたら午後の3時半ですわね。」
果南「どうする?私達もファイトする?」
鞠莉「OK!明日の本戦に備えて、デッキ調整も兼ねましょう!」
花丸「ルビィちゃん!善子ちゃん!まる達もファイトずら!」
ルビィ「うん!良いよ!」
善子「ヨハネよ!まぁ、付き合ってあげるわ。」
ーーー
千歌、曜、梨子の部屋
千歌「バルソレイユで攻撃!」
梨子「また負けた……」
曜「凄い、バルソレイユが居るだけで戦況が一気に変わるよ……」
梨子「でも、センターにさえ出さなければ、破壊をまぬがれるわ。」
曜「だからって、センターを開けるとバルソレイユの直接攻撃が飛んでくるし……」
梨子「あまり隙が無いわね。」
千歌「………」
曜「千歌ちゃん?」
千歌は立ち上がってドアノブに手をかける
梨子「千歌ちゃん、どこ行くの?」
曜「もう夜の8時だよ?」
千歌「疲れたから、少し外の空気を吸ってこようかなって。」
梨子「1人じゃ危ないよ?私達もついて行くよ?」
千歌「大丈夫、ホテルからはあまり離れないから、本当にほんの少し風に当たって来るだけだから。2人は待ってて。」
曜/梨子「分かった(わ)……」
そして千歌は部屋を後にして、ホテルの外に出て、しばらく近くを歩いている……。
千歌「さすが東京、夜でも街の光で明るいや〜」
しばらく歩くと、千歌の足元に紅葉が落ちる。
千歌「あ、紅葉だ〜」
千歌が木を見上げた時、紅葉が茂る木々があった。街の光でライトアップされていて、とても美しい……
千歌「綺麗〜〜」
???「あれ?もしかして、Aqoursの高海千歌ちゃんですか?」
千歌「え?あ、はいそうですけど……」
千歌に声をかけて来たのは、薄ピンク色の髪にツインテールで、後ろ髪をうなじまで伸ばしている少女だった。背の高さは千歌ど同じくらいだ。
千歌「あなたは……」
???「いきなり声をかけてごめんなさい。私は綺竜院メアです。」
千歌「綺竜院…メアさん……!」
メア「さん付けじゃなくても良いよ。多分同い年だから、千歌ちゃん。」
千歌「あ、うん、メアちゃん」
メア「綺麗な紅葉だね。」
千歌「うん。(なんだろう……この子って聖良さんと琴奈さんを倒した子だよね……?でも、なんか人が違うって言うか……、雰囲気が全然違う……)」
メア「千歌ちゃん、もしかして……今日の私のファイト、見た?」
千歌「聖良さんと琴奈さんを倒したファイトの事?」
メア「やっぱ観てた。」
千歌「どうして、ここに?」
メア「う〜ん、ただの散歩だよ。明日、私も本戦に出るから。」
千歌「そうなんだ……」
メア「うん。私ね、ある人に憧れてバディファイターになったんだ。」
千歌「ある人?」
メア「うん。元μ'sのリーダー、高坂穂乃果さんに憧れてね」
千歌「穂乃果さんに?」
メア「うん!そして私は、穂乃果さんのような力を……!」
メアが浮かべた不敵な笑みを隠すように紅葉が舞う
千歌(‼︎ 何?今一瞬……)ゾクッ
千歌「そ、そうなんだ……」
メア「千歌ちゃんはどうしてバディチームを組んだの?」
千歌「私も同じだよ。μ'sに、穂乃果さんに憧れて、バディチームを造ったんだ。私にとって穂乃果さんは、憧れで、目標で……」
メア「ふふふ……!同じだね!」
千歌「うん!」
メア「あ、もう時間だね。じゃあまた明日、ラブライブ!本戦で会おうね!」
千歌「メアちゃん!」
メア「何?」
千歌「明日のラブライブ!私達Aqoursが勝ちます!」
メア「ふふふ、またね〜!」
そしてメアは去って行った。
千歌「……はぁ…、メアちゃんにあんな事言っちゃったけど、メアちゃんは聖良さんと琴奈さんを倒した相手だし、そうでなくても本戦に集まるのは、かなりの実力のチームのみ、ここまで来れたのが、既に奇跡なのかも知れない。そう考えると、今更だけど……凄く苦しいよ……プレッシャーで、胸の奥がギューッと押し潰されそうなくらい……、私……凄く不安だよ……」
???「千歌ちゃん、ずっとそんな事思ってたんだね。」
千歌「‼︎ 曜ちゃん、梨子ちゃん……みんな……」
梨子「ごめんね千歌ちゃん、やっぱり心配だったから、ついて来ちゃった。」
ダイヤ「全く、出かけるなら一声かけてください。」
鞠莉「散歩なら付き合ったのに〜!」
ルビィ「1人は危ないですよ。」
花丸「ちょっと探したずら」
善子「あんまり心配かけないでよね!その……大事な、な、仲間……なんだから……」
果南「善子ちゃんの言う通りだよ。千歌」
曜「千歌ちゃん、不安なのは私達も同じだよ。でも、私達には夢があるでしょ?」
梨子「目指したい輝きがあるんでしょ?」
千歌「みんな、ありがとう!明日の本戦、絶対に勝とうね!」
8人「うん(はい)(ええ)!」
ダイヤ「では、そろそろホテルに戻りましょうか。」
千歌「うん!」
それから、Aqoursのみんなで夕食を済ますせて、明日の本戦に備えて、デッキを調整してから就寝した。
ーーー
翌日……
Aqoursはホテルのエントランスに集まっていた。
千歌「よし!今日から『ラブライブ!バディカップの本戦』だよ。私達の夢を叶える為に、行くよ!Aqours!」
Aqours「おおーーー‼︎」
次回、遂にラブライブ!バディカップ 本戦開始‼︎