バディファイトLoveLive!サンシャイン!! 作:ヤギリ
流[まだだ、レッドグリムは3回攻撃できる!攻撃!]
マサダ[うがぁぁぁ!]LP1→0
流[僕の勝ちです。]
流がファイナライズしたままマサダに近寄る
マサダ[ヒイッ!よ、寄るなぁ!ば、化け物!]
流[……!……化け……物……?]
マサダ[そ、そうだ!お前の姿を見てみろ!]
流[天音……、僕は、化け物かい?]
天音[そんな事……ないよ?]
流[そうだよな…]
天音[ヒッ……]ビクッ
流が天音に向き直ると、天音が少し後ずさり小さく震える。
天音[あ、今のは違うの……⁉︎ 流君…]
流[ぐっ……うぅ……、うぁぁぁぁ!]
流はそのまま何処かへ去っていってしまった
その後、現場にサツキが到着して、マサダや天音は事情聴取を受けた
天音[流君……]
ーーー
バディポリス 沼津支局
サツキ[このっ、馬鹿野郎‼︎]
マサダ[ヒィ‼︎す、すみませんでした、サツキさん…!]
サツキ[僕が怒っているのは容疑者に逃げられたからじゃない!君達が勝手な行動を取ったからだ!]
マサダ達[……]
サツキ[全く…、現場にいた女の子から聞いたよ、君は話しも聞かず、強制的にバディファイトを仕掛けたそうじゃないか]
マサダ[うっ……]
サツキ[君達はバディポリスの事を何か勘違いしてるようだね、バディポリスがファイトするのは、容疑者がどうしても話を聞かない時や、容疑者がかなりの凶悪犯だった場合の最後の手段としてファイトするんだ。ましてやバディファイトヴィジョンで強制ファイトするなんて……、君がやってる事はそこらのチンピラと同じ事だ!]
マサダ[はい……、すみませんでした…!]
サツキ[反省したならいい、とにかく局長に話して処分を決めてもらった結果、1ヶ月の謹慎だそうだ。これでも大目に見てもらった方だからな…]
ーーー
流の部屋
流[結局、部屋に戻って来たな…]
(よ、寄るなぁ!ば、化け物!)
流[化け物……、今はいくらか戻ったけど……ファイトする度に化け物になるのか…?]
流の皮膚にはまだ紅い龍のウロコがついていた…、鏡を見ても完全に戻りきっていない…グリムと同化したままだった…
グリム(流、化け物とは何だ?)
流[……嫌われ者って事だよ…]
グリム(嫌われ者?……我のせいか…)
流[違うよ…]
コンコン
父[流、入っていいか?]
流[ごめん父さん、今は部屋に入って欲しくない…]
父[そうか、さっきな……バディポリスが話を聞きに来たんだ]
流[そう、最近物騒だからね]
父[流、今夜も星を観に行くんだろ?]
流[……うん……]
父[出かける時は、気をつけるんだぞ?]
流[分かった、ありがとう父さん]
父が部屋から離れていく
流[こんな姿、父さんには見せられない……、バディポリスも僕を探しているはずだ、やっぱり天音にも、父さんにも迷惑は掛けられないな……]
ーーー
翌朝
天音(流君、ちゃんと帰って来たのかな?昨日の事、謝らないと……)
流の家の玄関
天音[おじゃまします!]
父[やあ、天音ちゃん]
天音[おはようございます。お父さん、流君はいますか?]
父[流は、もう居ないよ…、こんな手紙を残して行ってしまった。]
天音[手紙?]
天音が手紙を見る。
僕はしばらく家を出る。多分しばらくは帰らないと思う。バディポリスも探しに来たみたいだし、父さんや天音には迷惑はかけられないから……、あと、今の自分を見つめ直したいんだ。心配はいらない、どうか僕を探さないでくれ。 流より。
天音[そんな…、流君…!お父さんは、流君を探そうとしないんですか⁉︎]
父[私は、流を信じているよ、何があったかは知らないが……、男の子なら誰でも一度は1人旅をしたくなるものさ…、自分で答えを見つけたら、帰って来るよ。そう信じてる]
天音(そうか、お父さん知らないんだ…、今の流君のこと……)
天音[この手紙、預かっていいですか?]
父[ああ構わないよ。流の事、頼むよ……?]
天音[はい!]
天音(とは言っても……、どうしよう、バディポリスには……、相談なんて勿論できないし……あと頼れるのは……)