フェアリーテイル 月の歌姫   作:thikuru

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……お、お久しぶりです……まず初めに……




たいっへんすいませんでしたぁあああああああああっ!!!!

今まで超絶スランプに陥っておりまして……しかも少し病気が悪化しまして……今はもう安定しているんですが





本当に……2ヶ月も放置、すいませんでしたっ!


今後はまた1日1話はまだ厳しいかと思うのですが週1では、投稿を進めていきたいと思いますので……どうか、よろしくお願いします!!


では……最後までお付き合い、お願いします!!


69話 飛べ! 友の元へ!!

城から逃走したハッピー、シャルル、ルージュの3匹はエクシードの兵隊に追われながら街を駆けていた。

 

「はぁ……はぁ……!」

 

「ど、どいてどいてぇー!!」

 

「お、追ってくるよぉ……!」

 

シャルルの手をハッピーとルージュが引っ張りながら街を駆け抜ける。

 

 

「あ……あれに隠れよう!!」

 

街を駆け抜ける中、視界の隅に映った藁の積まれた荷車に気づいたハッピーの思いつきで咄嗟にその中へと潜り込み、隠れる3匹。

 

 

3匹が隠れた瞬間、ドドドドドッ……!! と追手が通り過ぎる音が響く。

 

「……い、行ったみたいだよぉ」

 

暫く息を潜め、音が聞こえなくなるとそっと辺りを伺うルージュ。

 

ルージュの言葉にほっと一息つくハッピーとシャルル。

 

 

……だが

 

ガコンッ!!

 

 

「「「……え?」」」

 

 

突然、荷車が揺れたと思うと、ゴロゴロッと音を立て、坂の途中で止まっていた荷車のブレーキが外れ、下り始める。

 

 

「う、うわぁああああああっ!?!?」

 

「きゃぁああああああああっ!!!!」

 

「う、うそぉぉおおおおおっ!?!?」

 

ガガガガガッ!!! と音を立てスピードを上げながら坂を下る荷車に必死でしがみつくハッピー達。

 

だが……

 

 

「っ! あ………」

 

「「シャルルっ!!!」」

 

一際大きな揺れで手が荷車から離れてしまうシャルル。

 

その体が浮き、荷車から投げ出されてしまう……

 

 

パシッーーー

 

 

 

「っ! あんたたち……」

 

 

 

荷車から投げ出されたシャルルの手を咄嗟に掴むハッピーとルージュ。

 

 

「シャルルー!!」

 

「絶対! 離しちゃダメだよぉ!」

 

 

 

シャルルの手を握り、必死に荷車から身体が放り投げ出されないよう踏ん張るハッピーとルージュ。

 

 

だが……

 

 

ガコッーーー

 

 

 

「えっ」

 

「っ!?」

 

「きゃあっ!」

 

 

 

 

荷車は岩にぶつかり、宙を舞う……そして

 

その勢いでハッピーたちの体は荷車から離れ、吹き飛ばされる。

 

 

「「「うわぁああああっ……!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

吹き飛ばされた勢いが消せず、地面をゴロゴロと転がるハッピーたちは丘となっていた場所を超えたところでやっと止まる。

 

 

 

「うーん……」

 

「いったぁ……」

 

「目が回ったよぉ……」

 

頭や体を抑えながら体を起こすハッピーたち。

 

そこでふと、シャルルは顔を上げ、目の前の光景に目を見張る。

 

 

「ちょ……ちょっと! ハッピー! ルージュ! あれを見て!!」

 

「あれ? 今……名前で……っ!」

 

「え……?」

 

ハッピーたちの目の前にあったもの……それは巨大な魔水晶が中に浮いている光景だった。

 

「魔水晶が浮いてる……!!」

 

「王都のより大きいよぉ!!」

 

「えぇ……これが、ギルドのみんなね」

 

「あんな所にあったんだ……」

 

ハッピーたちはただ驚くしかなかった。

 

 

 

「ね、ねぇ! 見て、ここ空に浮いてるよぉ!!」

 

魔水晶が浮いているのを見て、もしやと感じたルージュが自分たちのいる島をよく見るとこの島も宙に浮く島であることに気づいた。

 

ハッピーたちは島の端から下を見下ろす。

 

 

「王都があんな下にあるなんて……」

 

「つまり、こんな位置関係なのね」

 

自分たちのいる島よりずっと下に王都の国があることを知り、シャルルは近くにあった木の棒で簡単な図を描いた。

 

 

王都の上にエクスタリア、その横に巨大な魔水晶が浮いている、そんな感じであった。

 

「問題は……どうやって“王都”まで降りよう……」

 

「今の私達の“(エーラ)”が使えないし……」

 

「んー……」

 

翼の使えない自分達に悩むハッピーたち。

 

 

すると……

 

 

「おめぇ達、オイラの畑で何しとるだ」

 

「「「!!」」」

 

後ろから誰かに声をかけられ、ハッピー達はすぐに振り向いた。

 

「しまった!!!」

 

「っ……(あれ……この、エクシード……)」

 

 

「ははーん……兵隊共が探し回っとる“堕天”とはおめぇらの事だな」

 

その声の主は毛は白く、田舎にいる様な格好をし、鍬を持った猫、いやエクシードであった。

 

「「「……」」」

 

「……かーーーっ!!!!」

 

目の前のエクシードはそう叫ぶと突然、鍬を振り回した。

 

「ひぃぃぃぃっ!?」

 

「うひゃあっ!?」

 

そのエクシードの怒鳴りと行動にハッピーとルージュは驚き、怯む。

 

「出てけ出てけぇええいっ!!!」

 

「あいぃいいいっ!! ごめんなさい!!」

 

怒り爆発なそのエクシードに条件反射の如く、謝るハッピー。

そこに……

 

 

ーーー荷車が転がっていったのはこの辺りか!

 

 

ーーー探せっ!

 

 

ーーーはっ。

 

 

 

ハッピーたちを追い、エクシードの兵たちがここまでやって来てしまったのだ。

 

 

 

「もう追ってきたの!?」

 

「そんなぁ……」

 

「どうしよう……」

 

どう逃げ切るか……模索していると、再び……

 

 

 

「……かーーーーーーっ!!!!」

 

白いエクシードの叫び声が響いた。

 

 

 

「うぎゃあっ!?」

 

「ひやぁああっ!?」

 

「畑から出てけぇええっ!!!」

 

「あいぃいいい! すぐ出て行きます!!」

 

身体をビクビクと震わせ、冷や汗を流しながらそう返すハッピー。

 

 

「そしてウチへ来いっ!!!!」

 

 

だが、目の前のエクシードはそう告げた。

 

その言葉にハッピーたちは目を点にし……驚き、唖然とする。

 

 

「え……?」

 

「……どゆことぉ?」

 

「っ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、あれよこれよとそのエクシードの家に連れてこられたハッピーたち……

 

 

ハッピーたちはひとまず落ち着くと、追われている訳を話した。

 

 

「あらあら、それは大変だったわね。」

 

そこに、そのエクシードの妻が現れた。

 

濃い緑色の頭巾をかぶり、白の服を着た青い毛のエクシードであった。

 

そのエクシードはふんわりとした笑みを浮かべながら、皿に盛った魚をハッピーたちに出してあげた。

 

「おじさん、おばさん……匿ってくれてありがとう」

 

「ありがとうぉ!」

 

ハッピーとルージュはエクシードのおじさんとおばさんにお礼を言った。

 

が……

 

 

「かーーーーーっ!! 飯を食え!! めしっ!!!」

 

「「あいぃ!!」」

 

「……ありがとう」

 

 

エクシードのおじさんの言葉に少し怯えながらも返事をするハッピーとルージュ。

 

そして、シャルルも小さくお礼を言う。

 

 

「まったく……フフ、ウチの人ってばね?

 

王国の彼らとの考え方とソリが合わなくてね、昔追い出されちゃって……こんな所で暮らしているのよ」

 

「へぇ……」

 

エクシードのおばさんの言葉に興味を持つハッピーたち。

 

 

「かーーーーーっ!! いらん事言わんでええわ!!」

 

「ふふふ、はいはい」

 

「そっか……それでオイラたちを……」

 

「助けてくれたんだねぇ」

 

「ケッ、そんなんじゃねぇやい!! めし食ったらフロ入れー! かーーーーーっ!!」

 

「あ……あい……」

 

「や……やっぱり怖いよぉ……」

 

声は大きく怒っているのかと一瞬錯覚してしまうが……

 

その後、風呂から出たあとも……

 

 

 

「かーーーーっ!! これを着ろ!!!」

 

と、服を貸してあげたり……

 

「かーーーーっ!! この辺で勝手に休め!! かーーーーーーっ!!!」

 

と、エクシードのおじさんは怒鳴りながらも、ハッピーたちを休ませてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ようやく落ち着きを見せ始め少し経った頃……

 

 

「ハッピーとシャルル、それにルージュって言うのね……素敵な名前ね

 

……アースランド生まれなんでしょ? 誰が名前つけてくれたの?」

 

エクシードのおばさんはハッピーたちのこれまでの事を聞いてきた。

 

「……ナツ……オイラの友達」

 

「私も、そう……友達(ウェンディ……)」

 

「あたしは……」

 

一匹だけ、事情の違うルージュは口をもごもごと濁らせるが……おばさんはそれに気づかないのか、話をすすめ……

 

 

「そうなのね……」

 

と、呟いた。

 

 

「でも……その友達が、王都に捕まってるんだ……オイラ達、助けに行かないと」

 

ぐっと拳を握り、苦しそうに顔を歪めぽつりと零すハッピー……その姿にルージュやシャルルも苦しそうに俯く。

 

 

「……人間を、助けるのね」

 

「えぇ……でも、エクスタリアではその考え方は間違っているのよね……」

 

悲観的になり始めているシャルルはそう呟くが……

 

「そんな事はないわ、素敵な事よ……とっても」

 

シャルルの言葉にエクシードのおばさんは違うと言った。

 

その言葉に少し顔を上げるハッピーたち。

 

 

「友達にエクシードも人間も関係ない……

 

だって見た目が違くても“大好き”っていう心の形は皆同じなのよ?」

 

「心の……形?」

 

「そう、大好きの心の形は……みんな一緒」

 

 

「……おばさん」

 

おばさんの言葉に少し肩の力が抜けてくるハッピーとルージュ。

 

だが……シャルルはそれでも辛そうな様子で

 

 

「私の心は……私じゃない、誰かによって操られている……

 

今……こうして話してる言葉さえ、私のものなのかどう……」

 

と、言った。

 

その言葉に反応をし、

 

 

「それはシャルルの言葉だよ! シャルルの心だよ!!」

 

ハッピーがそう声を上げた。

 

 

「オイラ達がみんなを助けたいって心はオイラ達のものだ!!」

 

「……そうだね……みんなを助けたい……この思いは、誰かに植え付けられた感情なんかじゃないよぉ……あたしたちの心だよ、シャルル」

 

ハッピーとルージュはシャルルに向かいそう言う。

 

「ふふふ、そうね……今はちょっと迷っているみたいだけど、きっと大丈夫よ……こんな素敵な友達とナイト様が近くにいるじゃない? ね?」

 

「え……!! ナイトさま……////」

 

おばさんの言葉に顔が赤くなるハッピー。

 

 

「あなたは自分の心を見つけられる……ううん、本当はもう持っているの……

 

あとは気づけばいいだけなのよ? “大好き”の気持ちを……信じて」

 

その言葉にシャルルは漸く顔を上げ、口を開く。

 

「おばさん……変わってるのね」

 

「そうかしら?」

 

悲しそうな笑みを浮かべながらシャルルは告げる。

 

 

「だって……エクシードはみんな、自分達を“天使”か何かのように思ってる……人間は劣等種だって言ってた」

 

シャルルはニチヤとナディの言葉を思い出す。

 

「……昔はね、そういう考えだったわ……でも、子供を女王様にとられて……ね」

 

「「!!」」

 

「……子供」

 

その言葉にハッピーとシャルルは驚きを隠さなかった。

そして、ルージュはハッピーたちと違い、何か別のことを考えている様子を見せる。

 

 

「ドラゴンスレイヤー抹殺の計画とかで100人もの子供……卵を集められた

 

そして、自分の子供の顔も知らないまま……アースランドに送られてしまったの」

 

「「「……」」」

 

その言葉にハッピーとシャルルは唖然となる。

 

その100人の中に自分達もいる事と思えると……

 

「その頃からね、私達は神でも天使でもない……私達はただの“親”なんだって、気づいたの

 

そしたら、人間だとかエクシードだとかどうでもよくなってきたわ……ウチの人も、口は悪いけど私と同じ考えなのよ」

 

「かーーーーーっ! くだらねぇ事話してんじゃねーよ!!!

 

おめぇらも……いつまでいやがる!!!」

 

「アナタ……」

 

おばさんの言葉におじさんが後ろから声を出してきた。

 

「辛気くせぇ顔しやがってぇ!! 生きてるだけで幸せだろーが!!!

 

かーーーーーーっ!! 甘えてんじゃねぇぞぉおお!!

 

お役出てけーーーーーぃっ!!!!」

 

「アナタ……そんな急に……」

 

あまりに急な夫の言葉におばさんは止めようとするが……

 

 

「ううん……おじさんの言う通りだよ

 

オイラ達早くみんなを助けにいかないと!」

 

「うん……!!」

 

ハッピーの言葉に頷くルージュとシャルル。

 

「怯えたままじゃできる事もできねぇんだ!! 最近の若ぇのはそんな事もわからねぇのか!!」

 

「!」

 

おじさんの言葉を聞き……ハッピーの顔つきは少し変わる。

 

 

 

そして……

 

 

「ありがとう!! おじさん!! おばさん!!」

 

 

「かーーーーーっ!!

 

二度と来んなーーーーーっ!!!!」

 

「気をつけておいきー」

 

ハッピーたちは助けてもらったエクシードの二匹に別れを告げ、仲間を助けに行くとした。

 

「シャルル、ルージュ!! さっきのおじさんの言ってた言葉の意味……わかる?」

 

「うん……わかったよぉ」

 

「私も……私、エドラスに来て……物凄く、不安だった」

 

「うん……あたしも」

 

「あい!」

 

「でも……今は違う!!」

 

「進まなきゃいけないから……飛ばなきゃいけないから!!!」

 

 

そう叫び、覚悟を胸にハッピーたちは崖の下から飛び降りた。

 

ーーー私達はエクシード……この世界において唯一、体内に魔力を持つ者……

 

魔法を使えなかったのは、心が不安定だったから……!

 

 

 

シャルルは心の中でそう呟いた。

 

そして、ハッピーたちは翼を出せた。

 

 

「行こう!! みんなを助けなきゃ!!!!」

 

「「あいっ!!」」

 

シャルルの言葉に返事をするルージュとハッピー。

 

 

 

翼で前へと……王都へと飛び立つ中……ふと、

 

 

ルージュが後ろを振り返った……。

 

それは、ただただなんとなく……

 

 

その視線の先では……ーーー

 

 

 

「っ……(やっぱり……やっぱり、おじさんとおばさんは……ハッピーの……)」

 

 

 

ーーーそして……お母さんたちの…………

 

 

元気だったんだ……良かった……

 

 

 

涙を流す二匹のエクシード……

 

 

その目には深い深い愛情がみてとれる……

 

 

 

ーーー……いつか、あたしも……お母さんとお父さんに……会えるかな……

 

 

この騒動が解決したら……と、ある決意を一つ増やし、ルージュは力強く、翼を羽ばたかせる。

 

 

 

 

 

 

「かーーーーーっ!! ちゃんと飛べるじゃねーか……!」

 

「飛び方がアナタそっくりね」

 

おじさんとおばさんはハッピーの姿を見つめ、そう言った。

 

 

「バカ言うんじゃない!! 飛び方なんかじゃねぇ……一目見りゃァ気がつくだろ!!!」

 

 

「そうね……あの白い娘、彼女かしら?」

 

おばさんは涙を出し、そう言った。

 

「かーーーーっ、女連れてくるなんて100年早ェんだョ!!」

 

 

「友達想いの優しい子に育ったね……」

 

「かーーーーーっ、グスッ……あい……」

 

 

 

我が子を見て、嬉し泣きをする二匹の親が……そして

 

 

 

 

 

「それに……あの子……あの子も……元気だったのね」

 

 

 

オレンジの毛を持った女の子……

 

 

 

「ルージュちゃん……ルビィとラージュの……大きくなって……!」

 

 

 

「あい……っ!」

 

 

二匹の脳裏に蘇りしは、親友であった二匹のエクシード……そして、その腕に抱かれる……一匹の赤ん坊……

 

 

 

「また会いたいわね……」

 

 

「かーーーーーっ! 会えるに決まってらァ! 必ず……!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハッピーたちが、心の迷いを消し去り、王都へと向かっている頃……王都地下のある所では……

 

 

 

 

 

「……あ、あの……セレーネさん?」

 

「んー? なーに?」

 

 

地下牢に幽閉されていたダブルシクルたちであったが……今はその牢を抜け出し、地上への道を探し、王都の地下を移動していた。

 

 

その牢を抜け出した方法が……

 

 

 

「何故、そんなことが出来るのですか……?」

 

「あぁ、これ?」

 

歩きながらシクルはポケットにしまった例のもの……長い針を取り出す。

 

 

 

牢の鍵をピッキングで開け、抜け出したのだ。

 

 

「昔ちょっとこれに縁があってね! 何かの時のためにと思って持ってたんだけど……役に立ってよかったぁ」

 

あははと、笑いながら言うシクルにエドシクルは少し呆れ気味の様子……

 

 

 

「っ……そ、それよりセレーネさん……本当に地上に出られるのですか?」

 

エドシクルの問いにシクルはんーっと少し首を傾げ

 

 

「分かんないけど……でもこっちから外の匂いがするの……多分、道は間違ってないはずよ」

と、告げた。

 

 

「そうですか……」

 

シクルの言葉に少し安心した様子のエドシクル。

その姿にシクルもほっと少し胸を撫で落とし……完全に、気を抜いていた……。

 

 

 

 

 

道を歩き続け、曲がり角の少し手前まで足を進めた時……

 

 

 

ピシッーーードォオオオオオンッ!!!!

 

 

 

「っ!? な……」

 

「きゃっ……!!」

 

 

突然、目の前の道が塞がれてしまう……そして

 

 

「これはこれは……お二人の歌姫様……

 

 

どちらに……行かれるのですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………え……

 

 

 

 

 

シクルたちの背後から聞こえたその声……

 

 

その声を聞いた瞬間……シクルは驚愕で目を見開き……ゆっくりと振り返る。

 

 

そして……

 

 

 

「っーーー!? (な、んで……まさか……コイツも、この世界に……!?)」

 

 

 

 

それは……出来れば二度と、会いたくはない存在……

 

 

 

 

 

 

「ひっ……フォ……ンゼ、様……」

 

「ふふふ……いけませんねぇ……脱獄なんて……さぁ……もう一度、牢に戻っていただきましょうか……囚われのお姫様……」

 

 

 

 

 

その声……その姿……その目を見た時……

 

 

シクルは、震えと恐怖で、周りが見えていなかった……

 

 

 

 

次の瞬間ーーー

 

トンッ! と、強い衝撃が走り、シクルは意識が飛んでしまった……そして、最後には……隣にいたエドシクルも、倒れる光景が映っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうして……なんで……ここでも、私は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弱い……私は…………

 

 

 

 

 

 

……ナ、ツ…………

 

 

 




如何だったでしょうか……久しぶりすぎて正直少し設定が飛んでます

あと、誤字確認はしているんですが……恐らく、見逃しありますので……ありましたら都度報告……して頂けたらありがたいです。


では……69話、最後までお付き合い、ありがとうございます!!


追記(2020/11/23)
お久しぶりです、約3年間更新をストップしていました
最近色々と落ち着きが見られ安定してきたので今回追記致しました。


長期間放置してしまっているので今更なところもあるかと思うのですが……
今後の活動などについてもしよろしければ活動報告の方を更新していますのでそちらの方を確認して頂けたら有難いです。


この小説を自分で開くのも約3年ぶりです……それでも時々この小説に目を通して頂けていた事を知り嬉しく思っています
出来れば更新を再開していきたい……と、思っています

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