IS ~義肢義眼の喪失者~   作:魔王タピオカ

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 今回からウルトレス・スケロルムさんの『Nimm die
Liede Sie』とコラボさせて頂きます。この作品は量産機のMSが出てくるのでガンオタの方にオススメです。
 では、ウルトレスさんに感謝を捧げて...どうぞ!
 ウルトレスさんの作品のURLも貼りますね

 https://novel.syosetu.org/123174/


Another story ドイツの総統と喪失者
ドイツのシスコン総統


 前の事件から少し後の物語。ベルトの正体は結局分からず、起動も出来なくなったので菫から解放された後、響弥達は専用機の整備の為に整備室に来ていた。其処で、響弥達はイレギュラーと接触する。

 

 「.....アンタ、誰だ?」

 「私か?私はルカ・ボーデヴィッヒだ」

 「俺は更識響弥、此方は舞原雪菜。...質問良いか?」

 「あぁ、構わないぞ」

 「アンタは()()()()()()()()?」

 「1番目だな」

 「...あー、これはアレだな」

 「アレですね、間違いなく」

 「....私がどうかしたのか?」

 「まぁ、そうだな。ちょっと応接間に来てくれないか?」

 「...構わないが」

 

  ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 

 

 

  ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 「--って感じだ」

 「ふむ、私が世界をな...」

 「何か変わった所は有りませんでしたか?穴に落ちたとか、そういうのは」

 「穴に落ちてはいないが、透明な壁の様な物にぶつかったな。気付いたら整備室に居た」

 「どうしたらルカさんは帰れるのでしょうか...」

 

 前の時とは違い、いざこざも何も無く応接間に着いた3人。響弥と雪菜の予想通りルカは違う世界のIS学園の生徒だという事が分かった。名字から予想は出来ていたが、ラウラは妹に当たるらしい。それよりも驚いたのはルカの楯無顔負けのシスコンぶりと天災と呼ばれる篠ノ之束を馬鹿と言い切り、その創造物であるISを越える兵器のMS(モビルスーツ)を創ったという紛れもない【天才】という事だ。

 その事に感心していた響弥だったが、ある一言によりこの場は一気に混沌と化した。

 

 「嫁よ、此処に居たのか」

 「嫁....だと....?響弥、貴様、ラウラに嫁などと...」

 「ち、違う!それはラウラが勝手に--」

 「勝手なんて酷いではないか、我が嫁よ。私はお前を真剣に愛してるんだぞ?」

 「..........響弥ァァァァァァァ!!!」

 「オイオイオイオイ、本当にふざけんな....よっ!」

 

 あまりのシスコンぶりに辟易としながら応戦する響弥。常人離れした速度で放たれたパンチをどうにか受け流すと、室内では不利と悟った響弥は部屋の外へと逃げる。怒りで周囲が見えないルカは響弥を追って廊下へと出てくる。

 振り返ると同時に顔のすぐ横を通り抜けるルカの飛び蹴り。冷や汗が背中を伝うのを感じつつルカの腹部にパンチを放つ。響弥のパンチも相当な速度だが、それを上回る反応速度と運動能力にモノを言わせたルカは簡単に響弥のパンチを受け止め、合気道と同じ原理で響弥を投げ飛ばす。

 受け身を取るが、轟音と共に床に倒れる響弥。速すぎる故に衝撃を散らし切れないのだ。普通なら此処で落ち着く所だが、筋金入りのシスコンであるルカはその程度では止まらない。義眼を起動させなければ捉えられない程の速度の踏み込み、その直後に地面を陥没させられるのではないか、と思える殴打。命からがらソレから逃れた響弥はゾクゾクと湧き出てくる悪寒にも興奮にも取れる感情を抱き、それと同時に解決策を捜し始める。

 

 --不本意だが、当事者の俺じゃルカの怒りは治まらない。どうすりゃ良い?クソ、最近こんな事ばっかだな。

 

 しかし、その思考を直ぐに止める事になる。何故なら、ルカの方から停戦を申さなければならなくなったからだ。

 

 「...どうしてそんな事をするのだ?私はそんな人は嫌いだ」

 「ぁ.....私が、嫌い...?ラウラ、止めてくれ、ラウラぁ...」

 「...舞原だな。腹黒いって言うか何て言うのか...まぁ、何回もその機転に助けられてるけども」

 

 一難去ってまた一難。混乱が去ってまた混乱が訪れた。そろそろ響弥の胃腸に穴が空きそうだが、まだまだ混乱は続きそうだ...




 かなりシスコンを強調してしまった...作中では此処までシスコンでは無かったのですが...本当に、申し訳無いです。
 あと、これから学校のテスト期間に入るので1、2週間投稿をストップします。

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