し「桜坂しずくと!!」
せ「優木せつ菜でお送りします!!」
歩「とうとう私達も本格参戦ですよ!!」
せ「と言っても、私と歩夢さんは確定枠でしたけど…」
し「私は選ばれて良かったですよ…」
歩「お陰でA・ZU・NAが見事に揃ったね♪」
せ「本当です」
し「では、私達の登場する本編を…」
3人「「「どうぞ♪」」」
『『『『『『『KAMEN RIDE』』』』』』』
突如現れたディエンド。彼は手に持つアイテム【ネオディエンドライバー】に7枚のカードを装填し、一誠達に銃口を向ける。
「君達には彼等だ」
そして引き金を引くと、赤青緑の人型の光がフィールドを幾重にも走り、すぐに4人の仮面ライダーになる。
『SINOBI』
まず最初に実体化したのは、忍者を彷彿とさせる姿に手裏剣を模したアンテナと紫のマフラーを巻いた【仮面ライダーシノビ】
「忍と書いて…刃の心!!仮面ライダーシノビ!!」
『QUIS』
次に実体化したのは身体中に?マークをあしらったボディスーツに◯と❌が描かれたチェストアーマー、額には?のアンテナを持つ【仮面ライダークイズ】
「救えよ世界、答えよ正解…仮面ライダークイズ!!」
『KIKAI』
次は黒地のボディスーツに金色のロボットを思わせる鎧を纏い、顔にあるクロスしたスパナが印象的な【仮面ライダーキカイ】
「鋼のボディに、熱いハート!!仮面ライダーキカイ!!」
『GINGA』
最後に実体化したのは、フォーゼとどこか似た紫のボディスーツに金色の複眼、マントを羽織り体の各所に太陽系の惑星が描かれたパーツを付け、他とは格の違う強さを思わせる【仮面ライダーギンガ】
「我こそが宇宙の絶対的な法…仮面ライダーギンガ!!」
「ケッ!!1人、随分と偉そうなのがいるな…!!」
「シノビにクイズ、キカイにギンガ…!!まさかのミライダー勢揃いかよ!?」
一誠はギンガを睨み、一誠(D)はまさかのライダー達に驚く。
「とりあえずボコるぞ。俺はあのロボット野郎と宇宙野郎をやる」
「なら俺はシノビとクイズだな!!」
「なら、行くぞ!!」
「おう!!」
お互いに戦う対象を決めると一誠はゲーマドライバーを、一誠(D)は左右にスロットがあり中央に液晶画面がある白と黒のドライバーを装着する。
「あん?ウルトラ何とかに変身するんじゃないのか?」
「今回は俺も仮面ライダーでいくつもりだからな!!」
そして右手に持った白と黒の2色にカメンや2018と書かれた懐中時計みたいなアイテム【ジオウライドウォッチ】を持ち、リングパーツである【ウェイクベゼル】を回してピンクでライダーと書かれた顔の様な絵柄に切り替え、上部のボタンを押す。
『ZI-O!!』
ドライバーの右側【D`9スロット】に装填してドライバー上部のボタンを叩いてロックを解除する。すると彼の背後にアナログ時計のエフェクトが現れ、右手を右腰に左手を大きく外回しで右肩の前まで持っていく。
「変身ッ!!」
そしてお決まりのセリフを叫び、左手を下に勢いよく振り下ろしながらドライバーを反時計回りに回した。
『ライダータイム!!』
すると背後のエフェクトも一回転して、針が10時10分を指して中央にライダーの文字が浮かぶと前へと飛んでいき、一誠(D)の体を腕時計のメタルバンドの様なフィールド【ジオウマトリクス】が覆い、その体を黒と銀のどこか時計を思わせるデザインのスーツを纏い、最後に複眼の部分に先程飛んでいったライダーの文字が填まり、変身が完了した。
『仮面ライダァージオウ!!』
今ここに、平成ライダー20番目にして、時の王である仮面ライダー…【仮面ライダージオウ】が誕生した。
「何だその目…「祝えッ!!」うおッ!?な、なんだ…!?」
その奇抜な見た目にツッコもうとした一誠だったが、突如上がった大声に驚き、周りを見るとヴァーリ達がいる場所とは反対側に夏なのにロングコートとマフラーを身につけ、一冊の本を片手に持っている……声と身長からして少女らしき人物がいた。
「全ライダーの力を受け継ぎ、時空を越え、過去と未来をしろしめす時の王者……その名も仮面ライダージオウッ!!我が魔王が異世界の地に降臨した瞬間である!!」
「………………何言ってんだアイツ?」
「レイヴェル…どうやって来たんだろう?」
その光景に一誠達だけでなく、ミライダーの4人もポカンとしている。
「ま、何だっていいさ。俺がやることは変わらねぇ…」
『デュアルガシャット!!』
「変身ッ!!」
『ガッチャーン!!マザルアップ!!赤き帝王・強化!!白き皇帝・弱化!!赤と白の真価!!セイヴァー・サバイバァール!!』
そして一誠もドラゴネスになると、2人はミライダー達へと突撃していった。
このほんの少し前…状況を見ていた観客席の者達も慌てていた。ここでこんな乱入者が来るなんて、誰も予想してなかったからだ。
「まさかディエンドが介入してくるとは…!!」
「しかも、厄介な相手ばかりね……キバット!!」
『おうよ!!』
ディエンドの乱入に驚くヴァーリに、真姫は援護する為にキバットを呼んで変身しようとするが…
「おっと、君達にも邪魔はさせないよ」
その前にディエンドが彼らの方に銃口を向け、引き金を引き三体のライダーが現れる。
1人は細身な黒のボディスーツに蛍光イエローのプロテクターを装着し、バッタを思わせる仮面ライダーで他2人は左半身が似たような白のパワードスーツに、片方が青の狼を思わせる姿で、もう片方がオレンジのチーター柄の姿をしていて、バックルに付いていた青い銃を構える。
『ZERO-ONE,VULCAN,VALKYRIE』
「お前達を止められるのはただ1人……オレだ!!」
「ヒューマギアは残らず……俺がブッ潰す!!」
「人工知能特別法違反を確認……対象を破壊する」
「ここでゼロワンを出すなんて……さっきのネタでも見てたのかしら?」
「あれがゼロワン…」
そうツッコむがこちらは誰も変身しておらず、向こうは変身状態……戦局は圧倒的に不利だった。
「それじゃ、この世界のお宝も頂いた事だし……僕は帰るよ」
「この世界の宝…?」
ディエンドといえば、色んな世界のお宝を盗む怪盗…この世界に彼のお眼鏡に叶う物があったか気になるヴァーリが呟く。
「そう……これだよ」
すると、そう言ってディエンドが取り出したのは、メタリックパープルのハイパームテキと同型のガシャットだった。
そしてそれを見たヴァーリが驚きで目を見開きながら叫ぶ…
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?それは美歌用に作っていた新型ガシャットォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!?」
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!?」
そしてそれが自分の物だったと聞いて、美歌も叫ぶ。
「それじゃあね♪」
『ATTACK RIDE INVISIBLE』
「ちょッ!?それ返しな…逃げんじゃないわよォッ!!」
逃げようとするディエンドに美歌は怒鳴るが、そんなのお構い無しに彼はその場から消えた。
「アンニャロォ~!!次会ったらバグスターウィルス感染させて、のたうち回る姿を嘲笑いながらゆっくりと消滅させてやる…!!」
「どうどう…今は目の前のライダー達をどうにかしないと…!!」
怒りが収まらない美歌を千歌は宥め、梨子はこの場をどう逃れようか考える。
(銃を向けられているから、たぶんガシャットを出した瞬間撃ち落とされる……鞠莉ちゃんの速さならイケるかもだけど、変身してないと不意討ちじゃない限り隙は作れない……どうすれば…!!)
思考を巡らせる彼女だが、それはゼロワンとバルキリーも同じだった。
(あれ?あんな学生サイズのヒューマギアなんていたっけ…?というか、あの耳…)
(おかしい……彼らや周りからヒューマギアの反応がない?これは一体…)
「おいッ!!暴走しているヒューマギアをどこに隠した!!さっさと言えッ!!」
「ピギィッ!?」「ズラァッ!?」
そんな中で、怒鳴りながら銃を向けるバルカンにルビィと花丸がダイヤの後ろに隠れる。
「待て不破ッ!!彼らは…(バンッ!!)ッ!!何だ!?」
そんなバルカンを諌めようとバルキリーが声を上げた瞬間、ヴァーリ達の後ろの扉が勢いよく開き、1人の少女が高速で飛び込んでくる。
「ハアッ!!」
「うおッ!?」
そしてバルカンを腕を蹴り上げた。
「不破ッ!?「隙ありですよ!!」なッ!?ぐう…!?」
それに気を取られたバルキリーに別の少女が近づき、見た目とは裏腹のパワーで殴り飛ばす。
「えッ!?一体何が…「やあッ!!」へ?あ、ピンぐべらッ!?」
その状況に慌てるゼロワンに、3人目の少女が飛び蹴りを放ち、あるものを見て動かなかったゼロワンの顔面にクリーンヒットした。
「よっと」
着地したライトピンクの髪をハーフアップし、右側に三つ編みお団子で纏めている少女【上原歩夢】の右側に、バルカンの腕を蹴り飛ばしたダークブラウンの髪を赤いリボンでポニーテールに纏めた少女【桜坂しずく】が立ち、反対側にバルキリーを殴り飛ばした黒髪で一部を右側に束ねた少女【優木せつ菜】が立つ。
「歩夢にしずくにせつ菜……どうしてここにッ!?」
「助っ人です!!」
「歩夢さんッ!?」
「しずくさんまで…」
彼女達の登場にヴァーリだけでなく、何故かダイヤ(D)と海未までも驚く。
「えっと……どちら様ですか?」
「しずくさんと歩夢さんの知り合いですか?」
「いえ、身に覚えはないのですが…」
まるで自分を知っているかの様な反応をするダイヤ(D)と海未に2人は首を傾げる。彼女達は駒王町に来たことは何度もあるが、ヴァーリ達に接触はしていないので、新しい交友関係や異世界事情など知るわけないのだが…
ちなみにダイヤ(D)が驚いたのは、彼女の息子が歩夢と幼馴染みで、海未の方はしずくが息子の後輩だからである。
「くそッ!!やりやがったな…!!」
「ちょ待て!!待ってって!!」
そんな中でバルカンが彼女達に銃を向けるが、それを何故か仲間のゼロワンに止められている。
「おい社長さん!!邪魔すんな!!」
「相手は生身の人間だぞッ!?」
「それがどうしたッ!!暴走したヒューマギアを庇うのなら、誰だろうと犯罪者に変わりはない!!」
「だからって子供に武器を向けるなよ!!」
「邪魔するなら、お前も一緒に…「落ち着け、不破ッ!!」ッ!!…お前も邪魔する気か、唯阿?」
「どわっと!?」
荒れ狂うバルカンにバルキリーが声を荒げると、一応落ち着いたのかゼロワンを乱暴に引き剥がしながらそちらを見た。
「そうじゃない。だが、少し確認しなくてはならない事がある」
そう言ってバルキリーは歩夢達の前に来た。もちろん銃はバックルに戻してある。
「お前達に聞きたい」
「……何ですか?」
警戒を解かずに応じる歩夢に、少しやり過ぎたかと反省しつつ問いを投げ掛けた。
「【ヒューマギア】という物を知っているか?」
「………………いいえ、私達は色んな情報を集めていますが、ヒューマギアという物は聞いたことすらありません」
「やはりか…」
その答えに、何かを察したバルキリーはため息混じりに頭を抱えた。
「おい唯阿ッ!!どういう事か説明しろッ!!」
「ここは私達が知っている世界ではないという事だ」
「「はあッ!?」」
その回答に驚くゼロワンとバルカン。
「先程から調べていたが、この付近一帯にヒューマギアの反応が皆無だ。あれだけ社会に浸透している物が、いきなり消えるなんておかしい…そして彼女の回答でこの答えに達したんだ」
「そもそも、ヒューマギアって何ですか?」
「ん?…それなら、それを管理・販売している会社の社長がそこにいるから聞いてみろ」
「…………………………え、俺?」
歩夢の質問にバルキリーに言われ、自分の事だとようやく察したゼロワン。皆の視線が集まる中、彼は腕を組んで頭を捻る。
「う~ん……こういう説明はイズの方が詳しいか。イズ!!おーいイズ~!!」
そんな彼は誰かを呼ぶが、一向に現れる気配はない。
「そのイズさんって人は?」
「イズは俺の秘書でヒューマギアなんだけど……まったく、イズは一体
更にここで何故かギャグを決めるゼロワン。だが、まったく面白くない。そんな彼を大半の者が無表情で彼を見ていた。
「あ、あれ?俺の爆笑ギャグ…そんなにつまらなかった?」
恐る恐る聞くゼロワンに全員がまったく面白くないと答えようとしたが、それは1人の少女に遮られた。
「プ…!!アハハハハハハ!!い、今のサイッコ~ですよ~!!アハハハハハハハハハハハハ!!」
「え……歩夢さん?」
いきなり歩夢が爆笑する。それもお腹を抱えて目にはうっすら涙を浮かべながらだ。まさしく心から笑っているみたいだが、今のギャグに笑う要素がどこにあるか分からない大半の者が困惑している。
「えっと……彼女はどうしたんですか?」
「こっちの世界の歩夢ちゃん、笑いのツボが独特なの。流行のネタには反応しないのに、ああいう単純なおやじギャグとかで大爆笑するんだ」
「ああ、そういう……」
海未の問いに千歌が答え、納得した様に彼女を見た。
「おお~!!俺のお笑い、そんなに面白かった!?」
「はい、とっても!!」
「ヨッシ(ドゴォン!!)うおッ!?」
そんな歩夢の反応に喜ぶゼロワン。そこに大きな爆発音が響く。
「何だぁッ!?」
音の発生源を見れば、バトルフィールドでドラゴネスとジオウがミライダー達と戦っているのだが、数の差と能力で不利に立たされていた。
「まずい!?このままだとイッセー達が!!」
「とりあえず私と海未、花陽で行くわ。アンタ達は模擬戦の疲れもあるだろうし、大人しくしてなさい。希、ここは任せても?」
「りょーかい、ウチに任しとき!!」
「ええ。キバット、タツロット!!」
『今度こそ、キバッて行くぜ!!カブッ!!』『テンションフォルテッシモ~♪』
(キィィィン)「響・装甲…」
「「変身!!」」
「ハアッ!!」
「あ、オレも!!……あれ?」
そんな2人の援護に真姫こと仮面ライダーキバ・エンペラーフォーム、海未こと仮面ライダーアームド響鬼、花陽こと仮面ライダーアギト・シャイニングフォームが向かう。それに続こうとしたゼロワンだったが、途中でその動きを止めた。
「どうしたんですか?」
「いや、俺も援護に行こうとしたんだけど……途中で体が動かなくなって…!!」
「ハッ!!ビビってるだけじゃないの……うおッ!?本当に動けねぇ…!!」
「まさか…」
ゼロワンが動けないのをビビってるだけだと思ったバルカンが同じように助けに行こうとすると、彼も動きを止めてしまった。それを見たバルキリーはある結論に達する。
「もしかして私達は、あの四体の仮面ライダーと戦うことが出来ないのでは?」
「はあッ!?じゃあただ見てろってことか!?ふざけんな!!」
「それなら、私達が!!」
「お前達はライダーシステムを持ってないだろ!!生身で行くのは許さん!!」
その結論に反発するがごとく、バルカンは力任せに進もうと躍起になるが、その体は一ミリも進んではいない。代わりに歩夢達が向かおうとするが、ライダーシステムを持っていない為に、ヴァーリがそれを引き留める。そんな時、ゼロワンは一歩下がり(下がるのは可能だった)、歩夢の元に向かい…
「だったら、君がこのベルトを使ってくれ」
彼女に突拍子もない提案をするのだった。
「へ?」
「戦えない俺が持ってても、何の意味もないからな。だったら君に渡した方がいいと思って」
そう言ってゼロワンはベルトを外す。すると変身が解除され、そこには赤いパーカーの上にスーツのジャケットを羽織り、茶髪の若い男性がいた。その男は歩夢に腰にあったベルトと表面に生き物の絵がある機械の箱みたいなのを複数渡してくる。
「はいこれ、俺のベルト【飛電ゼロワンドライバー】と変身に使う【プログライズキー】達。大事に使ってね」
「ええ!?……本当にいいんですか?」
「もっちろん!!俺の爆笑ギャグで笑ってくれる人に、悪い人はいないからさ!!」
「………」
最初は受けとるかどうか悩む歩夢だったが、ふと視線をバトルフィールドに向けると、イッセーズはシノビとクイズ、キカイの3体を相手にし、キバ・響鬼・アギトの3人でギンガの相手をしているが、ギンガの力が異常なまでに強く、最強フォーム3体でも苦戦していた。
(このままじゃあの人達が…)
そう思った彼女の脳裏にある光景が甦る…とある施設で
(今度は私が、誰かを助ける番なんだ!!)
そう覚悟を決めた彼女は、差し出されていたベルトとプログライズキーを受けとった。
「ありがたく使わせて頂きます!!」
「うんうん!!……そういえば、君の名前は?」
「上原歩夢です!!」
「よし!!それじゃ歩夢ちゃん、自分の目指す未来に向かって歩むんだ!!はァい!!アルトじゃ~ないと~!!」
「プフ…!!ここで笑わせないでくださいよ~!!」
そんなゼロワンの言葉である程度肩の力が抜けた彼女は、ヴァーリの方を見る。
「ヴァーリさん」
「ハァ……わかった、行ってこい」
「はい!!」
ヴァーリから許可を得た彼女は、フィールドへと駆けていった。
「…どうやら、ここは俺らも社長さんみたくするべきだな?」
「ああ、そうみたいだ」
バルカンとバルキリーもゼロワンの行動に何か感じたのか、変身を解いてバルカンはせつ菜に、バルキリーはしずくに持っていた銃とベルトがセットになった【エイムズショットライザー】と複数のプログライズキーを手渡した。
「上手く使えよ?使い方だが…」
「ここは任せる。コレの使い方だが…」
「「はいッ!!」」
そして説明を聞いた2人も、歩夢の後を追って走っていった。
「君があの子達のリーダーみたいだが……止めないのか?」
そんな彼女達を見送ってから、バルキリーの変身者の女性がヴァーリを見た。
「戦える術があるなら、とやかくは言わん。後は3人の実力次第だ」
「そうか…なら、後は頼む」
「じゃあな」
「また何処かで会おうぜ~!!」
3人はそう告げると、この世界から消えていった。
歩夢side
全力で走り、バトルフィールドに出た私が周囲を見渡すと、資料で見たドラゴネスと目にライダーって書いてある人、さっき飛び出した3人が押されているのが見え、すぐさまドライバーを腰に押し当てるとベルトが伸びて装着された。
「よし!!後は…………………………コレ、どうやって使うの?」
そこで私は持っていたアイテム……確かプログライズキーだっけ?…の使い方をまったく聞いてなかった事を思い出した。
ど、どうしよう!?これじゃ私、役立たずだよぉ~!!
思わず泣き崩れそうになった瞬間、自分の意識が何処か別の場所に飛ばされる感覚に落ちて、気がつけば白い空間に所々0と1の羅列がある場所に立っていた。
「え…ええッ!?ここどこ~ッ!?」
『【衛星ゼア】にようこそ』
パニックに陥っていた私だったけど、そこに機械音声が流れた。
「衛星ぜあ?」
『これより【飛電ゼロワンドライバー】のチュートリアルを開始致します。なお、現在貴女の思考は加速状態になっております』
「それってどういう…?」
『例えばここで一時間過ごしても、外では一秒にも満たないという事です』
ふぇ~、技術の進歩ってスゴいなぁ…
『それではこれより、飛電ゼロワンドライバーのチュートリアルを開始します』
「はい、よろしくお願いします!!」
そのアナウンスに合わせて、私はチュートリアルをこなしていき、数時間でそれをクリアした。
『これで飛電ゼロワンドライバーのチュートリアルを終了致します。お疲れさまでした』
「お疲れさまでした……ってキャアァァァァァァッ!?」
すると体が落ちるような感覚の後、私の意識は体に戻った。
い、いきなりは止めてほしいな……心臓に悪いよ…
「む、新手か」
そんな私に気づいた宇宙みたいな服装の人が、私に向けて波動を飛ばしてくる。だけど私は慌てずに持っていたプログライズキーの1つ【ライジングホッパープログライズキー】を手にして起動する。
「ラーニング完了!!」
『JUMP!!』
そしてそれをベルトの右側に翳して読み込ませた。
『AUTHORIZE』
すると、上から光と共に天井を突き破って大きな機械のバッタが降りてきて、波動を防いでくれると私の周囲を跳ね回る。
「わぁ~!!本物のバッタちゃんだ♪」
チュートリアルで何度も見たけど、リアルで見ると迫力満点…だ……よ…
そんな光景にテンションが上がっちゃうけど、それはすぐにマイナスまで落ちていった。
その理由はバッタちゃんが跳び跳ねる度に、フィールドにクレーターを作っていくからです…
(コレ…後でお説教コースかな…)
その程近い先の未来に遠い目で天井を仰ぎ見たら、そこには綺麗に穴が空いていて、青い空が見えていました。
(うん、お説教どころかお給料から天引き確定だね……)
「「歩夢(さん/先輩)!!」」
お小遣いが減る事に心で涙を流していたら、せつ菜ちゃんとしずくちゃんも合流してきた。
「うわっと!?なんですかあのでっかいバッタ!?」
「私の変身に必要なんだけど……この被害を見ちゃうと…」
「ああ…」
涙目の私を見て察してくれたのか、しずくちゃんが同情の視線を向けてくれて、せつ菜ちゃんからは優しく肩を叩かれた。
「と、とりあえず!!私達も変身しましょう!!」
「そ、そうですね!!」
そこでしずくちゃんが話題を変える為に腰に銃が付いたベルトを巻き付け、せつ菜ちゃんも同じのを巻き付けた。そしてせつ菜ちゃんが狼が描かれた青の、しずくちゃんはチーターかな?が描かれたオレンジのプログライズキーを手に持ち起動させる。
『BULLET!!』
『DASH!!』
それが終わった次の瞬間、せつ菜ちゃんが予想外の行動を始めた。
「ふぬぬぬぬぬぬぬぬぬ…!!」(ギギギギ…!!)
なんと、プログライズキーを無理矢理こじ開けようとし始めたの!!
「ちょッ!?せつ菜ちゃん!!それやり方違うよ!?」
「いーえ!!私はこう教わりましたから…!!」(ギギギギ!!)
「ダメですよ!?それだとキーが壊れちゃいます!!」
私としずくちゃんで止めようとするけど、せつ菜ちゃんは魔力での身体強化で腕力を強化してるのか、びくともせず…
「ふんッ!!」(バキッ)
「「あ…」」
そして抵抗虚しく、キーは力ずくで開けられちゃいました…
あれ、壊れてないといいけど…
「そしてコレを装っ填!!」
『AUTHORIZE』
それをバックルから取り外した青い銃に装填すると、私がキーをベルトに翳した時と同じ音声がなった。
もしかして、本当は中に入れてから開くんじゃ…
「もぉ…」
『AUTHORIZE』
そう思っていたら、ため息混じりにしずくちゃんが私が想像した通りにバックルに付いた銃にキーを装填してから開いた。やっぱりそういう仕様だったんだ…
『『KAMEN RIDER KAMEN RIDER』』
そんな自己主張の激しい待機音に合わせ、せつ菜ちゃんは銃をまっすぐに構えば、しずくちゃんはバックルに着けたまま引き金に指を掛ける。そして私は被害を気にしない様にして両腕を広げ、ゆっくりと頭の上まで動かし、手首でクロスさせてからゆっくりと正面に下ろし、右手を顔の横に移動させながらキーを開く。
「「「変身!!」」」
そう叫んで私はドライバーにプログライズキーを装填、2人は引き金を引いた。
『プログライズ!!』
『SHOT RIZE』
すると私の体を黒地のパワードスーツが覆い、跳び跳ねていたバッタちゃんが後ろから私の方に跳んできて体を分離、データ化してプロテクターとなって装着されゼロワンさんと同じ姿になった。せつ菜ちゃんは放たれて戻ってきた弾丸を殴って、しずくちゃんはその弾丸をその身で受けて中にあったアーマーを装着してバルカンさんとバルキリーさんと同じ姿になった。
『跳び上がライズ!!ライジングホッパー!!』
『A jump to the sky turns to a rider kick』
『シューティングウルフ!!』
『The elevation increases as the bullet is fired』
『ラッシングチーター!!』
『Try to outrun this demon to get left in the dust』
「皆、行こう!!」
「「はい!!」」
私の声に2人が答えると、私は?マークだらけのライダーに蹴りを、しずくちゃんは忍者でせつ菜ちゃんはロボットの方に向かい銃弾を1発当てて怯ませる。
「な、なんだお前ら!?」
「ゼロワンにバルカン、バルキリー!?」
驚いた反応をする2人に、私は無事を確かめる為に振り返った。
「2人共、大丈夫ですか!?」
「その声………………歩夢ちゃん!?」
「え?何で私の名前…」
こんな顔にライダーって書いてる人に見覚えはないんだけど…
「まあいいか。この3人は私達が引き受けますので、2人は向こうの援護を!!」
「わかった!!」
「はあッ!?ソイツらは俺の…「いいから行くぞ!!」っておい!?引っ張んな!!」
ゲーマドライバーを装着しているライダーは、まだ戦えるといった雰囲気だったけど、もう一人に腕を掴まれて引きずられていった。
今の2人、声がそっくりだったけど……兄弟なのかな?
「歩夢先輩!!」
「ッ!!」
しずくちゃんの呼びかけに反応すれば、さっきの3人が既に体勢を立て直していた。
「問題、お前達は俺達に勝てる……○か❌か?」
そして真ん中にいる?だらけのライダーから、そんな問題が出された。
それだったら答えは簡単!!
「当然、◯です!!」
私がそう叫ぶと、?ライダーはやれやれといった感じで首を左右に振り…
「正解は…………❌だ!!」
そう答えて、忍者ライダーとロボットライダーと一緒に向かった来た。
「なら、あの人達に私達の力を見せてあげよう?」
「「はい!!」」
私達も、武器や拳を構え…
「貴方達を止められるのはただ一人……私です!!」
「王の敵は残らず……私がブッ倒します!!」
「敵対対象を確認……破壊します!!」
そう決め台詞みたいなのを叫び、彼らとの戦闘に入った。
いかがでしたか?
出てくる7人のライダーはシノビ・クイズ・キカイ・ギンガ・ゼロワン・バルカン・バルキリーでした!!
次回は、対ミライダー戦になります。
では次回で、お会いしましょう。
敵キャラで出してほしい虹学メンバーは?
-
宮下 愛
-
中須 かすみ
-
近江彼方
-
エマ・ヴェルデ