ゲームの力でこの世界を生きていく   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

今回はダイヤVSことり、善子VSにことなります。

では、どうぞ。




Firstコラボ Three

鞠莉の勝負が終わった後、次の試合のメンバーがフィールドに出てくる。ゲームチームはダイヤ、異世界組からはことりが出てきた。

 

「よろしくお願いしますわ。」

 

「よろしくね、ダイヤちゃん。」

 

「ち、ちゃん!?何か違和感がバリバリですが…」

 

「アハハハハハハハハッ‼‼‼ちゃん付けとか似合わね~‼‼」

 

「……………(カチン‼)そぉいッ‼‼‼」

 

「あだぁッ‼」

 

観覧席でことりがダイヤをちゃん付けで呼んだ事に爆笑するパラド。それが頭に来たダイヤは体を粒子状に変えてパラドの背後に移動し、全力で背中を蹴った。

 

「いってぇッ!?なにす…「それ以上笑うのなら………刻みますわよ?」………スンマセン…」

 

「まったく‼………そこまで笑わなくてもいいじゃない…」

 

ダイヤの迫力にパラドは反省したら、彼女は再び体を粒子にしてフィールドに戻るが、ことり達が不思議そうに彼女を見る。

 

「?どうしましたか…?」

 

「えっと…そっちのダイヤちゃんって、もしかして人間じゃないの?」

 

「ああ…そういえばこの体に慣れてきたので、忘れてましたわ…」

 

バグスターとしての体に順応しきっていた彼女は、すっかり自身の存在の事を忘れていた。

 

「では改めて………元人間で現バグスターの黒澤ダイヤですわ。」

 

『『『『『ええッ!?』』』』』

 

そのダイヤの告白に異世界組は驚きの声を上げた。

 

「ど、どうしてそんな体に…!?」

 

「妹を助けた代わりに私が死んで………こちらのルシファーさんのお陰でこの体で甦ったんですの。でも、死んだ事に後悔はありませんわ。」

 

「そっか………………そっちも色々大変だったんだね?」

 

「ええ………湿っぽい話になりましたわね、そろそろ始めましょうか?」

 

「うん。」

 

ダイヤはゲーマドライバーを装着し、ことりは懐からコンパクトミラーを取り出しそこに龍の紋章が描かれたカードデッキを翳し、腰に銀色のベルトを装着する。

 

『それでは両者、変身してください。』

 

「0カラット…」『ジュエリートレジャー‼』

 

「「変身ッ‼」」

 

『ガシャット‼ガッチャーン‼レベルアップ‼探せダイヤ‼集めろルビー‼ジュエリートレジャー‼』

 

ダイヤは仮面ライダージュエルに、ことりはカードデッキをベルトに嵌め3つの鏡像が重なると赤いボディに銀色の鎧、顔は鉄仮面の中から赤い複眼が覗く姿【仮面ライダー龍騎】となった。

 

「それが貴女の…」

 

「うん、仮面ライダー龍騎って言うの。」

 

「私は仮面ライダージュエルですわ。」

 

『試合開始です。』

 

アナウンスの言葉と同時にジュエルは武器アイコンからガシャコンソードを選び、龍騎はデッキからカードを1枚引き、左腕にある龍の頭部を模した籠手【龍召機ドラグバイザー】に入れて読み込ませた。

 

『ガシャコンソード‼』

 

『SWORD VENT』

 

互いに召喚された剣を右手で握ると走り出し、すれ違いながら剣をぶつけ合わせ即座に反転し、再度ぶつかりつばぜり合う。

 

「中々やりますわね…‼」

 

「そっちもね…‼」

 

ことりは後方に飛んで体勢を立て直そうとするが、逃がすまいとジュエルは別の武器アイコンからガシャコンマグナムを呼び出す。

 

『ガシャコンマグナム‼』

 

「逃がしませんわッ‼」

 

「うえッ!?ひゃあッ‼」

 

それを左手で掴み、龍騎に照準を合わせてすぐさま発砲するも、彼女は倒れる様にしてそれを回避した。

 

「び、びっくりしたぁ~‼銃も持ってるなんて…」

 

「止まっている余裕はありませんわよ?」

 

ジュエルはマグナムを連射しながら龍騎へと向かう。龍騎は数発を剣で弾くも連射速度に追い付けなくなり後は喰らってしまう。

 

「うく…‼」

 

「はあッ‼」

 

『コ・チーン‼』

 

刀身を氷剣にし、逆手に持ちかえながら龍騎を2度斬るジュエル。剣の能力で斬られた場所が凍り、龍騎の動きが鈍くなったところにマグナムのBボタンを叩いて銃口を押し当てて引き金を引き、マシンガンの如く連射される弾丸を全弾命中させる。

 

「キャアアアアアアアアアッ‼‼」

 

その威力に龍騎は吹き飛び、結界の壁にぶつかる。だが、彼女はまだ負けてないとばかりにデッキからカードを勢いよく引き、それをバイザーに読み込ませる。

 

『ADVENT』

 

そして右手に変身時に出したコンパクトミラーを結界の端に置くと周囲にキィィィィィンと耳鳴りの様な音が響き始める。

 

「この音は…『ゴアアアアアアアアアアアッ‼‼』なッ!?」

 

するとその鏡面から赤い東洋タイプのドラゴンが飛び出してきた。

 

「ドラゴンッ!?」

 

「私の相棒【ドラグレッダー】だよ。」

 

ドラグレッダーはジュエルへと火球を何発も放ち、周囲に着弾して爆発を起こし煙が立ち込める。

 

「視界が…‼」

 

視界不良の中で警戒していたら、右側から風切り音が聞こえそちらを向くと、ドラグレッダーの尾が眼前にまで迫っていた。

 

「な…!?キャアッ‼」

 

咄嗟に剣で受け止めるもその威力に防ぎきれず、結界の壁際まで吹き飛ばされた。

 

「くッ!?そちらが召喚なら………こちらもですわッ‼‼」

 

『べリアルモンスター‼ガッチョーン、ガシャット‼』

 

ジュエルはべリアルモンスターを起動させるとバックルのレバーを閉じて、空きスロットにそれを挿す。

 

「Xー0カラット。」

 

『ガッチャーン‼レベルアップ‼探せダイヤ‼集めろルビー‼ジュエリートレジャー‼アガッチャ‼災厄を起こせべリアル‼絶望を振り撒けモンスター‼今こそ破滅の…時来たり‼』

 

『ガシャコンギガナイザー‼』

 

飛び上がりながらモンスタートレジャーゲーマーになったジュエルはギガナイザーを掴みとって着地するが、それを見た龍騎や観客席の異世界組が驚きに包まれた。

 

「あれって………べリアルッ!?」

 

「しかもあの姿ってアトロシアスに似てるじゃないッ‼‼」

 

「なんで彼女が…!?」

 

「えっと………皆さん、何を驚いてるのか解りませんけど、あれはゲームキャラですよ?」

 

そんなパニックが起きてるとは露知らず、ジュエルはカプセルを2つ掴んでガシャットに読み込ませた。

 

「お行きなさいッ‼‼」

 

『キングジョー‼ゼットン‼フュージョンリアライズ‼ペダニウムゼットン‼』

 

「べリアル融合獣までッ!?」

 

呼び出されたペダニウムゼットンは両手から火炎弾【ペダニウムメテオ】を飛ばし、ドラグレッダーの火炎弾を迎撃していく。

 

「さあ、こちらも続けましょう?」

 

ギガナイザーを振り回しながら走り出すジュエル。龍騎は動揺しながらもすぐにデッキからカードを引き、バイザーに装填する。

 

『GUARD VENT』

 

両腕にドラグレッダーの腹を模した盾を装備して攻撃に備え、ジュエルはそれごと打ち崩すつもりでギガナイザーを叩き込む。

 

「くぅぅぅぅぅぅぅぅッ!?」

 

何とか防ぐ事に成功した龍騎だったが、その威力に数メートル押し飛ばされた。

 

「なんてパワー…‼」

 

「まだまだいきますわよッ‼‼」

 

ジュエルはギガナイザーを思いきり振り回し龍騎に何度もぶつけていく。対する龍騎は盾で防いでいくもその威力から反撃まで手が回らなかった。

 

「せぇいッ‼‼」

 

「きゃッ!?」

 

そして上からの振り下ろしで盾を手放してしまった。

 

「ッ‼‼」

 

マズイと思った龍騎はすぐさま後ろに飛んで距離を取る。

 

「負けをお認めになってわ?頼みの綱のドラゴンも…」

 

ジュエルが視線を向ける先にはペダニウムゼットンによってヌンチャクの様に振り回されているドラグレッダーがいた。

 

だが龍騎は諦める素振りは見せず、ゆっくりとした動きでデッキのカードを引いた。

 

「なら、ここからは………私も本気でいくよ。」

 

龍騎が引いたカードには金色の片翼に背景には渦巻く炎が描かれている。そして左腕を前に突き出すとバイザーが炎に包まれ、ドラグレッダーに似た龍の頭部を模した武器【ドラグバイザーツヴァイ】へと変わった。

 

「それは…‼」

 

そしてそのバイザーの口の部分を開き、そこに引いたカード【SURVIVE】を入れて閉じる。

 

『『SURVIVE』』

 

すると龍騎の姿がバイザーと似た龍の形に変わり、頭部にも金の装飾が付いた【龍騎・サバイブ】となった。

 

「それが貴女の本気ですか…」

 

「そうだよ。おいで、ドラグレッダー…ううん、ドラグランザー。」

 

龍騎サバイブドラグレッダーを呼ぶと、ペダニウムゼットンから逃れて龍騎の隣に並び、その姿がより重厚な姿の龍【ドラグランザー】へと変わった。

 

そしてドラグバイザーツヴァイをジュエルに向けると、ドラグランザーは口に火を灯す。そのチャージが終わったらドラグランザーが大きな火球を何発も撃ってくる。

 

「くっ…‼」

 

それを見た瞬間、喰らうとマズイと直感が働きギガナイザーを高速回転させて火球を防ぐ。だが最後の火球がぶつかると瞬時に大爆発を起こした。

 

「お姉ちゃんッ!?」

 

ルビィが心配する中、煙が晴れるとそこにはジュエルを庇ったのか倒れているペダニウムゼットン()()()()()

 

「あれ?ダイヤちゃんは…」

 

龍騎が彼女を探そうと周囲に目を向けると、周りに大量の鏡があった。

 

「この鏡、さっきまで無かったのに…『アガッチャ‼輝く君は美しい‼ Ah〜‼ 鏡幻想‼ イマージュ・ミラージュ‼︎』ッ!?」

 

そこにガシャットの音声が聞こえ、1つの鏡からミラージュトレジャーゲーマーとなったジュエルが飛び出してくる。

 

「ゴアアアアアアアアアアアッ‼‼」

 

「くッ!?」

 

そのまま龍騎へと攻撃しようとするも、ドラグランザーが間に入ってジュエルを尾で吹き飛ばした。

 

「びっくりした~…まさか鏡から出てくるなんて…」

 

「ここからは幻惑されないようご注意を♪」

 

そう言って別の鏡に飛び込み、今度は龍騎の背後の鏡から飛び出す。

 

「でもね?」

 

しかし、龍騎が傍の鏡に近づくとその中に入って攻撃を回避した。

 

「なッ!?」

 

「鏡に入れるのはそっちだけじゃ無いんだよ?」

 

そして鏡から飛び出してジュエルをバイザーから出た剣で切り裂く。

 

「うあッ!?」

 

「この龍騎はね、鏡の世界【ミラーワールド】で暴れるモンスターと戦うライダーなの。だから、鏡の中ならお手の物だよ。」

 

「なるほど………でしたら全力でいきますわよッ‼‼」

 

2人は同時に鏡に入ると出たり入ったりを繰り返しながら何度もぶつかり合う。それが10回以上続いたらジュエルが鏡から転がり出て龍騎が悠然と歩いて出てくる。

 

「く…‼この私が…‼‼」

 

「それじゃ、これで終わりだね。」

 

『『SHOOT VENT』』

 

そしてドラグバイザーツヴァイとドラグランザーからのレーザーと火球がジュエルに命中して爆発し倒れるジュエルだったが、それは粒子となって消える。

 

「えッ!?もしかして………殺しちゃった?」

 

「「「「「「それはブッブ~ですわ‼」」」」」」

 

消えたジュエルに最悪の事態を想像した龍騎だったが、鏡から聞こえる声の数に別の意味で驚く。

 

そして6つの鏡からジュエルが1体ずつ出てきた。

 

「分身の術ッ!?」

 

6体のジュエルは龍騎へと襲い掛かる。だが龍騎はジュエルと渡り合う。その隙に分身を増やさせない様にドラグランザーが動き回りイマージュ・ミラージュのアイテムの鏡を破壊していく。

 

『『『『『『ガシューン、ガシャット‼キメワザ‼』』』』』』

 

鏡が破壊されていくのを見たジュエル達はすぐさまキメワザを発動、龍騎へとライダーキックを放っていく。

 

『『『『『『IMAGE!! CRITICAL STRIKE!!』』』』』』

 

「えいやッ‼‼」

 

だが、龍騎は2体の攻撃をバイザーで防ぎドラグランザーも尾で2体を吹き飛ばすが、残った2体の攻撃を背後から喰らい、そのせいで防いでいた2体の内1体の蹴りを喰らってしまう。

 

「キャアッ‼‼………イタタ…でもこれで私の勝ちだね。」

 

痛みに耐えながらもバイザーの剣を振るい、ジュエルを倒す。しかし、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「あれ、本体がいない?もう出てくる鏡も無いのに…」

 

『JEWELRY!! CRITICAL STRIKE!!』

 

「へ?」

 

そこにガシャットの音声が聞こえる。

 

「どこから…「トウッ‼‼そしてセイヤァーッ‼‼」へ?キャアアアアアアアアアッ!?」

 

そこにどこからか現れたジュエルが見事にライダーキックを龍騎へと決めた。

 

『会心の1発‼』

 

直撃を貰った龍騎は変身が解除された。

 

『龍騎、戦闘続行不能。よって勝者、ジュエル』

 

「ふふ♪私の勝ちですわね。」

 

「うう~ん…出てくる鏡は全部壊したのに…」

 

「答えはあれですわ。」

 

変身を解除したダイヤが指差す方には、ことりが変身やドラグレッダーを呼び出すのに使ったコンパクトミラーがあった。

 

「あれを利用させて貰いました。」

 

「あちゃ~…閉まっておけば良かった。」

 

こうして3回戦はジュエルの勝利となり、次のメンバーである善子とにこが出てくる。

 

「さて、あんたはどんなライダーになるのかしら?」

 

「クックックッ…‼ならば刮目するがいい‼光の王に認められし我が勇姿をッ‼‼」

 

『MAGICAL PRIEST!!デュアルガシャット‼ガッチャーン‼デュアルアップ‼シャイニングガール‼想いをデトネイション‼世界を照らせ‼マジカル・プリースト‼』

 

「仮面ライダーヨハネ・プリーストゲーマー‼‼」

 

「へぇ、こっちの善子は魔法使いなのね。」

 

「魔法使いじゃないッ‼魔導師よッ‼‼後、ヨハネッ‼‼」

 

「その名のこだわりは同じかいッ‼‼」

 

世界を越えても変わらない善子の性格にツッコミをしつつ、にこは右手中指にはめてある指輪を右手の形をしたバックルに翳す。

 

『ドライバーオン‼プリーズ‼』

 

するとそこに銀色のベルト【ウィザードライバー】が装着される。

 

「何よそれ?」

 

ヨハネの言葉を無視しながらベルトの左右のハンドルを操作して中央の手の形を左手の向きに変える。

 

『シャバドゥビタッチヘンシ~ン‼シャバドゥビタッチヘンシ~ン‼』

 

「うっさ!?ちょっと‼その音何とかしてよッ‼‼」

 

「仕様だから諦めなさい。私はもう諦めたから…」

 

そんなどこか遠くを見るような目で、左手中指に赤い宝石の付いた指輪を嵌め、バイザーみたいなのを下ろす。

 

「変身‼」

 

そしてそれをベルトに翳した。

 

『フレイム‼プリーズ‼ヒー‼ヒー‼ヒーヒーヒー‼』

 

それから左手を横に伸ばし、描かれた魔法陣を潜ると彼女はその姿を【仮面ライダーウィザード】へと変えた。

 

「フィ~…」

 

「その姿…前の世界でいたわね…」

 

「さあ、ショータイムよ。」

 

『コネクト‼プリーズ‼』

 

更に小さな魔法陣から銀色の武器【ウィザーソードガン】を取り出してガンモードで構える。

 

「だったら私も…」『ガシャコンワンド‼』

 

ヨハネもガシャコンワンドを手に取ると、ソードモードで構えた。

 

「それ…キング○ードじゃない‼何でアンタが持ってんのよ‼」

 

「文句はヴァーリに言ってよねッ!?それっぽく作ったらしいし‼」

 

『試合開始です。』

 

「「ここでッ!?」」

 

場違いなタイミングで電子音声が戦闘開始を告げるが、2人は意識を切り替えすぐに攻撃を始める。ウィザードがソードガンから銀の弾丸を複数放ち、魔力操作によって複雑な弾道を描いて空へと舞い上がったヨハネへと迫るが、そのヨハネはその場から動かず全身に紫色のオーラを纏うとウィザードの弾丸が全て弾かれた。

 

「へぇ…面白い魔法ね?」

 

「次は余の番か…紫天に吠えよ、我が鼓動‼」

 

まずは様子見とばかりに撃った攻撃をあっさりと防がれ、次にヨハネが左手の極天の書を開き、その中の広域殲滅魔法を発動させる。フィールド中に配置される黒い魔力球…それに込められた魔力にウィザードは驚くしかなかった。

 

「はあッ!?何よこの魔力量ッ!?こんなのどうやって…」

 

「出でよ巨獣、ジャガーノートッ‼‼」

 

「ちょまてよ…」

 

何かを言おうとしたウィザードだったが、その前に魔力球が爆発してその中に飲まれていった。

 

「ナーハハハハハハハハハハハッ‼‼我と当たった事が運の尽きだったな‼雑種めが‼‼」

 

「勝手に終わらせてんじゃないわッ‼‼」

 

『フレイム‼シューティングストライク‼ヒーヒーヒー‼ヒーヒーヒー‼』

 

砂煙でフィールドが見えない中、ウィザードの声と何かの音声の後に大きな火球がヨハネへと迫る。

 

「フフフ…甘い‼」

 

だがヨハネはそれにガシャコンワンドをぶつけ、自身の魔力を流して侵食していき自分の物へと変えた。

 

「うそーん…」

 

砂煙が消えると、ソードガンを構えるウィザードが今の光景を見てたのか、呆然と立っていた。

 

「さて、次はどう来るのかしら?」

 

「だったら…ドラゴンッ‼‼」

 

『フレイム‼ドラゴン‼ボー‼ボー‼ボーボーボー‼』

 

ウィザードはフレイムドラゴンスタイルに変わると右手にドラゴタイマーを付ける。

 

『ドラゴタイム‼セットアップ‼スタート‼』

 

『ウォータードラゴン‼ハリケーンドラゴン‼ランドドラゴン‼ファイナルタイム‼』

 

そこから3体の別のエレメントのウィザード達を呼び出し、右手をベルトに翳す。

 

『オールドラゴン‼プリーズ‼』

 

その分身と重なり、オールドラゴンになったウィザードは背中の羽でヨハネがいる場所まで飛翔した。

 

「ようやく追い付いたわよ…」

 

「追い付く?何を言っている。お前など我が力の足下にも及ばぬな。」

 

「だったらアタシの魔法とあんたの魔法…どっちが強いかハッキリさせましょうかッ‼‼」

 

ウィザードはそう言うと胸の【ドラゴスカル】から炎を吐き出し、ヨハネは先ほどのウィザードの火球をぶつける。互いの攻撃は拮抗するがそれはすぐに崩れ、ヨハネの火球が炎に飲み込まれて彼女を襲う。

 

「これで焼き尽くされたは…「ククク…温いな‼」マジ?」

 

しかしヨハネは炎の中でも悠然と立っており、ワンドをウィザードに向けるとヨハネの背後に大量の魔力球が瞬時に作られていく。

 

「な、なにする気よ…‼」

 

「喰らうがいい…フォトンランサー・ファランクスシフトッ‼‼」

 

そして襲い掛かってくる大量の魔力弾。ウィザードはこのままでは回避は無理と判断し、左腰のホルダーから1つの指輪をクローの間に挟み、ベルトに翳した。

 

『スモール‼プリーズ‼』

 

それによって米粒サイズまで小さくなったウィザードは、簡単に魔力弾を回避する。

 

「そんな魔法には、これよッ‼」

 

ヨハネは魔力弾の一部を別方向に飛ばして、その先にあるアイテムをビリヤードの様に弾きながらウィザードに取り込ませた。

 

『巨大化‼』

 

「うそ~んッ!?」

 

その効果で元のサイズまで戻ったウィザードは、終わり際の数発を喰らった。

 

「イッタタ… でも、何とか凌いだわよ…」

 

「妙な魔法ばっかり…でも、まだまだこれからよ‼」

 

『ガシャコンレイピア‼キュ・ピーン‼』

 

ヨハネはガシャコンレイピアを出すとタクトモードに切り替え、指揮者の様に振るい始めると空が突然曇り出す。

 

「汝が優しき心は、舞い散りし桜がごとき光と共にあり…」

 

「何をするのか知らないけど、ヤバそうだから今のうちにケリを着ける…‼」

 

『インフィニティー‼プリーズ‼ヒー‼スイ‼フー‼ドー‼ボー‼ザバ‼ビュー‼ドゴーン‼』

 

ヨハネの行動に危機感を覚えたウィザードはインフィニティースタイルに変わり【アックスカリバー】をアックスモードで持ち、必殺技を発動させる。

 

『ターンオン‼シャイニングストライク‼キラキラ~‼キラキラ~‼』

 

「うおりゃあああああああああああッ‼‼‼」

 

「チィッ!?」

 

とても女性とは思えない掛け声に合わせて、巨大化したアックスカリバーを振るうウィザードだったが、ヨハネも黙ってやられるつもりは無く、魔力でワンドに水色の大剣を作り、それを右手だけで振るいアックスカリバーとぶつけ合わせる。

 

「やるじゃないのッ‼‼」

 

「我が刃【雷神滅殺 極光斬】を受け止めるとは…‼‼」

 

「おい、ネーミングセンス。」

 

「まだよッ‼…その光を彩りしは気高き金色の雷光と、純白の雪のごとき決意の閃光なり…」

 

「させないってのッ‼‼」

 

斧と大剣を何度もぶつけ合わせながらフィールドを所狭しと移動する2人。その間もヨハネの詠唱は続いていく。

 

「3つの光が集いし時、その輝きはこの世全ての者の心を見惚れさせ…」

 

「チェストおおおおおおおおおおおおッ‼‼‼」

 

そしてウィザードの一撃で大剣が砕けてしまうが、ヨハネの準備も同時に整った。

 

「全ての悪しき闇を打ち払わんッ‼‼‼」

 

詠唱の終わりと同時にレイピアを高く頭上に掲げると、雲が晴れそこに桜色、金色、純白の3つの超巨大な魔力球が現れる。

 

「へ?」

 

『WITCH CREATE!!デュアルガシャット‼アン‼ドゥ‼トロワ‼』

 

「さあ…我が輝きと共に消え果てなさい‼超絶奥義‼‼【トリプルロイヤルブレイカー】ッ‼‼‼」

 

ワンドにガシャットギアデュアルΔを挿して発動させた【ロイヤルエンド】…それに魔力球から放たれる超威力の魔力砲撃が合わさり、まばゆい光となってウィザードへと襲い掛かった。

 

「ちょ、それ人に撃っちゃ駄目なやつじゃ…(ジュ)」

 

ウィザードのツッコミは放たれた圧倒的な光の前に飲み込まれ、大爆発と共に遮られ、煙が消えた後には黒こげになって変身が解除されたにこが倒れていた。

 

『ウィザード戦闘続行不能。よって勝者、ヨハネ』

 

「ふふ~ん♪スゴくて強くて格好いい‼やっぱり私、最強♪」

 

倒れているにこを連れて意気揚々と戻った善子だったが…

 

「「やり過ぎだ(よ)ッ‼‼」」

 

「アウチッ!?」

 

普通に都市1つを滅ぼせる威力の魔法を対人戦に使った事と、フィールドをボロボロにした事をヴァーリと梨子にチョップと共に怒られ、彼女の回復と1人でフィールド修復の役目を仰せつかるのだった。

 

 

 

 

 

 

現在の戦績・2勝2敗の同点




いかがでしたか?

最後のヨハネのは36時間勤務の終わりに、ナチュラルハイで書いたのでやり過ぎかもです。でも反省も後悔もない‼(おい‼)

次は少しの休憩を挟んで、次のバトルになります。

次回【firstコラボfour】

「全く…これだから男の子は…」

では次回で、お会いしましょう。

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