ゲームの力でこの世界を生きていく   作:疾風の警備員

54 / 116
どうも、疾風の警備員です。

今回はパラドと凛、鞠莉と絵里の勝負になります。

海神アグル様のキャラを格好よく書けてるか解りませんが、頑張ってみました。

では、どうぞ。


Firstコラボ TWO

ルシファー家の訓練施設の実戦訓練場………そこで始まるのは異世界から来た者達とヴァーリ達の模擬戦。

 

そしてまずお互いに出す順番を決めていた。

 

「こっちは誰が出る?」

 

「では、私が「いーや、俺が出る。」ちょっとパラドさんッ!?」

 

始めに出ようとしたダイヤだったが、それよりも先にパラドがフィールドに出ていった。

 

「悪いな…お楽しみは俺からだ。」

 

「はぁ~…仕方ありませんわね。」

 

パラドの言葉に呆れながらも順番を彼に譲り、向こうは誰が出るのかと思っていたら一人の女性が歩いてくる。

 

「最初は凛が相手してあげるにゃ。」

 

出てきたのは寺獄 凛だった。その腰には3つの窪みがあるバックルに右腰には丸い何か、左腰にはホルダーの様な物が付いたベルトを装着している。

 

「にゃ?…まるで猫だな…」

 

『それでは両者、変身してください。』

 

流れる電子音声のアナウンスに従い、パラドはガシャットギアデュアルを左手に持ちダイヤルを右に回し、凛は右側に赤、左側に緑のメダルを装填し、続けて真ん中に黄色のメダルを入れて右腰のアイテム【オースキャナー】を掴み取ってバックルを左下に傾けて、メダルを読み込んでいく。

 

『PERFECT PUZZLE!!』

 

『タカ‼トラ‼バッタ‼』

 

「「変身ッ‼」」

 

『DUAL UP!! GET THE GLORY IN THE CHAIN!! PERFECT PUZZLE!!』

 

『タ・ト・バ‼タトバ‼タ・ト・バ‼』

 

パラドは久々にパラドクス・レベル50になり、凛は赤い鳥の頭に虎の爪が付いた腕、飛蝗の模様がある足の姿【仮面ライダーオーズ・タトバコンボ】になった。

 

「あれは…この前、ディケイドが呼んでたライダーの中にいた…」

 

「というか、この前も思ったけど…今の歌は何なの?」

 

「それについてはこんな格言がある………歌は気にするな‼」

 

「「「「「「「「逆に気になるッ!?」」」」」」」」

 

ヴァーリ側では何かコントみたいな事が起きてるが、フィールドにいる二人はそんな事は歯牙にも掛けずに睨み合う。

 

「どんな力があるのか………心が踊るなぁ…‼」

 

「よーし、張り切っていくにゃーッ‼‼」

 

『試合開始です。』

 

開始のアナウンスから最初に動いたのはオーズだ。足の緑色の部分【ラインドライブ】を輝かせ、パラドクスへと一気に跳躍し、腕の【トラクロー】を展開して向かっていく。

 

「にゃあああああああああッ‼‼」

 

「速ッ!?この…‼」

 

その動きに出遅れたパラドクスは左に転がるようにして避ける。そしてすぐにエナジーアイテムを取り込む。

 

『マッスル化‼』『ジャンプ強化‼』

 

攻撃力とジャンプ強化のアイテムを取ったパラドクスだったが、跳ばずにオーズへと向かって走っていく。

 

「何をする気か知らないけど…‼」

 

オーズは再び跳躍してパラドクスへと接近する。

 

「今だッ‼」

 

そしてギリギリまで近づかれたところで、パラドクスは小さくジャンプしたかと思うと、腕を振るう前のオーズにドロップキックを喰らわせる。

 

「この程度…「吹っ飛べッ‼」にゃあああああッ!?」

 

オーズはそれを耐えて反撃しようとしたが、想像以上の威力に吹き飛んでいった。

 

「ええッ!?凛ちゃんが吹き飛んだッ!?」

 

「なるほど、そういう事ね。」

 

驚く穂乃果だが、真姫はその理由を理解していた。その彼女にことりが問う。

 

「真姫ちゃん、どういう事?」

 

「今のはアイテムで強化された脚力で【凛を足場にしてジャンプ】したのよ。」

 

そう、真姫の言う通りパラドクスはオーズを地面の代わりにしてジャンプしただけなのだ。しかし、その時に大地が受ける衝撃を代わりに受けさせ、擬似的にキック力を強化させたのだ。

 

「歴戦の勇者を攻略とか、ゲーム冥利に尽きるな♪」

 

「だったらこれはどうにゃッ‼」

 

起き上がったオーズは右と真ん中のメダルを抜き、新たに緑のメダルを装填し3枚全てを緑色にしてスキャンすると、頭はクワガタ、腕はカマキリみたく変わる。

 

『クワガタ‼カマキリ‼バッタ‼ガ~タガタガタ・キリ・バ‼ ガタキリバ‼』

 

昆虫系のコンボ【ガタキリバコンボ】になったオーズは、コンボ毎が持つ固有能力【ブレンチシェイド】を発動させ、9体の分身を作り出す。

 

「おいおい…マジか…!?」

 

増えたオーズはパラドクスを囲んで4人の分身と共に、再度メダルをスキャンして必殺技を発動させる。

 

『『『『『スキャニングチャージ‼』』』』』

 

「チィッ‼」

 

パラドクスはエナジーアイテムを取ろうとするが、残った分身が頭部から雷撃を放ってそれを妨害する。

 

「うあッ!?」

 

「「「「「せいにゃああああッ‼」」」」」

 

「うわああああぁぁぁぁぁぁぁッ‼」

 

そのせいでオーズの【ガタキリバキック】をモロに喰らって吹き飛んだ。

 

「このままドンドンいくにゃッ‼」

 

「つぅ~ッ‼…良いねぇ、心が滾るッ‼‼」

 

『KNOCK OUT FIGHTER!!』

 

「大変身ッ‼」

 

『DUAL UP!! EXPLOSION HIT!! KNOCK OUT FIGHTER!!』

 

パラドクスはパズルゲーマーからファイターゲーマーに変わると、追撃してくる分身を次々と殴り飛ばしていく。

 

「にゃッ!?」

 

「喰らえッ‼」

 

分身を全て倒しオーズへと殴りかかるパラドクスだったが、オーズはそのジャンプ力で下がり、ギリギリで回避する。

 

「そっちがパワーなら、こっちもパワーにゃッ‼」

 

『サイ‼ゴリラ‼ゾウ‼サゴーゾ………サゴォーゾッ‼』

 

オーズも【サゴーゾコンボ】に変わり、パラドクスへと拳を振り上げる。

 

「殴り合いか………面白いッ‼」

 

パラドクスも拳を振り上げ、2人のパンチがぶつかり合う。そこから拳の応酬が始まる。しかし、オーズの方がパワーが上でパラドクスは少しずつだが、後ろに下げられていく。

 

「うにゃにゃにゃにゃーッ‼‼」

 

「う…‼それなら‼」

 

「せいにゃッ‼‼」

 

オーズの攻撃でバランスを崩し、膝を着くパラドクス。オーズがその隙を逃すはずもなく大振りな一撃を放つ。パラドクスはそれを防ぐもその威力に地を転がるが、それが彼の狙いだった。

 

「くぅ…‼ありがとな?」

 

『マッスル化‼』

 

転がる先にあったのはマッスル化のエナジーアイテムだった。それを取り込んだパラドクスは再びオーズへと駆け寄り、拳を叩き込む。オーズはそれを防ぐが、今まで以上の力に下げられる。

 

「このアイテム、厄介だにゃ…」

 

「いくぜぇッ‼」

 

そして再びの殴り合いになるが、今度はパラドクスがオーズを押していく。

 

「それなら………いっけーッ‼‼」

 

このまま接近戦は難しいと思ったオーズは、両腕のパーツを飛ばす【バゴーンプレッシャー】を発動、至近距離にいたパラドクスは避けられず両腕で防ぐがドンドンと押し返される。それを何とか弾き飛ばしたが、オーズはベルトのメダルを赤1色に変えて読み込んでいた。

 

『タカ‼クジャク‼コンドル‼タ~ジャ~ドル~‼』

 

【タジャドルコンボ】になったオーズは背中に赤い3対の翼【クジャクウィング】を展開し、宙へと舞い上がる。

 

「空まで飛べるのかよ…」

 

そして左手に装備した武器【タジャスピナー】から火炎弾を飛ばして攻撃する。

 

「空からとかやりづらい…‼」

 

空中への攻撃手段がないパラドクスは回避するしかない。そしてある程度攻撃が行われたらオーズはベルトのメダルを抜き、それをタジャスピナーにセットしてオースキャナーで読み込んでいく。

 

『タカ‼クジャク‼コンドル‼ギン‼ギン‼ギン‼ギガスキャン‼』

 

「この…‼やらせるかよ‼」『KIME-WAZA!!』

 

オーズが炎の鳥に包まれていくのを見たパラドクスは、腰のガシャットギアデュアルを抜いてキメワザを発動させてホルダーに再装填する。

 

『KNOCK OUT!! CRITICAL SMASH!!』

 

拳を炎で包み、迎え撃とうと構えるパラドクス。オーズも準備が整ったのか炎を纏った一撃【マグナブレイズ】で襲い掛かり、パラドクスの拳とぶつかり合うと爆発が起こり、二人が吹き飛ばされてくる。

 

「うにゃッ!?」

 

「ガハッ!?」

 

倒れた2人は起き上がるが、ここでパラドは変身を解いた。

 

「あれ、もう降参?」

 

「いいや、ここからが俺の本気モードだ。」

 

そして腰にゲーマドライバーを装着して、ガシャットギアデュアルを装填する。

 

「心が踊る…‼」

 

『デュアルガシャット‼』

 

「マックス大変身‼」

 

『ガッチャーン‼マザルアップ‼赤い拳・強さ‼青いパズル・連鎖‼赤と青の交差‼パーフェクト・ノックアーウト‼』

 

レベル99になったパラドクスを見て、オーズもメダルを黄色1色に変えて読み込む。

 

『ライオン‼トラ‼チーター‼ラタラタ~‼ラトラーター‼』

 

「にゃあああああああああああああッ‼‼」

 

【ラトラーターコンボ】になったオーズは固有能力の【ライオディアス】で高熱の光を放つ。だがパラドクスは落ち着いてエナジーアイテムを選択する。

 

『反射‼』

 

「うにゃあッ!?」

 

その力でライオディアスをオーズへと跳ね返して逆にダメージを与えた。

 

「言ったろ?本気モードだってな。」

 

「だったらスピード勝負にゃ‼」

 

チーターレッグの力で高速で動き出すオーズだが、パラドクスは既にエナジーアイテムを3枚選んでいた。

 

「フォームチェンジから考えて、次は高速系だと読めてたさ。だからこれだ。」

 

『高速化‼高速化‼マッスル化‼』

 

そのアイテムの効果でオーズと同等の速さで動くパラドクス。そこからは視認困難な高速戦闘が繰り広げられる。

 

「ずらぁ………何が起きてるのか全く解らない…」

 

「うゆぅ…」

 

「美月は見えてるよ?」

 

「「スゴ…」」

 

人間組はそれに目が追い付かず全く見えなかったが、異世界組とヴァーリ達悪魔組に一誠はその戦闘を追えていた。

 

そして中央で何かが弾けたかと思うと、2人が吹き飛んでいった。

 

「いたた…」

 

「これが歴戦の勇者の力か………さすがだな…」

 

「それじゃ、凛も本気でいくよ‼」

 

「は?」

 

そう言って立ち上がるオーズは紫のメダルを握り、ベルトにセットしてスキャンする。

 

『プテラ‼トリケラ‼ティラノ‼プ・ト・ティラ~ノ‼ザウル~ス‼』

 

「まだあったのかよ…」

 

「そりゃ‼」

 

【プトティラコンボ】になったオーズは地面に右手を突っ込み、引き抜くとその手にティラノサウルスの頭部を模した斧【メダガブリュー】が握られていた。

 

「それならこっちも…‼」

 

『ガシャコンパラブレイガン‼』

 

パラドクスもウェポンを掴み、互いの武器をぶつけ合う。だが、パラドクスは先程よりも動きが鈍くなっていき、オーズの攻撃を徐々に喰らい始める。

 

「体が………さぶッ!?メッチャ寒い‼」

 

「プトティラコンボは太古の力、氷河期の寒さを思い知るにゃ‼」

 

「うあッ!?」

 

強烈な一撃を貰ったパラドクスは地を転がっていき、その間にオーズは銀色のメダルを4枚メダガブリューに入れて口のパーツを閉じ、バズーカモードにして必殺技の体勢に入る。

 

『ゴックン‼プ・ト・ティラ~ノヒッサ~ツ‼』

 

「ぐ…‼負けられるか‼」

 

『ズ・ガーン‼』『デュアルガシャット‼キメワザ‼』

 

パラドクスも負けじとウェポンをガンモードに変え、ガシャットを装填して必殺技の体勢になる。

 

『PERFECT!! CRITICAL FINISH!!』

 

「「はあッ‼」」

 

放たれる2人の必殺技。それが中央でぶつかり合い大爆発を起こす。フィールドと外野席の間には結界があるので周りに被害はない。そして立ち込める煙が晴れると立っていたのはオーズでパラドクスは変身が解けて膝を着いていた。

 

『パラドクス、戦闘続行不能。よって勝者・オーズ』

 

「やったにゃーッ‼‼」

 

「パラドさんッ!?」

 

ガッツポーズしながら戻る凛。そしてフィールドから動けないのか、そのままのパラドにダイヤが駆け寄る。

 

「大丈夫ですか?」

 

「………ああ、思ってた以上の強さに驚いてた…」

 

「ですが、世の中にはそういう人はまだたくさんいると思いますわよ?」

 

「だな。俺ももっと強くならないといけないか…」

 

「ほら、戻りますから肩を貸しますわ。」

 

「サンキュー。」

 

パラドとダイヤが戻ると次の試合になるが、先に異世界組の雨崎 絵里がフィールドに出ていた。その腰には銀色のベルトが巻かれていて、それが何か知ってるヴァーリは目を見開いた。

 

(あのベルトは…‼なら、対抗できるかもしれないのは鞠莉しかいない‼)

 

「次の試合は鞠莉に出てもらう。」

 

「Why?何か理由があるの?」

 

ヴァーリの突然の決定に鞠莉は理由を尋ねる。

 

「奴に対抗できる可能性があるのはお前だけだからだ。それと俺からアドバイスだ。何が何でも腰のボタンを叩かせるなよ?」

 

「?…OK、解ったわ。」

 

ヴァーリのアドバイスを聞いてから、鞠莉はフィールドに出る。

 

「ヴァーリ君、鞠莉さんじゃなきゃ対抗できないって事は、相手は高速戦闘が得意なの?」

 

「高速………だったら良かったんだがな…」

 

「?」

 

ヴァーリの言葉の真意が解らなかった梨子は首を傾げるしかなかった。

 

フィールドでは絵里の前に鞠莉が立って、ゲーマドライバーを装着する。

 

「あら、貴女もゲーマドライバーを使うのね?」

 

「え?そっちの私は使わないの?」

 

「ええ、ダブルドライバーって言うベルトで果南と一緒に仮面ライダーWに変身するの。」

 

「果南とかぁ………面白そうね♪」

 

「さて、お喋りはこの辺にして………始めましょう?」

 

そう言うと彼女の右側の空間が小さく歪み、そこから赤いメカニカルなカブトムシ【カブトゼクター】が出てきて絵里の右手に収まる。

 

「そうね、最初っからFull Throttleよ‼」

 

『それでは両者、変身してください。』

 

『RAISOU LIGHTNING‼』

 

鞠莉もレベル100のガシャットギアデュアルΔⅡを取り出して、起動させる。

 

「GEAR HUNDRED!!」

 

「「変身ッ‼」」

 

『デュアルガシャット‼ガッチャーン‼デュアルアップ‼雷光‼雷鳴‼雷轟‼雷神‼雷走ライトニング‼』

 

『HENSHIN』

 

鞠莉はレーザー・レベル100に、絵里は銀色の重厚な鎧に水色の複眼をした【仮面ライダーカブト・マスクドフォーム】になる。それからすぐにゼクターの角を反対へと倒す。

 

「キャストオフ‼」

 

『Cast Off』

 

すると銀色の鎧が弾け飛び、中の赤いボディが露になり顔にはカブトムシの角のパーツが付いた【ライダーフォーム】となった。

 

『Charge Beetle』

 

「あら、随分Nimbleになったわね?」

 

「お婆様が言っていたわ。私は天の道を行き…全てを司る女と…」

 

「………何言ってるのか解らないけど、油断大敵よ?」

 

『試合開始です。』

 

「クロッ(ドゴォ‼)…カハッ!?」

 

カブトは特殊能力である【クロックアップ】で瞬時に勝敗を着けようとしたが、それよりも先に自身の鳩尾に強い衝撃を受けて吹き飛ばされた。

 

「一体…何が…‼」

 

突然の事に理解が追い付かなかったが、顔を上げると彼女の前には右肘を突き出した体勢でいるレーザーがいた。

 

「その程度じゃ、私を捉えられないわよ?」

 

そして再びレーザーの姿が消えると、後ろからの衝撃にまた吹き飛ばされる。

 

「どういう事ッ!?全く見えない!?」

 

「何が起きてるのッ!?」

 

「クロックアップの攻略法はただ1つ………実にシンプルな方法だ。発動する前に倒せばいい。」

 

驚く穂乃果達にヴァーリの呟きに合わせる様にレーザーの怒濤の連続攻撃が始まる。雷速で動き回りながら攻撃してくるレーザーにカブトはなす術無く、防御する事しかできなかった。

 

「ぶっ飛びなさいッ‼‼」

 

「ガッ!?」

 

そして回し蹴りでカブトを蹴り飛ばすが、これが逆転の道へとなってしまう。

 

「クロックアップッ‼‼」

 

『Clock up』

 

吹き飛びながらもカブトは腰のボタンを叩いてクロックアップを発動させた。その瞬間、周りにある全てのものの動きが遅くなった。クロックアップとはタキオン粒子と呼ばれるものを身体中に駆け巡らせ、時間流の中を自在に行き来できる能力だ。つまり、高速とはまるで違う速さを獲得した事になる。

 

「イタタ…さて、お返しをしなくちゃね。」

 

『one two three』

 

遅く流れる時間の中、立ち上がったカブトはゼクターのボタンを押しながらレーザーの背後まで歩き、角を元の位置に戻す。

 

「ライダー…キック。」

 

『Rider kick!!』

 

そして再び倒し、右足にエネルギーを溜めるとそのまま上段回し蹴りを叩き込んだ。

 

『Clock Over』

 

「ッ!?キャアアアアアアアアアッ‼‼」

 

クロックアップが終わり時間が戻ると、レーザーは悲鳴を上げながら吹き飛んでいく。

 

「えッ!?何が起きたのッ!?」

 

「鞠莉がいきなり吹き飛んだッ!?」

 

「やはり、鞠莉でもダメか…」

 

時間流の中を移動するカブトの速度は測る事ができない。だからこそ、発動される前にケリを着けさせたかったヴァーリだったが、1度発動され必殺技を受けてはレーザーのダメージは計り知れない。

 

「く…‼まだ、終わってないわよ…‼」

 

だがレーザーは震えながら、それでも確りとした足で起き上がる。

 

「あら、今ので決まったのかと思ったけど…」

 

「私だってね…負ける気は無いのよ………‼」

 

「そう………なら、貴女の覚悟を評して…最強の一撃で終わらせてあげる。」

 

カブトが左手を上に掲げると、また時空が歪みそこに新たなアイテム、銀色のメカチックなカブトムシ【ハイパーゼクター】が握られ、それを左腰に装着し角を倒す。

 

「ハイパーキャストオフ。」

 

『Hyper Cast off』

 

するとカブトのボディに銀色が増え、額の角も大きくなり足首から先は左右非対称の姿【カブト・ハイパーフォーム】になった。

 

『Charge hyper beetle』

 

「姿が変わったって…‼‼」『ガシャコンスパロー‼ス・パーン‼』

 

『高速化‼』

 

レーザーはスパローを鎌モードで持ち、高速化のアイテムを取ってカブトへと全速力で迫るが、カブトはすぐにハイパーゼクターを叩く。

 

「ハイパークロックアップ。」

 

『Hyper Clock up』

 

その瞬間、カブトの周りの速度が限りなく停止に近いものへと変わる。それはレーザーも例外ではなく、カブトから見れば普通の人が歩いてあるのと同じ速度にまでなっていた。

 

カブトはそこから動かず、レーザーの攻撃を全ていなしていく。それが虚仮にされていると思ったレーザーは攻撃の速度を限界まで速めていくが、カブトにはどうしても通らない。

 

そして大振りな攻撃をしようとしたところを、腹に肘打ちを喰らって下げられると同時にアイテムの効果も終わる。

 

『Hyper Clock over』

 

カブトもハイパークロックアップが終わり、通常の時間に戻ってくる。

 

「そんな………私の…最速なのに…」

 

「お婆様が言っていたわ。私の進化は光よりも早い、全宇宙の何者も私の進化に追い付けないとね。」

 

カブトは右手を上にゆっくりと上げながらそう言い、ハイパーゼクターの角を倒しカブトゼクターのボタンを押していく。

 

『Maximum rider power』『one two three』

 

「私だってッ‼‼」

 

『ガッチョーン、スゴワザ‼』

 

「ハイパー…キック。」

 

『Rider kick!!』

 

『ガッチャーン‼ RAISOU!! CRITICAL STRIKE!!』

 

2人はライダーキックを放ち、空中でぶつかり合う。

 

「「ハアアアアアアアアアアアアッ‼‼‼」」

 

数秒の拮抗の後、2人を中心に爆発が起こる。そして広がる爆煙の中から出てくるがカブトは華麗に着地、レーザーは地面に激突して倒れ変身が解除された。

 

『レーザー、戦闘続行不能。よって勝者・カブト』

 

「ああ~…負けちゃった…眷属で一番の年上の私が頑張らないといけないのに…」

 

「嘆くことはないわ。お婆様が言っていた…強さにゴールはない。貴女もまだまだ強くなれる、何時までも、何処までもね。」

 

「Thank-you…」

 

絵里はそう言って鞠莉に手を差し出し、それを鞠莉が掴むと一気に引っ張り起こす。

 

「その思い、大切にしなさい。」

 

「OK‼絶対に強くなってみせるわ‼」

 

 

 

 

現在の勝敗 ゲームチーム2敗・異世界組2勝




いかがでしたか?

コラボ相手の方がかなり先まで話が進んでいるので、今のところ此方は勝ち目が低いです。

次回【Firstコラボ Three】

「アタシの魔法とあんたの魔法…どっちが強いかハッキリさせましょうかッ‼‼」

では次回で、お会いしましょう。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。