ノ「ノーヴェ・ナカジマだ…って、またその挨拶かよ?」
ス「どの時間帯でも使えるから便利なんだ~♪そういえば、ノーヴェは知ってる?」
ノ「何を?」
ス「作者が最近、転生した主人公が自分が楽しむ為に原作介入して、敵にも味方にもなって話を引っ掻き回すような変な作品書こうとしてるの」
ノ「よっし、1発殴りに行くか」
ス「なんでッ!?」
ノ「ウチの作者、どんだけ作品ほったらかしてると思ってんだ!!1発灸を据えとかねぇと…」
ス「まあ、まだどんな原作でやるのかも決まってないし、構想も何もないアイディアだけだから暫くは大丈夫だよ」
ノ「だといいんだが…」
ス「それじゃ、久々のタイトルコールといこう!!せーの…」
ノ・ス「「ゲームの力でこの世界を生きていく・リリカルなのはVivid編…始まります」」
ガッツ星人とベリアルの撤退後、あれから一誠達はホテル・アルピーノに戻り、リョウとリクと一誠は手当てを受け、それ以外は大広間に集まっていた。そして人間態をまだ持っていないゼロはというと…
『悪いなエリオ、体を借りちまって…』
「いえ、困った時は助け合いですから」
一時的にエリオと一体化していた。そして治療が終わった一誠達も合流し、ベリアル達について話し合いが始ま…
『グルゥ…』「すやぴ~…」
「ねぇ?(ビシっ)人の(ビシッ)作った(ビシッ)剣を(ビシッ)折って(ビシッ)楽しい?(ビシッ)ねぇ?(ビシッ)どうなの?(ビシッ)だいたい(ビシッ)剣の(ビシッ)扱いが(ビシッ)荒すぎる(ビシッ)んだよ。(ビシッ)その辺(ビシッ)どう思って(ビシッ)いるのか(ビシッ)聞かせてよ?(ビシッ)ねぇ?(ビシッ)ねぇ?(ビシビシビシビシビシビシビシビシビシビシッ)」
「あう!?その…痛ッ!?反省…きゃう!?してます…にゃあ!?から…痛い!?いい加減…うぴゅ!?顔を…あぷッ!?つつくのを…はわ!?止めて…はぶぶぶぶぶぶぶぶぶぅ!?」
「包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い包丁怖い…」(ガタブル…)
「「「「「「なんだコレ?」」」」」」
らなかった。
大広間に入った一誠達が見たのは、彼方がどこから連れてきたのか、青いライオンのお腹を枕にして寝ていて、栞子は侑に顔をつつかれながら責められていて、かすみは部屋の隅で体育座りしながらブツブツ呟きながら震えている光景だった。
「あ、皆大丈夫?」
「ええ…ですが、彼女達は?」
「私達が避難してた場所に別の宇宙人が襲撃してきて、それを撃退してくれた人達なんだけど…」
リョウの疑問に答えるティアナも、この光景を見てその顔には苦笑が浮かんでいた。
「とりあえず、まずはあのツインテを大人しくさせるか」
このままでは全く話が進まないと思った一誠は、栞子の頬をつついている侑の背後に立つと…ぐわしッ!!と彼女の頭を右手で掴んだ。
「ん?」
「ちょっと黙れ」(ギリギリ…!!)
「みゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!?!?!?痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いィィィィィィィィィッ!!!!!!!!」
そして力を込めて握っていく。侑が痛みに悲鳴を上げるが、構わずさらに力を加え…
「ああああああああああああああああああああああああああああ…!!!!ガクっ」(チーン…)
とうとう痛みに耐えきれず、侑は気絶した。
「後は左斜め45度から……よっと」(ゴス!!)
「あだぁッ!?……あれ?私は何を…」
さらに頭部を軽く(?)殴って、侑を正気に戻した。
「同じようにコイツも…」(ゴス!!)
「みぎゃッ!?……あれ?かすみんはどうしてこんな事を…」
「最後に寝てる奴は……ほい」(ビシュ!!)
「すやぴゃッ!?……あれ?もう朝…?」
『グルゥ……』
「うしっ、これで話し合いができるな」
「「「「「「いやいやいやいやッ!?」」」」」」
そんな雑な戻し方に周りがツッコむ。おまけに彼方の起こし方は、右手の親指で弾いた空気の塊を額にぶつけるという人間離れした方法だ。
「アンタ…女の子はもっと丁寧に扱いなさいよ…」
「んな事やってたら時間の無駄だ。おい、大丈夫か?」
ティアナの説教を気にもせず、一誠は侑につつかれまくっていた栞子に声を掛けるが…
「……………………………………………………」
何故か一誠を見ながら固まっていた。その頬をほんのり赤く染めながら…
「おい、本当に大丈夫か?つつかれ過ぎて、どっか痛めたか?」
「へ…?あッ!?だ、大丈夫でしゅ!!ハイ!!」
「…?ならいいが」
もう一度声を掛けると、ハッと意識を取り戻し、顔を真っ赤にしながら慌てて問題ないと噛みながら肯定した。それに一誠は怪訝な顔になるが、気にせず席に着く。栞子も平静を取り戻して席に着くが、そんな彼女の内心はというと…
(どうしよどうしよどうしよどうしよ!?まさか、あの憧れの兵藤先輩とこんな近くでお話できるなんてッ!!あのキリッとした目とかスゴく凛々しくてカッコいいですし、腕の筋肉も細マッチョって感じで逞しい!!あれで壁ドンされてしまったら……なんて想像しただけで脳が沸騰してしまう!!でも、慌てて喋ったから噛んじゃったし…変な子とか思われてないでしょうか!?)
恋する乙女モード全開だった…
何故彼女がこうなのかは、追々語るとして……これでようやく話し合いができるようになった。
「とりあえず、全員揃ったところで……あのベリアルについて対策会議を始めよっか。まずは…貴女達の自己紹介してもらってもいい?貴女達を知らない人もいるから…」
「わかりました」
議長役であるなのはに言われ、迷子の剣士組の1人である栞子が最初に立ち上がる。
「改めまして…駒王学園一年在籍、【三船 栞子】と言います。見習いの剣士で聖剣【火炎剣烈火】の所持者です。剣の流派は八葉一刀流…位は中伝。よろしくお願いします」
「なら、次は彼方さんだね~」
栞子の紹介が終わると彼方が手を上げるが……立ち上がるのではなく、青いライオンの背に跨がっていた。
「私は【近江 彼方】ちゃんだよ~。栞子ちゃん達と同じ駒王学園に在籍していて、学年は三年生だね~。後は、聖剣【水勢剣流水】の所持者で~、水の呼吸の皆伝者なんだ~。あと、趣味はお昼寝だよ~」
そんな間延びした喋りで紹介を終えると、次にかすみが勢いよく立ち上がる。
「次はかすみんですね!!私は【中須 かすみ】です♪かすみんって呼んでくださいね。2人と同じで駒王学園の一年生で~す♪聖剣【雷鳴剣黄雷】の所持者で、ソードスキルで華麗に戦いますよ♪」
「……媚びた様な喋り方がイラってくるな」
「まあまあ…」
そんなかすみの喋りに、青筋を浮かべる一誠を曜が宥める。そして最後に侑が立ち上がった。
「それじゃあ、最後は私だね。私は【高咲 侑】!!駒王学園の二年生で実家が鍛冶屋なんだ。私も刀とか剣を作ったりしてるし、整備なんかもできるよ。他にも、3人の持ってるソードライバーを調べて、色んな聖剣も作ってるんだ」
「え?聖剣って作れるの…?」
「侑先輩、それに関しては天才的なんですよね……」
「今あるのだと…絶対折れない大地の聖剣とか、手裏剣や二刀流になる風の聖剣とか、剣と銃に変形する音の聖剣とか、相手の攻撃を吸収する闇の聖剣とか…」
「……最後の邪剣じゃない?」
「他にも…」
「え~っと……これで自己紹介は終わりって事で!!そろそろベリアルの対抗策を考えよう!!」
長くなりそうな侑の説明に、なのはは少々強引に自己紹介を終わらせ、対策会議を始める事にする。
「まずはあのベリアルの力を知りたいところだけど…」
『エリオ、説明するから俺と変わってくれ』
「わかりました。皆さん、ゼロさんが説明してくれるみたいなので変わります」
そう言ってエリオは目を閉じ、再び開けると瞳の色が金色に変わる。これがゼロが表に出ている時の証なのだろう。
「まずベリアルについてだが……」
表に出たゼロがベリアルについて話し始める。その能力や技術、武器の特性や今までの悪事などを…
「ざっと話すとこんな感じだ。その上、今の奴は強化形態のアトロシアス……ここにいるウルトラマン達が全力で挑んで……勝率は五分五分…いや、もっと低いかもしれねぇ。おまけにガッツ星人のヤローが手を出さない訳がない。かなり苦しい戦いになるだろうな」
そう言ってゼロが話を終える。そこで話を聞いていたティアナが呟く。
「アタシはなんとなく解るわ、ベリアルの気持ち…」
「え…?」
その呟きに反応するゼロに、ティアナは語り続ける。
「周りが天才な奴らばっかりだとね?自分の無力さを思い知らされるのよ……そして追いつこうと努力して結果を残しても、天才連中はそれを簡単に上回っていくし、周りはそればかりを持て囃していく……すると、その向上心は焦りに、やがて天才連中に対しての嫉妬に変わる……そして力を求める。どんな卑怯な方法だろうと…自分を認めさせて、見返す為に……」
「………」
「ベリアルはたぶん、昔はウルトラの戦士ってのに人一倍プライドを持ってたんじゃない?でも、敵の持つ自分以上の力を目の当たりにし、プライドを仲間の天才連中に簡単に踏みにじられて、それが憎悪へと変わった……ねぇ?昔のアンタ達は、ベリアルを労った事があるの?間違った道に進んだ時、キチンと説教して導いたの?たぶん、そのウルトラの父ってのを持て囃していくばかりだったり、さっさと追放したんじゃない?そんなアンタ達がベリアルを悪に落としたのよ」
「ティア……」
そして話を終えたティアナは紅茶を口にする。かつては彼女も周囲との差に焦り、嫉妬して力を求め失敗し、当時の上官であったなのはに叩きのめされた後に、自身の事をちゃんと考えてくれていた事を教えられた。だからこそ、彼女は腐らずにここまで来れた。だけどベリアルは誰に道を示されるでもなく、ただ放逐された。それが心の隙を作り、怒りや憎悪をレイブラッド星人に利用されて取り憑かれる原因になったのを彼らは理解していなかった……でも、リクだけはそれを理解した。だからベリアルの魂を解放する事が出来た。おそらく、他のウルトラ戦士に倒されていたら、彼はまた復活していただろう…
「だから……父さんには、もう休んでほしいんだ…!!」
そこにリクが、悲しみと怒りを込めた声で呟く。
「あれだけ苦しんで憎んで、怒りと悪意の中で生きてきた…だから、もう安らかに眠らせてあげたいんだ…」
それがリクの想いだ。今まで何度倒されても甦り、ウルトラ戦士達への怒りと悪意を募らせてきた。そんなループからようやく解放されたというのに、それを未だに妨げようとする者達がいる。そんな事はこれ以上させない為に倒すと心に誓おうとした時…
「では、まずベリアルさんの心を取り戻さないといけませんね」
「…………え?」
そこでリョウが思いがけない事を口にした。
「おいおい……ベリアルの心を取り戻す?そんな事して、また暴れられたらどうする気だ?」
その案に真っ先に反対するのはゼロだ。彼はベリアルと何度も戦い、その強さを身を持って知っている。だからこそ反対しようとするのだが…
「ですが、リクの言っている【安らかな眠り】は、ベリアルさんに未練を残させないようにする事です。なのに、相手の心が無い状態では安らかに眠らせる事なんて叶いません」
「いや…それは確かにそうだが…」
「それに…」
そこでリョウはリクの頭に手を置く。
「これがリクとベリアルさんの話せる、最後の機会かもしれないんです。私としては、リクにも後悔しないようにしてほしいんですよ」
「リョウさん……」
「なので、私はベリアルさんの心を取り戻す戦いをしようと思うのですが……………どうでしょう?」
「私はクレナイさんの考えに賛成します!!」
「アタシも賛成するわ」
彼の案に真っ先に同意したのは、スバルとティアナだ。2人は共に大切な家族を亡くしている…だからこそ、その家族と話せるチャンスを持つ彼の手助けをしたかったのだ。
「ワタシも賛成します!!」『キュクルー!!』
「もちろん、アタシもね♪」
「すみませんゼロさん、僕もクレナイさんの提案に賛成です」
「ジードには一度助けられたからな、恩は返すさ」
「私も賛成です。ね、月ちゃん?」
「もちろん!!ボクも賛成だね!!」
「私達剣士組も、その案に賛成します」
「皆……」
そこから次々にリョウへの賛成意見が集まっていく。そんな光景にリクは胸が暖かくなる想いだった。
『こりゃ、俺の負けだな……うしッ!!なら、どうやってベリアルの心を取り戻すか考えるか!!』
そんな状況にエリオの中に戻ったゼロも折れ、頭を切り替えてベリアルを助ける方法を考え始める。
「そうですね……」
「う~ん…」
「さっきみたいに、左斜め45度で頭叩いてみるか?」
「一誠君、それで戻ったら苦労しないって……というか、逆に記憶失くさない?」
「過去の思い出を語ってみるとか?」
『その前に、話を聞いてはくれねぇだろうな…』
しかし、そんな方法が簡単に見つかる訳がない。全員が途方にくれていた時…
『ならば、ワタシが力を貸そう』
「「「「「「「え?誰…?」」」」」」」
何処からか老年の男性の声が聞こえてきた。その発生源を探していたら…
「あ、リク君の腰のケースが光ってる」
「え?……本当だ」
リクの右腰に付いている、ウルトラメダルではなくウルトラカプセルをしまうケースが光っていたのだ。そのケースを開けると1つのカプセルが光を放っていて、取り出すとそれは光の国の長老である【ウルトラマンキング】の力が宿ったカプセルだった。
「キングのカプセルが…」
『リク、カプセルを起動してみろ』
「わかった!!」
ゼロに言われてカプセルを起動させると、先端から金色の粒子が溢れ、小さなウルトラマンキングの姿を形成した。
『どうしたんだ、キングのじいさん?』
『君達の話はカプセルを通して聞かせてもらった。ベリアルについては私にも責がある……なればこそ、そのベリアルを救おうとする若者達を手助けするのが私の罪滅ぼしだ…』
「それで、父さんの心を取り戻す方法があるんですか?」
『うむ。その為には、ここにいる者達全員の協力が必要だ』
そう前置きしてから、キングは作戦を話した。
そして翌日正午…ギルバリスと戦った場所でリョウ・リク・一誠・エリオが待っていると、ガッツ星人とベリアル・アトロシアスが目の前に降り立った。
「時間ピッタシだな」
「律儀ですね…」
「約束通り来たな、ウルトラマンども……ここでお前達を倒して、このベリアルの商品価値を上げさせてもらうぞ?」
「ハッ!!そんな人形なんかで俺達を倒そうなんざ……2万年早えぜッ!!いくぞ、お前ら!!」
「「(ハイ/オウ)ッ!!」」
ゼロの声にリクを除いた2人が声を上げ、変身アイテムを取り出す。
「ウルトラマンさん!!ティガさん!!光の力…お借りします!!」
『フュージョンアップ!!ウルトラマンオーブ・スペシウムゼペリオン!!』
「宇宙拳法、秘伝の神業!!」『ZERO・SEVEN・LEO』
『ご唱和ください、我の名を!!ウルトラマンゼェット!!』
「ウルトラマン…ゼェェェット!!」
『ULTRAMAN Z・ALPHA EDGE』
「ボクたちもいきましょう、ゼロさん!!」
『ああッ!!』
リョウがオーブに、一誠がゼットになり、エリオは胸ポケットから赤・青・銀の派手なカラーリングのメガネ型アイテム【ウルトラゼロアイNEO】を取り出して目元にあてがい、右上のボタンを押してゼロに変身する。
「ヘアッ!!」
そして変身を終えた3人は大地に降り立ち、ベリアルと対峙する。
「ん?ジードはどうした?」
「アイツなら、やる事があんだよ」
「まあいい…さぁ行け、ベリアル!!ウルトラマンどもをなぎ倒せ!!」
「ウェアアアッ!!」
「それじゃ、作戦開始ですね」
「2人とも、ヘマすんじゃねぇぞ!!」
「わかっておりますとも!!」
ガッツ星人の指示で向かってくるベリアルに、ゼロ達も構えて迎え撃つ。その光景をリクは少し下がった場所で見ていた……
「……………………………………」
そしてその頃、M78星雲にある光の国では、ウルトラ警備隊を取り仕切る大隊長のウルトラの父こと【ウルトラマンケン】は何かを感じ取ったのか、決意したような雰囲気を纏いながら空のある一点を見つめ続けていた。
「どうされたのですか?」
そんな彼の傍に来たのは、彼の妻であり銀十字軍を仕切るウルトラの母こと【ウルトラウーマンマリー】だ。その手には小さな箱の様な物を持っている。
「…………私は少し出かけてくる」
「そうですか…」
ウルトラの父の言葉に、彼女は頷く。詳しく聞かなくても何処に何しに行くのか彼女は知っている。何故なら先ほどから、彼女も彼と同じものを感じ取っていたからだ。そして、彼がその為に出撃する事も見越していた。彼女が此処に来たのは、彼に必要なものを渡すためだ。
「では、こちらを持っていってください」
「ん?これは……良いのか?」
「はい、キングの許可は得ています」
「……ありがとう」
彼女に礼を言うと、ウルトラの父はその場から飛び去っていった。その場に残ったウルトラの母は、両手を組んで空に祈る。
「どうか…皆にとって、幸せな終わりとならんことを…」
いかがでしたか?
ゼット「遂に始まったベリアルさん救出作戦!!全員が力を合わせれば、この程度……と思っていたらガッツ星人が分身し、さらに変身してベリアル融合獣にッ!?だけど、今の俺達は負ける訳にはいかんのです!!」
次回【親子のReunion】
ゼット「ウルトラ救うぜッ!!」
※前書きのネタは、やるとしてもこの作品を完結させてからです。