ISとHALOが混ざってしまった件について… 作:コレクトマン
転生者よ、君は彼女の思いを気付けるか?
僕は今、危険な状況に立たされています。クラス代表を決めようと織斑先生が推薦式で決めようと他の女子に推薦者を聞いた結果、殆ど僕と一夏だけだった。一応僕はセシリアさんを推薦し、クラス代表の座を賭けた闘いで決める事になった。それはそれで良かったのかもしれないのだが…………
その時のところまで少し巻き戻す………
食堂………
僕はセシリアさんよりいち早く起床し、軽くランニングをした。ランニング内容は、グランド往復5周である。
ランニングを終えて、食堂に着いた時には一夏と箒や他の女子達がいた。唯…一夏の額が赤く腫れあがっていた。
「おはよう一夏。どうしたんだ、その腫れた部分は?」
「お…おはよう星矢。実は、自分の部屋が箒の部屋だった事に気がつかなくて…」
「し…仕方ないだろう。私はシャワーを浴びていたからシャワーの音でノックした音が聞こえなかったんだから」
どうやら一夏は、部屋に入る前にノックしたのは良いが相手に聞こえてなかったようだ。その結果、箒に一発やられたようだ。因みに僕の朝食は生姜焼き定食で、一夏は紅鮭定食である。一夏と箒を含め、僕達は朝食を終えた。その時に織斑先生がやって来て他の女子達に早めに完食する様に急かした。遅れたものはグランド往復10周とのことだった。
教室 HR時………
織斑先生は、再来週に行われるクラス代表戦に出る者を決めようとしていた。
「……さて、再来週行われるクラス代表戦に出る代表者を決めなければならない。推薦でも構わん、誰が代表戦に参加する者は?」
IS学園においてクラス代表戦は、謂わばデザートフリーパスを賭けた戦いなのだ。僕個人も甘いものは多少は好きなんだけどね………。すると女子たちが一斉に僕と一夏を推薦してきた。
「はーいっ織斑君を推薦します!」
「私もそれがいいと思います!」
「じゃあっ私は泉谷君を推薦します!」
「さんせー!」
「せっかく唯一の男の子達だもんね、もりあげないとね!」
……まぁ、ISを纏った男子の戦いを観たいのはわかるけど、流石にこれじゃあ部が悪い。何気に一夏はこの事を悟ったのか、諦め掛けていた。そこで僕は、今浮かんだ案を織斑先生に話そうとした。
「……まぁ、大体予想はしてた。ハァッ………」
「では候補者は泉谷に織斑………他にはいないか?自薦他薦は構わないぞ」
「……織斑先生、僕はセシリアさんを推薦します。それと、発言の許可を」
「泉谷か、良いだろう…発言を許可しよう」
「感謝します。皆、僕や一夏を推薦するのは良いのだが僕個人としてはクラス代表はここ1組の代表の有り顔なんだ。クラス代表で何かが有れば、1組の評価に繋がるんだ。だから僕は、専用機を持つセシリアさんを推薦したんだ。
そこで、ある提案を僕は考えたんだ。僕達三人で総当たりの試合を行い、1番勝率の高い人が代表を決めるという案です」
僕がそう言うと、セシリアさんも後に続くように僕の案に賛同してくれた。
「私も星矢さんの意見に賛成です。星矢さんの言うように、理にかなっています」
「おぉー…!」
「なるほど…!」
「私も、星矢君の意見にさんせー!」
僕の説明に女子が頷き、僕の案に賛成のようだ。確かに、僕たち男子がISを動かせた事を珍しがるのは解る。でも、だからと言ってそれだけで推薦したんじゃクラス代表戦での成績が1組全体の評価に繋がり、最悪なパターンに遭遇するのだ。……まぁ、僕たちSPARTANが代表者になってしまってはある意味パワーバランスが崩れてしまうけどね………。
「なるほどな。山田先生、アリーナは空いてますか?」
「あっ……はい!少し待ってください」
山田先生はタブレットを操作して、ISバトルに使用されるアリーナの使用日程を確認する。すると、来週の土曜日に第2アリーナが空いている。
「織斑先生、来週の土曜日の午後2時から第2アリーナが空いています」
「分かった。諸君、聞いての通りだ。来週の土曜日の午後2時から代表決定戦を行う。3人はそれまでに準備をするように良いな?」
「了解です」
「あっ……はい。分かりました」
「はいっ分かりました」
こうして、来週の土曜日にクラス代表を決める試合が行われる事に成った。
そして現在………
放課後、セシリアさんから話があるとの事で僕は今、誰もこない廊下でセシリアさんと話し合う為に向かった。しかし、此処で問題が発生したのである。
「わざわざお呼びしてすみません。星矢さんに話しておきたいことがありまして……」
「それはそれで構わないけど、セシリアさん「名前で呼んでください」えっ?」
「私のことは名前で呼んで頂いても構いません。もうあの時とは違いますから」
あの時というのは、各支店のSPARTANと各国のIS代表者との合同演習の事である。あの頃のセシリアさんは女尊男卑勢に染まっていたのだが、合同演習を終えて疲れ切って動けないセシリアさんを見て僕は、ISを纏ったセシリアさんごとお姫様抱っこでピットの所まで運んだのである。それ以降、男子兼僕の見方を変えたのだ。
「……わかった。セシリア、先ほど言っていた話って何?」
セシリアに僕を呼んだ理由を聞き出してみた。すると…セシリアから予想外な答えが
返って来た。
「えぇ……星矢さん。クラス代表候補戦で私が勝ちましたら、その……わ……私と………つ………付き合…「なんの話をしている?」…て……?」
セシリアが僕に何か言おうとしたが、途中で織斑先生が話に介入してきた。ある意味この状況は、織斑先生のせいでタイミングがずれたとしか言えない。
「お……織斑先生?い……いつからいらして?」
「む…つい先ほどだ。それと泉谷、また私に対して良からぬことを考えていただろ?」
……もう、織斑先生の読心術は勘弁してほしい。
「いえ、気のせいです。織斑先生」
「そうか……ならいい。もうすぐ次の授業が始まるからすぐに教室に戻るように」
そう織斑先生は言うと1組の教室に戻っていった。……結局、セシリアが僕に伝えたい事って一体何だったんだろう?当の本人はかなり落ち込んでいるし………。
「えっと……セシリア?話の続きなんだけど、クラス代表戦が終わった後でもいい?」
「はい……それで良いですの……」
落ち込んでいるセシリアと僕は、次の授業のために教室に戻った。その後僕は、落ち込んでいるセシリアを励ましていた。
放課後………
今日の授業を終えた僕は、スマートAIであるターニャを一旦一夏に預けてアルと共に第2アリーナのピットに向かった。ピットに着いた時には、あるISが置かれていた。見た目的には演習兼量産機である打鉄と酷似していた。
そこで僕は、あることを思い出した。そのISは、ONIによって吸収されてしまった倉持技研の第2世代型の打鉄を改良し、第3世代型で打鉄の後継機兼更識簪の専用機として開発されたISである。
「あれは……打鉄の後継機か?」
《少佐殿、あれは元倉持技研で開発されていた第3世代型の打鉄弐式です。当時の倉持技研は、少佐殿や一夏殿が現れたことで少佐達専用機の開発を優先し打鉄弐式の開発は放棄されたことをこの時に視察しに来たウルフⅢこと折原志野の怒りを倉持技研は買ってしまいⅢは直様ONIに問い合わせて倉持技研の株券を爆買いし、倉持技研の暴落と同時に吸収したそうです。現在では、ONIの管理下に置かれ打鉄弐式の開発が再開されているとのことです》
そうか……道理で倉持技研がONIに買収された訳だ。というか、あそこにⅢが視察しに行っていたんだな。元々Ⅲは、メカニックやアニメに関してはマニアックかオタクと言っても良いくらいに好きなのだ。今年ONIが新しい武器を新開発し、正式配備された携帯式レールガン“ARC-920”をⅢが貰った時には即無理矢理改造し、名前を“ギャラクシー・ライフル”と改名したりSPARTAN専用小型機“OF-92/EVA ブースターフレーム”の色をマゼンダカラーにして名を“流星号”と改名する程だ。そして、彼が最も嫌う事はやりかけの物を途中で投げ出して辞める事である。……大方、倉持技研の職員がⅢに打鉄弍式を聞かれた時に僕や一夏専用のISを作る為に打鉄弍式の事を廃棄処分扱いにした挙句“失敗作に用は無い”とⅢに言ったのだろう。それに対してⅢは怒りを買い、倉持技研の株をONIに通して爆買いし吸収したのだろう。
そんな事を考えている同時刻………
ONI 衛星軌道上プラットフォーム ONI本社
「……ヘックシッ!!」
ウルフⅢこと、折原志野は武器開発ルームにてリーダー事星矢専用のハンドガンと接近戦用鈍器を持って開発スタッフを引き連れて降下艇に乗り込みIS学園に向かおうとした時に誰かに噂されたのか嚏をしたのだ。
「あーっ………誰か俺の噂でもしてんのか?あん時の視察の時はついカッとキレちまってONIの権限を使っちまったのが失敗だったか?」
志野が倉持技研に視察中に無許可でONIの権限を使用したことで、二週間外出禁止令が出されONI本社から外への外出を禁じられた彼は、暇を潰す為に星矢専用の武器を作ることにしたのだ。一つは、“M6C/SOCOM”の改造銃。そしてもう一つは、剣型鈍器“ソード・メイス”だ。
M6C/SOCOM改造銃の改造点は、ステルス性であるサプレッサーのオミットと、50口径バレルを50口径専用カスタムロングバレルと交換。さらにM6C/SOCOM専用に作ったマウントベースを装着。そしてDOCTERタイプ レッドドットサイトをマウントベースに装備。最後にマガジンを8発マガジンに変更し、専用弾は志野特性“50マグナムラウンド高速徹甲弾”だ。これでもかと魔改造を施され、全長は30.7cmで重量はマガジンを含めて3キロ。志野が星矢の為に作った対IS・エイリアン戦闘用半自動拳銃“ゼーレ”である。
剣型鈍器“ソード・メイス”は、とある鉄の華の組織のロボットが使われていたと思われる鈍器を志野はこの世界で作ってしまったのだ。使われた素材はハステロイと呼ばれるニッケル合金とジュラルミンと呼ばれるアルミニウム合金。その二つを加工し、混ぜ合わせ、耐熱・耐食と軽量で頑丈な凶悪鈍器とかしてしまったのだ。これもまた、対IS・エイリアン戦闘用の武器としてカテゴライズされる。そんなとんでも兵器を作り上げた志野は、もはや頭がおかしいとしかいえない位に頭が優れていたのだ。
「…しかし、大丈夫なんすか?外出禁止令が出てるのに勝手に外に出て……」
「大丈夫だろう、どうせ俺の作った武器を星矢に渡すだけだしよー?だから問題ねえよ!…まぁリーダーの事だし、俺の作った武器をあっさりと使いこなしちまうから平気だろうw」
そう志野はどや顔をし、スタッフは不安ながらも降下艇に乗った後、そのままIS学園に向けて操縦し、ONI本社からこっそりと抜け出したのだ。星矢に志野が作り上げたキチガイ兵器を渡す為に。しかしこの時、志野は誰かに後を付けられているのを気が付きはしなかった。
一方のIS学園のピット内………
僕は、アリーナのピットに置かれていた打鉄弍式を観察していた。武装の方は中々豊富で、防御重視な見た目とは裏腹に機動性に特化したISである。……
背中に搭載された2門の連射型荷電粒子砲“春雷”
近接武器である対複合装甲用の超振動薙刀“夢現”
6機×8門の計48発独立稼動型誘導ミサイルを搭載したミサイルポット“山嵐”
何気に秘匿兵器アーマースーツと比べると火力が少し足りない気がするが、それでもいい出来だといえる。唯…ここで問題が一つ、打鉄弍式のロックオン・システムが単一ロックオン・システムのままであったことだ。打鉄弍式の最大武装である“山嵐”のマルチロックオン・システムがまだ未完成のままだったのである。するとそこに………
「………誰ッ……?」
打鉄弍式を見とれている間に一人の女子が訪ねてきた。その女子は、髪の色が水色と変わった色をしており、瞳は朱に染まっていた。その女子こそ、“更識 簪”本人なのだ。
「ん?あぁ…すまない。ちょっとこのISに見とれてしまってね……。僕は星矢、泉谷 星矢だ、よろしくね。処で、君は?名前は何て言う?」
「……簪、更識 簪」
「簪……いい名前だね」
彼女は自分の名前を言う時に“更識”の所だけやけに嫌々ながらも答えたように見えた。それもその筈、更識の名は“対暗部用暗部”の家名で有名なのだ。ONIも一応更識家にも警戒しながらも、お互いにシェアし合える関係で手を打ったのだ。簪が更識に関する事を嫌っているのは恐らく、家族の間に何かがあったものと推測する。
「それで……私のISに何の用?」
「いや…大した事じゃないのだが、このIS…まだ未完成なのか?」
「……貴方には関係ないでしょ」
「聞いてみただけだ、一応聞くがこれを君一人で作るつもりなのか?」
「……うん、本当なら倉持技研が造ってくれるはずだったんだけどONIによって吸収されてしまって以降、打鉄弐式を担当していた人達が病に罹ってしまって開発中止扱いになってしまったの」
あっちゃー、どうやらONIが倉持技研を吸収したのは良いが、打鉄弐式を作るスタッフが病気になった事で打鉄弐式の開発が中止したようだ。…後でONIからスタッフの増員をしてもらうように頼んでおこう。
「……ごめん、ウチのONIが勝手な事をしてしまって」
「ううん、私は気にしてないから。……処で、貴方の後ろにいる人達は誰?」
「人……?僕や簪さん以外の人は見なかったけど……」
「ようリーダー!お前用の武器を作ってきたから持ってきてやったぜ!」
後ろを振り向いたら、志野やONIのスタッフ達がIS学園にやってきたのだ。
「…志野、何でお前が此処に居る?」
「いやー、リーダーの武器を作ったんでそいつを渡そうと思ってな!」
《しかしウルフⅢ、貴方はまだ謹慎処分で約二週間の外出禁止令がでていた筈ですが……》
「そう細かい事を気にすんなって、武器を渡すと同時にそこのISを完成させる為にスタッフを此処まで連れて来た訳だしよ」
「え?……私のISを?」
「まぁそういう事になるっすね。本来なら此処の校長の許可を取るつもりがSPARTANによって無理矢理連れてこられて来たんす」
スタッフの説明を聞いた簪は“えぇー……”と何かとスタッフの事を気の毒だと思った。そして僕は、志野の行動や謹慎処分に対して“何やってるの?”と頭を抱えるのであった。
「…志野?謹慎処分を受けてるのにスタッフたちを巻き込んで何やってんだ?今度そっちに戻る時にはHA☆NA☆SIをつけようか?」
「オイオイ…そう細けえ事は気にしねえでくれよリーダー、俺が態態ここまで来てこいつを持って来たんだぜ?そいつを見てからでも良いだろう?」
「…処で、今更なんだけどさっき泉谷から別の声が聴こえたのだけれど」
簪はスマートAIのアルの声を聞き取っていたようだ。正直本当に今更なのだが、どの道教えるつもりだった訳だし次いでのことでスマートAIアルの事を簪に説明した。
「…改めて思うとONIって会社、何か色々とチートすぎる様な気がする」
「何となくだけど、僕も一度そう思ったことがあるよ。まさか志野がODSTに支給されるM6C/SOCOMを魔改造するなんて……一体どんだけの資金を費やしたんだ?」
「あぁ、心配すんな。お前様の武器開発は全部俺が負担してっから会社自体は問題ねえ。んで、M6C/SOCOM改造銃をご覧あれってね!」
そう言って志野はその改造銃の入ったトランクケースを開き、星矢達の前に見せた。簪は、志野が作ったM6C/SOCOM改造銃を見て“カッコイイ”と思いながら見ていた。そして星矢はM6C/SOCOM改造銃を手に持ち、その銃の周りを確認した。
「凄い……!」
「うん……重みは少し増えてるけど、持てない訳ではない」
「応っ!対IS戦闘用半自動拳銃“ゼーレ”。今までのM6シリーズの中で初の専用弾使用銃だ。全長は30.7cmで重量はマガジンを含めて3キロ、装弾数8発だ。俺が作った特製の専用弾が火を噴くぜ!(まぁ、付け足してエイリアン戦闘用にも調整してあるんだが此処は黙っておくか…)」
「なるほど……専用弾は?」
「俺特製、“50マグナムラウンド高速徹甲弾”」
「硬芯部は?」
「ジュラルミンとチタンをハイブリットした“ジュラルチタニウム合金”」
「弾頭は?FMJかJHPか?」
「“スーパーXシルバーティップホローポイント”だぜ」
そう星矢は志野にいくつかの質問をし、ゼーレにマガジンを装填した。
「……一言でいうと、パーフェクト。お見事だウルフⅢ」
「へっ…感謝の極みってか?後ついでに、お前用の近接武器を作って置いたぞ」
そう言って志野は、星矢専用の近接戦闘用剣型鈍器“ソード・メイス”を星矢に渡した。
「……おいおい、何だって此奴まで作ったんだよ。これ完全に鉄と血の名の付いた武器だろこれ」
「まぁ…気にすんなよ、実際接近戦で大いに役に立つだろうしよ」
「でも……ある意味その鈍器、ロゴマークが凄くカッコイイ……」
「おっ?お前にも判るか?此奴の格好良さをよ、もし何ならお前のISにも追加装備を作ってやろうか?」
志野が簪の打鉄弍式の追加武装を作ろうか?と訪ねてきた。
「え…?本当?」
「応っ…マジマジ」
「そ……それじゃあ、これを頼める?」
志野は簪の質問に答え、簪は志野に打鉄弍式の追加武装の設計図を渡した。
「へぇ〜……面白い仕組みだな。良しっ!この俺に任せておけ!」
「えっと……お願いします」
志野は簪から受け取った設計図を持って降下艇に戻ろうとした時に………
「随分と楽しそうだな?ウルフⅢ」
「応っ!リーダー専用の武器を作って無事に渡せたし、そこの嬢ちゃんのISの追加武装の依頼を受け取った訳だしよ、こっちとしては万々歳………………へっ?」
そこにウルフⅡこと、池上 桂が待ち受けていた。Ⅲに対して“ハイクをを読むか、Ⅲ?”と言った時にはⅢは………
「………ほなっサイナラ!」
と一言言って降下艇に向かって逃げて行った。Ⅱは逃さんと言わんばかりにⅢを捕まえる為に後を追いかけた。状況を理解出来ぬまま置いてかれた星矢達は思った。
((
Ⅲの行動に不安な気持ちを抱くのであった。
星矢Side out
束Side
一方の束は、古代フォアランナーの遺跡で発見した管理ロボット“サウザンド”と戦闘用ロボット“センチネル”と共に束の隠れ家兼研究所に戻っていた。
「どう?私の秘密基地は?此処では私とクーちゃんで生活しているんだ」
「ふむ……中々良い所ですね。我々の文明より劣りますが、それ故に良い味が出てますね」
そうサウザントが言うと、センチネルも後に続く様に束から貰ったプラカードとマジックペンを使って“良いんじゃないかな?ヽ(・∀・)”と書かれたプラカードを束に見せていた。するとそこに、銀髪の少女がやって来た。
「お帰りなさいませ、束様。それが古代フォアランナーの遺跡にあったロボットですか?」
「うん♪紹介するねクーちゃん、この丸い球体型ロボットはモニちゃんで、こっちの浮いているロボットはセンちゃんだよ」
「どうも初めまして、私はフォアランナーのテクノロジーである“フォージ”を管理する為に作られました管理ロボット“サウザンド”1000番目のモニターです。そして、私と同じようにテクノロジーを守る為に作られた戦闘用ロボット、“センチネル”です。どうぞお見知り置きを………」
センチネルも“宜しく( ´ ▽ ` )ノ”と書かれたプラカードを銀髪の少女に見せた。
「どうもご丁重に……私は束様の従者の“クロエ・クロニクル”です。……処で、“フォージ”というテクノロジーとは一体何なんですか?」
「あ……私もそれ気になってた。モニちゃん、フォアランナーのフォージってなに?」
「フォージの事を知りたいのですか?良いでしょう。そもそもフォージとはフォアランナーのテクノロジーである“クリエイター”の技術の劣化版です。そのクリエイターはフォアランナーが開発した“無”から“有”を作り出すシステムに対してフォージの場合はデータの中の“設計図”から“有”を作り出すシステムとなっております。実際見せた方が早いですね、少しお待ちを………」
そういってモニターは、己が持つデータ内にあるフォアランナーの兵士が使用していた“ボルトガン”の設計データを使い、モニターの前にボルトガンを出現させた。
「この様に設計図が私の中に保存されていれば直ぐにでも作ることも可能です」
束達はモニターの説明を聞き、理解した。フォージは今の人類が手にするには早すぎる程危険なオーパーツであると。しかも設計図のデータ入れるだけで直ぐに出来てしまうというチートじみたテクノロジーであると束とクロエは理解した。
「嘘?!そんな楽なシステムがあったら世界も第三次大戦に突入フラグじゃん!フォアランナーはよくこんな恐ろしい物を作ったもんだね〜………」
「はいっ束様、もしこのテクノロジーが世界に知れ渡ったら世界のパワーバランスが崩壊して女尊男卑処ではありません。世界そのものの常識が狂ってしまいます…!」
「今の人類ではそうかもしれませんが、ですが貴女方ならこのシステムを説明しても大丈夫と判断しました。それと、流石に今の人類にフォージを渡したとしても先に人類の方が自滅してしまいます」
束達はこの時を持って、モニター達を絶対にテロリストの手に渡ってはいけないと決意した。
束Side out
とある銀河系の宇宙………
?⁇Side
私は…真実の預言者、コヴナントを導く声だった者。アークを起動させ神になろうとした矢先、フラッド共に寄生されてしまい悪魔によってアークを止められしまい、異端者であるアービターに殺された。
しかし……神のいたずらと言う偶然か、運命か……私は、私の知る世界とは違う所に転生した様だ。私だけではない、嘗て戦場にて散っていったコヴナント軍と軍艦とジラルハネイ族の“タルタロス”と第17代アービター“リパ・モラム”までもが転生していたのだ。幸先が良いとはこのことである。だが…転生したのは良いものの、今の我々は宇宙を彷徨うだけの軍団とかしている。これを何とかせねばと考えている矢先……
「真実の預言者殿、朗報が御座います」
タルタロスが何かしらの朗報を私に報告する。
「タルタロスか…して、その朗報とは?」
「はっ…やはりこの世界にもフォアランナーの遺産が眠っていました。無論、人間共の母星である地球にも確認されました」
やはり、この世界にもフォアランナーの遺産が眠っていたか………。もしこの世界にもアークがあるのなら今度こそ大いなる旅立ちを実行し、私がこの世界の神として君臨するのだ。だが…今はまだその時ではない、耐えるのだ………。
「そうか…それは良き朗報だ、ご苦労だったなタルタロス」
「はっ!光栄で御座います!」
もはや誰にも私の計画を邪魔はさせんぞ…大いなる旅立ちを遂行し、この世界にて新たな神として君臨するのだ!
欲に塗れたプロフェット族の男が、己が欲望のままに力を蓄えている事を星矢達はまだ知らない………。
続く。
ウルフⅢ武器魔改造フラグ乱立。
こんな物を作って楽しいと言うのか変態め!
コヴナント軍(預言者)が何かしらと準備中?
次回は、一夏が剣術を鍛える様です。