響け!オーボエカップル   作:てこの原理こそ最強

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誓いのフィナーレ4

演奏が終わった。周りでは橋本先生含め驚きで固まっている者、一部の生徒のように感動で涙を流す者。どちらにせよ全員がみぞれの出した音に魅了された

 

「すごいです先輩...」

 

「圧倒されました」

 

「自分の演奏に集中できなくなっちゃいました」

 

「みぞれ、本当にすごかった!」

 

良かった。すごかった。感動した。今のみぞれにどんな言葉をかけたらいいか考えながらみぞれの演奏の余韻に浸っているといつの間にかオレの頬を涙が辿っていた

 

「ちょっ!春希泣いてんの!?」

 

「えっ...あ、すまん」

 

「べ、別に謝らなくてもいいけど...」

 

「先輩...」

 

「ハル」

 

みぞれがそっと優しくオレの手を握った

 

「すぐわかった。ハルが追いかけて来てくれたのも、追いついてくれたのも。だからありがとう。私を一人にしないでくれて」

 

「みぞれ...」

 

オレはその言葉が嬉しくて恥ずかしながら俯いたまままた泣いてしまった。よかった。追いつけてホントによかった

 

その間にみぞれは誰かを追いかけるように音楽室から出て行った

 

「鎧塚先輩、どうしたんでしょう?」

 

「なんか急いでたね」

 

「見当はつく」

 

「あら、もう泣かなくていいのー?」

 

「あぁ。見苦しいものを見せて悪いな。オレもまた頑張らないと」

 

「先輩だって十分上手いと思いますけど」

 

「いや、さっきのみぞれの演奏聴いたろ?あれに匹敵するぐらいにはならねぇと」

 

「先輩だって本気出してないですよね?」

 

「え...」

 

「出してないというか出せなかったっていうのが本音だけどな。オレもみぞれと一緒で壊れるのが怖かったんだと思う。自惚れてるわけじゃないけど」

 

「みぞれもあんたも難儀な性格よね」

 

「ならお前も彼氏を作れリボン。そしたらオレらの気持ちも少しはわかるだろうよ」

 

「なっ!余計なお世話よ!」

 

「さて、オレも行ってくるわ。すぐ戻る」

 

「えぇ。()()のこと、よろしくね」

 

「おう」

 

リボンは察していたのだろう。それか前々からわかっていたのか。意義と見てるよな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

向かったのは例の理科室。中には思った通りみぞれと希美がいた

 

「...新山先生が音大勧めたのみぞれと春希だけだもんねー。みぞれ昔から上手いもんねー...みぞれはズルいよ。本当ズルい...」

 

「のぞ...」

 

「私さ、みぞれに負けたくなくて。同等になれるかなって同じ音大に行くって言った。私才能ないからさ。みぞれみたいにすごくないから。音大に行くって言ってればそれなりに見えるかなって思って...」

 

「のぞみ...」

 

「私、みぞれみたいにすごくないから...私、普通の人だから...」

 

「違う...」

 

「みぞれはさ、きっとこれから広い世界に出て行くんだよね...リズと青い鳥はなんとかみぞれに見合うように頑張るよ」

 

「のぞみ...」

 

「みぞれのソロを支えられるように頑張るから...」

 

「のぞみ!」

 

オレはそのまま理科室を出ようとする希美の目の前に立ち塞がった

 

「春希...」

 

「ハル...」

 

「今お前の感情当ててやろうか?100%の"嫉妬"だ。あなたがすごいからー。私はあなたみたいになれないからー。迷惑な言い訳も甚だしい」

 

「...本当の、ことじゃん」

 

「とりあえずみぞれの話も聞け、この自己中振り回し娘が」

 

「っ!春希に何が...!」

 

「聞いてのぞみ!」

 

「っ!みぞれ...」

 

オレの言葉に怒りを露わにした希美だったが、みぞれの呼びかけに体を向き直した

 

「のぞみはいつも勝手。一年生のときも勝手に辞めた。私に黙って」

 

「...昔のことでしょ」

 

「昔じゃない。私にとっては昔じゃない。私はずっとのぞみを追いかけて来た。のぞみに見放されたくなくて楽器を続けたときもあった。のぞみと一緒にいたかった」

 

「そんな、大袈裟なこと言わないで」

 

「大袈裟じゃない!全部本当」

 

「ズルいよ...私、みぞれが思ってるほどの人間じゃないよ。むしろ軽蔑されるべき」

 

「のぞみは私の特別。のぞみにとってなんでもなくても私には全部特別!」

 

「なんでそんなに言ってくれるのかわからな...」

 

みぞれは希美に向かって大きく手を広げた

 

「どうした、の?」

 

「大好きのハグ」

 

そしてそのまま呆然としている希美に抱きついた

 

「私、のぞみがいなかったらなんにもなかった。楽器だってやってない。ハルとだって出会えてない。のぞみが声かけてくれて、友達になってくれて、優しくしてくれて嬉しかった」

 

「ごめん、それよく覚えてないんだよ」

 

「みんなを引っ張っていつも楽しそうですごいなって思ってる」

 

「みぞれは努力家だよ」

 

「のぞみの笑い声が好き。のぞみの話し方が好き。のぞみの足音が好き。のぞみの髪が好き。のぞみの、全部...」

 

「みぞれのオーボエが好き」

 

少ししてのぞみは笑い始めた

 

「のぞみ...?」

 

「ありがとう。ありがとうみぞれ...ありがとう」

 

一見落着、なのかな...

 

「おーい。終わったかね」

 

「あ、んー。ねぇみぞれ。私、みぞれのソロしっかり支えるから。今はまだ待ってて」

 

「のぞみ...」

 

「あたりめぇだ。支えられなかったら受験落ちるよう呪ってやる」

 

「なにそれー。ってかなに怒ってんのー」

 

「あん?女同士でも目の前で彼女があんな好き好き連発してたらムシャクシャもすんだろが。いいからとっとと戻るんぞ。このムシャクシャ演奏にぶつけてやる」

 

「あーあ。なんかごめんねみぞれ」

 

「ううん。あんなハルもかわいいから」

 

「あーはいはい。お熱いこって...」

 

この一件以来、希美は一般受験の勉強に力を入れるようになったとか

 

そしてその日の帰りは希美の提案で吹部の三年全員でファミレスで勉強会となった。全員部活に全力集中したい気持ちはあるのだが一応受験生。勉強の方も怠ってはならないのだ

 

「梨子と卓也はやっぱり同じ大学行くのか?」

 

「一応ね」

 

「やっぱりってなんだ」

 

「んなのわかつだろうよ。いいねーラブラブじゃん」

 

「春希くんに言われたくないような」

 

「心配するな梨子。オレらだってお前らに負けないくらいラブラブだ」

 

「あんたらは熱すぎ。多分春希のせいで地球温暖化進んでるねこりゃ」

 

「うるさいぞ夏紀。だったら地球温暖化防止に必要な3R言ってみろ」

 

「リサイクル、リユース、リデュースでしょ」

 

「ほぉやるじゃんか」

 

「まぁ勉強してるからね」

 

「ならその意味もちゃんと説明できるんだよな?」

 

「え...」

 

「えー夏紀そんなのもわかんないのー?」

 

「優子も人のこと言えないよー?ここの証明で何分かかってるの」

 

「うっ...」

 

「やーい。美代子もっと言ってやれー」

 

「あんたね!」

 

「二人とも落ち着いて...」

 

「ほっときなって。それで慧菜、この化学式なんだけど」

 

いつものように夏紀とリボンのじゃれあいをバストロンボーン担当の岩田慧菜(いわたけいな)が止めようとする。まぁ二人ともそのうちやめるでしょってことで調がその慧菜に質問をしている。ちなみに慧菜は代々医師家系のためもあってこのメンバーの中でも勉強はできる方である

 

「もぅなんで日本人が英語やんないといけないわけー?海外行かなきゃできなくても困らないじゃん!」

 

「只今絶賛困ってんじゃねぇか。いいからほら、アクセントとか発音は覚えれば点取れるんだから頑張れ」

 

「ちょっと待って、なんで私と滝野が同じ答えで澄(澄子)ちゃんが違うのさ!」

 

「どういう意味だ!」

 

「うっさい!もう一回解く!」

 

「あははは...」

 

この中でもおバカな部類に入る純一と答えが一緒になって頭のいい部類に入る澄子が違ったことで不安になった希美がもう一度答えを解き直してる。いい判断だ。その「ぬ」は否定の意味じゃねぇぞ

 

「あれ?嘉吉の乱で足利義教暗殺したのって赤松満祐じゃなかったっけ?」

 

「年号が違うと思う。嘉吉の乱は1441年。1221年は承久の乱」

 

「あ、そうだー。もうひっかけばっかー」

 

「日本史世界史現代社会なんてひっかけ問題のオンパレードだろ」

 

「問題文全部読まないとー。りえのことだから嘉吉の乱、赤松満祐!って感じで答えたんでしょー?」

 

「むー調ちゃんひどーい。当たってるけど...」

 

この後も10時くらいまで勉強会は続いた。こうやって部活以外でも仲良しな三年生組であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夏休みに入ってようやっと合宿の日がやってきた

 

「みんなーお盆はしっかり休んだかい?はしもっちゃんですよー。いやー今年は海外での仕事が多くて、なかなか来れなくてごめんね?」

 

「はしもっちゃん英語しゃべれるんですか?」

 

「アイウィルビーバーック」

 

「長話は止めてくださいね」

 

「んー滝くんのイジワル〜」

 

「新山です。今年も合宿頑張りましょう。よろしくお願いします」

 

\パチパチパチ/

 

ハイ、ガンバリマス...地獄の合宿が始まりました

 

♪〜♪〜♪〜

♪〜♪〜♪〜

♪〜♪〜♪〜

 

「サックスフォン。ベートーヴェンのB、mp(メゾピアノ)です」

 

『はい!』

 

「トランペット。ナショナルのN、最後のten.(テヌート)気を抜かないように」

 

『はい!』

 

「ビブラフォン。今使ってるのはミディアムソフト?」

 

「いえ、一番ソフトです」

 

「ミディアムソフトにして。焼き加減はミディアムレアですよー...全然おもしろくないな」

 

ホントにおもしろくない...橋本先生調子悪い?

 

「ユーフォ。キングのK、音もらえますか?」

 

「「「はい」」」

 

「...3、4」

 

♪〜♪〜♪〜

 

「はい。ここは奏者を一人にしましょう。黄前さん、お願いします」

 

「はい!」

 

初日から絞りに絞られました...

 

「大丈夫かー?」

 

「や、ヤバいです...」

 

「こんなにキツいとは...」

 

「まだ初日だぞ〜?」

 

「ハル、おかわりいる?」

 

「お、じゃあお願いしようかな」

 

「先輩方はなんで平気そうなんですかー」

 

「まぁ去年もやったし」

 

「んだな。覚悟してたし」

 

「新山先生、きれいな顔してあれは卑怯です...」

 

「おいおい、そんなこと新山先生本人に聞かれたら...」

 

「私がどうかしましたか?」

 

「ひっ!に、新山先生...」

 

「驚かせてしまってすみません。なにやら私の名前が聞こえてきましたので」

 

「い、いやー。新山先生の指導はわかりやすいなーって話してたんです」

 

「そ、そうなんです!それにとっても美人で!」

 

「奏者としても女としても尊敬します!」

 

「あらそれはありがとうございます。ふふっ、それならもっと頑張りますね」

 

「「「え...」」」

 

「それでは♪」

 

褒められたのが嬉しいかったのかルンルン気分で離れていった

 

「こりゃ明日の練習は今日よりもハードだな...」

 

「なにしてるんですか先輩!」

 

「こうなるとは予想できんかった...」

 

「あー、空があんなに青い...」

 

「帰ってこい駿河。上にあるのは天井だし、なんなら今は夜だ」

 

「どうしたの?」

 

三人で希望を失っているとなにも知らないみぞれが帰ってきた

 

「すまんみぞれ...」

 

「「すいません先輩...」」

 

「?」

 

なぜ謝られたのか理解できずキョトンとした顔で首を傾げるみぞれ。最高にかわいいです

 

夕食の後に去年と同様みんなで花火をした後、オレとみぞれは芝生の上に座って星空を満喫している。ちなみにみぞれは脚を開いているオレの間にスッポリ挟まっている

 

「なぁみぞれ」

 

「ん?」

 

「オレさ、プロ目指そうと思うんだ」

 

「プロ...」

 

「遅いかもしれないけど。でも滝先生も松本先生も、新山先生も不可能ではないって言ってくれてるんだ。それに...」

 

「それに?」

 

「それにさ、みぞれとの繋がりを途切れさせたくないんだ」

 

「え...」

 

みぞれが振り返ったのに対して笑顔を見せて話を続ける

 

「今でこそこうして付き合ってるけど、オーボエがオレたちを出会わせてくれた。間接的に希美がってのがちょっと思うところはあるがな」

 

「ふふっ、そうだね」

 

「なんだよーわかってるよ。ただそれに対して納得したくないオレがいるだけだ。とにかくオレとみぞれを繋げてくれたオーボエを断ち切りたくないんだ」

 

するとみぞれがこちらに向き直り大きく手を広げてきた。あ、これアレだ。大好きのハグだ

 

「はいぎゅー。どした急に」

 

「私もプロ目指す」

 

「そうなんか?」

 

「うん。私も新山先生に言われて考えてた。でもやっぱりハルと一緒に行きたい。その方が頑張れるし、絶対楽しいと思う」

 

「それはオレも楽しいと思う。でもいいのか?大学も、その先もずっとオレがそばにいることになるぞ?」

 

「うん。私はむしろそれを望んでる」

 

「でもそうなるとまたオレは...」

 

「これは私の意思。私自身がハルと一緒にいる道を選ぶ」

 

みぞれは一旦離れて見つめ合う

 

「私はハルの手が好き」

 

「オレはみぞれの声が好きだ」

 

「ハルの優しいところが好き」

 

「みぞれの笑った顔が好きだ」

 

「ハルの...」

 

「みぞれの...」

 

「「オーボエが好き(だ)」」

 

「「...」」

 

「ははっ」

 

「ふふっ」

 

二人とも目を瞑り額同士を合わせた

 

「ホントに、一緒にいてくれるか?」

 

「うん。ハルこそ、私と一緒にいてくれる?」

 

「もちろんだ。絶対離さねぇ」

 

「うん」

 

額を離し目を開ける。そして静かにキスを交わした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8月28日(日)第64回全日本吹奏楽コンクール予選関西大会が始まる

 

「北宇治ー!そろそろ入りまーす!移動中迷子にならないように!」

 

「あーいたいた。おーい!」

 

「香織先輩!」

 

なんと晴香先輩、あすか先輩、香織先輩が激励&応援に来てくれた。それに...

 

「やぁやぁ後輩くん」

 

「来たよー」

 

「来南先輩に美貴乃先輩!」

 

「久しぶり」

 

「鎧塚さんも久しぶりだね」

 

「お久しぶりです」

 

「頑張ってね!」

 

「期待してるんだから!」

 

「任せてください。ガッカリはさせません」

 

「さすが」

 

「言うね〜。じゃあ私ら行くね」

 

先輩の期待を胸に中へ入り本番前最後の音合わせに移った

 

♪〜♪〜♪〜

 

「バッチリだな」

 

「うん」

 

\パンパン/

 

音出しを止めるよう昇さんが手を叩いた

 

「では部長」

 

「はい!」

 

リボンが前に出る

 

「はいちゅうもーく!」

 

「してるって」

 

\あはは/

 

「去年の冬から部長になっていろんなことがありました。一年生、二年生三年生。それぞれ大変なこともあったと思いますでもみんなで支え合って最高の形でここまで来れたと思ってます!それと副部長」

 

「は?」

 

「なんだ?」

 

「ありがとう!」

 

リボンは夏紀とオレに頭を下げた

 

「なっ!なんで今なの...」

 

「おう、しっかり感謝したまえ。しかしまだ早いぞ部長。今日全国行きを決めて、そんで全国で金撮ったらもう一度言ってくれ」

 

「そうね。この最高のメンバーで私はずっと演奏していたい!これで終わりにしたくない!全員で全国行こう!」

 

『はい!』

 

そしてオレ達の番はもうすぐだ。舞台袖に移動しそのときを待つ

 

「二人とも大丈夫か?」

 

「大丈夫じゃないです...」

 

「手の震えが止まりません...」

 

「ふむ。なら小さな円陣でも組むか。梨々花。ちょっと来てくれ」

 

「はい?」

 

オレとみぞれ、えると駿河にサポートメンバーの梨々花も加えて五人で円陣を組む

 

「みんな一旦目を瞑れ。そんでいつもパート練してた教室を思い出せ。楽しかったな。また一緒に練習したいな。終わらせたくないな。ならどうしたらいい?はいみぞれ」

 

「全国に行けばまた練習がある」

 

「その通りだ。またこの五人でパート練を、この北宇治メンバーで演奏をしよう。なんも怖がることねぇ。大丈夫。演奏は二人の指と頭が覚えてる。うし、目を開けて」

 

全員が目を開いて顔を見合う

 

「楽しめ!この状況を!」

 

「「はい!!!」」

 

「梨々花は最後まで応援頼むぞ?」

 

「もちろんです!」

 

そろそろ時間だな。オレとみぞれはお互いの額を合わせる

 

「みぞれ。先輩来てくれて嬉しかったな」

 

「うん」

 

「みんな期待してくれてる」

 

「うん」

 

「先輩にも他のお客さんにも進化したみぞれを見せてやれ」

 

「うん」

 

「無論、隣にはオレがいる」

 

「ハルの隣にも私がいる」

 

「おう、頼りにしてる」

 

「私も」

 

「よっし、オレはみぞれのために」

 

「私はハルのために」

 

「今日もいい音、奏ようぜ」

 

「うん」

 

「北宇治行くよー!」

 

さぁ、刮目せよ。これが新しい北宇治の本当の姿だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「13番、和歌山県代表華英中・高等学校:銅賞」

 

「14番、兵庫県代表光川高等学校:銀賞」

 

「15番、京都府代表北宇治高等学校:ゴールド金賞」

 

とりあえずは一安心。そしてここからだ

 

「続きまして10月来たる全国大会に出場する三団体を発表します」

 

「一校目、3番:大阪府立明星工科高等学校」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「二校目、15番:京都府立北宇治高等学校」

 

『きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』

 

『よっしゃぁぁぁぁ!!!!!!!』

 

やったか...全国だ...

 

「先輩!!!」

 

「全国です!全国ですよ!!!」

 

「そうだな」

 

「ハル」

 

「ん?」

 

「やったね」

 

「あぁ。あとは、全国で金を獲るだけだ」

 

「うん」

 

北宇治は無事全国への切符を手にすることができた

 




最後原作とは変えまして全国へ行くエンディングにしました。この先を書くかどうかは未定です。気分が乗れば投稿するかもしれないです。

読んでいただきありがとうございました。

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